○小浜市環境基本条例

平成17年4月1日

条例第26号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第8条)

第2章 環境の保全と創造に関する基本的施策(第9条―第19条)

第3章 環境の保全と創造のための推進体制(第20条・第21条)

第4章 雑則(第22条)

附則

小浜市は、豊かな自然に恵まれ、先人の絶ゆまぬ努力によりはぐくまれた文化と産業を受け継ぎ、若狭地方の中心都市として長い歴史を歩んできた。

しかし、大量生産・大量消費・大量廃棄型の経済活動や都市化の進展は、市民生活の利便性を向上させる一方で、廃棄物の増加や大気の汚染など、私たちの身近な自然環境を破壊している。さらには、地球全体の温暖化やオゾン層の破壊の進行などに見られるように、特定の地域にとどまらない地球規模の環境問題となって、様々な影響を世界に及ぼしている。

私たちは、良好な生活環境を享受する権利を有するとともに、市、事業者、市民それぞれが、環境への負荷の少ない社会を築くため、互いに協力して環境の保全と創造に取り組む責務を有している。

私たちは、通常の事業活動や日常生活であっても環境に過大な負荷をもたらしていることを認識するとともに、事業活動や日常生活のあり方を問い直すことにより、良好な環境の創造に努めていかなければならない。

このような責務を自覚し、自然と共生する食のまちづくりを進める本市にふさわしい良好な環境を将来の世代に引き継ぐことを目指して、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、環境の保全と創造について、基本理念を定め、ならびに市、事業者および市民の責務を明らかにするとともに、環境の保全と創造に関する施策の基本となる事項を定めることにより、環境の保全と創造に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図り、もって現在および将来において市民が健康で文化的な生活を営むことができる良好な環境を確保することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 環境への負荷 人の活動により環境に加えられる影響であって、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。

(2) 地球環境保全 人の活動による地球全体の温暖化またはオゾン層の破壊の進行、海洋の汚染、野生生物の種の減少その他の地球の全体またはその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境の保全であって、人類の福祉に貢献するとともに市民の健康で文化的な生活の確保に寄与するものをいう。

(3) 公害 環境の保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁(水質以外の水の状態または水底の底質が悪化することを含む。以下同じ。)、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下および悪臭によって、人の健康または生活環境(人の生活に密接な関係のある財産ならびに人の生活に密接な関係のある動植物およびその生育環境を含む。)に係る被害が生ずることをいう。

(基本理念)

第3条 環境の保全と創造は、次に掲げる基本理念にのっとり、推進されなければならない。

(1) すべての市民が健康で文化的な生活を営むことができる良好な環境を確保し、これを将来の世代に継承すること。

(2) 資源の循環的な利用およびエネルギーの有効利用を図り、環境への負荷の少ない持続的な発展が可能な社会の実現を目指すこと。

(3) すべての事業活動や日常生活において、地球環境保全を自らの課題として捉え、積極的に推進すること。

(4) 地域における多様な生態系その他の自然環境に配慮し、人と自然との共生を図ること。

(市の責務)

第4条 市は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、環境の保全と創造に関する基本的かつ総合的な施策を策定し、および実施しなければならない。

2 市は、環境に影響を及ぼすと認められる施策を策定し、および実施するに当たっては、環境の保全と創造に配慮し、環境への負荷の低減に努めなければならない。

3 市は、事業者および市民の環境の保全と創造に関する取組を支援しなければならない。

(事業者の責務)

第5条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たっては、これに伴って生ずるばい煙、汚水、廃棄物等の処理その他の公害を防止し、または自然環境を適正に保全するために必要な措置を講じなければならない。

2 事業者は、基本理念にのっとり、環境の保全上の支障を防止するため、その事業活動に関し、これに伴う環境への負荷の低減に自ら努めるとともに、環境の保全と創造に努めなければならない。

3 事業者は、市が実施する環境の保全と創造に関する施策に協力する責務を有する。

(市民の責務)

第6条 市民は、基本理念にのっとり、環境の保全上の支障を防止するため、資源およびエネルギーの有効利用、廃棄物の排出の抑制その他の日常生活に伴う環境への負荷の低減に自ら努めるとともに、環境の保全と創造に努めなければならない。

2 市民は、市が実施する環境の保全と創造に関する施策に参画し、および協力する責務を有する。

(滞在者の役割と責務)

