○ニセコ町再生可能エネルギー事業の適正な促進に関する条例

令和3年3月23日

条例第8号

(目的)

第1条 この条例は、地域の健全な発展と調和のとれた再生可能エネルギー事業の実施及び町民による主体的な再生可能エネルギーの利用の促進を図るため、町、事業者及び町民等の責務を明らかにするとともに、基本的な事項を定め、必要な措置を講ずることにより、脱炭素型の持続可能な地域づくりに資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 再生可能エネルギー 化石燃料(原油、石油ガス、可燃性天然ガス及び石炭並びにこれらから製造される燃料をいう。)及び原子力以外のエネルギーであって、規則で定めるものをいう。

(2) 再生可能エネルギー設備 再生可能エネルギーを利用するための変換設備及びその附属設備をいう。

(3) 再生可能エネルギー事業 再生可能エネルギー設備を用いて変換したエネルギーを自ら利用し、又は他者に利用させ、対価その他の利益を得る行為をいう。

(4) 事業者 再生可能エネルギー事業を行う者及び行おうとする者をいう。

(5) 事業区域 再生可能エネルギー事業の用に供する土地の区域をいう。

(6) 関係住民等 再生可能エネルギー事業の実施に伴いその影響が懸念される町民等であって、規則で定めるものをいう。

(基本理念)

第3条 再生可能エネルギー事業は、町、事業者、町民その他の地域の関係者の相互の密接な連携の下に、地域の活力の向上及び持続的発展に資することを旨として行われなければならない。

2 再生可能エネルギー事業は、生活環境、自然環境及び景観に配慮し、適正に行われなければならない。

(指針)

第4条 町長は、再生可能エネルギー事業の適切な促進を図るための指針(以下「指針」という。)を定めるものとする。

2 指針には、次に掲げる事項を定めるものとする。

(1) 地域における再生可能エネルギーの利用の促進と持続可能な地域づくりに関する方針

(2) 地域と調和した手法による再生可能エネルギー事業の実施に関する基本的事項

(3) 町民による主体的な再生可能エネルギーの利用の促進を目的とする事業に関する基本的事項

(4) 生活環境等に関して配慮すべき事項

3 町長は、指針を定めたときは、遅滞なくこれを公表しなければならない。

4 前項の規定は、指針の改定について準用する。

(町の責務)

第5条 町は、第1条に規定する目的を達成するため、必要な措置を実施するものとする。

(事業者の責務)

第6条 事業者は、関係法令等を遵守するとともに、町が行う再生可能エネルギー事業と地域との共生を図るために必要な措置に協力しなければならない。

2 事業者は、再生可能エネルギー設備を設置するに当たり、当該再生可能エネルギー設備が地域環境に及ぼす影響を考慮し、再生可能エネルギー設備と地域との共生を図るために必要な措置を行わなければならない。

3 事業者は、地域との共生に支障を生じさせないよう再生可能エネルギー設備の適切な管理に努めなければならない。

(町民の責務)

第7条 町民は、再生可能エネルギーの利用に努めるとともに、町が実施する施策に協力するよう努めるものとする。

(抑制区域)

第8条 町長は、災害の防止、良好な自然環境等の保全又は再生可能エネルギー事業の地域との共生のため、再生可能エネルギー事業の実施について特に配慮が必要と認められる区域を抑制区域として指定し、事業者に対し当該抑制区域を事業区域に含まないよう求めることができる。

(区域の指定)

第9条 前条に規定する抑制区域は、次のとおりとする。

(1) 地すべり等防止法(昭和33年法律第30号)第3条第1項の地すべり防止区域

(2) 急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和44年法律第57号)第3条第1項の急傾斜地崩壊危険区域

(3) 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(平成12年法律第57号)第7条第1項の土砂災害警戒区域及び第9条第1項の土砂災害特別警戒区域

(4) 森林法(昭和26年法律第249号)第25条の保安林

(届出)

第10条 町の区域内において再生可能エネルギー事業を行おうとする事業者のうち規則で定める者は、次に掲げる事項について、規則で定めるところにより、あらかじめ町長に届け出なければならない。

(1) 事業者の氏名及び住所(法人その他の団体にあっては、その名称及び代表者の氏名並びに主たる事務所の所在地。)

(2) 事業区域の所在地及び面積

(3) 設置する再生可能エネルギー設備

(4) 再生可能エネルギー事業の内容(再生可能エネルギー事業の廃止後において行う措置を含む。)

(5) その他町長が必要と認める事項

2 町長は、前項の規定による届出があったときは、速やかに、これを公表しなければならない。

3 第1項の規定により届出を行った事業者は、届け出た内容を変更しようとするときは、規則で定めるところにより、あらかじめその旨を町長に届け出なければならない。

4 第2項の規定は、前項の規定による届出について準用する。

(事前協議)

第11条 事業者は、前条第1項の規定による届出に先立ち、規則で定めるところにより、あらかじめ当該事業の内容等の事項について町長に協議しなければならない。

2 町長は、前項の規定による協議があったときは、事業者に対し、必要な指導又は助言をすることができる。

(説明会の開催)

第12条 前条の事前協議を行った事業者は、当該事業区域の関係住民等の理解を得るため、第10条第1項の規定による届出に先立ち、あらかじめ当該事業に関する説明会を開催しなければならない。

2 事業者は、前項の説明会を開催するときは、当該説明会を開催する日の10日前までにその旨を町長及び関係住民等に通知するとともに、町民に広く周知しなければならない。

