○松戸市中高層建築物等の建築等に係る紛争の予防及び調整に関する条例

平成19年12月25日

松戸市条例第33号

(目的)

第1条 この条例は、中高層建築物の建築、特定建築物の建築及び建築物の特定建築物への用途の変更並びに特定工作物の築造に係る計画の事前公開並びに紛争に係るあっせん及び調停に関し必要な事項を定めることにより、良好な近隣関係を保持し、もって地域における健全な生活環境の維持及び向上に資するとともに、準工業地域における工場等の生産環境の維持及び保全並びに生活環境との調和を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例における用語の意義は、建築基準法(昭和25年法律第201号。以下「法」という。)及び建築基準法施行令(昭和25年政令第338号。以下「令」という。)の例による。

2 この条例における次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 中高層建築物 延べ面積が300平方メートル以上の建築物であって、次に掲げるものをいう。ただし、当該建築物が近隣及び周辺の生活環境に影響を及ぼすおそれがないと市長が認めた場合は、この限りでない。

 第1種低層住居専用地域及び第2種低層住居専用地域内の軒の高さが7メートルを超える建築物又は地階を除く階数が3以上の建築物

 商業地域外の高さが10メートルを超える建築物

(2) 特定建築物 その全部又は一部を次に掲げる用途に供する建築物をいう。

 ホテル又は旅館

 斎場

 パチンコ店、カラオケボックス、バッティングセンター、ゲームセンターその他これらに類するもので規則で定めるもの(商業地域内のものを除く。)

 延べ面積が500平方メートルを超える自動車車庫(商業地域内のものを除く。)

 準工業地域内の作業場の床面積が150平方メートルを超える工場

 松戸市における宅地開発事業等に関する条例(平成13年松戸市条例第35号)第2条第1号の宅地開発事業等に係る神社、寺院、教会その他これらに類するもの及び公衆浴場(公衆浴場の確保のための特別措置に関する法律(昭和56年法律第68号)第2条に規定する公衆浴場を除く。)

(3) 特定工作物 隣接する土地の地盤面からの高さが2mを超える擁壁をいう。

(4) 中高層建築物等 中高層建築物、特定建築物、特定建築物へ用途の変更をする建築物及び特定工作物をいう。

(5) 建築等 建築、用途の変更及び築造をいう。

(6) 建築主等 建築主、築造主、設計者及び工事施工者をいう。

(7) 近隣住民 次に掲げる者をいう。

 中高層建築物の敷地境界線からの水平距離が当該中高層建築物の高さの1.5倍の範囲内にある土地又は建築物の所有者及び占有者

 特定建築物の敷地境界線からの水平距離が次に掲げる特定建築物の区分に応じ、それぞれ当該区分に定める距離の範囲内にある土地又は建築物の所有者及び占有者

(ア) 第2号アからまでに規定する特定建築物 100メートル

(イ) 第2号エからまでに規定する特定建築物 50メートル

 特定工作物からの水平距離が当該特定工作物の高さの2倍の範囲内にある土地又は建築物の所有者及び占有者

(8) 周辺住民 近隣住民以外の者であって、中高層建築物によるテレビジョン放送の電波の受信障害(以下「電波障害」という。)を受けると認められるものをいう。

(9) 工場等 工場、倉庫、危険物の貯蔵又は処理のための施設その他これらに類するもので規則で定めるものをいう。

(10) 紛争 次に掲げるものをいう。

 中高層建築物の建築及び特定工作物の築造に伴って生ずる日照及び通風の阻害、風害、電波障害等並びに工事中の騒音、振動等の周辺の生活環境に及ぼす影響に関する建築主等と近隣住民及び周辺住民(以下「近隣住民等」という。)との紛争

 特定建築物の建築及び建築物の特定建築物への用途の変更に伴って生ずる周辺の生活環境に及ぼす影響に関する建築主等と近隣住民との紛争

 準工業地域における中高層建築物等の建築等に伴って生ずる生産環境及び生活環境に及ぼす影響に関する建築主等と当該地域の工業団体及び工場等の操業者(以下「地域工業団体等」という。)との紛争

(市長の責務)

第3条 市長は、紛争を未然に防止するよう努めるとともに、紛争が生じたときは、迅速かつ適正に調整するよう努めなければならない。

(当事者の責務)

