○釧路市畜犬取締り及び野犬掃討条例

平成17年10月11日

釧路市条例第131号

(目的)

第1条 この条例は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第14条第2項に基づき、畜犬の取締り及び野犬掃討に関し必要な事項を定めることにより、畜犬及び野犬による人又は家畜への危害を防止し、もって住民の安全を保持することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 畜犬 所有者又は管理者(以下これらを「飼育者」という。)のある犬をいう。

(2) 野犬 畜犬以外の犬をいう。

(3) けい留 人又は家畜に害を加えないように、畜犬を固定した物に丈夫な綱、鎖等でつなぎ、若しくは保持し、又はおりに入れ、若しくは囲い等を設けて収容することをいう。

(畜犬のけい留等)

第3条 畜犬の飼育者は、次の各号のいずれかに該当する場合を除くほか、畜犬をけい留しておかなければならない。

(1) 警察犬、狩猟犬又は牧羊犬をその目的のために使用するとき。

(2) 人又は家畜に危害を加えるおそれのない場所又は方法で畜犬を訓練し、移動し、又は運動させるとき。

(3) 盲導又は運搬の目的で使用するとき。

(4) 曲芸、展覧会、競技会その他これらに類する催しに出場させるとき。

(5) 畜犬が生後90日以内のものであるとき。

(6) 前各号に掲げる場合以外で規則で定めるところにより市長の許可を得たとき。

2 畜犬の飼育者は、前項の規定により畜犬をけい留するに当たっては、人又は家畜への危害の防止のため、次に掲げるけい留方法を守らなければならない。

(1) 畜犬が道(人が通常通行する道をいう。)を通行する人に接触しないものであること。

(2) 綱、鎖等のみでけい留する場合は、その長さが2メートル以内であること。

3 何人も、畜犬を捨ててはならない。

(畜犬の飼育)

第4条 畜犬の飼育者は、次に掲げる事項を守らなければならない。

(1) 畜犬が、人又は家畜に危害を加え、又は迷惑をかけることのないように畜犬を飼育すること。

(2) 畜犬を飼育する場所を常に清潔にすること。

2 市長は、畜犬の飼育者が前項の規定に違反していると認めるときは、当該飼育者に対し危害の防止又は清潔の保持のために必要な措置を命ずることができる。

(畜犬の表示)

第5条 畜犬の飼育者は、畜犬の飼育の場所の出入口その他他人の見やすい箇所に、規則で定める表示をしなければならない。

(畜犬の危害届出)

第6条 畜犬が、人又は家畜に危害を加えたときは、その畜犬の飼育者は、速やかにけい留その他適当な措置を講じ、当該畜犬が加害した旨を市長に届け出なければならない。

2 畜犬又は野犬に危害を加えられたときは、被害者又はその代理人は、その旨を速やかに市長に届け出なければならない。

(加害畜犬に対する措置)

第7条 市長は、人又は家畜に危害を加えた畜犬の飼育者に対し、当該畜犬の殺処分又は畜犬の性癖の矯正及び危害防止のために必要な措置をとることを命ずることができる。

2 畜犬の飼育者が前項の規定による市長の命令を履行しないときは、行政代執行法(昭和23年法律第43号)の定めるところにより、畜犬の飼育者に代わってこれを行うことができる。

(野犬掃討等)

第8条 市長は、必要があると認めたときは、野犬掃討を行うことができる。

2 市長は、野犬掃討を行おうとするときは、あらかじめその期間及び区域を告示するものとする。

3 市長は、けい留していない畜犬について捕獲に努めるものとし、人又は家畜への危害防止に当たり緊急を要し、かつ、他に手段がないと認められる場合は、前項の期間中においてけい留されていない畜犬についても、掃討することができる。

4 市長は、前項において、捕獲した畜犬について、飼育者が知れているものについてはその飼育者に当該畜犬を引き取るべき旨を通知し、飼育者の知れていないものについては捕獲し、けい留している旨を2日間告示することとする。

5 市長は、飼育者が前項の通知を受け取った日から2日以内又は当該告示期間満了の後1日以内に引き取らないときは、これを処分することができる。ただし、やむを得ない事由によりこの期間内に引き取ることができない飼育者が、その旨及び相当の期間内に引き取るべき旨を申し出たときは、その申し出た期間が経過するまでは、処分することができない。

(隣接市町村への通知)

第9条 市長は、前条第2項の規定による告示をしたときは、隣接市町村にその旨を通知しなければならない。

(野犬掃討の方法)

第10条 野犬掃討は、当該職員の監督の下に、市長の指定する野犬掃討員に行わせなければならない。

(立入調査)

第11条 市長は、畜犬の取締りに関し必要な限度において、当該職員に、畜犬の飼育の場所に立ち入らせ、調査させ、又は関係人に質問させることができる。

(身分を示す証票)

第12条 当該職員及び野犬掃討員は、第8条の規定により野犬を掃討し、又は前条の規定による立入調査をする場合においては、市長の発行する身分証票を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

(行為の承継)

第13条 第7条の規定による処分その他の行為は、当該行為の目的である畜犬について所有権その他の権利を承継した者に対してもまた効力を有する。

(委任)

第14条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第15条 次の各号のいずれかに該当する者は、10万円以下の罰金又は科料に処する。

(1) 第3条第1項の規定に違反して畜犬のけい留をせず、又は同条第2項に規定するけい留方法によらなかった者

(2) 第7条第1項の規定による命令に従わなかった者

2 次の各号のいずれかに該当する者は、5万円以下の罰金又は科料に処する。

(1) 第3条第3項の規定に違反して畜犬を捨てた者

(2) 第4条第2項の規定による措置命令に従わなかった者

(3) 第6条第1項の規定に違反して加害の届出をしなかった者

3 次の各号のいずれかに該当する者は、3万円以下の罰金又は科料に処する。

(1) 第5条の規定に違反して畜犬の表示をしなかった者

(2) 正当な理由がなく第11条の規定による立入り若しくは調査を拒み、妨げ、又はその質問に応ぜず、若しくは偽りの答弁をした者

(施行期日)

1 この条例は、平成17年10月11日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)の前日までに、合併前の釧路市畜犬取締及び野犬掃討条例(昭和29年釧路市条例第13号)、阿寒町畜犬取締及び野犬掃とう条例(昭和48年阿寒町条例第31号)又は音別町畜犬取締及び野犬掃とう条例(昭和29年音別町条例第8号)(以下これらを「合併前の条例」という。)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。

3 施行日の前日までにした行為に対する罰則の適用については、なお合併前の条例の例による。

(平成19年3月22日条例第1号)

(施行期日)

1 この条例は、平成19年4月1日から施行する。

釧路市畜犬取締り及び野犬掃討条例

平成17年10月11日 条例第131号

(平成19年4月1日施行)