○前橋市消防局火災調査規程

平成27年3月26日

消防局訓令甲第3号

消防局

消防署

目次

第1章 総則(第1条・第2条)

第2章 調査業務体制

第1節 調査の基本(第3条―第7条)

第2節 調査態勢(第8条―第12条)

第3章 調査業務処理

第1節 火災調査の通則(第13条―第19条)

第2節 基本的事項の処理(第20条―第28条)

第4章 調査業務の執行

第1節 火災出動時の調査(第29条・第30条)

第2節 出火原因の調査(第31条―第37条)

第3節 火災損害調査(第38条・第39条)

第5章 鑑識及び資料提出等(第40条―第46条)

第6章 調査報告等(第47条・第48条)

第7章 照会の対応等(第49条・第50条)

第8章 雑則(第51条)

附則

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この訓令は、消防法(昭和23年法律第186号。以下「法」という。)第7章に定める火災の調査(以下「調査」という。)に関し必要な事項を定めるものとする。

(用語の定義)

第2条 この訓令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 火災 人の意図に反して発生し、若しくは拡大し、若しくは放火により発生して消火の必要がある燃焼現象であって、これを消火するために消火施設若しくはこれと同程度の効果のあるものの利用を必要とするもの又は人の意図に反して発生し、若しくは拡大した爆発現象をいう。

(2) 爆発現象 化学的変化による爆発の一つの形態であり、急速に進行する化学反応によって多量のガス及び熱を発生し、爆鳴・火炎及び破壊作用を伴う現象をいう。

(3) 物件等 焼損した物件、発火源となったと思われる設備器具、使用した燃料その他出火原因の判定に必要なものをいう。

(4) 鑑識 火災の原因及び損害の判定のため、専門的な知識、技術、経験及び機器を活用し、総合的な見地から具体的な事実関係を明らかにすることをいう。

(5) 鑑定 火災に関わる物件等の形状、構造、材質、成分、性質及びこれに関連する現象について、科学技術的手法により、必要な試験及び実験を行い、その結果をもとに火災原因判定のための資料を得ることをいう。

(6) 調査 火災現場から火災予防を主とする消防行政施策の資料を収集し、活用するための質問、現場見分、鑑識、鑑定、実験、照会等の一連の行動をいう。

(7) 調査員 調査に従事する予防課職員(以下「局調査員」という。)及び消防署長(以下「署長」という。)が所属職員のうちから指定した職員(以下「署調査員」という。)をいう。

(8) 調査指揮者 調査員のうち最上席者をいう。

(9) 関係者等 法第2条第4項に定める関係者並びに火災の発見者、通報者、初期消火者及びその他調査の参考となる情報を提供し得る者をいう。

(10) 建物 土地に定着する工作物のうち屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。)、観覧のための工作物又は地下若しくは高架の工作物に設けた事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設をいう。

(11) 建物の収容物 柱、壁等の区画の中心線で囲まれた部分に収容されている物のほか、バルコニー、ベランダ等に置かれた物をいう。

(12) 森林 木竹が集団して育成している土地及びその土地の上にある立木竹及びこれらの土地以外で木竹の集団的な育成に供される土地をいう。ただし、主として農地又は住宅地若しくはこれに準ずる土地として使用される土地及びこれらの上にある立木竹を除く。

(13) 原野 自然に雑草又はかん木類が生育している土地で、人が利用しないものをいう。

(14) 牧野 主として家畜の放牧又は家畜の飼料若しくは敷料の採取の目的に供される土地(耕地の目的に供される土地を除く。)をいう。

(15) 自動車車両 原動機によって運行することができる車両(次号に掲げるものを除く。)をいう。

(16) 鉄道車両 鉄道事業法(昭和61年法律第92号)における旅客若しくは貨物の運送を行うための車両又はこれに類する車両をいう。

(17) 被けん引車 車両によってけん引される目的で造られた車及び車両によってけん引されているリヤカーその他の軽車両をいう。

(18) 船舶 推進機関を有する帆船、汽船及び端舟並びに推進機関を有しない住居船、倉庫船、はしけ等をいう。

(19) 航空機 人が乗って航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船等の機器をいう。

(20) 用途 建物、車両、船舶、航空機等が占有され、又は使用されている目的をいう。

(21) 業態 事業所において業として行われている事業の態様をいう。

(22) 資料等 火災の原因である疑いがあると認められる製品の同型品、説明図等の図面、燃料を要する製品の燃料その他消防局長及び署長(以下「署長等」という。)が調査のために必要と認めるものをいう。

