○北本市議会基本条例

平成29年5月24日

条例第14号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第4条)

第2章 議会及び議員の活動原則(第5条―第7条)

第3章 市民と議会との関係(第8条―第12条)

第4章 議会と市長等との関係(第13条―第17条)

第5章 議会運営(第18条―第22条)

第6章 議会の機能強化と改革(第23条―第34条)

第7章 議員定数、議員報酬等(第35条―第38条)

第8章 見直し手続(第39条)

附則

北本市は、平成21年に「自らのことは自らが決し、その責任は自らが負う」という自治の理念の下、北本市におけるまちづくりの最高規範である北本市自治基本条例(平成21年条例第22号)を制定しました。

今日、地方分権が進む中で、本市議会が、地域における民主主義の発展と市民福祉の向上のために果たすべき役割や責務は、ますます大きくなっています。

本市議会は、日本国憲法で定められた住民を代表する議事機関であり、二元代表制の一翼として、住民の信託に応え、市民の意思を的確に市政に反映させる責務があります。同時に、自由かつ充実した討議を行い、立法機能や監視機能などを十分発揮することによって、言論の府である議会の役割や責務を全うする使命が課せられています。

地方自治体の自主的な決定と責任の範囲が拡大した今、市議会としての役割や責務を果たすために、議会の活動に関する様々な情報を発信して、市民参画及び市民との協働を推進し、市民にとって身近で開かれた、信頼される議会を実現する必要があります。

よって、本市議会は、自ら議会改革を推し進め、議会の権能を更に高めていくことを決意し、この条例を制定します。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、議会の役割及び責務を果たすための基本的な事項を定めることにより、市民に信頼される議会の実現を図り、もって市民福祉の向上及び市政の発展に寄与することを目的とする。

(この条例の位置付け)

第2条 この条例は、議会運営における最高規範であって、議会に関する他の条例等を制定し、又は改廃するときは、この条例の趣旨を尊重し、この条例に定める事項との整合性を図るものとする。

(定義)

第3条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 市民 市内に住み、市内で働き、若しくは市内で学ぶ人又は市内に事業所を置き、市内で事業活動を行う者をいう。

(2) 市長等 市長その他の執行機関をいう。

(議会の役割)

第4条 議会は、次の各号に掲げる役割を担うものとする。

(1) 議事機関として、議案の審議及び審査を行い、本市の意思決定を行うこと。

(2) 市長等の事務執行について監視し、政策の効果を適切に評価すること。

(3) 市政の課題等について調査を行い、政策立案及び提言を行うこと。

(4) 決議、意見書等により、国又は関係行政庁に対し、意見表明を行うこと。

第2章 議会及び議員の活動原則

(議会の活動原則)

第5条 議会は、その役割を果たすため、次の各号に掲げる原則に基づき活動するものとする。

(1) 住民の代表機関であることを常に自覚し、公正性、透明性及び信頼性を重んじた、市民にわかりやすい開かれた議会を目指すこと。

(2) 議会が、討議の場であるとの認識に立って、市民の参加の機会を確保し、市政の課題等の解決のために尽力すること。

(3) 自由かったつな討議を行い、市政の課題等に関する論点及び争点を明らかにし、政策提言、政策立案等に努めること。

(4) 議会の活動について、積極的な情報公開を行い、もって市民への説明責任を果たすこと。

(5) 積極的な調査研究活動に努めるとともに、継続的な議会改革に取り組むこと。

(議員の活動原則)

第6条 議員は、その役割を果たすため、次の各号に掲げる原則に基づき活動するものとする。

(1) 議員は、議会が合議制の機関であることを認識し、議員相互間の自由な討議を推進すること。

(2) 市政の課題等について、市民の多様な意見を把握するとともに、自己の資質向上に努め、市民の信頼に応える活動をすること。

(3) 市民全体の福祉の向上を目指して活動すること。

(4) 市民に対し、自らの議員活動について説明すること。

(5) 市政に関して、調査及び研究を行うとともに、必要に応じ議案を提案すること。

(6) 議会活動を最優先するよう努めること。

(議員の政治倫理)

第7条 議員は、住民全体の代表者として高い倫理観を持って、誠実かつ公正に活動するものとする。

2 前項に規定するもののほか、議員の政治倫理に関する事項については、別に条例で定める。

第3章 市民と議会との関係

(市民の参加の機会の充実)

第8条 議会は、公聴会及び参考人制度等の活用や広報広聴機能の強化により、市民の多様な意見を把握し、議会活動に反映させるとともに、市民が議会の活動に参加する機会の充実に努めるものとする。

2 議会は、市民の参加の推進に努めるとともに、市民との意見交換の場を設けるものとする。

(会議の公開)

第9条 議会は、会議を原則公開とする。

2 議会は、会議で用いた資料について積極的な公開に努めるとともに、市民が傍聴しやすい環境の整備に努めるものとする。

(請願及び陳情)

