○北広島市環境保全指導要綱
昭和61年12月9日
町長決裁
注 令和5年5月から改正経過を注記した。
広島町環境保全指導要綱(昭和52年4月1日町長決裁)の全部を改正する。
第1章 総則
(目的)
第1条 この要綱は、人々の生活様式の変化と多様な事業活動によって市民の健康と環境を破壊する公害が発生することにかんがみ、市、事業者及び市民1人1人が一体となり、人間尊重を基調とした豊かなまちづくりと、良好な生活環境を保全することを目的とする。
(定義)
第2条 この要綱において「公害」とは、事業活動その他人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。)、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下及び悪臭によって人の健康又は生活環境に係る被害が生ずることをいう。
2 この要綱にいう「生活環境」には、人の生活に密接な関係のある財産並びに人の生活に密接な関係のある動植物及びその成育環境を含むものとする。
3 この要綱において「空き地」とは、都市計画法(昭和43年法律第100号)に規定する市街化区域内の空き地で、現に使用されていない土地(現に使用している土地であっても、使用されていない土地と同様の状態にあるものを含む。)をいう。
4 この要綱において「畜舎等」とは、豚、牛、馬、鶏、ミンクその他の動物を飼養又は収容する施設をいう。
5 この要綱において「中高層建築物」とは、高さが、10メートルを超える建築物又は工作物(建築基準法(昭和25年法律第201号)第88条に規定するもの。)をいう。
6 この要綱において「工場等」とは、ばい煙、粉じん、有害ガス、汚水、騒音、振動又は悪臭(以下「ばい煙等」という。)を発生する又は発生するおそれのある施設を有する工場及び事業場をいう。
第2章 住居地環境の保全に関する施策
(空き地の適正管理)
第3条 空き地の所有者、地上権者、賃借人、その他空き地の管理について権原を有する者(以下「管理者」という。)は、次の各号に掲げる状態にならないよう適正に管理しなければならない。
(1) 雑草等が著しく繁茂している状態
(2) 害虫の発生原因となっている状態
(3) その他衛生、安全、美観を損ない、近隣の生活環境を阻害し、又は阻害するおそれのある状態
2 市長は、前項各号に規定する状態にあると認めたときは、空き地の管理者に対し、環境保全のため必要な指導を行うことができる。
(特定建設作業に係る騒音、振動の防止)
第4条 騒音規制法(昭和43年法律第98号)及び振動規制法(昭和51年法律第64号)に基づく規制地域以外においても、特定建設作業(騒音規制法第2条第3項及び振動規制法第2条第3項に規定する作業をいう。)を行う者は、当該建設作業により周辺地域における人の健康又は生活環境を著しく損なわないよう努めなければならない。
(夜間の静穏保持)
第5条 何人も午後10時から翌日午前6時まで(以下「夜間」という。)においては、静穏な生活環境を維持するため、みだりに付近の静穏を害する行為をし、又はさせてはならない。
2 夜間においては、飲食店、遊技場その他これらに類する事業を営む者は、当該事業場から音響機、楽器、人声等により付近の静穏を損なうような騒音を発生させないよう努めなければならない。
3 夜間においては、クーラー、浄化槽等を設置している者は、当該クーラー、浄化槽等から発生する騒音により付近の静穏を損なわないよう適正に管理しなければならない。
(拡声機の使用制限)
第6条 何人も病院、学校及びこれらに類する施設の周辺地域並びに住民の生活環境を保全するため騒音を防止する必要がある地域においては、商業宣伝を目的とする拡声機(移動するものを含む。)の使用により、健全な日常生活を阻害する異常な音量を発生させてはならない。
(自動車の使用及び管理)
第7条 自動車(道路運送車両法(昭和26年法律第185号)第2条第2項に規定する自動車及び同条第3項に規定する原動機付自転車をいう。)を所有する者及び使用する者は、必要な整備と適正な運転を行い、大気の汚染防止に努めるとともに、みだりに付近の静穏を害するような行為をしてはならない。
(土石類の運搬制限)
第8条 砂利採取法(昭和43年法律第74号)に基づき採取した砂利、採石法(昭和25年法律第291号)に基づき採取した岩石及び都市計画法に基づく開発行為その他工事に伴う土石類を運搬しようとする者は、夜間においては、これを運搬しないよう努めなければならない。