第2章 調査業務体制

第1節 調査の基本

(調査の原則)

第3条 調査は、物的証拠を主体として関係者等の供述により検討を加え、科学的な手法と合理的な考察に基づいた事実の解明に努めなければならない。

(調査責任)

第4条 消防局長(以下「局長」という。)は、別に定める調査区分により局調査員が担当する調査の責任を有する。

2 署長は、前橋市消防本部等の設置等に関する条例(平成16年前橋市条例第55号)第3条に定める管轄区域内で発生した火災のうち、局調査員が行う調査以外のものについて責任を有する。

(調査の区分及び範囲)

第5条 調査は、火災原因調査及び火災損害調査に区分する。

2 火災原因調査は、次に掲げる事項を究明するために行うものとする。

(1) 出火原因 出火箇所、発火源、経過及び着火物をいう。

(2) 火災の性状 煙の流動状況、延焼経路及び延焼拡大の要因をいう。

(3) 火災初期の対応 発見状況、通報状況及び消火状況その他火災発生から避難し、又は死傷するまでの間における関係のある者の行動等をいう。

(4) 避難状況 火災現場における避難者又は要救助者の行動、救出、救助状況等をいう。

(5) 消防用設備等の使用状況 消火設備、警報設備、避難設備等の作動及び使用状況をいう。

(6) その他消防行政上必要な事項

3 火災損害調査は、次に掲げる事項を明らかにするために行うものとする。

(1) 焼き損害 火災によって焼けた物並びに熱によって炭化、溶融及び破損をした物又は火災の煙による損害をいう。

(2) 消火損害 消火活動によって受けた水損、破損、汚損等による損害をいう。

(3) 爆発損害 爆発現象によって受けた物件等の破損、汚損、倒壊等による損害をいう。

(4) その他の損害 火災により生じた損害のうち、前3号に掲げるもの以外のものをいう。

(5) 人的被害状況 火災に起因して生じた死者並びに負傷者の数、負傷程度及び発生状況をいう。

(調査結果の管理)

第6条 署長等は、調査により得られた情報、調査結果に基づいて作成された文書等を適切に管理しなければならない。

(調査結果の活用)

第7条 局長は、調査結果を分析し、及び検討し、火災の実態を明らかにするとともに、消防行政に反映できる資料を整備し、活用できるように努めなければならない。

第2節 調査態勢

(調査態勢の確立)

第8条 署長等は、適正な調査活動を行うため、常に資機材の整備を図り、調査態勢に万全を期さなければならない。

(技術の向上)

第9条 署長等は、調査員に対して調査に関わる知識及び技術を教養し、調査技術の向上に努めなければならない。

2 調査員は、調査を適正に推進するため、常に関係法令その他調査上必要な知識の習得、調査技術の研究及び調査能力の向上に努めなければばらない。

(調査員の派遣要請等)

第10条 署長は、調査上特に必要があると認めるときは、予防課長又は他の署長に調査員の派遣を要請することができる。

2 前項の要請を受けた予防課長又は他の署長は、特に支障がある場合を除き、調査員を派遣するものとする。

3 前項に規定するほか、予防課長又は他の署長は、必要があると認めるときは、調査員を派遣することができる。

(鑑識及び鑑定の依頼)

第11条 署長は、調査を行うため必要があると認めるときは、局長に対し、原因究明に必要な鑑識、実験等(以下「鑑識等」という。)及び鑑定を依頼することができる。

2 署長等は、物件等の鑑識等に関し、必要があると認めるときは、当該物件等の製造業者、販売業者、輸入業者等その他の関係のある機関(以下「製造業者等」という。)及び関係のある官公署に鑑識等の協力を依頼することができる。

3 署長等は、原因究明に必要な物件等の鑑定に関し、科学的手法による成分分析、性状解析等について特に必要があると認めるときは、関係のある官公署に鑑定を依頼することができる。

4 第2項の規定により製造業者等及び関係のある官公署並びに前項の規定により関係のある官公署に依頼する場合は、鑑識・鑑定依頼書(様式第1号)により行うものとする。

(通訳人の派遣要請等)

第12条 署長は、火災の関係者が外国人で通訳を必要とする場合は、予防課長に通訳人の派遣要請を行うことができる。

2 予防課長は、前項の規定による要請があった場合は、調査状況を勘案し、特に支障がない限り、通訳人を派遣するものとする。

第3章 調査業務処理

第1節 火災調査の通則

(調査の着手)