第10条 議会は、請願及び陳情を幅広い提案又は意見と位置付け、適切に処理するものとする。

2 議会は、請願及び住民による陳情の提案者から申出があったときは、当該提案者の意見を聴く機会を設けることができるものとする。

3 議会は、採択した請願及び住民による陳情のうち市長等において措置することが適当と認めるものについては、市長等に送付した後、その処理の経過及び結果の報告を求めるものとする。

(議会報告会)

第11条 議会は、市民に対する説明責任を果たすとともに、市民との意見交換を通して多様な課題の解決に取り組むために、議会報告会を開催するものとする。

(議会モニターの設置)

第12条 議会は、円滑かつ民主的な議会運営等を推進するため、住民のうちから議会運営に関する意見の提出等を行う議会モニターを設置することができる。

2 前項の議会モニターに関し必要な事項は、議長が別に定める。

第4章 議会と市長等との関係

(市長等との関係)

第13条 議会と市長等との関係は、その立場及び権能の違いを踏まえ、緊張関係の保持に努めるものとする。

2 議会は、市長が提案する重要な政策、施策、計画、予算等(以下「政策等」という。)については、議会審議を通じて政策水準の一層の向上を図るため、市長に対し、必要な情報を明らかにするよう求めるものとする。

(政策等の形成過程の情報収集)

第14条 議会は、提案される政策等について、議会審議に資するため、提案者に対し、次の各号に掲げる事項について明らかにするよう求めるものとする。

(1) 政策等の提案に至った経緯又は理由

(2) 検討した他の政策等案の内容

(3) 他の自治体の類似する政策等との比較検討

(4) 市民参加の実施の有無とその内容

(5) 総合計画における根拠又は位置付け

(6) 根拠法令、根拠条例等

(7) 政策等の実施に要する経費及び財源

(8) 将来にわたる政策等の効果及び経費

2 議会は、政策等及び決算を審議するに当たっては、立案及び執行における論点及び争点を明らかにするとともに、執行後における政策評価に資する審議に努めるものとする。

(反問権の付与等)

第15条 会議において、議員の質問又は質疑(以下「質問等」という。)に対し答弁をする者は、質問等の論点及び根拠等を明確にするため、議長又は委員長の許可を得て、反問することができる。

2 議員は、会議において質問等を行うに当たっては、質問等の論点及び根拠を明確にし、市民に分かりやすい方法で行うよう努めるものとする。

3 議員の市長等に対する質問は、広く市政の課題に関する論点及び争点を明らかにするため、一問一答の方式で行うことができる。

4 議長は、議員又は委員会による条例の提案及び議案の修正の提案に対し市長等が意見を述べる機会を与えることができる。

(閉会中の文書による質問)

第16条 議員は、閉会中に議長を経由して、市長等に対し文書により質問を行い、文書による回答を求めることができる。

2 前項の閉会中の文書による質問に関し必要な事項は、議長が別に定める。

(議決事件の追加)

第17条 地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)第96条第2項に規定する議会の議決すべき事件は、次に掲げるものとする。

(1) 基本構想(北本市自治基本条例第11条第1項に規定する基本構想をいう。以下同じ。)の策定、変更又は廃止に関するもの

(2) 基本計画(基本構想を実現するための基本的な計画で、市政全般に係る政策及び施策の基本的な方針を総合的かつ体系的に定めるものをいう。)の策定、変更又は廃止に関するもの

2 議会は、前項各号に掲げる事件の審議において、市長等とともに市民に対する責任を担いながら、計画的、かつ、市民の視点に立った透明性の高い市政運営となるよう議論に努めるものとする。

第5章 議会運営

(定例会)

第18条 法第102条第2項に規定する議会の定例会の回数は、毎年4回とする。

2 議会の定例会は、毎年3月、6月、9月及び12月に招集する。ただし、都合により繰り上げ、又は繰り下げることができるものとする。

3 議会は、必要な審議日数を適切に確保し会期を定めるものとする。

(議長及び副議長)

第19条 議長は、議会の代表者として、中立かつ公平な立場においてその職務を行い、民主的かつ公正な議会運営を行わなければならない。

2 議長は、議場の秩序を保持し、円滑な議事運営に努めるものとする。

3 前2項の規定は、副議長が議長の職務を行う場合に準用する。

(災害時の議会の対応)

第20条 議会は、災害時においても、議会機能を的確に維持しなければならない。

2 災害時の議会の行動基準等に関しては、議長が別に定める。

(委員会)

第21条 常任委員会、議会運営委員会及び特別委員会(以下「委員会」という。)は、調査、研究及び審査を充実させるため、必要に応じて委員相互間の討議を行うよう努めるものとする。

2 委員会は、公聴会及び参考人制度の活用に努めるものとする。

3 委員会は、政策立案及び政策提案を積極的に行うよう努めるものとする。

4 議会運営委員会は、法第109条第3項に規定する調査又は審査とともに、議会運営についての協議を行うものとする。

(委員長及び副委員長)

第22条 委員長は、委員会審査において円滑な委員会の運営に努めるものとする。

2 委員長は、市民の要請に応えるため、所管委員会に係る市政の課題等に対し、常に問題意識を持って委員会を運営するよう努めなければならない。

3 前2項の規定は、副委員長が委員長の職務を行う場合について準用する。

第6章 議会の機能強化と改革

(議員相互の討議)

