○九州大学学位規則
平成16年4月1日
平成16年度九大規則第86号
(趣旨)
第1条 この規則は、学位規則(昭和28年文部省令第9号)により定めるように規定されている事項その他九州大学(以下「本学」という。)が授与する学位について必要な事項を定めるものとする。
(学位)
第2条 本学が授与する学位は、学士、修士及び博士とする。
2 本学が授与する専門職学位は、修士(専門職)及び法務博士(専門職)とする。
(学士の学位授与の要件)
第3条 学士の学位授与は、本学の課程を修了し、卒業を認定された者に対し行うものとする。
(修士の学位授与の要件)
第4条 修士の学位授与は、本学大学院の学府の修士課程を修了した者に対し行うものとする。
2 前項に定めるもののほか、修士の学位は、九州大学大学院通則(平成16年度九大規則第3号。以下「大学院通則」という。)第2条第5項に定める一貫制博士課程(以下「一貫制博士課程」という。)において、大学院通則第27条及び第27条の2に規定する修了要件を満たした者に対し授与することができる。
(博士の学位授与の要件)
第5条 博士の学位授与は、本学大学院の学府の博士課程を修了した者に対し行うものとする。
(専門職学位の授与の要件)
第6条 専門職学位の授与は、本学大学院の学府の専門職大学院の課程を修了した者に対し行うものとする。
(修士の学位授与)
第7条 修士の学位授与に関して必要な事項は、各学府規則で定める。
(博士論文の提出)
第8条 博士論文(以下「論文」という。)は、博士後期課程にあっては2年以上(法科大学院の課程を修了した者が博士後期課程に入学した場合にあっては1年以上)、医学系学府医学専攻、歯学府歯学専攻及び薬学府臨床薬学専攻の博士課程(以下「医学系、歯学及び薬学の博士課程」という。)にあっては3年以上、一貫制博士課程にあっては4年以上在学し、各学府規則に定める所要の授業科目の単位を修得し、かつ、必要な研究指導を受けなければ、提出することができない。
2 前項の規定にかかわらず、優れた研究業績を上げた者については、在学期間が博士後期課程にあっては2年、医学系、歯学及び薬学の博士課程にあっては3年、一貫制博士課程にあっては4年に満たなくても論文を提出させることができる。
3 論文は、在学期間中に提出するものとし、その期日は、各学府規則で定める。ただし、博士後期課程、医学系、歯学及び薬学の博士課程又は一貫制博士課程に所定の年限在学し、各学府規則に定める所要の授業科目の単位を修得し、かつ、必要な研究指導を受けた者は、退学の上、別に定める期間内に論文を提出することができる。
4 論文は、論文審査願に、論文目録、論文要旨及び履歴書各1通を添え、当該学府長に提出するものとする。
第9条 論文は、1編とする。ただし、参考として、他の論文を添付することができる。
2 当該学府長は、審査のため必要があるときは、論文の副本又は訳文、模型、標本等の提出を求めることがある。
3 受理した論文は、返還しない。
(論文の審査)
第10条 当該学府長は、論文を受理したときは、学府教授会に学位を授与すべきか否かの審査を付託するものとする。
2 前項の審査は、論文を受理した後1年以内に終了するものとする。
第11条 学府教授会は、前条第1項により付託された論文を審査するため、論文調査委員(以下「調査委員」という。)を定めて、その論文の調査及び最終試験を行わせる。
2 調査委員は、3名以上とし、必要に応じ、他の大学院又は研究所等の教員等を加えることができる。
第12条 最終試験は、論文を中心とし、これに関連のある授業科目について、口頭又は筆答により行うものとする。
第13条 調査委員は、論文調査及び最終試験を終了したときは、調査及び最終試験の結果の要旨を、文書をもって、学府教授会に報告しなければならない。
第14条 学府教授会は、前条の報告に基づき、学位を授与すべきか否かを審査する。
2 前項の審査は、構成員の3分の2以上が出席し、出席者の3分の2以上の賛成があることを必要とする。
(審査結果の報告)
第15条 学府教授会が前条の審査について議決したときは、学府長は、その結果をもって総長に報告しなければならない。
(論文提出による博士)
