○南アルプス市男女共同参画推進条例

平成18年12月25日

条例第68号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第8条)

第2章 性別による権利侵害の禁止(第9条・第10条)

第3章 基本的施策(第11条―第26条)

第4章 推進体制の整備(第27条)

第5章 男女共同参画審議会(第28条―第30条)

第6章 補則(第31条)

附則

南アルプス市は、個人の尊重を前提とし、法の下の平等と両性の本質的平等を謳っている日本国憲法の理念及び女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約に基づき、男女共同参画社会の実現に努めている。

本市は、西に北岳を仰ぎ、南に富士山を望み、豊かな自然との共生の中で未来にひらく文化を創造し、すべての市民が真に幸せを実感できるまちづくりを目指している。かかるまちづくりには、男女共同参画が不可欠である。

本市は、平成15年の合併当初から、すべての男女が共に個人を尊重しつつ、喜びも責任も分かち合い、自らの意思を持ち、一人ひとりの能力を十分に発揮できるような施策を積極的に進めてきた。

しかしながら、今なお、性別による固定的な役割分担意識に基づく社会制度及び慣行が、家庭、地域、職場、学校その他の社会のあらゆる分野に根強く存在し、真の男女平等の達成を妨げている。

こうした状況を踏まえ、市、市民及び事業者等が一体となり、男女が共に輝き、次世代を担う子どもたちが共に住みたいと願う南アルプス市を目指し、男女共同参画社会の実現に向けて、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、男女共同参画の推進に関し、基本理念を定め、並びに市、市民及び事業者等の責務を明らかにするとともに、市の施策の基本となる事項を定めることにより、男女共同参画を総合的かつ計画的に推進し、もって豊かで活力ある男女共同参画社会を実現することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 男女共同参画 男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うことをいう。

(2) 積極的改善措置 前号に規定する機会についての男女間の格差を改善するため、必要な範囲において、男女のいずれか一方に対し、当該機会を積極的に提供することをいう。

(3) 市民 住民登録の有無にかかわらず市内に居住する者、市内に通勤する者及び市内に通学する者をいう。

(4) 事業者 市内において、営利又は非営利の事業活動を行うすべての個人及び法人その他の団体をいう。

(5) 自治組織等 市内の行政区等地縁に基づいて形成された団体及びその他の市民団体をいう。

(6) 教育に携わる者 家庭教育、学校教育、社会教育その他本市においてあらゆる教育に携わる者をいう。

(7) 事業者等 事業者、自治組織等及び教育に携わる者をいう。

(基本理念)

第3条 男女共同参画の推進は、次に掲げる事項を基本理念として図られなければならない。

(1) 男女の個人としての尊厳が重んぜられること、男女が性別による差別的取扱いを受けないこと、男女が個人として能力を発揮する機会が確保されることその他の男女の人権が尊重されること。

(2) 社会における制度又は慣行が男女の社会における活動の選択に対して及ぼす影響をできるだけ中立なものとするように配慮されること。

(3) 男女が、社会の対等な構成員として、市における政策又は事業所等における方針の立案及び決定に、共に参画する機会が確保されること。

(4) 家族を構成する男女が、相互の協力と社会の支援を受けながら、家庭、地域、職場、学校その他の社会のあらゆる分野(以下「社会のあらゆる分野」という。)における活動に、対等に参画できるよう行われること。

(5) 国際社会の取組と密接に関係していることを理解するとともに、国際的協調の下に行われること。

(6) 男女が、対等な関係の下に互いの性についての理解を深め、双方の健康に配慮するとともに、生涯にわたる性と生殖に関して、自らが決定する権利を十分に尊重すること。

(7) 社会のあらゆる分野から暴力及び虐待並びに他の者を不快にさせる性的な言動を根絶すること。

(市の責務)

第4条 市は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、男女共同参画の推進に関する施策を定め、これを総合的かつ計画的に実施しなければならない。

2 市は、男女共同参画の推進に当たり、市民の意見を尊重するとともに、市民及び事業者等のほか、国、県及び他の地方公共団体と連携し、協力しなければならない。

3 市は、男女共同参画の推進に関する施策を行うため、必要な財政上の措置を講じなければならない。

4 市は、男女共同参画の推進に関する職員の資質の向上及び人材育成を図るため、職員研修等を実施しなければならない。

(市民の責務)