第23条 議会は、言論の府であることを認識し、議員相互間の自由かったつな討議を中心とした会議の運営に努めるものとする。

2 議会は、議案の審議及び審査においては、議員相互間の自由討議により議論を尽くして合意形成に努めるとともに、市民に対する説明責任を果たすものとする。

3 議会は、市政に関する政策等及び課題等に対して議員相互間の共通認識及び合意形成を図り、意見集約がなされた内容について、条例の提案、議案の修正、決議等に向けた政策立案を行い、又は市長等に対し政策提言を行うものとする。

4 議員は、議会の機能を発揮するため、積極的に議員相互間の自由討議に努め、議論を尽くすものとする。

(専門的知見の活用)

第24条 議会は、法第100条の2に規定する学識経験を有する者等による専門的事項に係る調査を積極的に活用するものとする。

(公聴会及び参考人制度の活用)

第25条 議会は、本会議において、公聴会及び参考人制度の活用に努めるものとする。

(審議会等の設置)

第26条 議会は、審議会、審査会、調査会その他の審査、諮問又は調査のための機関を置くことができる。

2 前項の審議会等の機関に関し必要な事項は、条例で別に定める。

(政策討論会)

第27条 議会は、市政の課題等について、議員相互間の共通認識を醸成するため、政策討論会を行うよう努めるものとする。

(意見公募手続)

第28条 議会は、基本的かつ重要な条例の提案に当っては、パブリック・コメント手続を行うものとする。

(予算の確保)

第29条 議会は、議事機関としての機能を充実するため、必要な予算の確保に努めるものとする。

(広報広聴機能の充実)

第30条 議会は、情報技術の発展を踏まえた多様な広報広聴媒体を活用することにより、より多くの市民が議会活動に関心を持つよう議会広報広聴活動に努めるものとする。

(議員研修)

第31条 議会は、議員の資質の向上を図るため、議員研修の充実に努めるものとする。

2 議会は、学識経験を有する者及び市民との議員研修会を積極的に開催するものとする。

3 議会は、一般選挙後の議員の任期開始後速やかに、議員に対し、この条例に関する研修を行うものとする。

4 議会及び議員は、市政の課題等を広い視点から捉えるため、他の自治体の事例等を調査研究するよう努めるものとする。

(議会事務局)

第32条 議会事務局は、議員の議会活動に必要とされる行政情報の収集及び提供に努めるものとする。

2 議会は、議会の機能を充実させるため、議会活動を補佐する議会事務局の調査機能及び法務機能の充実強化並びに組織体制の整備を図るよう努めるものとする。

(議会図書室の充実強化)

第33条 議会は、議員の議会における審議及び調査研究に役立てるため、必要な資料等を収集保管し、議員に積極的な情報提供を行う等、議会図書室の充実強化に努めるものとする。

2 議会は、議会図書室の市民等の閲覧利用に配慮するものとする。

3 前2項に規定するもののほか、議会図書室に関する事項については、議長が別に定める。

(議会改革の推進)

第34条 議会は、継続的な議会改革に取り組むものとする。

2 議会は、前項の規定による取組を行うため、議員で構成する議会改革を推進する組織を設置することができる。

3 議会は、必要があると認めるときは、前項の議会改革を推進する組織に学識経験を有する者等を構成員として加えることができる。

4 議会改革を推進する組織に関する事項は、議長が別に定める。

第7章 議員定数、議員報酬等

(議員定数)

第35条 法第91条第1項に規定する議会の議員の定数は、20人とする。

2 議員の定数の変更に当たっては、市政の現状及び課題、将来の予測、市民の意見その他の事情を十分に考慮するものとする。

(議員報酬)

第36条 議員報酬は、社会経済情勢、市政の現状及び課題、将来の予測、市民の意見、その他の事情を十分に考慮し、定めるものとする。

2 前項に規定するもののほか、議員報酬に関する事項については、別に条例で定める。

(会派)

第37条 議員は、議会活動を円滑に行うため、会派を結成することができる。

(政務活動費)

第38条 政務活動費は、議会の充実等に資するため、議員の政策立案及び調査研究等の活動に充当できるものとする。

2 政務活動費は、活動成果の報告に努める等、説明責任を果たし、適正に取り扱うものとする。

3 前2項に規定するもののほか、政務活動費に関する事項については、別に条例で定める。

第8章 見直し手続

第39条 議会は、議会運営委員会において、この条例の不断の検証に努め、市民の意見、社会情勢の変化等を勘案し、必要があると認めるときは、条例の見直しを行うものとする。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(北本市議会の定例会条例等の廃止)

2 次に掲げる条例は、廃止する。

(1) 北本市議会定例会条例(昭和31年条例第4号)

(2) 北本市議会の議員の定数を定める条例(平成14年条例第33号)

(3) 北本市議会の議決すべき事件を定める条例(平成27年条例第31号)

北本市議会基本条例

平成29年5月24日 条例第14号

(平成29年5月24日施行)

体系情報
第2編
沿革情報
平成29年5月24日 条例第14号