2 前項に掲げる砂利、岩石又は土石類を運搬してスクールゾーンその他通学、通園路を走行する者は、生徒等に不安を与えないよう徐行運転に努めなければならない。
(し尿浄化槽の適正管理及び届出)
第9条 し尿浄化槽を設置(使用)する者は、し尿浄化槽からの排水が悪臭の発生原因又は河川の水質汚濁原因等とならないよう、別表第1に規定する排水基準を遵守しなければならない。
2 し尿浄化槽を設置(使用)する者は、し尿浄化槽設置(使用)届出書(別記第1号様式)を市長に提出しなければならない。
(畜舎等の適正管理及び届出)
第10条 畜舎等を設置(使用)する者は、畜舎及びその付帯施設の適正な管理を行い、汚水、汚物等の処理に当たっては、水質の汚濁、悪臭等の公害を発生させないよう適切な措置を講じなければならない。
(農薬の使用、管理及び処分)
第11条 農作物(樹木及び農林産物を含む。以下「農作物等」という。)を害する菌、線虫、だに、昆虫、ねずみ、その他の動植物又はウィルスの防除に用いられる薬剤及び農作物等の生理機能の増進又は抑制に用いられる薬剤を使用する者は、当該薬剤を使用することにより人の健康又は生活環境を損なわないよう努めなければならない。
2 前項に掲げる薬剤、その容器及び袋等の管理並びに処分については、適正かつ安全な方法を用いなければならない。
(日照対策)
第12条 建築物を新築、増築、改築又は移転(以下「建築」という。)しようとする者は、建築物の建築により周囲の日照を阻害することのないよう努めなければならない。
(電波障害対策)
第13条 テレビの電波障害を未然に防止するため、中高層建築物を建築しようとする建築主は、中高層建築物建築届出書(別記第5号様式)を市長に提出しなければならない。ただし、北広島市中高層建築物の建築に関する指導要綱(平成4年2月13日町長決裁)の規定の適用を受ける中高層建築物については、この限りでない。
2 建築主は、中高層建築物の建築により周囲に電波障害を生ずるおそれのあるときは、あらかじめその影響が予想される地域の受信状況を調査するなど、必要な措置を講じなければならない。
3 市長は、中高層建築物の建築により電波障害を生ずるおそれのあるときは、建築主に対し当該建築物の設計について、変更するよう指導することができる。
4 建築主は、中高層建築物の建築により電波障害が生じたときは、障害を受けた地域に対し、速やかに電波障害の解消について必要な措置を講じなければならない。
(廃棄物の適正処理)
第14条 何人も、ゴム、皮革、合成樹脂、廃油、その他の燃焼に伴って著しくばい煙又は有害ガス若しくは悪臭を発生する物を焼却することにより、人の健康又は生活環境に係る被害を生じさせてはならない。ただし、農作物等の霜害予防のくん煙のためにする一時的な物の燃焼については、この限りでない。
2 共同住宅、寄宿舎及び下宿等の用に供する建築物を建築しようとする建築主は、その敷地内にゴミステーション等を確保しなければならない。
(屋外広告物の掲出制限)
第15条 屋外広告物法(昭和24年法律第189号)第2条第1項に規定する屋外広告物を掲出しようとする者は、環境の美化と健全な教育環境を阻害することのないように努めるとともに、利用後は直ちに除去し、事後の措置を速やかに行わなければならない。
(法規制対象外の排水規制)
第16条 水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)第2条第2項に規定する特定施設で、1日当たりの平均的な排出水の量が20立方メートル以上50立方メートル未満の施設における排水の汚染状態の許容限度は、別表第3のとおりとする。
第3章 開発行為その他環境保全に関する施策
(工場等の設置、増設又は移設に伴う事前協議)
第17条 工場等を設置、増設又は移設しようとする者は、市長に事前協議をしなければならない。
4 前項に規定する規制基準とは、公害関係法令、北海道公害防止条例(昭和46年北海道条例第38号)及びこの要綱に定めるばい煙等の発生に係る許容限度をいう。
5 市長は、第3項の規定による回答をするに当たって、環境保全のため必要があると認めるときは、条件を付することができる。
(屋外作業の制限)
第18条 屋外で塗装(動力を用いる吹き付け塗装をいう。)作業を行う者は、その作業により発生する粉じん等の防止について、適切な措置を講じなければならない。