第13条 署長等は、火災を覚知したときは、速やかに調査に着手しなければならない。

2 署長等は、調査員を指揮して調査に従事させるものとする。

(調査員の心得)

第14条 調査員は、調査に着手する際は、次に掲げる事項を遵守しなければならない。

(1) 調査員は、事実の確認を主眼とし、先入概念又は個人的感情にとられわることなく、科学的及び合理的な判断により事実の究明に努めること。

(2) 調査員は、調査に際し関係者の民事的紛争に関与しないこと。

(3) 個人の自由又は権利を不当に侵害し、調査上知り得た秘密を他に漏らさないこと。

(4) 警察機関その他の関係機関と密接な連絡をとり、相互に協力して調査を進めること。

(相互協力)

第15条 調査員は、相互に連絡協調を図り、調査の円滑を期するとともに、原因の究明においては綿密かつ詳細に行わなければならない。

(承諾及び立会いの原則)

第16条 調査員は、調査に際し、調査現場その他の関係ある場所へ立ち入るときは、関係者等の承諾及び立会いを得ることを原則とする。

(消防立入検査証の携帯)

第17条 調査員は、前条の規定により調査現場その他の関係ある場所へ立ち入る場合は、前橋市火災予防条例等施行規則(平成16年前橋市規則第106号)第2条に定める消防立入検査証を携帯するものとする。

(質問)

第18条 調査員は、原因の究明又は損害の把握のため必要があると認める場合は、場所及び時機を考慮し、関係者等に質問を行い、その事実の確認に努めなければならない。

2 調査員は、前項に規定する質問を行ったときは、その内容を質問調書に記録するものとする。この場合において、記録した内容について当該関係者等に閲覧させ、又は読み聞かせて記載内容に誤りがないことを確認し、署名を求めるものとする。

(少年等に対する質問等)

第19条 少年(18歳未満の者をいう。)、身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号)第4条に定める身体障害者及び精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律第123号)第5条に定める精神障害者(以下「少年等」という。)の供述が火災原因の究明に必要不可欠である場合は、当該少年等に親権者等の立会人を置いて、前条第1項の規定する少年等に対する質問を行うものとする。ただし、当該立会人を置くことで真実の供述を得られないと思慮されるときは、この限りでない。

2 少年等に対して質問を行う場合は、その心情を考慮し、十分な理解をもって当たらなくてはならない。

3 少年等は、現場調査の立会人としてはならない。ただし、少年等が直接体験した事実(自己に不利益な体験を除く。)の説明が、実況見分を進める上で不可欠であると認められ、かつ、当該少年等の年齢、心情及びその他の事情から支障がないと認められるときは、この限りでない。

第2節 基本的事項の処理

(火災件数の扱い)

第20条 1件の火災とは、1つの出火点から拡大したもので、出火から鎮火までをいう。

2 火災件数の取扱いに関する基準は、別に定めるものとする。

(火災の種別)

第21条 火災の種別は、建物火災、車両火災、船舶火災、航空機火災、林野火災及びその他の火災に区分し、次のとおりとする。

(1) 建物火災 建物又はその収容物が焼損した火災をいう。

(2) 車両火災 自動車車両、鉄道車両若しくは被けん引車又はこれらの積載物が焼損した火災をいう。

(3) 船舶火災 船舶又はその積載物が焼損した火災をいう。

(4) 航空機火災 航空機又はその積載物が焼損した火災をいう。

(5) 林野火災 森林、原野又は牧野の樹木、雑草、飼料、敷料等が焼損した火災をいう。

(6) その他の火災 前各号に掲げるもの以外のものが焼損した火災をいう。

2 前項各号に掲げる火災が複合する場合の火災の種別は、焼き損害額の大なる種別とする。ただし、焼き損害額の大なるものによることが社会通念上妥当でないと認められるときは、この限りでない。

3 前項の焼き損害額が同額又は算出されない場合については、火元の火災の種別によるものとする。

4 前3項の規定は、爆発損害のみの火災の種別について準用する。

(焼損の程度)

第22条 建物の焼損程度は、1棟ごとに全焼、半焼、部分焼及びぼやに区分し、次のとおりとする。

(1) 全焼 建物の焼き損害額が火災前の建物の評価額の70パーセント以上のもの又は70パーセント未満のものであって残存部分に補修を加えて再使用できないものをいう。

