○小浜市男女共同参画推進条例

平成14年9月30日

条例第29号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第6条)

第2章 男女共同参画を阻害する行為の制限(第7条・第8条)

第3章 男女共同参画の推進に関する基本施策(第9条―第15条)

第4章 男女共同参画推進体制(第16条・第17条)

第5章 雑則(第18条)

附則

小浜市は、長い歴史、豊かな文化、美しい自然に恵まれ、海外や国内各地との交易、交流などを通じて発展してきたまちである。

この地に住む私たちは、食を守り、はぐくみ、および活かす食のまちづくりなど地域の特性を生かしたまちづくりに男女が共に取り組んでいる。

小浜市は、古文書に著されている平安時代に活躍した「小槻おづきの 氏女うずめ」、戦国の世に生きた「常高院じようこういん(織田おだ 信長のぶながの妹おいちかたの娘 おはつ)」、幕末、明治時代に生きた「木戸きど 松子まつこ(名妓めいぎ 幾松いくまつ、明治維新の三傑と称された木戸孝允きどたかよし(かつら 小五郎こごろう)の妻)」や明治の歌人「山川やまかわ 登美子とみこ」などの女性が活躍した地であり、また、明治時代に女性教育の大切さを訴え、女学校の創設に尽力した「山口やまぐち 嘉七かしち」などを輩出した地でもある。

しかしながら、古くからの慣習やしきたりによりつくられてきた性別による固定的な役割分担意識は、時代とともに変わりつつあるものの、社会のあらゆる分野において男女共同参画社会の形成に影響を及ぼしている。

小浜市は、市民だれもが輝き、互いを尊重し、思いやりの心を持ち、共に責任を担い、個性豊かな生活ができるまちをめざして、市、市民および事業者ならびに関係機関が連携、協働して男女共同参画を推進するため、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、男女共同参画社会基本法(平成11年法律第78号)に基づき、小浜市における男女共同参画社会の形成についての基本理念を定め、市、市民および事業者の責務を明らかにするとともに、男女共同参画の促進に関する施策の基本となる事項を定めることにより、男女共同参画を総合的かつ計画的に推進し、もって市民だれもが輝き、互いを尊重し、思いやりの心を持ち、共に責任を担い、個性豊かな生活ができる男女共同参画社会の実現に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 男女共同参画 男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的および文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うことをいう。

(2) 積極的改善措置 前号に規定する機会に係る男女間の格差を改善するため必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対し、当該機会を積極的に提供することをいう。

(4) 配偶者 配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の状態にある者を含む。以下この号において同じ。)および配偶者であった者をいう。

(5) 配偶者からの暴力 配偶者からの身体に対する不法な攻撃であって、生命または身体に危害を及ぼすものをいう。

(6) セクシュアル・ハラスメント 性的な言動により他の者の生活環境等を害し、または性的な言動に対する他の者の対応によって当該他の者に不利益を与えることをいう。

(基本理念)

第3条 男女共同参画社会の形成は、次に掲げる基本理念にのっとり、推進されなければならない。

(1) 男女の個人としての尊厳が重んじられ、男女が、性別による差別的取扱いを受けないこと。

(2) 社会における制度または慣行が、男女の社会における活動の選択に対して及ぼす影響をできる限り中立なものとし、男女が、互いにその人権を尊重しつつ責任を分かち合い、性別にかかわりなく、社会のあらゆる分野において、その個性と能力を十分に発揮することができる機会が確保されること。

(3) 男女が、社会の対等な構成員として、市における政策または民間の団体における方針の立案および決定に共同して参画する機会が確保されること。

(4) 家族を構成する男女が、相互の協力と社会の支援の下に、子の養育、家族の介護その他の家庭生活における活動について家族の一員としての役割を円滑に果たし、かつ、社会のあらゆる分野における活動に参画することができるようにすること。

(5) 国際的協調の下に男女共同参画社会を形成すること。

(6) 男女が、生涯を通じて健康に関心を持ち、健康を保持するために必要な食の大切さを共に考えることができるようにすること。

(7) 男女が、それぞれの特徴および特性について互いに理解を深めることができるようにすること。

(8) 配偶者間において人権侵害がないようにすること。

(9) 子の養育に適した経済的、社会的および文化的環境の整備が図られること。

(市の責務)

第4条 市は、前条各号に掲げる基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、男女共同参画の促進に関する施策(積極的改善措置を含む。以下同じ。)を総合的に策定し、および実施するものとする。

2 市は、男女共同参画の促進に関する施策の実施に当たっては、市民および事業者ならびに関係機関と相互に連携して取り組むものとする。

(市民の責務)

第5条 市民は、基本理念にのっとり、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会を確保するとともに、男女共同参画社会の実現に努めるものとする。

2 市民は、性別による固定的な役割分担等を反映した社会における制度または慣行の改善に努めるものとする。

3 市民は、男女共に生涯を通じて健康に関心を持ち、健康の源である食の大切さを考え、健康を保持するよう努めるものとする。

4 市民は、男女の特徴および特性について互いに理解を深めるよう努めるものとする。

5 市民は、配偶者からの暴力を受けている者を発見した場合は、関係機関に通報するよう努めなければならない。

6 市民は、第11条の家庭と仕事の両立の日においては、基本理念にのっとり、家庭、地域等における役割を十分に果たすよう努めるものとする。

(事業者の責務)