第16条 第5条に定めるもののほか、博士の学位授与は、本学大学院の学府の行う論文の審査に合格し、かつ、本学大学院の学府の博士課程を修了した者と同等以上の学力を有することの確認(以下「学力の確認」という。)をされた者に対し行うことができる。
2 第8条第3項ただし書に規定する者が、退学の上、同項ただし書に定める期間を経過した後に論文を提出した場合も、前項の例による。
3 前2項により博士の学位を請求しようとする者は、学位論文と学位申請書に、論文目録、論文要旨及び履歴書各1通並びに総長が定める審査手数料を添え、その申請に応じた学府長に提出しなければならない。
4 既納の審査手数料は、返還しない。
第17条 学府長は、前条による論文を受理したときは、学府教授会に学位を授与すべきか否かの審査を付託するものとする。
2 学府教授会は、調査委員を定めて、その論文の調査及び学力の確認を行わせる。
第18条 論文の調査にあたっては、原則として試験を行う。
2 試験は、論文を中心とし、これに関連のある授業科目について、口頭又は筆答により行うものとする。
第19条 学力の確認は、試問による。
2 試問は、口頭又は筆答によるものとし、専攻分野に関し本学大学院の学府の博士課程を修了した者と同等以上の学力を有し、かつ、研究者として自立して研究活動を行うに必要な高度の研究能力を有するか否かについて行う。この場合、外国語を課すものとし、その種類は、各学府教授会において定める。
3 第1項の規定にかかわらず、充分な研究歴と顕著な研究業績を有する者については、試問以外の方法により学力の確認を行うことができる。
(専門職学位の授与)
第21条 専門職学位の授与に関して必要な事項は、専門職大学院の課程を置く学府の各学府規則で定める。
2 総長は、卒業並びに修士課程及び専門職大学院の課程修了の審査結果の報告を踏まえ、学位を授与すべきか否かを決定し、学士若しくは修士の学位又は専門職学位を授与すべき者に学位記を授与する。
(学位授与の報告等)
第23条 総長は、前条第1項により博士の学位を授与したときは、当該学位を授与した日から3月以内に、所定の様式による学位授与報告書を文部科学大臣に提出するとともに、その論文の内容の要旨及び論文審査の結果の要旨をインターネットの利用により公表するものとする。
(学位論文の公表)
第24条 博士の学位を授与された者は、当該博士の学位を授与された日から1年以内に、当該博士の学位の授与に係る論文の全文を公表しなければならない。ただし、当該博士の学位を授与される前に既に公表したときは、この限りでない。
2 前項の規定にかかわらず、博士の学位を授与された者は、やむを得ない事由がある場合には、学府の承認を得て、当該博士の学位の授与に係る論文の全文に代えて、その内容を要約したものを公表することができる。この場合において、当該学府は、その論文の全文を求めに応じて閲覧に供するものとする。
3 博士の学位を授与された者が行う前2項の規定による公表は、インターネットの利用により行うものとする。
第25条 本学の学位を授与された者が、学位の名称を用いるときは、「九州大学」と付記しなければならない。ただし、共同教育課程に係る学位にあっては、本学に加え、当該共同教育課程を編成する他の大学の名称を付記するものとし、国際連携教育課程に係る学位にあっては、本学に加え、当該国際連携教育課程を編成する連携外国大学院の名称を付記しなければならない。
(学位授与の取消)
第27条 本学において学位を授与された者が不正な方法により学位の授与を受けた事実が判明したとき、又は学位の栄誉を汚辱する行為があったときは、総長は、教育研究評議会の議を経て、既に与えた学位を取り消し、学位記を返納させ、かつ、その旨を公表するものとする。
2 教育研究評議会において前項の決定を行うには、構成員の3分の2以上が出席し、出席者の4分の3以上の賛成があることを必要とする。
3 国際連携専攻において学位を授与された者に係る第1項の審議を行う場合は、連携外国大学院との協議の場における審議を経ていなければならない。
第29条 この規則に定めるもののほか、学位の授与に関し必要な事項は、別に定める。ただし国際連携教育課程の学位の授与に関し必要な事項は、当該国際連携教育課程を連携して編成する連携外国大学院との協議により、協定書等に定めるものとする。
附則
1 この規則は、平成16年4月1日から施行する。
