○村上市立図書館選書基準
平成20年4月1日
教育委員会訓令第11号
村上市立図書館資料収集要綱(平成20年村上市教育委員会告示第6号)第8条の規定に基づき、移動図書館車を含む図書館資料収集を行うため資料別の選書基準に関して必要な事項を定めるものとする。
1 一般図書
村上市民の生涯学習を支えるため、各分野の資料を入門的なものから専門的なものまで幅広く収集する。日本十進分類法による各分野の選書基準は、次のとおりとする。
(1) 0類 総記(情報科学・図書館・図書等)
ア 情報科学・コンピュータに関する資料は最新情報の収集に努める。
イ 図書館や読書に関する資料は積極的に収集する。
(2) 1類 哲学(哲学・心理学・倫理学・宗教)
ア 各分野の資料を体系的に収集し、特定の団体・分野に偏らないよう入門書の収集にも留意する。
イ 心霊研究、運命判断については、特に内容を検討し厳選する。
(3) 2類 歴史(歴史・伝記・地理)
ア 歴史は各国・各時代にわたり多様な面から歴史を学べるよう幅広く収集する。
イ 伝記は各分野の代表的な人物を中心に、多様な視点で収集する。
ウ 国内外の旅行案内や都市地図・道路地図は、最新版を収集する。
(4) 3類 社会科学(政治・法律・経済・統計・社会・教育・風俗習慣・国防)
ア 各主題に関する資料は、入門書から専門書まで広く収集する。
イ 時事性、話題性のある資料を積極的に収集する。
ウ 日常生活に役立つ実用書類は、最新資料の収集に努める。
(5) 4類 自然科学(数学・理学・医学)
ア 各分野の資料を体系的に収集する。
イ 医学の実用書や健康管理・予防医学に関するものは、最新情報を積極的に収集する。
(6) 5類 技術(工学・工業・家政学)
ア 各分野の資料を体系的に収集し、最新情報の収集に努める。
イ 家政学は日常生活に役立つ実用書を積極的に収集する。
(7) 6類 産業(農林水産業・商業・運輸・通信)
ア 村上市・岩船郡と関わりが深い産業についての資料を積極的に収集する。
イ 技術開発など最新の情報を提供できるように収集する。
ウ 園芸・ペットの飼育等、日常生活で必要な資料の収集に努める。
(8) 7類 芸術(美術・音楽・演劇・スポーツ・諸芸・娯楽)
ア 鑑賞及び制作・実技に関する資料を初心者向けの入門書を中心に幅広く収集する。
イ マンガについては、評価の定着した資料を対象に、内容を検討し厳選する。
(9) 8類 言語
ア 各分野の資料を体系的に収集する。
イ 語学学習や挨拶・スピーチ・手紙の書き方などの実用書の収集に努める。
(10) 9類 文学
ア 文学及び作家についての評論や研究書を幅広く収集する。
イ 評価の定着した文学については、現代作家の作品から古典まで幅広く収集する。
ウ 主要な文学賞受賞作品の収集に努める。
2 児童図書・児童図書研究資料
幼児・児童期に読書の楽しさを体験し、読書習慣を形成できる資料を収集する。また、図書館で推薦する資料や利用が多いものは、適切な数の複本を用意する。
(1) ノンフィクション(知識の本)
ア 発達段階に配慮した、内容が正確で分かりやすい資料を収集する。
イ 最新の情報の収集に努める。
ウ 小中学校の学習活動を支援するための資料の収集に努める。
エ 郷土についての調査研究に役立ち、子どもの関心に応えることができる資料の収集に努める。
(2) フィクション(文学・昔話等)
ア 想像力を豊かにし、視野を広げることができる作品を中心に、幅広く収集する。
イ 評価の定まった作家の作品の収集に努める。
ウ 子どもに支持されている作家の作品の収集に努める。
エ 主要な文学賞受賞作品の収集に努める。
オ 絵本から物語へ移行する年代の子どもが楽しめる作品の収集に努める。
カ 新潟県各地方の昔話・伝説の収集に努める。
(3) 絵本
ア 子どもの知的・情緒的経験を広げ、想像力を養う作品を中心に幅広く収集する。
イ 評価の定まった作品の収集に努める。
ウ 主要な文学賞受賞作品の収集に努める。
エ 乳幼児向きの絵本を収集する。
(4) 紙芝居
ア 紙芝居の特性を活かした資料を収集する。
(5) 児童図書研究資料
一般を対象に、児童図書の研究に役立つ資料、子どもの読書を促進するために役立つ資料を収集する。
ア 児童図書についての評論や作品研究、作家研究に役立つ資料を収集する。
イ 各賞受賞品や各時代を反映する資料を収集する。
ウ 作品を比較研究するために役立つ資料を収集する。
3 参考図書
各分野の調査研究に役立つ資料を体系的に収集する。専門的な資料も必要に応じて収集する。
(1) 各分野の事典・辞典・便覧・図鑑・年表・年鑑・白書・地図・統計・法規・書誌・索引・目録等を幅広く体系的に収集する。
(2) 年鑑や白書等は継続して収集する。
4 郷土・行政資料
地域文化の掘り起こしや継承、新しいふるさとの産業・文化の創造に役立ち、市民が主体となったまちづくりを進めることができるような郷土・行政資料を収集する。資料の保存を考慮して、必要なものは複本で収集する。
(1) 村上市・岩船郡に関係する資料を幅広く収集し、新潟県に関係する資料も選択して収集する。
(2) 村上市・岩船郡・新潟県にゆかりのある文学者の作品を選択して収集する。
(3) 村上市・岩船郡住民の自費出版物を積極的に収集する。
(4) 市民活動や公民館活動の中で作成された資料や、成果をまとめたものを収集する。
(5) 村上市・岩船郡の小中学校で使用されている教科書を収集する。
(6) 村上市・岩船郡と、その関連団体が発行する行政資料を収集する。新潟県及び国の発行物は選択して収集する。
(7) 古文書は内容を検討し厳選する。
5 特別コレクション
村上市・岩船郡の特色を生かしたテーマの資料等を収集する。
6 図書館利用に障害のある人のための資料
一般の資料を利用することが困難な利用者に対して、大活字本・拡大写本・録音図書などを収集する。
7 逐次刊行物
新聞・雑誌は、国内発行の主要紙(誌)を中心に収集する。
(1) 新聞
ア 主要な全国紙及び新潟県内の地方紙のほか、地元紙を収集する。
イ 業界紙は選択して収集する。
ウ 縮刷版・復刻版も選択して収集する。
(2) 雑誌
ア 趣味・調査研究・レクリエーション・ビジネス・日常生活に役立つ各分野の雑誌を、利用者の趣向や流行に留意して収集する。
イ 乳幼児向け雑誌も収集する。
ウ 業界誌・専門誌の雑誌は選択して収集する。
8 視聴覚資料
(1) 図書館内の機器で使用するため、各分野の代表的な作品を中心に子どもから大人までが楽しめるもので、教養や娯楽のための資料を収集する。
(2) 館内で利用する調査研究用に、CD―ROMやDVDを選択して収集する。また、最新の情報を迅速に提供するために、オンラインデータベースによる情報提供も行う。
9 その他
必要に応じてその他の資料の収集も行う。
附則
(施行期日)
1 この基準は、平成20年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この規準の施行の日の前日までに、解散前の岩船広域図書館選書基準(平成19年3月26日岩船地域広域事務組合教育委員会)の規定によりなされた手続その他の行為は、この基準の相当規定によりなされた手続その他の行為とみなす。