第6条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たっては、男女が共同して参画することができる体制の整備に積極的に取り組むものとする。

2 事業者は、第11条の家庭と仕事の両立の日においては、男女共同参画の推進を図るため、適切な措置を講ずるとともに、日頃から勤労者が家庭生活と仕事を両立できるよう配慮するものとする。

3 事業者は、第10条第2項の調査その他男女共同参画の促進に関する施策に協力するよう努めるものとする。

第2章 男女共同参画を阻害する行為の制限

(性別による権利侵害の禁止)

第7条 何人も、配偶者に対し暴力(心身に有害な影響を及ぼす言動を含む。)を加えてはならない。

2 何人も、職域、学校、地域、家庭その他の社会のあらゆる分野において、セクシュアル・ハラスメントを行ってはならない。

(伝達する情報に関する配慮)

第8条 何人も、伝達する情報において、性別による固定的な役割分担および配偶者からの暴力を助長または強く示唆するような表現を用いないよう配慮するものとする。

第3章 男女共同参画の推進に関する基本施策

(基本計画の策定)

第9条 市長は、男女共同参画の促進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、男女共同参画の促進に関する基本的な計画(以下「基本計画」という。)を定めなければならない。

2 基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。

(1) 総合的かつ長期的に講ずべき施策の大綱

(2) 前号に掲げるもののほか、当該施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

3 市長は、基本計画を策定するに当たっては、市民の意見を聴くものとする。

4 市長は、基本計画を策定したときは、速やかにこれを公表しなければならない。

5 基本計画は、変更することができる。

6 第3項および第4項の規定は、前項の規定による基本計画の変更について準用する。

(情報提供等)

第10条 市は、男女共同参画の推進に関し、市民および事業者の理解を深めるため、情報提供および広報活動を行うものとする。

2 市は、男女共同参画の推進の状況および実態を把握するため、必要と認めるときは、市民、事業者または関係機関に対して調査を行うとともに、その結果を公表するものとする。この場合において、市は、個人情報の保護に関して最大限の注意を払わなければならない。

(家庭と仕事の両立の日)

第11条 市は、男女共同参画に関する意識の啓発および基本計画の推進を図るため、家庭と仕事の両立の日を定めるものとする。

(表彰)

第12条 市長は、男女共同参画の推進に関して、その功績が特に顕著な個人および団体に対して、表彰を行うことができる。

(附属機関における積極的改善措置)

第13条 市は、男女共同参画の推進のため、附属機関を組織する委員その他の構成員の任命に当たっては、個人の能力を合理的かつ適正に評価し、積極的改善措置を講ずるよう努めるものとする。

2 前項の積極的改善措置を講ずる場合は、当該附属機関を組織する委員その他の構成員のうち、男女のいずれか一方の委員その他の構成員の数が、当該附属機関を組織する委員その他の構成員の総数の10分の4未満とならないよう配慮するものとする。

(市民および事業者への支援)

第14条 市は、市民および事業者が男女共同参画の推進に関して行う活動を支援するため、必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

(苦情処理)

第15条 市民が性別による差別的取扱いその他の男女共同参画社会の形成を阻害する要因によって人権を侵害された場合は、市に申し出ることができる。

2 市は、前項の規定による申出があった場合は、関係機関と連携し、被害者の救済を図るため必要な措置を講ずるものとする。

第4章 男女共同参画推進体制

(推進員等)

第16条 市は、地域における男女共同参画を促進するため、地域に男女共同参画地区推進員(以下「地区推進員」という。)を置くことを奨励するものとする。

2 地区推進員は、次に掲げる役割を担うものとする。

(1) 地区内における男女共同参画に関する広報活動

(2) 地区内における家庭と仕事の両立の日の普及

(3) 男女共同参画に関する相談、指導および助言

(4) 関係機関との連携および協力

(5) 市等が実施する研修、講演会等への参加

3 事業者は、事業所における男女共同参画を推進するため、男女共同参画事業所推進員(以下「事業所推進員」という。)を置くよう努めるものとする。

4 事業所推進員は、次に掲げる役割を担うものとする。

(1) 事業所内における男女共同参画に関する広報活動

(2) 事業所内における家庭と仕事の両立の日の普及

(3) 男女共同参画に関する相談、指導および助言

(4) 関係機関との連携および協力

(5) 市等が実施する研修、講演会等への参加

5 市は、地区推進員および事業所推進員に対して、次に掲げる支援を行うものとする。

(1) 男女共同参画に関する研修の実施

(2) 男女共同参画に関する情報の提供

(3) 男女共同参画に関する指導および助言

(4) その他男女共同参画を推進するため必要と認められる事項

(推進体制の整備)

第17条 市長は、男女共同参画の促進に関する施策を推進するため、体制の整備に取り組むものとする。

第5章 雑則

(委任)

第18条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

附 則

この条例は、平成14年10月1日から施行する。

小浜市男女共同参画推進条例

平成14年9月30日 条例第29号

(平成14年10月1日施行)