(2) 半焼 建物の焼き損害額が火災前の建物の評価額の20パーセント以上のもの(前号に該当するものを除く。)をいう。

(3) 部分焼 建物の焼き損害額が火災前の建物の評価額の20パーセント未満のもの(次号に該当するものを除く。)をいう。

(4) ぼや 建物の焼き損害額が火災前の建物の評価額の10パーセント未満のもので、焼損床面積若しくは焼損表面積が1平方メートル未満のもの又は収容物のみを焼損したものをいう。

2 前項の規定は、車両、船舶及び航空機の焼損程度について準用する。

(焼損面積等の算定)

第23条 建物の焼損面積は、焼損床面積及び焼損表面積に区分し算定するものとする。

2 前項の規定は、水損、破損及び汚損の場合について準用する。

(出火日時の決定)

第24条 出火日時は、消防機関が認定した日時とし、認定に際しては、関係者等の火災発見状況及び通報(覚知)時分並びに消防対象物の構造、材質及び状態、火気取扱い等の状況を総合的に考察し、合理的な日時とする。

(世帯のり災程度)

第25条 世帯のり災程度は、1棟ごとに全損、半損又は小損に区分し、次のとおりとする。

(1) 全損 建物(その建物の収容物を含む。以下この条において同じ。)の火災損害額(以下「損害額」という。)が、り災前の建物の評価額の70パーセント以上のものをいう。

(2) 半損 建物の損害額が、り災前の建物の評価額の20パーセント以上のもの(前号に該当するものを除く。)をいう。

(3) 小損 建物の損害額が、り災前の建物の評価額の20パーセント未満のものをいう。

(損害額の算定基準)

第26条 損害額の算定は、火災によって受けた直接的な損害について行い、消火のために要した経費、焼け跡整理費、り災のための休業損失等の間接的な損害を除くものとする。

(火災による死傷者)

第27条 火災による死傷者は、火災現場において火災に直接起因して死亡した者又は負傷した者とする。

2 火災による負傷者が受傷後48時間以内に死亡したときは、火災による死者とする。

3 火災による負傷者のうち、48時間を経過して30日以内に死亡したときは、30日死者とする。

4 火災による負傷の種別は、次のとおりとする。

(1) 重症 傷病の程度が3週間の入院加療を必要とするもの以上のものをいう。

(2) 中等症 傷病の程度が前号及び次号に該当しないものをいう。

(3) 軽症 傷病の程度が入院加療を必要としないものをいう。

(出火原因等の分類)

第28条 出火原因分類、用途別分類及び業態別分類は、火災報告取扱要領(平成6年消防災第100号消防庁長官通知)に規定されている分類表によるものとする。

第4章 調査業務の執行

第1節 火災出動時の調査

(火災出動時の見分)

第29条 火災に出動した消防職員(以下「職員」という。)は、出動途上及び消防活動を通じて火災の状況見分に努めなければならない。

2 職員は、火煙の色、臭い、燃焼音、延焼経路その他関係者の言動等を見分したときは、調査員に報告しなければならない。

3 職員は、出動途上並びに現場において関係者等への質問及び現場の状況から発見、通報、初期消火、火気管理、避難、死傷者、消防対象物のり災状況並びに消防用設備等の使用又は作動状況等を把握し、記録しておくものとする。

4 前項の関係者等への質問は、重複を避け効率的な調査を行うものとする。

5 調査員は、職員が把握した事項について報告を求めることができるものとする。

(現場の保存)

第30条 調査指揮者は、消火活動が終了したときは、所要の措置を講じた上で現場を保存しなければならない。ただし、調査上その必要がないと認めたときは、この限りでない。

2 職員は、出動途上及び消防活動をするに当たって、現場の保存に配意しなければならない。

第2節 出火原因の調査

(火災原因調査)

第31条 署長等は、調査員に第5条第2項に規定する火災原因調査を実施させるものとする。

(調査指揮者の責務)

第32条 調査指揮者は、調査員に対して指導又は助言を行い、調査業務を適切に推進しなければならない。

2 調査指揮者は、資機材を活用して調査活動を行うとともに、調査員の指揮及び安全管理に努めなければならない。

3 調査指揮者は、火災原因調査等の記録作成書類の総括責任を有する。

4 調査指揮者は、警察機関等と合同調査を行う場合は、その調整を行うものとする。

5 調査指揮者は、関係者等に対して、努めて調査内容等について説明を行うとともに、調査の開始と終了を明確にしなければならない。

(調査員の責務)

