○ふるさとこまつを未来へつなぐ条例
平成28年3月24日
条例第3号
「子どもたちのため,まだ見ぬ次世代のため,残したい自然がある。そして,伝えたい文化がある。」
私たちのふるさとこまつは,はるかに白山連峰を望み,その裾野には緑の里山が連なっています。白山や大日山からの一滴はやがて,木場潟をはじめとした水郷を創り出し,広大な加賀平野の大地を潤し,四季折々の美しい景観と多様な動植物の命を育み,日本海へと還っていきます。
この大自然の営みと恵みのもと,古からのものづくりと日本各地とをつなぐ交易により産業が栄え,このまちと人びとの暮らしは豊かになりました。
そして,産業の発展は,江戸時代から連綿と引き継がれてきた曳山子供歌舞伎に代表される町衆文化や伝統文化の華を咲かせ,ふるさとのあたたかい風土を育み,人びとの心に豊かさと潤いをもたらしました。
悠久の歴史のなか,その時代を生きる先人のふるさとへの想いと行動は,幾世にわたり,次の時代を生きる人びとに確かに伝えつながれ,そして,ふるさとの未来は拓かれてきました。
私たちは,先人たちの想いをも受け継ぎ,このまちを守り育て,心の拠りどころであるふるさとこまつを未来へつなぎます。
(目的)
第1条 この条例は,先人が守り培ってきたふるさとこまつが,こまつに関わりあいのある人びとにとって共通の尊い財産であることを認識するとともに,それらをつないできた人びとに大いに感謝し,受け継がれた自然環境や文化などを守り,発展させ,先人の努力の結晶であるふるさとこまつを未来へつないでいくことを目的とします。
(定義)
第2条 この条例において,ふるさとこまつ(以下「ふるさと」という。)とは,大日山をはじめとした山々と森林,木場潟及び梯川等の水郷,そして,日本海などの「自然環境」,歴史と先人の努力の結晶として受け継がれてきた伝統的な風習や芸術,芸能などの「文化」,これら自然環境や文化により創り守られてきた美しい「景観」,ものづくりや自然の恵みで育まれる農林水産業のほか,ふるさとの発展を支える「産業」などのかけがえのない地域資源,そして,技術や想いを伝えつないできた「人」びとにより築き上げられてきたまちをいいます。
(基本理念)
第3条 基本理念は,次のとおりです。
(1) 豊かで恵まれた自然環境の保全と教育や交流などへの活用を進め,その両立をめざします。
(2) 受け継がれた文化を次世代に保存・継承するとともに,文化資源の価値と魅力を高め,交流の舞台に活かします。
(3) ふるさとを支え続けている豊かな産業を,先人のように人と技術でたくましく発展させ,ふるさとの成長につなげます。
(4) 現在の課題を踏まえながら時代変化と社会変化を先取りし,未来志向に立った行動で,未来の人びとへふるさとをつなぎます。
(行動指針)
第4条 前条の基本理念に基づき,ふるさとを大切に想う市民や地域,事業者,教育機関,各種団体(以下「市関係団体」という。),市議会及び市をはじめ,様々な団体及び個人それぞれがふるさとづくりの主体として互いに連携・協力し合い,次の行動指針に則り,共にふるさとの継承と未来創りを進めます。
(1) ふるさとは人から人へつながれ発展してきました。ふるさとの魅力を伝え育む教育や多様な分野における担い手の育成など,未来を創るひとづくりに取り組みます。
(2) 先人たちの知恵や工夫を学びつつ,新しい技術や手法を研究し,取り入れながら,まちづくりを進めます。
(3) 様々な団体及び個人との連携や国内外の都市及び人びととの交流を広げ,共創のまちづくりを進めます。
(4) 各地域の文化や魅力を高め,担い手を育成し,特色ある地域づくりを進めます。
2 市は,市民や市にゆかりのある人,国内外の多様な人びとの声に耳を傾けながら,ふるさとをより高い舞台に上げるため,未来を先取りし,共創の精神をもってPDCAを展開します。
3 市関係団体は,ふるさとの発展に向けた自らの諸活動を,主体性をもって実践し,ふるさとの振興に寄与します。
附則
この条例は,公布の日から施行する。