第5条 市民は、基本理念にのっとり、男女共同参画について理解を深め、社会のあらゆる分野において男女共同参画の推進に取り組むよう努めなければならない。

2 男性である市民は、社会のあらゆる分野において男女の役割を固定化させている従来の慣行を改めるよう努めなければならない。

3 女性である市民は、男女の役割を固定化させている従来の慣行を踏襲することなく、自立した個人として対等な関係で男性と社会を形成していけるよう努めなければならない。

4 市民は、市が実施する男女共同参画の推進に関する施策に積極的に協力するよう努めなければならない。

(事業者の責務)

第6条 事業者は、事業活動を行うに当たっては、基本理念にのっとり、男女共同参画を推進する市の施策を十分に理解し、協力するほか、これを積極的に実施するよう努めなければならない。

2 事業者は、事業活動において、男女の平等に関する法令を遵守し、男女が家庭と事業活動とを両立できる環境を整えることに努めなければならない。

3 事業者は、市と工事請負等の契約を希望し業者登録をする場合は、男女共同参画の推進状況を届け出るよう努めなければならない。

(自治組織等の責務)

第7条 自治組織等は、基本理念にのっとり、性別による固定的な役割分担意識又は社会の慣行等男女共同参画を推進するのに弊害となる要因を取り除くよう努めなければならない。

2 自治組織等は、市が推進する男女共同参画の施策の遂行に協力するよう努めなければならない。

3 自治組織等における役職の構成に当たっては、性別を理由に異なった取扱いをしないように努めなければならない。

4 市から補助金又は交付金を受けている自治組織等は、市に実績報告と併せて、男女共同参画の推進状況の報告を届け出るよう努めなければならない。

(教育に携わる者の責務)

第8条 教育に携わる者は、基本理念にのっとり、男女共同参画の推進における教育の重要性について深く理解し、積極的に基本理念に配慮した教育に取り組まなければならない。

第2章 性別による権利侵害の禁止

(性別による権利侵害の禁止)

第9条 何人も、社会のあらゆる分野において性別による差別的取扱いをしてはならない。

2 何人も、他者に対して、身体的又は精神的な苦痛を与える暴力行為又はそれを助長するような行為をしてはならない。

(公衆に表示する情報に関する留意)

第10条 何人も、公衆に表示する情報において、性別による固定的な役割分担若しくは男女間の暴力等を助長し、若しくは連想させる表現又は過度の性的な表現を行わないよう努めなければならない。

第3章 基本的施策

(基本計画)

第11条 市長は、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、男女共同参画社会の実現に向けての基本的な計画(以下「基本計画」という。)を策定しなければならない。

2 基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。

(1) 総合的かつ長期的に講ずべき男女共同参画の推進に関する施策の大綱

(2) 前号に掲げるもののほか、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

3 市長は、男女共同参画の推進のために基本計画を策定し、又は変更するに当たっては、市民及び事業者等の意見を反映させる措置を講ずるよう努めるとともに、南アルプス市男女共同参画審議会の意見を聴かなければならない。

4 市長は、基本計画を策定し、又は変更したときは、速やかにこれを公表するものとする。

(実施状況の公表)

第12条 市長は、毎年、基本計画に基づく施策の実施状況について報告書を作成し、これを公表するものとする。

(調査研究)

第13条 市は、男女共同参画の推進に関する施策を策定し、かつ実施するため、必要な調査及び研究を行うものとする。

(情報提供及び広報活動)

第14条 市は、男女共同参画の推進について、市民及び事業者等の理解を深めるため、あらゆる機会を通じて情報を提供し、及び広報活動を行うよう努めるものとする。

(男女平等教育の推進)

第15条 市は、学校教育、社会教育その他あらゆる教育の分野において、男女平等教育を推進するよう努めなければならない。

(施策の策定への配慮)

第16条 市は、あらゆる施策の策定に当たり、企画、立案及び実施において男女共同参画の推進に配慮するものとする。

(積極的改善措置)

第17条 市長は、各種行政委員又は審議会等における委員を委嘱し、又は任命するときは、委員の男女比率に配慮するものとする。

2 市長は、男女共同参画の推進に当たっては、前項の規定によるもののほか、必要な場合において、積極的改善措置を講ずるものとする。

(市民への活動支援)

第18条 市は、男女共同参画を推進する市民に対し、必要な支援を行うよう努めなければならない。

(家庭生活とそれ以外の活動との両立支援)