第4条 建築主等は、紛争を未然に防止するため、中高層建築物等の建築等の計画及び工事の実施に当たっては、周辺の生活環境に及ぼす影響に十分配慮するとともに、良好な近隣関係を損なわないよう努めなければならない。

2 前項に規定するもののほか、建築主等は、準工業地域における中高層建築物等の建築等の計画及び工事の実施に当たっては、工場等の生産環境に支障を及ぼさないよう配慮しなければならない。

3 建築主等、近隣住民等及び地域工業団体等は、紛争が生じたときは、相互の立場を尊重し、互譲の精神をもって、自主的に解決するよう努めなければならない。

(標識の設置等)

第5条 建築主等は、中高層建築物等の建築等をしようとするときは、当該建築等に係る計画の周知を図るため、当該中高層建築物等の敷地内の見やすい場所に標識を設置しなければならない。

2 前項の標識は、法第6条第1項若しくは法第6条の2第1項の規定による確認の申請又は法第18条第2項の規定による計画の通知をしようとする日の少なくとも30日前の日から当該申請又は通知に係る事業が完了する日まで設置しなければならない。

3 建築主等は、第1項の標識を設置したときは、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。

4 市長は、前3項の規定に違反している建築主等に対し、それぞれの規定に従うよう勧告することができる。

(計画内容等の説明)

第6条 建築主等は、中高層建築物等の建築等をしようとするときは、近隣住民に対し、当該中高層建築物等の建築等に係る計画の内容、工事の概要等(以下「計画内容等」という。)について、配置図、立面図、日影図その他必要な資料(以下「配置図等」という。)を配布し、説明しなければならない。ただし、市長がやむを得ないと認める場合は、この限りでない。

2 建築主等は、周辺住民から申出があったときは、中高層建築物等の建築等に係る計画内容等について説明しなければならない。

3 建築主等は、前2項の規定による説明のほか近隣住民等から説明会の開催の申出があったときは、説明会を開催するよう努めなければならない。

第7条 建築主等は、準工業地域内において中高層建築物等の建築等をしようとするときは、前条に規定するもののほか、地域工業団体等に対し、当該計画内容等について、配置図等を配布し、説明するとともに、当該計画内容等に関する防音、空地の確保等の対策について説明しなければならない。ただし、市長がやむを得ないと認める場合は、この限りでない。

2 建築主等は、前項の規定による説明のほか地域工業団体等から説明会の開催の申出があったときは、説明会を開催するよう努めなければならない。

3 建築主等は、準工業地域における中高層建築物等の購入者及び入居予定者に対し、周辺環境について周知しなければならない。

(報告)

第8条 建築主等は、第6条第1項及び前条第1項の規定による説明を終了したときは、速やかにその内容等を市長に報告しなければならない。

2 前項の規定による報告は、法第6条第1項若しくは法第6条の2第1項の規定による確認の申請又は法第18条第2項の規定による計画の通知をしようとする21日前までに行わなければならない。

3 市長は、必要があると認めたときは、建築主等に対し、第6条第2項及び第3項並びに前条第2項の規定により行った説明の内容等について報告を求めることができる。

(あっせん)

第9条 市長は、建築主等と近隣住民等又は地域工業団体等との間で紛争が生じた場合において、双方から当該紛争の調整の申出があったときは、あっせんを行うものとする。

2 前項の規定にかかわらず、市長は、建築主等又は近隣住民等若しくは地域工業団体等の一方から調整の申出があった場合において、相当な理由があると認めるときは、他の当事者に対し、あっせんに応ずるよう勧告することができる。

3 前2項の申出は、当該紛争に係る中高層建築物等の建築等の着手前に行わなければならない。ただし、工事中の騒音、振動等に関する紛争については当該工事が完了するまでに、電波障害に関する紛争については当該工事が完了したときから6月以内に行うことができる。

(あっせんの打切り)

第10条 市長は、あっせんに係る紛争について、あっせんによっては紛争の解決の見込みがないと認めるときは、あっせんを打ち切ることができる。

(調停)

第11条 市長は、前条の規定によりあっせんを打ち切った場合において、必要があると認めるときは、当事者に対し、調停に移行するよう勧告することができる。

2 市長は、前項の規定による勧告をした場合において、当事者の双方がその勧告を受諾したときは、調停を行うものとする。

3 前項の規定にかかわらず、市長は、当事者の一方が第1項の規定による勧告を受諾した場合において、相当な理由があると認めるときは、他の当事者に対し、相当の期限を定めて調停に付することを受諾するよう勧告することができる。

