○能美市農業集落排水処理施設条例

平成17年2月1日

条例第119号

(趣旨)

第1条 この条例は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2の規定に基づき、能美市農業集落排水処理施設(以下「排水処理施設」という。)の設置及び管理に関し必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 汚水 生活若しくは事業(耕作の事業を除く。)に起因し、又は附随するし尿及び家庭生活雑排水をいう。

(2) 排水処理施設 汚水を排除するために設けられる排水管、これに接続して汚水を処理するために設けられる終末処理場及びこれらの施設を補完するために設けられたポンプ施設その他の施設で、市が設置管理するものの総体をいう。

(3) 排水設備 汚水を排水施設に流入させるために必要な排水管、排水渠、その他の排水の施設をいう。

(4) 処理区域 排水処理施設により、汚水を処理することができる区域をいう。

(5) 使用者 汚水を排水施設に排除してこれを使用する者をいう。

(6) 水道及び給水装置 それぞれ水道法(昭和32年法律第177号)第3条第1項に規定する水道及び同条第9項に規定する給水装置をいう。

(7) 使用月 排水処理施設の使用について、使用者から使用料を徴収するため、便宜上区分されたおおむね2月の期間をいい、その始期及び終期は、規則で定める。

(8) 加入金 農業集落排水処理施設を新規に利用するときに必要となる費用をいう。

(設置)

第3条 農業集落における生活環境の改善及び農業用用排水の水質保全を図るための排水処理施設を設置する。

2 排水処理施設の名称、位置及び処理区域は、次のとおりとする。

施設の名称

位置

処理区域

金剛寺農業集落排水施設

能美市金剛寺町地内

金剛寺区域

和佐谷農業集落排水施設

能美市和佐谷町地内

和佐谷区域

上徳山農業集落排水施設

能美市徳山町地内

上徳山区域

大口農業集落排水施設

能美市大口町地内

大口区域

下徳山農業集落排水施設

能美市徳山町地内

下徳山区域

和気、寺畠農業集落排水施設

能美市和気町地内

和気、寺畠区域及び鍋谷区域の一部

坪野農業集落排水施設

能美市坪野町地内

坪野区域

灯台笹、岩本農業集落排水施設

能美市灯台笹町地内

灯台笹、岩本区域

長滝農業集落排水施設

能美市長滝町地内

長滝区域

鍋谷農業集落排水施設

能美市鍋谷町地内

鍋谷区域

仏大寺農業集落排水施設

能美市仏大寺町地内

仏大寺区域

舘農業集落排水施設

能美市舘町地内

舘区域

(供用開始の公示等)

第4条 市長は、排水処理施設の供用を開始しようとするときは、あらかじめ供用を開始すべき年月日、汚水を排除すべき区域等の事項を公示しなければならない。公示した事項を変更しようとするときも、同様とする。

(排水設備の接続方法及び内径等)

第5条 排水設備の新設、増設又は改築(以下「新設等」という。)を行おうとするときは、次に定めるところによらなければならない。

(1) 排水処理施設に汚水を流入させるために設ける排水設備は、排水処理施設の公共ますその他の排水施設又は他の排水設備(以下この条において「公共ます等」という。)で汚水を排除すべきものに固着させること。

(2) 排水設備を公共ます等に固着させるときは、排水処理施設の機能を妨げ、又はその施設を損傷するおそれのない箇所及び工事の実施方法で規則の定めるものによること。

(3) 汚水を排除すべき排水管の内径及び勾配は、市長が特別の理由があると認めた場合を除き、次の表に定めるところによるものとし、排水渠の断面積は、同表の左欄の区分に応じそれぞれ同表の中欄に掲げる内径の排水管と同程度以上の流下能力のあるものとすること。ただし、一の建築物から排除される汚水の一部を排除すべき排水管で延長が3メートル以下のものの内径は、75ミリメートル以上とすることができる。

排水人口(単位 人)

排水管の内径

(単位ミリメートル)

勾配

150未満

100以上

100分の2以上

150以上300未満

125以上

100分の1.7以上

(排水設備の計画の確認)

第6条 排水設備の新設等を行おうとする者は、あらかじめ、その計画が排水設備等の設置及び構造に関する法令の規定に適合するものであることについて、規則で定めるところにより、申請書に必要な書類を添付して提出し、市長の確認を受けなければならない。

2 前項の申請者は、同項の申請書及びこれに添付した書類に記載した事項を変更しようとするときは、あらかじめ、その変更について書面により届け出て、同項の規定による市長の確認を受けなければならない。ただし、排水設備の構造に影響を及ぼすおそれのない変更にあっては、その旨を市長に届け出ることをもって足りる。

3 前2項の申込みがあった場合、市長が必要と認めるときは利害関係人の同意書等の提出を求めることができる。

(公共ます及び取付管の新設の申込み)

第7条 排水処理施設公共ます及び取付管(以下「公共ます」という。)の新設の工事を必要とする者は、あらかじめ申請書に必要な書類を添えて市長に提出しなければならない。

