○熊本市非常時優先業務の実施のための業務継続計画の策定等に関する条例〔危機管理防災総室〕

平成30年3月26日

条例第3号

(目的)

第1条 この条例は、大規模災害が発生した際に本市自らも被災し、人員等の行政資源に制約がある状況下においても、災害対応その他市民生活に欠かせない重要業務を継続的に行うため、本市の業務継続計画を策定するとともに、その実施のため必要な措置等を定めることにより、本市の地域防災計画(災害対策基本法(昭和36年法律第223号)第42条の規定に基づき本市が作成する地域防災計画をいう。以下同じ。)の実効性を高め、もって市民生活の早期の復旧等を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 大規模災害 本市の区域に甚大な被害が生じる災害として、本市の全職員が地域防災計画に定めるところにより、又は災害対策本部長(熊本市災害対策本部条例(昭和38年条例第14号)第2条第1項の災害対策本部長をいう。)の命令により参集しなければならないものをいう。

(2) 業務継続計画 大規模災害が発生し、本市自らも被災し、人、物、情報等利用できる資源に制約がある状況下において、災害応急対策その他の優先的に実施すべき業務を特定するとともに、当該業務の執行に係る体制、手順、資源の確保等をあらかじめ定めることにより、当該状況下における適切な業務執行を図ることを目的とする計画をいう。

(3) 非常時優先業務 災害応急対策の業務その他の大規模災害の発生後おおむね1月の期間において優先的に実施すべき業務として業務継続計画で定める業務をいう。

(業務継続計画の策定等)

第3条 市は、第1条の目的を達成するため、業務継続計画を策定しなければならない。

2 業務継続計画は、おおむね次に掲げる事項について定めるものとする。

(1) 市長が不在の場合の適切な職務の代行及び職員の参集体制に関すること。

(2) 本庁舎が使用できなくなった場合における代替庁舎の特定に関すること。

(3) 停電時の電気の確保及び業務に従事する職員等の水、食料等の確保に関すること。

(4) 多様な通信手段の確保に関すること。

(5) 重要な行政データのバックアップの確保に関すること。

(6) 非常時優先業務の整理に関すること。

(7) 前各号に掲げるもののほか、市長が必要と認める事項

3 市長は、業務継続計画が策定され、又はこれが変更されたときは、遅滞なく、これを公表するものとする。

(業務継続計画に係る訓練、検証及び見直し)

第4条 市は、業務継続計画に係る訓練を実施し、その実施状況を検証するとともに、必要に応じ業務継続計画の見直しを行うものとする。

(大規模災害の発生時における通常業務の休止及び非常時優先業務の実施等)

第5条 市長は、大規模災害が発生したときは、業務継続計画に定めるところにより、通常時に実施する市の業務のうち非常時優先業務に該当しないもの(以下「非常時優先業務に該当しない通常業務」という。)を休止し、非常時優先業務を実施しなければならない。

2 市長は、非常時優先業務に該当しない通常業務を再開する場合は、これについて速やかに公表するものとする。

(公の施設等の使用許可の取消し等に関する特例)

第6条 公の施設及び庁舎、事務所その他の行政財産(以下「公の施設等」という。)の管理者は、大規模災害の発生時において次の各号のいずれかに該当するときは、公の施設等の使用の許可を取り消し、又はその使用の停止若しくは公の施設等からの退去を命じることができる。

(1) 非常時優先業務を実施するため公の施設等を使用する必要があるとき。

(2) 公の施設等が被災し、使用できないと認められるとき。

2 前項の規定による処分については、熊本市行政手続条例(平成10年条例第42号)第3章の規定は、適用しない。

(使用料等の還付の特例等)

第7条 前条の規定により使用の許可の取消し、使用の停止又は公の施設等からの退去の命令があった場合において、使用できなかった公の施設等に係る既納の使用料等があるときは、市長は、当該使用料等に係る納付者に対し、その使用料等の全額の還付をすることができる。

2 法令、条例等に基づき、大規模災害の発生を理由として、税、保険料、手数料、利用者負担金その他の法令又は条例の規定による徴収金(以下「徴収金等」という。)の減免又は徴収猶予(以下「減免等」という。)をした場合において、当該減免等に係る既納の徴収金等があるときは、市長は、当該徴収金等に係る納付者に対し、その徴収金等の還付をすることができる。手数料を徴収した後、非常時優先業務に該当しない通常業務の休止のため当該手数料に係る交付、許認可等の事務ができなかった場合も、同様とする。

(他の執行機関等についての準用)

第8条 第5条及び前条の規定は、市長以外の執行機関及び公営企業管理者について準用する。

(職員の参集義務等)

第9条 職員(熊本市職員定数条例(昭和24年告示第122号)第2条に規定する職員並びに熊本市職員の勤務時間、休暇等に関する条例(平成7年条例第2号)第2条第3項の再任用短時間勤務職員及び同条第4項の任期付短時間勤務職員をいう。)は、勤務時間外において大規模災害が発生したときは、自己の身の安全の確保及び家族の安否の確認をした上、業務継続計画又は地域防災計画に定めるところにより、災害の種類等に応じ、速やかに、あらかじめ指定された近隣の避難所、庁舎、施設その他の場所に参集し、非常時優先業務を実施しなければならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。

(1) 自己又は家族が被災したことにより、これらの者に切迫した危険がある場合

(2) 自己又は家族の病気等の理由により活動が困難な状況にある場合

(3) 他の業務で遠隔地に出張中の場合

(4) 参集途中の火災等により、参集が事実上不可能な場合若しくは生命若しくは身体に著しい危険が予想される場合又は救命活動に参加する必要が生じた場合

(5) 育児休業、病気休職、病気休暇その他参集が困難な事情により休業、休職等を認められている場合

(6) その他前各号に掲げる事由に準じる事由がある場合

2 市長は、非常時優先業務の持続的な実施が可能となるよう、これに従事する職員に係る配置、勤務態様等を定めるに当たり、その職員の安全、心身の健康を十分考慮するよう努めなければならない。

(委任)

第10条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、市長が定める。

附 則

1 この条例は、公布の日から施行する。

2 この条例の施行の際現に存する本市の業務継続計画は、第3条の規定により策定された業務継続計画とみなす。

熊本市非常時優先業務の実施のための業務継続計画の策定等に関する条例

平成30年3月26日 条例第3号

(平成30年3月26日施行)