2 平成16年3月31日に本学に在学し、平成16年4月1日以降も引き続き在学する者(21世紀プログラムの教育を受ける学生を除く。)については、九州大学学位規則(昭和32年11月19日施行)の規定によるものとする。
3 九州大学学則(平成16年度九大規則第1号)附則第4項に規定する者に授与する学位記については、第28条の規定にかかわらず、次の様式によるものとする。
(1) 九州芸術工科大学芸術工学部の課程を修めて卒業した者に授与する学位記の様式

(2) 九州芸術工科大学大学院の博士前期課程を修めて修士課程を修了した者に授与する学位記の様式

(3) 九州芸術工科大学大学院の博士課程を修めて博士課程を修了した者に授与する学位記の様式



附則(平成16年度九大規則203号)
この規則は、平成17年4月1日から施行する。
附則(平成17年度九大規則第55号)
この規則は、平成18年4月1日から施行する。
附則(平成18年度九大規則第19号)
この規則は、平成18年6月1日から施行する。
附則(平成18年度九大規則第118号)
この規則は、平成19年4月1日から施行する。
附則(平成20年度九大規則第74号)
この規則は、平成21年4月1日から施行する。
附則(平成22年度九大規則第11号)
1 この規則は、平成22年6月15日から施行し、平成22年4月1日から適用する。
2 平成22年3月31日に九州大学大学院薬学府の修士課程に在学し、同年4月1日以降も引き続き在学する者に授与する学位の名称については、この規則による改正後の九州大学学位規則別表第2の規定にかかわらず、なお従前の例による。
附則(平成22年度九大規則第151号)
この規則は、平成23年4月1日から施行する。
附則(平成23年度九大規則第113号)
この規則は、平成24年4月1日から施行する。
附則(平成24年度九大規則第4号)
この規則は、平成24年5月1日から施行し、平成24年3月14日から適用する。
附則(平成24年度九大規則第35号)
この規則は、平成24年12月1日から施行する。
附則(平成24年度九大規則第92号)
1 この規則は、平成25年4月1日(以下「施行日」という。)から施行する。
2 この規則による改正後の九州大学学位規則(以下「新規則」という。)第23条の規定は、施行日以後に博士の学位を授与した場合について適用し、同日前に博士の学位を授与した場合については、なお従前の例による。
3 新規則第24条の規定は、施行日以後に博士の学位を授与された者について適用し、同日前に博士の学位を授与された者については、なお従前の例による。
4 新規則別記様式の規定は、施行日以後に授与する学位記について適用し、同日前に授与する学位記については、なお従前の例による。
附則(平成25年度九大規則第116号)
1 この規則は、平成26年4月1日から施行する。
2 平成26年3月31日までに九州大学大学院比較社会文化学府に入学した者に授与する学位の名称については、この規則による改正後の九州大学学位規則別表第2の規定にかかわらず、なお従前の例による。
附則(平成26年度九大規則第141号)
この規則は、平成27年4月1日から施行する。
附則(平成28年度九大規則第54号)
この規則は、平成28年10月1日から施行する。
附則(平成28年度九大規則第106号)
この規則は、平成29年4月1日から施行する。
附則(平成29年度九大規則第101号)
1 この規則は、平成30年4月1日から施行する。
2 平成30年3月31日に九州大学に在学し、同年4月1日以降も引き続き在学する者に授与する学位の名称については、この規則による改正後の九州大学学位規則別表第1の規定にかかわらず、なお従前の例による。
附則(平成30年度九大規則第53号)
この規則は、平成31年1月15日から施行する。
附則(平成30年度九大規則第87号)
この規則は、平成31年4月1日から施行する。
附則(令和元年度九大規則第33号)
この規則は、令和2年4月1日から施行する。
附則(令和2年度九大規則第37号)
この規則は、令和2年12月1日から施行する。
附則(令和2年度九大規則第61号)
1 この規則は、令和3年4月1日から施行する。
