○南陽市障がいのある人もない人も共に生きるまちづくり条例

令和3年3月19日

条例第3号

(目的)

第1条 この条例は、障がいを理由とする差別の解消の推進に関し、基本理念を定め、市の責務並びに市民及び事業者の役割を明らかにするとともに、障がいを理由とする差別の解消に向けた基本となる施策を総合的に推進することにより、バリアフリーを実践し、全ての市民が、障がいの有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会(以下「共生する社会」という。)の実現に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 障がい 身体障がい、知的障がい、精神障がい(発達障がいを含む。)その他の心身の機能の障がいをいう。

(2) 障がいのある人 障がいのある者であって、障がい及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。

(3) 社会的障壁 障がいのある人にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のものをいう。

(4) 障がいを理由とする差別 正当な理由なく、障がいを理由として、障がいのない人には付さない条件をつけることなどにより、障がいのある人の権利利益を侵害することをいう。

(5) 合理的な配慮 障がいのある人が障がいのない人と同じように生活できるよう、性別、年齢及び障がいの状態に応じて、社会的障壁を取り除くための必要かつ適切な変更又は調整(その実施に伴う負担が過度に重いものを除く。)を行うことをいう。

(6) 市民 市内に居住し、又は通勤し、若しくは通学する者をいう。

(7) 事業者 市内において商業その他の事業を行う者をいう。

(基本理念)

第3条 障がいを理由とする差別の解消の推進は、次に掲げる事項を基本理念として行わなければならない。

(1) 市民は、障がいの有無にかかわらず、等しく基本的人権を享有する個人として尊重されること。

(2) 障がいのある人は、社会を構成する一員として社会参加の機会が確保されること。

(3) 障がいのある人は、可能な限り、言語(手話を含む。)その他の意思疎通のための手段及び生活する地域についての選択の機会が確保されること。

(4) 市、市民及び事業者は、障がい及び障がいのある人に対する理解の推進に取り組むこと。

(市の責務)

第4条 市は、前条の基本理念に基づき、障がい及び障がいのある人に対する市民及び事業者の理解を深めるとともに、共生する社会の実現に向けて必要な施策を推進しなければならない。

(市民及び事業者の役割)

第5条 市民及び事業者は、第3条の基本理念に基づき、障がい及び障がいのある人に対する理解を深め、障がいを理由とする差別の解消に向けた施策に協力するよう努めるものとする。

(市における障がいを理由とする差別の禁止)

第6条 市は、その事務又は事業を行うに当たり、障がいを理由とする差別をすることにより、障がいのある人の権利利益を侵害してはならない。

2 市は、その事務又は事業を行うに当たり、障がいのある人の権利利益を侵害することのないよう、合理的な配慮をしなければならない。

(事業者における障がいを理由とする差別の禁止)

第7条 事業者は、その事業を行うに当たり、障がいを理由とする差別をすることにより、障がいのある人の権利利益を侵害してはならない。

2 事業者は、その事業を行うに当たり、障がいのある人の権利利益を侵害することのないよう、合理的な配慮をしなければならない。

(相談体制の整備)

第8条 市は、障がいのある人、その家族及びその関係者からの障がいを理由とする差別に関する相談に的確に応じるとともに、障がいを理由とする差別に関する紛争の防止又は解決を図ることができるように必要な体制の整備を図るものとする。

(広報及び啓発)

第9条 市は、障がいを理由とする差別の解消に向けた施策を推進するために必要な広報及び啓発に取り組むものとする。

(就労の支援)

第10条 市は、障がいのある人の多様な働き方に対応するため、障がいのある人が必要とする就労に係る支援を行うものとする。

2 市は、公共職業安定所その他の関係機関と連携し、事業者に対し、障がいのある人の就労に関する制度の周知を図るものとする。

3 事業者は、障がいのある人の障がいの特性を理解し、その雇用の機会を広げるとともに、就労の定着を図るよう努めるものとする。

(学習及び理解の促進)

第11条 市は、障がい及び障がいのある人に対する市民の理解を深めるために、障がいについて学ぶ機会を提供する。

(協議会)

第12条 市は、障がいを理由とする差別の解消の推進に関する取組を効果的かつ円滑に行うため、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25年法律第65号)第17条に規定する協議会として、南陽市障がい者差別解消支援地域協議会を設置するものとする。

(委任)

第13条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

この条例は、令和3年4月1日から施行する。

(令和6年3月4日条例第10号)

この条例は、令和6年4月1日から施行する。

南陽市障がいのある人もない人も共に生きるまちづくり条例

令和3年3月19日 条例第3号

(令和6年4月1日施行)