2 公共ますを新設する者は、加入金及び公共ますの設置工事費を納めなければならない。ただし、市長がその費用を市において負担することが適当であると認めたものについては、この限りでない。

(加入金等)

第8条 加入金の額は、加入しようとする地区一戸当たりの額で30万円を上限とし、これに公共ますの設置工事費(以下この条において「負担金」という。)を加えた額を納入通知書の方法により徴収する。

2 前項の加入金及び負担金の納期限は、市長が別に定める。

3 前条の公共ますの設置は、加入金及び負担金が納入された後とする。

(排水設備の工事の実施)

第9条 排水設備の新設等の工事(規則で定める軽微な工事を除く。)は、市長の指定を受けた者(以下「指定工事店」という。)でなければ、行ってはならない。

2 市長が指定した者とは、能美市公共下水道条例(平成17年能美市条例第149号。以下「下水道条例」という。)第7条第1項の規定により指定を受けた者をいう。

3 指定工事店について必要な事項は、公共下水道の例による。

(排水設備の工事の検査)

第10条 排水設備の新設を行った者は、その工事を完了したときは、工事の完了した日から5日以内にその旨を市長に届け出て、その工事が排水設備の設置及び構造に関する法令の規定に適合するものであることについて、市の職員の検査を受けなければならない。

2 前項の検査をする職員は、同項の検査をした場合において、その工事が排水設備の設置及び構造に関する法令の規定に適合していると認めたときは、当該排水設備の新設等を行った者に対し、規則で定めるところにより、検査済証を交付するものとする。

(排除の停止又は制限)

第11条 市長は、排水処理施設への排除が次の各号のいずれかに該当するときは、排除を停止させ、又は制限することができる。

(1) 排水施設を損傷するおそれがあるとき。

(2) 排水施設の機能を阻害するおそれがあるとき。

(3) 前2号に掲げるもののほか、市長が管理上必要があると認めるとき。

(使用開始等の届出)

第12条 使用者が排水処理施設の使用を開始し、休止し、若しくは廃止し、又は現に休止しているその使用を再開しようとするときは、当該使用者は、規則で定めるところにより、あらかじめ、その旨を市長に届け出なければならない。

2 使用者に変更がある場合は、あらかじめ、その旨を市長に届け出なければならない。

(使用料の徴収)

第13条 市は、排水処理施設の使用について、使用者から排水処理施設使用料(以下「使用料」という。)を徴収する。

2 使用料は、毎月、その使用月における排水処理施設の使用について、集金、納入通知書又は口座振替の方法により徴収する。

3 前2項の規定にかかわらず、市長は、土木建築に関する工事の施行を伴う排水のため排水処理施設を使用する場合その他排水処理施設を一時使用する場合において必要があると認めるときは、使用料を前納させることができる。この場合において、使用料の精算及びこれに伴う追徴又は還付は、使用者から排水処理施設の使用を廃止した旨の届出があったときその他市長が必要があると認めたときに行う。

4 使用料納付後その額に増減があったときは、その差額を追徴し、又は還付する。ただし、次回徴収の使用料で精算することができる。

(使用料の算定方法)

第14条 使用料の額は、使用月において使用者が排除した汚水の量に応じ、次の表により算出した基本使用料と超過使用料の合計額に消費税法(昭和63年法律第108号)第29条に規定する消費税の税率を乗じて得た額(以下この項において「消費税額」という。)及び消費税額に地方税法(昭和25年法律第226号)第72条の83に規定する地方消費税の税率を乗じて得た額を加算した額(この額に1円未満の端数があるときは、これを切り捨てた額)とする。

区分

基本使用料(1月につき)

超過使用料(1月につき)

水量

金額

水量

金額

1立方メートルにつき

一般汚水

5立方メートルまで

700円

6立方メートル以上

140円

算定に用いる1月当たりに排除した汚水の量の決定

使用者が使用月において排除した汚水の量を2月に1回計量し、その計量した汚水の量を2で除して得た量を、使用月内のそれぞれ1月に排除した汚水の量とする。この場合において、それぞれの月の使用水量に1立方メートル未満の端数が生じた場合は、使用月のうち最初の月の当該端数を最後の月の使用水量に加えるものとする。

2 使用者が排除した汚水の量の算定は、次に定めるところによる。

(1) 水道水を排除した場合は、水道の使用水量とする。ただし、2以上の使用者が給水装置を共同で使用している場合においてそれぞれの使用者の使用水量を確知することができないときは、それぞれの使用者の使用の態様を勘案して市長が認定する。