3 事業者は、説明会を開催したときは、規則で定めるところにより遅滞なく、その結果を町長に報告しなければならない。

4 事業者は、説明会において関係住民等との協議により必要が生じたときは、説明会の複数回開催その他の地域との共生を図るための措置を講ずるよう努めるものとする。

(協定の締結)

第13条 町長は、第10条第1項の規定による届出を受理したときは、事業者に対し、規則で定めるところにより、再生可能エネルギー設備の運用並びに災害時及び事業廃止後の措置に関する協定の締結を申し入れるものとする。

2 事業者は、前項の規定による申入れを受け、協定の締結に向けた協議に応じるものとする。

(工事完了の届出)

第14条 第10条第1項の規定による届出をした事業者は、その実施する再生可能エネルギー事業に係る設備の設置が完了したときは、速やかに規則で定めるところにより、その旨を町長に届け出なければならない。当該工事を中止したときも同様とする。

2 町長は、前項の規定による完了の報告があったときは、速やかに、届出の内容に適合しているかどうかについて確認し、規則で定めるところにより、その結果を事業者に通知しなければならない。

(維持管理に関する報告等)

第15条 事業者は、再生可能エネルギー事業を実施する間、災害時又は生活環境等の保全に支障が生じないよう、再生可能エネルギー設備及び事業区域内を常時安全かつ良好な状態となるよう維持管理しなければならない。

2 事業者は、再生可能エネルギー設備の稼働状況、保守点検その他維持管理の実施状況について、規則で定めるところにより、毎年度1回、町長に報告しなければならない。

(再生可能エネルギー事業の承継)

第16条 事業者から相続、売買、合併又は分割によりその地位を承継した者は、承継した日から起算して14日以内に町長にその旨を届け出なければならない。

(再生可能エネルギー事業廃止の届出等)

第17条 事業者は、再生可能エネルギー事業を廃止しようとするときは、廃止しようとする日の30日前までに、その旨を町長に届け出なければならない。

2 事業者は、第10条第1項の規定による届出に基づき、再生可能エネルギー事業の廃止後において行う措置を適切に実施するとともに、再生可能エネルギー事業の廃止が完了したときは、規則で定めるところにより、町長に届け出なければならない。

(報告の徴収)

第18条 町長は、この条例の施行に関し必要があると認めるときは、事業者に対し、再生可能エネルギー事業に関し、報告又は資料の提出を求めることができるものとする。

(立入調査等)

第19条 町長は、この条例の施行に関し必要な限度において、その職員に事業者の事務所、事業所又は事業区域に立ち入らせ、必要な調査をさせ、又は関係者に質問させることができる。

2 前項の規定による立入調査を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。

3 第1項の規定による立入調査の権限は、これを犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(指導、助言及び勧告)

第20条 町長は、必要があると認めるときは、事業者に対し、必要な措置を講ずるよう指導又は助言を行うことができるものとする。

2 町長は、次の各号のいずれかに該当するときは、事業者に対し、期限を定めて必要な措置を講ずるよう勧告することができる。

(1) 事業者が第10条第1項の規定による届出(以下この号及び次号において「届出」という。)若しくは第11条第1項の規定による協議(以下この号において「協議」という。)を行わず、又は虚偽の届出若しくは協議をしたとき。

(2) 事業者が正当な理由なく届出をする前に第14条第1項に規定する設置工事に着手したとき。

(3) 事業者が再生可能エネルギー事業の廃止後において行う措置を講じなかったとき。

(4) 事業者が適正な維持管理を怠り、事業区域外に被害を与えたとき又は被害を与えるおそれがあるとき。

(5) 事業者が第18条の規定による報告若しくは資料の提出をせず、若しくは虚偽の報告若しくは資料の提出をし、前条第1項の規定による立入調査を拒み、妨げ若しくは忌避し、又は同項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をしたとき。

(6) 再生可能エネルギー事業が、生活環境等に重大な影響を及ぼすおそれがあると認めるとき。

(7) 事業者が前項の規定による指導又は助言に正当な理由なく従わなかったとき。

(公表)

第21条 町長は、前条第2項の規定による勧告を受けた事業者が、正当な理由なく当該勧告に従わないときは、当該事業者の氏名及び住所並びに当該勧告の内容を公表することができる。

2 町長は、前項の規定により公表しようとするときは、あらかじめ当該事業者に対し、その理由を通知し、意見を述べる機会を与えなければならない。

(地域振興型再生可能エネルギー事業の認定)

第22条 町長は、町民による主体的な再生可能エネルギーの利用の促進を目的とし、かつ、地域と調和した手法による再生可能エネルギーの利用となる事業のうち、特に持続可能な地域づくりに資すると認められる事業について、指針に基づき、当該事業を地域振興型再生可能エネルギー事業として認定することができる。

2 前項の規定による認定を受けようとする事業者は、規則で定める事項を記載した事業計画を作成し、規則で定めるところにより町長に提出しなければならない。

3 町長は、認定した地域振興型再生可能エネルギー事業の内容を、速やかに公表しなければならない。

(支援)

第23条 町長は、前条第1項の規定により認定した地域振興型再生可能エネルギー事業に関し必要な助言、指導その他の支援をすることができる。

(委任)

第24条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

附 則

この条例は、令和4年4月1日から施行する。

ニセコ町再生可能エネルギー事業の適正な促進に関する条例

令和3年3月23日 条例第8号

(令和4年4月1日施行)