2 この規則による改正後の九州大学学位規則の第5条により博士課程を修了した者に授与する学位記の様式は、令和3年4月1日に本学大学院博士課程に入学する者から適用し、令和3年3月31日に本学大学院博士課程に在学し、同年4月1日以降も引き続き在学する者については、なお従前の例による。
附則(令和3年度九大規則第116号)
この規則は、令和4年4月1日から施行する。
附則(令和4年度九大規則第42号)
この規則は、令和5年4月1日から施行する。
附則(令和5年度九大規則第75号)
この規則は、令和6年4月1日から施行する。
附則(令和6年度九大規則第60号)
この規則は、令和7年4月1日から施行する。
附則(令和7年度九大規則第11号)
この規則は、令和7年10月1日から施行する。
別表第1(学士の学位)
学部 | 学位の名称 |
共創学部 | 学士(学術) |
文学部 | 学士(文学) |
教育学部 | 学士(教育学) |
法学部 | 学士(法学) |
経済学部 | 学士(経済学) |
理学部 | 学士(理学) |
医学部 | 学士(医学) 学士(生命医科学) 学士(看護学) 学士(保健学) |
歯学部 | 学士(歯学) |
薬学部 | 学士(創薬科学) 学士(薬学) |
工学部 | 学士(工学) |
芸術工学部 | 学士(芸術工学) |
農学部 | 学士(農学) |
別表第2(修士の学位及び博士の学位)
学府 | 学位の名称 | |
修士 | 博士 | |
人文科学府 | 修士(文学) | 博士(文学) |
地球社会統合科学府 | 修士(学術) 修士(理学) | 博士(学術) 博士(理学) |
人間環境学府(臨床実践心理学専攻を除く。) | 修士(人間環境学) 修士(文学) 修士(教育学) 修士(心理学) 修士(工学) | 博士(人間環境学) 博士(文学) 博士(教育学) 博士(心理学) 博士(工学) |
法学府 | 修士(法学) | 博士(法学) |
経済学府(産業マネジメント専攻を除く。) | 修士(経済学) | 博士(経済学) |
理学府 | 修士(理学) | 博士(理学) |
数理学府 | 修士(数理学) 修士(技術数理学) | 博士(数理学) 博士(機能数理学) |
システム生命科学府 | 修士(システム生命科学) 修士(理学) 修士(工学) 修士(情報科学) | 博士(システム生命科学) 博士(理学) 博士(工学) 博士(情報科学) |
医学系学府(医療経営・管理学専攻を除く。) | 修士(医科学) 修士(看護学) 修士(保健学) | 博士(医学) 博士(看護学) 博士(保健学) |
歯学府 | 修士(口腔科学) | 博士(歯学) 博士(臨床歯学) 博士(学術) |
薬学府 | 修士(創薬科学) | 博士(創薬科学) 博士(臨床薬学) |
工学府 | 修士(工学) | 博士(工学) |
芸術工学府 | 修士(芸術工学) 修士(デザインストラテジー) | 博士(芸術工学) 博士(工学) |
システム情報科学府 | 修士(情報科学) 修士(理学) 修士(工学) 修士(学術) | 博士(情報科学) 博士(理学) 博士(工学) 博士(学術) |
総合理工学府 | 修士(理学) 修士(工学) 修士(学術) | 博士(理学) 博士(工学) 博士(学術) |
生物資源環境科学府 | 修士(農学) | 博士(農学) |
統合新領域学府 | 修士(感性学) 修士(芸術工学) 修士(工学) 修士(オートモーティブサイエンス) 修士(ライブラリーサイエンス) 修士(学術) | 博士(感性学) 博士(芸術工学) 博士(工学) 博士(オートモーティブサイエンス) 博士(ライブラリーサイエンス) 博士(学術) |
マス・フォア・イノベーション連係学府 | 修士(数理学) 修士(技術数理学) 修士(情報科学) 修士(理学) 修士(工学) 修士(学術) 修士(経済学) | 博士(数理学) 博士(機能数理学) 博士(情報科学) 博士(理学) 博士(工学) 博士(学術) 博士(経済学) |
人文情報連係学府 | 修士(人文情報) | |
別表第3(専門職学位)
専門職大学院 | 学位の名称 |
人間環境学府実践臨床心理学専攻 | 臨床心理修士(専門職) |
経済学府産業マネジメント専攻 | 経営修士(専門職) |
医学系学府医療経営・管理学専攻 | 医療経営・管理学修士(専門職) |
法科大学院 (法務学府実務法学専攻) | 法務博士(専門職) |