第33条 調査員は、火災現場を見分し、火災原因の判定に必要な資料の収集に努めなければならない。

2 現場の見分は、その内容を明確にするため、写真により記録するよう努めなければならない。

3 調査員は、実況見分、関係者等に対する質問等による事実に基づき現場の復元を行うよう努めなければならない。

(現場立会人)

第34条 火災現場の調査は、関係者等を現場立会人として実施しなければならない。ただし、特別な事情により関係者等が不在でやむを得ない場合は、警察官又は関係者等の近親者その他適当であると判断される者を立会人とすることができる。

2 現場立会人が複数あるときは、見分しようとする場所又は物件等に直接関係する者を優先しなければならない。

3 調査現場において調査のため必要がある場合は、関係者等の了解を得て、当該火災に関係する物件等の製造業者等を立会人とすることができる。

(現場の発掘)

第35条 出火原因の調査は、現場見分状況及び火災出動時の見分状況並びに関係者等の供述を総合的に考察して、出火範囲を限定し、現場の発掘(以下「発掘」という。)を行うものとする。

2 発掘は、出火範囲として限定した区域を、周囲から出火箇所付近へと順次行うものとする。

3 発掘は、立会人の供述に基づき物品等の配置に留意し、原状を復元する観点により行うものとする。

(出火原因の検討)

第36条 発掘の結果、出火箇所が判定された段階において、発掘された物件等の鑑識結果及び出火箇所付近の焼損状況並びに延焼経路を参考として出火原因の検討を行うものとする。

(調査終了後の措置)

第37条 調査指揮者は、現場における全ての調査を終了したときは、関係者等及び合同調査を行う関係機関に対し終了した旨を通知するものとする。

第3節 火災損害調査

(火災損害調査)

第38条 署長等は、調査員に第5条第3項に規定する火災損害調査を実施させるものとする。

(り災の届出)

第39条 調査員は、火災損害調査のため、り災した消防対象物の関係者等に対して次に掲げるり災申告書により申告を求めることができる。

(1) 不動産り災申告書(様式第2号)

(2) 動産り災申告書(様式第3号)

(3) 車両・船舶・航空機り災申告書(様式第4号)

(4) 林野・その他物件り災申告書(様式第5号)

2 関係者等からのり災申告書の内容が著しく異なる場合については、質問等により矛盾を明らかにするとともに、必要により訂正を求めるものとする。

第5章 鑑識及び資料提出等

(鑑識等の調査)

第40条 調査員は、調査現場において物件等の詳細な見分が困難なとき、又は実験等を必要とするときは、立証のための調査として、関係者等の承諾を得て鑑識等を行うものとする。

(法第32条に係る資料提出命令)

第41条 署長等は、立証のための調査に必要があると思われる場合は、製造業者等に、その了解を得て必要な資料等の提出又は必要事項の報告を求めるものとする。この場合において、必要に応じて資料提出・報告依頼書(様式第6号)により求めるものとする。

2 署長等は、前条の規定により必要な情報を得ることができないとき、又は得た情報が原因の究明に不十分なときは、製造業者等に対し、資料提出命令書(様式第7号)により資料等の提出を命ずるものとする。この場合において、目的終了後における当該資料の返還又は処分についての意思を明確にさせるため、提出者に対し、資料提出書(様式第8号)の提出を求めるものとする。

(法第34条に係る資料提出命令)

第42条 署長等は、現場において立証のための調査が必要と思われる場合は、関係者等に、その了解を得て物件等の提出又は必要な事項の報告を求めることができる。この場合において、目的終了後における当該資料の返還又は処分についての意思を明確にさせるため、提出者に対し、資料提出承諾書(様式第9号)の提出を求めるものとする。

2 関係者等が任意提出の求めに応じないときは、法第34条の規定に基づき、資料提出命令書により資料の提出を命ずるものとする。この場合において、目的終了後における当該資料の返還又は処分についての意思を明確にさせるため、提出者に対し、資料提出書の提出を求めるものとする。

(資料の保管)

第43条 署長等は、第41条又は前条の規定により資料の提出があった場合は、火災調査資料保管台帳(様式第10号)に記録し、当該資料に保管票(様式第11号)を付して保管しなければならない。

