○小浜市議会基本条例

平成24年12月28日

条例第40号

小浜市議会(以下「議会」という。)は、地方自治制度における二元代表制の一翼を担う小浜市の意思決定機関として、憲法に定める地方自治の本旨の実現を目指すものである。

議会は、地方分権の進展により自治体の自主的な決定と責任が求められている中、市民への情報公開を積極的に果たし市民参加を経るとともに、多様な市民の意見をもとに議員間の討議を重ね、合議制の議事機関として市政の課題に取り組むことが重要である。

このような情勢を踏まえ、議会は、地方自治法の遵守とともに、議員の自己研鑽と資質の向上、議会の透明性や公正・公平性の確保のもと、本市のまちづくりを推進しなければならない。

議会は、ここに市民とともに歩む開かれた議会を実現するため、小浜市議会基本条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、議会および議員の活動原則その他議会の運営に関する基本的事項を定め、民主的な市政の発展に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 議会関係条例等 小浜市議会会議規則小浜市議会委員会条例等、議会が定めるすべての条例、規則、規程等をいう。

(2) 会議 本市議会が開催する本会議、委員会をいう。

(3) 委員会 小浜市議会委員会条例(平成3年小浜市条例第21号)に定める常任委員会、議会運営委員会および特別委員会をいう。

(4) 議会報告会 議員が各地域などへ出向いて市民に直接議会の活動内容を報告し、また意見を伺う議会の活動をいう。

(5) 市長等 市長およびその他の執行機関をいう。

(6) 自由討議 議員相互間の活発かつ自由な討議をいう。

(7) 意見交換会 市の政策課題について、議会が市内の各種団体等との意見交換を行う活動をいう。

(8) 政策討論会 市の政策課題や懸案事項に対し、政策提言および条例ならびに意見書等の議案の提案など、議会の意思を形成するために行われる自由討議をいう。

第2章 議会および議員の活動原則

(議会の活動原則)

第3条 議会は、市民を代表する議事機関であることを常に認識し、次に掲げる事項を活動原則とする。

(1) 市民に開かれた議会を目指して情報公開に取り組み、議会の議決または運営について、その経緯および理由等の説明責任を果たし、議会の公正性および透明性を確保すること。

(2) 市民の代表機関として、市民の多様な意見を的確に把握して市政に反映させるために、市民との協働の機会を図り、政策提言および政策立案に努めること。

(3) 市民本位の立場から、市長等による市政の運営が、適正に行われているかを監視および評価すること。

(4) 市民の傍聴意欲を高めるよう、必要に応じ議案資料の提供を行うなど、積極的な議会運営に努めること。

(5) 市民にわかりやすい議会運営を行うために、この条例に規定するもののほか、議会関係条例等を定期的に検証すること。

(議員の活動原則)

第4条 議員は、合議制の機関である議会を構成する一員として、次に掲げる事項を活動原則とする。

(1) 市政の課題全般について、市民の意見を的確に把握するとともに、自らの政策立案能力の向上に努め、市民の代表としてふさわしい活動をすること。

(2) 議員相互の自由な討議を重んじ、議会の合意形成に努めること。

(3) 一部の団体または地域の代表としてではなく、市民全体の福祉の向上を目指すこと。

(会派)

第5条 議員は、議会活動を行うため、会派を結成することができる。

2 会派は、政策を中心とした同一の理念を共有する議員で構成し、活動するものとする。

3 会派は、政策の立案、提言、決定等に際し、必要に応じて他の会派と調整を行い、合意形成に努めるものとする。

4 議長は、必要があると認めるときは、各派代表者会を開催するものとする。

第3章 市民と議会の関係

(市民参加および市民との連携)

第6条 議会は、本会議ならびに委員会など、すべての会議を公開する。ただし、地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)に規定する秘密会の場合は除く。

2 議会は、議案に対する各議員の態度を公表するなど必要な措置を講じ、議員の活動に対して市民の評価が的確になされるよう情報の提供に努めるものとする。

3 議会は、会議の運営に当たっては、法に規定する参考人制度および公聴会制度を活用し、市民の意見を議会の討議に反映させるよう努める。

4 議会は、請願および陳情を市民による政策提言と位置づけ、その審議において必要があると認める場合もしくは提出者より求めのある場合は、提出者の意見を聴く機会を設けるものとする。

5 議会は、市民からの政策提言の拡大を目指し、意見交換会を設け、市民との協働の機会を図るものとする。

6 議会は、年1回以上議会報告会を開催し、議会の説明責任を果たすとともに、当該報告会で聴取した市民の意見を議会活動に反映させるものとする。

第4章 市長等と議会との関係

(議員と市長等との関係)

第7条 議会は、二元代表制の下、市長等との立場および権能の違いを踏まえ、対等かつ緊張ある関係を保持しながら、市長等とともに市政の発展に努めるものとする。

(政策等の形成過程の説明請求)

第8条 議会は、市長が提案する計画、政策、施策および事業(以下「政策等」という。)について、議会審議における論点を明確にし、意思形成に資するため、市長に対し、次に掲げる事項について明らかにするよう求めるものとする。

(1) 政策等を必要とする背景

(2) 提案に至るまでの経緯

(3) 市民参加の実施の有無およびその内容

(4) 小浜市総合計画との整合性

(5) 財源措置

(6) 将来にわたる効果および費用

2 議会は、前項の政策等の提案を審議するにあたっては、論点および争点を明らかにし、執行後の政策評価につながる審議に努めるものとする。

(予算および決算の審査)

第9条 議会は、予算および決算の審査にあたっては、前条の規定に準じて、市長に対し施策別または事業別の分かりやすい政策等の説明資料の作成に努めるよう求めるものとする。