(地下水の汚染防止)
第19条 何人も、みだりに廃油、廃酸、廃アルカリ又は有害物質を含む廃液を捨てることにより、地下水を汚染するような行為をしてはならない。
(工事に係る地下水の枯渇等に対する措置)
第20条 建築物の建築その他の工事を行おうとする者は、当該工事により地下水の使用に影響を及ぼすおそれのある場合には、あらかじめ必要な措置を講じなければならない。
2 建築主は、工事により地下水を枯渇又は汚濁させ井戸水等に影響を及ぼしたときは、速やかに影響を受けた地域に対し必要な措置を講じなければならない。
(事故時の措置)
第21条 工場等を設置した者(以下「設置者」という。)は、故障、破損その他の事故により当該工場等から著しいばい煙等を発生させ、又は発生させるおそれが生じたときは、直ちにその事故について応急の措置を講ずるとともに、市長に通報し、かつ、事故の復旧に努めなければならない。
2 市長は、前項に規定する事故が発生した場合において、当該工場等の周辺地域における人の健康若しくは生活環境が損なわれ、又は損なわれるおそれがあると認めるときは、当該工場等の設置者に対しその事故の拡大又は再発防止のため、必要な措置をとるべきことを指導することができる。
(産業廃棄物処理施設設置の届出)
第22条 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第15条第1項に定める施設以外の産業廃棄物の処理施設を設置しようとする者は、工事着手の30日前までに産業廃棄物処理施設設置届出書(別記第8号様式)を市長に提出しなければならない。
第4章 雑則
(環境保全に係る協定の締結)
第24条 市長は、住民の健康又は生活環境の保全に万全を期するため、必要と認める事項について、すべての事業者との間に協定を締結することができる。
(委任)
第25条 この要綱によりがたいもの又は定めのないものについては、その都度市長が定める。
附則
この要綱は、昭和62年1月10日から施行する。
附則(平成元年10月14日)
1 この要綱は、平成元年11月1日から施行する。
2 この要綱の施行の際現に交付されているこの要綱による改正前の様式による証明証等は、この要綱による改正後の様式による証明証等とみなす。
3 この要綱の施行の際現にこの要綱による改正前の要綱に基づいて作成した用紙は、なお当分の間、必要な調整をして使用することができる。
附則(平成4年3月31日)
この要綱は、平成4年4月1日から施行する。
附則(平成9年3月28日)
1 この要綱は、平成9年4月1日から施行する。
2 この要綱の施行の際現にこの要綱による改正前の要綱の規定に基づいて作成された用紙は、なお当分の間、必要な調整をして使用することができる。
附則(令和5年5月25日)
この要綱は、令和5年5月26日から施行する。
別表第1(第9条関係) 排水基準
項目 処理対象人員 | pH | BOD(mg/l) | SS(mg/l) | 大腸菌群数(個/ml) |
50人以下 | 5.8以上8.6以下 | 90以下 (日間平均) | 200以下 (日間平均) | 3,000以下 (日間平均) |
51人以上500人以下 | 5.8以上8.6以下 | 60以下 (日間平均) | 150以下 (日間平均) | 3,000以下 (日間平均) |
501人以上 | 5.8以上8.6以下 | 30以下 (日間平均) | 70以下 (日間平均) | 3,000以下 (日間平均) |
(注) 上記排水基準は、昭和47年10月1日以後に設置されたものに限る。
検定方法は環境庁告示(昭和49年)第64号による。
別表第2(第10条関係) 届出基準
豚 | 豚房の総面積が50平方メートル未満 |
牛 | 牛房の総面積が200平方メートル未満 |
馬 | 馬房の総面積が500平方メートル未満 |
鶏 | 生後30日未満のものを除いて5,000羽以上 |
ミンク | 生後4箇月未満のものを除いて1,000匹以上 |
その他の動物 | 上記と同等と換算される規模のもの |
別表第3(第16条関係) 排水の汚染状態の許容限度
項目 | pH | BOD(mg/l) | SS(mg/l) | 大腸菌群数(個/ml) |
許容限度 | 5.8以上8.6以下 | 260 (日間平均200) | 200 (日間平均150) | 3,000 |
(注) 検定方法は環境庁告示(昭和49年)第64号による。
(令5.5.25・一部改正)