2 署長等は、提出された資料の所有者が、当該資料の所有権を放棄しない場合にあっては、提出者に資料保管書(様式第12号)を交付しなければならない。ただし、所有権を放棄した場合については、提出資料受領書(様式第13号)を交付するものとする。

3 署長等は、資料を返還するときは、資料保管書と引き換えに引き渡すものとする。

(保管資料の送付)

第44条 署長等は、保管する資料について、捜査機関から捜査のため資料送付の要請があったときは、所有者の承諾を求め、所有者から承諾書(様式第14号)の提出がなされた場合に限り、資料を送付することができる。この場合において、送付資料に資料送付書(様式第15号)を添えて送付するものとし、捜査機関から送付資料受領書(様式第16号)を徴収しておかなければならない。

(鑑定処分の承認)

第45条 署長等は、保管書を交付した資料の鑑定を行う場合は、所有者から鑑定処分承諾書(様式第17号)により鑑定処分の承諾を得ておかなければならない。

(官公署への照会)

第46条 署長等は、火災調査を行うために必要があると認めるときは、法第32条第2項の規定に基づき、関係のある官公署に対し必要な事項の照会を行うことができる。この場合において、照会は、火災調査関係事項照会書(様式第18号)により行うものとする。

第6章 調査報告等

(火災報告)

第47条 消防組織法(昭和22年法律第226号)第40条の規定による報告は、消防庁長官が定める形式及び方法により行うものとする。

(調査報告)

第48条 調査員は、次に掲げる書類により、署長等に報告しなければならない。

(1) 火災調査書(様式第19号)

(2) 火災原因判定書(様式第20号)

(3) 出火出動時における見分調書(様式第21号)

(4) 実況見分調書(様式第22号)

(5) 鑑識見分調書(様式第23号)

(6) 質問調書(様式第24号)

(7) 防火管理等調査書(様式第25号)

(8) 鑑定書、火災調査関係事項照会書に対する回答書

(9) 火災損害調査書(様式第26号)

(10) 火災原因の判定、損害額の認定の根拠となった資料等

2 調査員は、火災の状況により前項第3号第5号から第8号まで及び第10号に規定する書類を省略することができる。

3 前項の規定にかかわらず、実況見分を火災原因判定書に記載した場合は、第1項第4号に規定する書類を省略することができる。

4 調査書類には、調査の内容を明らかにするため、必要な写真及び図面を作成し、添付するものとする。

5 第1項第8号に規定する書類には、作成者又は提出者の署名及び提出年月日が記載されていなければならない。

第7章 照会の対応等

(照会の対応)

第49条 署長は、管轄区域内で発生した火災において、火災原因その他の調査事項について、裁判所、捜査機関その他関係機関及び関係者から照会があったときは、その内容、目的その他必要な理由について審査し、必要事項について回答することができる。

2 前項に規定する照会に対する回答は、前橋市個人情報保護条例(平成9年前橋市条例第46号)その他関係法令によることとし、消防行政に及ぼす影響に細心の注意を払い、関係各課と十分協議の上、行うものとする。

(証人出廷等)

第50条 調査員は、調査に関して捜査機関から参考人として出頭を要請され、又は裁判所から証人として呼出し若しくは召喚を受けた場合は、当該出頭要請又は召喚等に係る内容を署長等に報告しなければならない。

2 調査員は、参考人又は召喚等により、供述又は証言等をした場合は、質問要旨及び供述内容等を、署長等に速やかに報告しなければならない。

第8章 雑則

(その他)

第51条 この訓令の施行に関し必要な事項は、別に定める。

附 則

この訓令は、平成27年4月1日から施行する。

附 則(平成28年3月30日消防局訓令甲第4号)

この訓令は、平成28年4月1日から施行する。

附 則(平成29年3月8日消防局訓令甲第1号)

この訓令は、平成29年4月1日から施行する。

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(平28消防局訓令甲4・全改)

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(平28消防局訓令甲4・全改)

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(平28消防局訓令甲4・全改)

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(平29消防局訓令甲1・全改)

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(平29消防局訓令甲1・全改)

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前橋市消防局火災調査規程

平成27年3月26日 消防局訓令甲第3号

(平成29年4月1日施行)

体系情報
第13編 防/第2章
沿革情報
平成27年3月26日 消防局訓令甲第3号
平成28年3月30日 消防局訓令甲第4号
平成29年3月8日 消防局訓令甲第1号