○宮田村議会議員政治倫理条例

令和5年12月5日

条例第13号

(目的)

第1条 この条例は、宮田村むらづくり基本条例(平成27年宮田村条例第28号)第9条第2項に基づき、宮田村議会議員(以下、「議員」という。)の政治倫理に関する基本的事項を定め、議員が村民の負託を受けた村の意思決定機関の構成員としての役割と責務を自覚するとともに、二元代表制の意義を深く理解し、誠実にその職務を行うことにより、公正性、透明性及び信頼性の高い民主的な村政の発展に寄与することを目的とする。

(議員の責務)

第2条 議員は、村民全体の奉仕者として、村政に関わる自らの役割と責務を深く自覚し、地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)、公職選挙法(昭和25年法律第100号)及び政治資金規正法(昭和23年法律第194号)等の法令を遵守し、誠実かつ公正にその使命の達成に努めなければならない。

2 議員は、政治倫理基準に反する事実があるとの疑惑を持たれた場合には、その疑惑を解明し、責任を明らかにしなければならない。

(政治倫理基準)

第3条 議員は、その品位や名誉を損なうような一切の行為を慎み、次の各号に掲げる政治倫理基準を遵守しなければならない。

(1) 公正を疑われるような金品を授受しないこと。

(2) その職務に関して自己又は特定の個人若しくは団体の利益を図らないこと。

(3) 職員の人事(採用、昇任、降任及び転任をいう。)に関し、不正に関与しないこと。

(4) 職員の公正な職務執行を妨げ、又はその職権を不正に行使するよう働きかけないこと。

(5) ハラスメント(人権侵害のおそれがある言動又は行為をいう。)を行わないこと。

(6) 発言又は情報の発信により、他人の名誉の棄損、誹謗中傷、プライバシーを侵害する行為を行わないこと。

(7) 宮田村暴力団排除条例(平成24年宮田村条例第1号)に基づき、暴力団等反社会的勢力に関与しないこと。

(8) 法第92条の2の規定の趣旨を遵守すること。

(政治倫理の研修及び宣誓)

第4条 議員は、政治倫理に関する研修を受け、この条例を遵守する旨の宣誓を行わなければならない。

(請負における透明性確保のための報告及び公表)

第5条 議員又は議員が実質的に経営に関与する法人が次の各号に該当するときは、当該議員は、決算終了後90日を経過する日までに、前事業年度における請負について、議長に報告しなければならない。ただし、議員でない期間の請負を除く。

(1) 法第92条の2の規定の範囲で村と請負を行ったとき。

(2) 村が関係する団体(宮田村社会福祉協議会、宮田村土地開発公社及び宮田観光開発株式会社をいう。)と請負を行ったとき。

2 前項の議員が実質的に経営に関与する法人とは、次に掲げるものをいう。

(1) 議員が資本金その他これらに準ずるものの3分の1以上を出資している法人

(2) 議員が当該法人の役員と同程度の執行力と責任を有し、報酬を受けている法人

3 議長は、第1項の規定により議員から報告があった場合は、速やかに公表しなければならない。

4 第1項の規定による報告を訂正する必要があるときは、議長に、当該訂正の内容を届け出なければならない。

(報告等の保存及び閲覧等)

第6条 前条第1項及び第4項の規定による報告及び訂正は、当該議員の任期中、議長において保存しなければならない。

2 何人も、議長に対し、前項の規定により保存されている報告及び訂正の閲覧又は写しの交付を請求することができる。

(審査請求手続)

第7条 村民又は議員は、議員が現任期において第2条第3条及び第5条第1項の規定に違反していると認められるときは、これを証する資料を添えて、村民にあっては議員の選挙権を有する者の5人以上の者の連署、議員にあっては2人以上の者の連署をもって、その代表者から議長に対し、審査の請求(以下「審査請求」という。)をすることができる。

(政治倫理審査特別委員会の設置等)

第8条 議長は、前条に規定する審査請求を受けたときは、これを審査するため、宮田村議会委員会条例(昭和31年宮田村条例第1号)第4条の3の規定に基づき、政治倫理審査特別委員会(以下「委員会」という。)を設置する。ただし、審査請求が適当でないと議長が認めるときは、この限りでない。

2 議長は、前項の規定による委員会の設置の有無について、速やかに前条の規定により審査請求を行った者(以下「審査請求者」という。)及び審査の対象となった議員(以下「審査対象議員」という。)に対し、その旨を通知するものとする。

(委員会の審査)

第9条 委員会は、前条第1項の規定により、違反の存否の確認の審査を行う。

2 委員会は、前項の規定による審査を行うため、審査請求者、審査対象議員及びその他関係人に対し事情聴取等必要な調査を行うことができる。

3 審査対象議員は、委員会の請求があるときは、審査に必要な資料を提出し、又は会議に出席して説明をしなければならない。

4 委員会は、第1項の規定による審査を行うため、参考人又は公聴人の意見を聴くことができる。

5 委員会は、審査対象議員に対し、弁明の機会を与えなければならない。

(審査結果の報告)

第10条 委員会は、審査が終了したときは、速やかに審査結果を書面にて議長に提出しなければならない。

2 議長は、前項の規定により委員会から審査結果の報告を受けたときは、審査請求者及び審査対象議員に対し、審査結果を通知するとともに、公表しなければならない。

(措置)

第11条 議会は、委員会から報告を受けた事項を尊重し、第2条第3条及び第5条第1項の規定に違反したと認められる審査対象議員に対して、議会の品位と名誉を守り、村民の信頼を回復するために必要な措置を講じなければならない。

2 議長は、議会が前項の措置を講じたときは、審査請求者に対し、その旨を通知するとともに、公表しなければならない。

(条例の検証)

第12条 議長は、この条例及び関連する諸制度について検証を行わなければならない。

(委任)

第13条 この条例の施行に関し必要な事項は、議長が別に定める。

(施行期日)

第1条 この条例は、令和6年1月1日から施行する。

(経過措置)

第2条 この条例の施行の際、第5条第1項に該当する議員は条例施行日から起算して60日を経過する日までに、議員については令和4年における同項第2号の請負、議員が実質的に経営に関与する法人については前事業年度における同項第1号及び第2号の請負について報告するものとする。

(令和6年3月8日条例第2号)

この条例は、公布の日から施行する。

宮田村議会議員政治倫理条例

令和5年12月5日 条例第13号

(令和6年3月8日施行)