第19条 市は、男女が家庭生活における活動と地域生活又は職業生活における活動とを両立させるために、必要な支援を行うよう努めなければならない。

(子育てと介護の共助と支援)

第20条 家族を構成する者は、性別により役割を固定することなく、共に助け合い、協力して子どもの養育及び家族の介護をしなければならない。

2 市は、家族を構成する者が性別により役割を固定することなく子育て及び介護を積極的に行うことができるよう環境整備に努めなければならない。

(事業者への支援)

第21条 市は、事業者に対し雇用の分野における男女共同参画が推進されるよう必要な支援を行うものとする。

2 市は、事業者に対し、職場におけるセクシュアル・ハラスメント等の男女の人権に関する問題の発生が事業活動に対する障害となるおそれがあることにかんがみ、当該問題の回避のための情報を提供しなければならない。

(自営業者への支援)

第22条 市は、農林業、商工業その他の産業における自営業の男女共同参画を推進するため、これらに従事するものに対し、情報の提供その他必要な支援を行うものとする。

(市民等の表彰)

第23条 市は、男女共同参画の推進に関する活動に積極的に取り組んでいる市民、事業者等の表彰を行うものとする。

(新たな取組を必要とする分野の推進)

第24条 市は、新たな取組を必要とする分野(科学技術、防災、災害復興、地域おこし、まちづくり、観光及び環境の各分野をいう。)における男女共同参画を推進しなければならない。

(国際的協調のための措置)

第25条 市は、男女共同参画の推進に当たって、国際的協調の下に、外国の地方公共団体等との情報交換その他男女共同参画の推進に関する国際的な相互協力を円滑に促進するため、必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

(苦情及び相談への対応)

第26条 市長は、男女共同参画の推進に関する施策又は男女共同参画に影響を及ぼすと認められる施策について、市民又は事業者等から苦情の申出を受けたときは、適切な措置を迅速に講ずるよう努めなければならない。

2 市長は、性別による差別的取扱いその他の男女共同参画の推進を阻害する人権の侵害について、市民又は事業者等から相談の申出があったときは、関係機関又は関係団体と協力して、適切な措置を迅速に講ずるよう努めなければならない。

3 市長は、前2項の申出に係る対応において、必要があると認めたときは、南アルプス市男女共同参画審議会に意見を求めることができる。

第4章 推進体制の整備

第27条 市は、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、必要な体制を整備するものとする。

2 前項に定める体制の整備は、次の各号により行うものとする。

(1) 市は、市、市民及び事業者等が互いに協働して効果的な男女共同参画の推進を図るため、南アルプスハーモニープラン推進会議を置く。

(2) 市は、関係部局相互の連携により、男女共同参画の推進に関する施策を円滑かつ総合的に計画し、調整し、及び実施するため、市長を長とする推進体制を整備するものとする。

第5章 男女共同参画審議会

(審議会の設置)

第28条 市長は、男女共同参画の推進に関する重要事項について調査審議等を行うため、南アルプス市男女共同参画審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、次に掲げる事項について調査及び審議を行う。

(1) 基本計画の策定及び変更に関する事項

(2) 第26条第1項及び第2項に規定する苦情及び相談の申出に関する事項

(3) 男女共同参画の推進に関し、市長から諮問を受けた事項

3 審議会は前項に定めるもののほか、必要があると認めたときは、男女共同参画の推進に関する事項について市長に意見を述べることができる。

(組織等)

第29条 審議会は、市長が委嘱する委員10人以内で組織する。

2 前項の場合において、男女のいずれか一方の委員の数は、委員総数の10分の4未満とならないものとする。ただし、市長がやむを得ない事情があると認めた場合は、この限りでない。

3 委員は、市民、事業者等の代表者、学識経験者及び関係行政機関の職員のうちから市長が委嘱する。

4 委員の任期は、2年とする。ただし、委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

5 委員は、再任されることができる。

6 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。

(委任)

第30条 前2条に定めるもののほか、審議会に関し必要な事項は、規則で定める。

第6章 補則

(委任)

第31条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成19年2月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の際現に策定されている南アルプスハーモニープランは、第11条第1項の規定により策定された基本計画とみなす。

南アルプス市男女共同参画推進条例

平成18年12月25日 条例第68号

(平成19年2月1日施行)

体系情報
第3編 執行機関/第1章 長/第12節 男女共同参画
沿革情報
平成18年12月25日 条例第68号