第7条 通勤者、通学者、観光客その他の滞在者は、基本理念を理解し、本市の区域内における活動に伴う環境への負荷の低減に協力するものとする。

(適用除外)

第8条 この条例の規定は、原子力基本法(昭和30年法律第186号)その他の関係法律の規定により講ずることとされている放射性物質による大気の汚染、水質の汚濁および土壌の汚染の防止のための措置については、適用しない。

第2章 環境の保全と創造に関する基本的施策

(基本方針)

第9条 市は、基本理念にのっとり、次に掲げる事項の確保を旨として、環境の保全と創造に関する施策を策定し、および実施するものとする。

(1) 森林、農地、水辺地等における多様な自然環境が体系的に保全されること。

(2) 人と自然との豊かな触れ合いが保たれること。

(3) 公害を防止し、大気、水、土壌その他の環境の自然的構成要素が良好な状態に保持されること。

(4) 良好な景観および歴史的文化資源が保全されること。

(5) 廃棄物の排出の抑制、リサイクルおよび適正処理が行われること。

(6) 省エネルギーおよび新エネルギーが推進されること。

(7) 地球全体の温暖化の防止、オゾン層の保護その他の地球環境保全のための取組が推進されること。

(環境基本計画)

第10条 市長は、環境の保全と創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、小浜市環境基本計画(以下「環境基本計画」という。)を策定するものとする。

2 環境基本計画には、次に掲げる事項を定めるものとする。

(1) 環境の保全と創造に関する目標および施策の大綱

(2) 環境の保全と創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

(3) 地域別の取組事項

3 市長は、環境基本計画を策定し、または変更したときは、速やかにこれを公表しなければならない。

(環境影響評価の推進)

第11条 市は、事業者が法令の規定により環境影響評価(環境影響評価法(平成9年法律第81号)第2条第1項に規定する環境影響評価をいう。以下同じ。)を行う場合に、環境影響評価の結果に基づき環境の保全について適正な配慮がなされることを確保するため、当該事業者に情報提供を行うものとする。

(自然環境の保全)

第12条 市は、特に保全することが必要と認められる森林、水辺地等における自然環境を保全するため、必要な措置を講ずるものとする。

(環境美化の推進)

第13条 市は、環境美化を推進するため、ごみ投棄の防止その他の必要な措置を講ずるものとする。

(地球環境保全の推進)

第14条 市は、地球環境保全のための施策を積極的に推進するものとする。

(年次報告)

第15条 市長は、毎年、市の区域における環境の状況および環境の保全と創造に関する施策の実施状況についての報告書を作成し、および公表するものとする。

(助成)

第16条 市は、事業者または市民の環境の保全と創造に関する活動を推進するため、特に必要があると認めるときは、事業者または市民に予算の範囲内において助成することができる。

(環境教育および環境学習の振興)

第17条 市は、環境の保全と創造に関する教育および学習の振興により、事業者または市民が環境の保全と創造についての理解を深めるとともに、これらの者の環境の保全と創造に関する活動を行う意欲が増進されるようにするため、必要な措置を講ずるものとする。

(環境情報の提供)

第18条 市は、前条の環境の保全と創造に関する教育および学習の振興ならびに事業者および市民が自発的に行う環境の保全と創造に関する活動の促進に資するため、環境の状況その他の環境の保全と創造に関する情報を適切に提供するよう努めるものとする。

(国および他の地方公共団体との協力)

第19条 市は、広域的な取組を必要とする環境の保全と創造に関する施策について、国および他の地方公共団体と協力し、その実施に努めるものとする。

第3章 環境の保全と創造のための推進体制

(関係部局相互の連携および施策の調整を図るための体制の整備)

第20条 市は、環境の保全と創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、関係部局相互の連携および施策の調整を図る体制を整備するものとする。

第21条 市は、環境の保全と創造に関する施策の効率的かつ効果的な推進を図るため、必要に応じ、市、事業者、市民および民間団体が連携することのできる体制を整備するものとする。

第4章 雑則

(委任)

第22条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の際現に策定されている環境基本計画は、第10条第1項の規定により策定された環境基本計画とみなす。

小浜市環境基本条例

平成17年4月1日 条例第26号

(平成17年4月1日施行)