(2) 水道水以外の水を排除した場合は、その使用水量とし、当該使用水量は、使用者の使用の態様を勘案して市長が認定する。

(3) 製氷業その他の営業で、その営業に伴い使用する水の量がその営業に伴い排水処理施設に排除する汚水の量と著しく異なるものを営む使用者は、規則で定めるところにより、毎使用月、その使用月に排水処理施設に排除した汚水の量及びその算出の根拠を記載した申告書を、その使用月の末日から起算して7日以内に市長に提出しなければならない。この場合においては、前2号の規定にかかわらず、市長は、その申告書の記載を勘案してその使用者の排除した汚水の量を認定するものとする。

3 使用者が使用月の中途において排水処理施設の使用を開始し、休止し、若しくは廃止し、又は現に休止しているその使用を再開したときも、当該使用月の使用料は、1使用月として算定する。

(資料の提出)

第15条 市長は、使用料を算出するために必要な限度において、使用者から必要な資料の提出を求めることができる。

(改善命令)

第16条 市長は、排水処理施設の管理上必要があると認めるときは、排水設備の設置者若しくは使用者に対し、期限を定めて、排水設備の構造若しくは使用の方法の変更を命ずることができる。

(手数料)

第17条 指定工事店に関する手数料に関し必要な事項は、下水道条例第25条を準用する。

第18条 削除

(使用料等の減免)

第19条 市長は、公益上その他特別の事情があると認めたときは、この条例で定める使用料等を減額し、又は免除することができる。

(委任)

第20条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第21条 次の各号のいずれかに掲げる者は、5万円以下の過料に処する。

(1) 第6条の規定による確認を受けないで排水設備等の工事を実施した者

(2) 第9条の規定に違反して排水設備等の新設等の工事を実施した者

(3) 排水設備の新設等を行って第10条第1項の規定による届出を同項に規定する期間内に行わなかった者

(4) 第15条の規定による資料の提出を求められてこれを拒否し、又は怠った者

(5) 第6条第1項の規定による申請書若しくは図書、第6条第2項本文若しくは第12条の規定による届出書、第14条第2項第3号の規定による申告書又は第15条の規定による資料で、不実の記載のあるものを提出した申請者、届出者、申告者又は資料の提出者

第22条 詐欺その他不正な手段により使用料の徴収を免れた者は、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料に処する。

第23条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用者その他従業者が、その法人又は人の業務に関して前2項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本項の過料を科する。

(施行期日)

1 この条例は、平成17年2月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)の前日までに、合併前の辰口町農業集落排水施設の設置及び管理運営に関する条例(平成13年辰口町条例第16号)(以下「合併前の条例」という。)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、この条例の相当規定によりなされたものとみなす。

3 施行日の前日までにした行為に対する罰則の適用については、なお合併前の条例の例による。

(平成18年3月13日条例第14号)

(施行期日)

1 この条例は、平成18年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例による改正後の能美市農業集落排水処理施設条例第14条の規定にかかわらず、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)から平成19年3月31日までの間の使用料は、次の表により算出した使用料に消費税法(昭和63年法律第108号)第29条に規定する消費税の税率を乗じて得た額(以下この項において「消費税額」という。)及び消費税額に地方税法(昭和25年法律第226号)第72条の83に規定する地方消費税の税率を乗じて得た額を加算した額(この額に1円未満の端数があるときは、これを切り捨てた額)とする。

区分

使用料(1月につき)

一般汚水

使用水量1立方メートルにつき 120円

3 前項の規定にかかわらず、施行日の前から継続して能美市農業集落排水処理施設(以下「排水処理施設」という。)を使用している者に係る使用料であって、施行日から平成18年4月30日までの間において使用料の額が確定するものに係る施行日から平成18年4月30日までの使用料は、改正前の能美市農業集落排水処理施設条例の例による。

4 第2項の規定にかかわらず、継続して排水処理施設を使用している者に係る使用料であって、平成19年4月1日から平成19年4月30日までの間において使用料の額が確定するものに係る平成19年4月1日から平成19年4月30日までの使用料は、第2項の規定により算出する使用料とする。

(平成24年3月19日条例第10号)

(施行期日)

1 この条例は、平成24年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例による改正後の能美市水道事業給水条例、能美市農業集落排水処理施設条例及び能美市公共下水道条例の規定は、平成24年6月分及び7月分として算定する料金から適用し、同年4月分及び5月分として算定する料金については、なお従前の例による。

(平成25年12月20日条例第42号)

(施行期日)

1 この条例は、平成26年1月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例による改正後の能美市農業集落排水処理施設条例附則第4項の規定は、延滞金のうち平成26年1月1日以後の期間に対応するものについて適用し、同日前の期間に対応するものについては、なお従前の例による。

(令和2年3月23日条例第1号)

(施行期日)

1 この条例は、令和2年4月1日から施行する。

能美市農業集落排水処理施設条例

平成17年2月1日 条例第119号

(令和2年4月1日施行)

体系情報
第9編 産業経済/第2章
沿革情報
平成17年2月1日 条例第119号
平成18年3月13日 条例第14号
平成24年3月19日 条例第10号
平成25年12月20日 条例第42号
令和2年3月23日 条例第1号