○長沼町議会議員政治倫理条例
令和6年3月21日
条例第17号
(目的)
第1条 この条例は、長沼町議会議員(以下「議員」という。)の政治倫理に関し、必要な事項を定めることにより、誠実かつ公正で民主的な町政の発展に寄与することを目的とする。
(議員の責務)
第2条 議員は、町民全体の代表者として、自らの役割を深く自覚し、誠実かつ公正にその使命の達成に努めなければならない。
2 議員は、自他を問わず政治倫理に反する事実があると疑惑を持たれた場合には、その疑惑を解明し、責任を明らかにしなければならない。
3 議員は、その地位及び言動が及ぼす影響の大きさを自覚し、町民又は町職員に対し、強制にわたることのないよう、自らの言動を律しなければならない。
(政治倫理基準)
第3条 議員は、次に掲げる政治倫理基準を遵守しなければならない。
(1) 町民全体の代表者として、法令を遵守し、議員の品位及び名誉を損なうおそれのある行為並びにその職務に関し不正の疑惑を招くおそれのある行為をしないこと。
(2) 地位を利用して、公正を疑われるような金品の授受をしないこと。
(3) 町及び町が関係する団体が締結する売買、貸借、請負その他の契約に関し、特定の業者を推薦し、又は紹介する等有利な取り計らいをしないこと。
(4) 企業、団体等から政治的又は道義的批判を受けるおそれのある寄附を受けないこと。
(5) 地位又は権限を利用して、町職員の公正な職務執行を妨げるような働きかけをしないこと。
(6) 町職員の採用、昇格又は人事異動等に関し、不正に関与しないこと。
(7) 地位を利用して、町職員に対し物品等の購入その他各種契約の締結を強要しないこと。
(8) 地位を利用して、町民又は町職員に対しハラスメント(他の者が不快に感じる言動又は行為をいう。)、嫌がらせ、威圧的な言動、過剰な要求その他の人権を侵害する行為をしないこと。
(審査の請求)
第4条 議員及び町職員は、議員が前条の政治倫理基準に違反している疑いがあるときは、議員にあっては議員2人以上の連署をもって、町職員にあっては副町長及び所属長の連署をもって、違反の疑いがあることを証する資料を添付して、議長に審査の請求をすることができる。
(審査会の設置等)
第5条 議長は、前条第1項の審査の請求があったときは、長沼町議会議員政治倫理審査会(以下「審査会」という。)を設置する。
2 審査会は、委員6人以内をもって組織する。
3 委員は、議員のうちから議長が選任する。ただし、審査の対象となった議員(以下「対象議員」という。)及び前条第1項の審査の請求をした議員は、委員となることができない。
4 審査会に会長及び副会長を置き、委員の互選により定める。
5 委員の任期は、当該事案の審査結果について議長へ報告を終了したときまでとする。ただし、議員の職を失ったときは、そのときまでとする。
6 委員は、審査の過程で知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
7 委員は、公平かつ公正にその職務を遂行しなければならない。
8 前各項に定めるもののほか、審査会に関し必要な事項は、会長が審査会に諮って定める。
(審査会の審査)
第6条 審査会は、政治倫理基準に違反する行為の存否について審査する。
2 審査会は、前項の審査を行うため、対象議員その他の者に対し事情聴取等必要な調査を行うことができる。
3 審査会は、対象議員に対し、弁明の機会を与えなければならない。
4 審査会の会議は、公開とする。ただし、出席委員の過半数の同意をもって公開しないことができる。
(対象議員の協力義務)
第7条 対象議員は、審査会の請求があるときは、審査に必要な資料を提出し、又は審査会に出席して説明をしなければならない。
(議長への報告等)
第8条 審査会は、第5条第1項の規定による審査会が設置された日から60日以内にその審査結果を議長に報告しなければならない。ただし、特別な理由があると議長が認める場合は、審査期間を延長することができる。
2 議長は、前項の審査結果の報告を受けたときは、対象議員及び審査の請求をした議員又は町職員に通知するとともに、その概要を速やかに公表しなければならない。
(必要な措置の実施)
第9条 議長は、審査会から報告を受けた事項を尊重し、政治倫理基準に違反したと認められる対象議員に対して、議会の品位と名誉を守り、町民の信頼を回復するため、必要な措置を講じるものとする。
(委任)
第10条 この条例に定めるもののほか、条例の施行に関し必要な事項は、議長が別に定める。
附則
この条例は、令和6年4月1日から施行する。