4 市長は、第1項又は前項の規定による勧告が行われた場合において、定められた期限までに他の当事者から受諾する旨の申出がないときは、調停への移行の勧告を打ち切ることができる。

5 市長は、第2項の規定により調停を行うときは、松戸市中高層建築物等紛争調停委員会に調停を付するものとする。

6 松戸市中高層建築物等紛争調停委員会は、調停を行うに当たって必要があると認めるときは、調停案を作成し、当事者に対し、期限を定めてその受諾を勧告することができる。

(調停の打切り)

第12条 市長は、当事者間に合意の見込みがないと認めるときは、調停を打ち切ることができる。

2 前条第6項の規定による勧告が行われた場合において、定められた期限までに当事者の双方から受諾する旨の申出がないときは、当該調停は打ち切られたものとみなす。

(調停委員会)

第13条 市長は、第11条第5項に規定する付託に応じ紛争の調停を行うため、松戸市中高層建築物等紛争調停委員会(以下「調停委員会」という。)を置く。

2 調停委員会は、前項の調停のほか、市長の諮問に応じ紛争の予防及び調整に関する重要な事項について調査審議し、市長に意見を述べることができる。

3 調停委員会は、法律、建築、環境等の分野に関し優れた知識及び経験を有する委員7人以内をもって組織し、市長が委嘱する。

4 委員の任期は、2年とし、再任されることを妨げない。ただし、委員が欠けた場合における補欠委員の任期は、その前任者の残任期間とする。

5 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、また、同様とする。

6 前各項に定めるもののほか、調停委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。

(意見の聴取等)

第14条 市長は、あっせん又は調停のため必要があると認めるときは、当事者に対し、その出頭を求めて意見を聴き、又は関係資料の提出を求めることができる。

2 市長は、当事者が前項の出頭又は関係資料の提出の要求に応じないときは、当該当事者に対し、出頭又は関係資料の提出の要求に応ずるよう勧告することができる。

(工事着手の延期等の要請)

第15条 市長は、あっせん又は調停のため必要があると認めるときは、建築主等に対し、期間を定めて中高層建築物等の建築等の工事の着手の延期又は工事の停止を要請することができる。

(公表)

第16条 市長は、建築主等が第5条第4項の規定による勧告若しくは前条の規定による要請に、又は当事者が第9条第2項第11条第3項若しくは第14条第2項の規定による勧告に正当な理由なく応じないときは、その旨を公表することができる。

2 市長は、前項の規定により公表しようとするときは、あらかじめ当該建築主等又は当事者にその旨を通知し、意見陳述の機会を与えなければならない。

(適用除外)

第17条 中高層建築物等の建築等に係る標識の設置及び計画内容等の説明については、松戸市における宅地開発事業等に関する条例第11条の規定は、適用しない。

(委任)

第18条 この条例に定めるもののほか必要な事項は、規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成20年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行前に松戸市における宅地開発事業等に関する条例第10条の規定による協議の申請、法第6条第1項若しくは法第6条の2第1項の規定による確認の申請又は法第18条第2項の規定による計画の通知がなされている中高層建築物等の建築等については、この条例の規定は、適用しない。

(特別職の職員の給与及び費用弁償の支給に関する条例の一部改正)

3 特別職の職員の給与及び費用弁償の支給に関する条例(昭和31年松戸市条例第15号)の一部を次のように改正する。

別表2に次のように加える。

松戸市中高層建築物等紛争調停委員会委員

日額 8,500円

(松戸市ラブホテル建築等規制条例の一部改正)

4 松戸市ラブホテル建築等規制条例(昭和60年松戸市条例第13号)の一部を次のように改正する。

第13条の次に次の1条を加える。

(適用除外)

第13条の2 ホテル等の建築等については、次の各号に掲げる規定は、適用しない。

(1) 松戸市中高層建築物等の建築等に係る紛争の予防及び調整に関する条例(平成19年松戸市条例第33号)第5条

(2) 松戸市における宅地開発事業等に関する条例(平成13年松戸市条例第35号)第11条

松戸市中高層建築物等の建築等に係る紛争の予防及び調整に関する条例

平成19年12月25日 条例第33号

(平成20年4月1日施行)