(議決事件)

第10条 法第96条第2項の規定に基づく議会の議決事件は、二元代表制の趣旨と行政の効率性に照らし、市長と議会双方の協議により定めるものとする。

2 前項の議決事件は、次の各号に掲げるとおりとする。

(1) 小浜市における総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想の策定、変更または廃止

(2) 姉妹都市および友好都市その他これに類する協定の締結または廃止

(報告事件)

第11条 議会は、市が策定、変更または廃止する計画のうち、次に掲げるものについては、本会議での報告を求めるものとする。

(1) 小浜市都市計画マスタープラン

(2) 小浜市地域防災計画

(3) 小浜市地域福祉計画

(4) 小浜市環境基本計画

(5) 小浜市水道ビジョン

2 議会は、前項の報告に対し、質疑を経た後、受理するものとする。

(執行機関の主宰する会議等への参加)

第12条 議会は、執行機関の主宰する審議会、協議会、諮問委員会等(以下「審議会等」という。)に議員を参加させることができる。

2 前項の審議会等に参加した議員は、概要報告を行い、議会として情報を共有するよう努めるものとする。

第5章 議会運営

(会議等の運営)

第13条 議長および委員長は、公正性および透明性を確保し、円滑かつ効率的な会議の運営に努めるものとする。

2 議会は、討論の場であることを十分認識し、議案等の審議および審査において、自由討議により議論を尽くして合意形成を図るよう努めるものとする。

(委員会の活動)

第14条 委員会は、市の政策課題等に迅速かつ的確に対応するため、専門性と特性を活かし、調査研究を行うなど、適切に運営するものとする。

2 委員会は、議案等の審査およびその所管に属する事務の調査にあたり、市長等に資料の提出を求めることができる。

3 委員長は、委員会の秩序保持に努め、委員長報告および質疑に対する答弁等、その職責を果たすものとする。

4 委員会は、市民に審査の経過等を説明するとともに、委員会が所管する事務等について、意見交換会を行うものとする。

5 委員会が条例、意見書等の議案を提出する場合は、自由討議を経て、合意形成を図るものとする。

(本会議の一般質問における質疑応答等)

第15条 本会議の一般質問における議員と市長等との質疑応答は、市政上の論点および争点を明確にするため、一問一答の方式で行うものとする。

2 議長から本会議への出席を要請された市長等は、一般質問における議員からの提案および提言に対し、政策の相違点を明らかにするために、議長の許可を得て反問することができる。

(政策討論会)

第16条 議会は、政策提言および条例ならびに意見書等の議案を積極的に提出するよう、政策討論会の開催に努めるものとする。

第6章 議会および議会事務局の体制整備

(議員研修の充実強化)

第17条 議会は、議員の政策立案能力の向上を図るため、議員研修の充実強化に努めるものとする。

2 議会は、議員研修の充実強化にあたり、広く各分野の専門家を招き、市民各層等の参加を募った研修会を開催するよう努めるものとする。

(議会広報の充実)

第18条 議会は、議会の活動および市政に係る重要な情報を、議会の視点から周知に努め、また、市民からの意見および要望について、その内容および対応を周知するよう努めるものとする。

2 議会は、前項の規定による広報にあたっては、多様な手段を活用し、多くの市民が議会と市政に関心を持つよう努めるものとする。

3 議会広報の充実を図るため、議会に広報委員会を置く。

(専門的知見の活用)

第19条 議会は、議会活動に関し、専門的事項に関する調査が必要であると認めるときには、議決により、学識経験を有する者等に調査を委託することができる。

(議会事務局の体制整備)

第20条 議会は、議会の監視および調査機能の強化ならびに政策提言および政策立案等の能力向上のため、議会事務局機能の充実強化を図るよう努めるものとする。

(議会図書室の利用)

第21条 議会図書室は、議員のみならず、誰もがこれを利用できるものとする。

2 議会は、議員の政策立案能力の向上を図るため、図書の充実に努め、その有効活用を図るものとする。

第7章 議員定数

(議員定数)

第22条 議員の定数は、別に条例で定める。

2 議会は、議員定数の改正にあたっては、意見交換会や議会報告会などを通じて市民の意向を把握し、本市の実情にあった定数を検討するものとする。

第8章 議員報酬

(議員報酬)

第23条 議員の報酬は、別に条例で定める。

2 議会は、議員報酬の改正にあたっては、意見交換会や議会報告会などを通じて市民の意向を把握するものとする。

3 議長は、議員報酬の改正が必要な場合は、市長に提言するものとする。

第9章 政務活動費

(政務活動費)

第24条 議員の政務活動費は、別に条例で定める。

2 議員は、政務活動費制度の趣旨を十分に理解した上で、市政の発展に寄与する活動に対し支出しなければならない。

3 議会は、政務活動費の支給金額の改正を提案する場合、市民の意見を尊重し、十分に理解を得られる金額でなければならない。

第10章 政治倫理

(議員の政治倫理)

第25条 議員の政治倫理は、別に条例で定める。

2 議員は、前項の条例を遵守することはもとより、市民全体の代表として高い倫理性が求められることを自覚し、品位の保持に努めなければならない。

第11章 最高規範性と見直し手続き

(最高規範性)

第26条 この条例は、議会の最高規範であって、議会はこの条例に反する議会関係条例等を制定してはならない。

2 議会は、議会関係条例等を改廃する場合においては、この条例との整合を図るものとする。

3 議会および議員は、この条例に定める理念および原則ならびにこれらに基づいて制定される議会関係条例等を遵守しなければならない。

4 議会は、議員にこの条例の理念を浸透させるため、議員の任期の初めならびに必要に応じて本条例に関する研修を行わなければならない。

(見直し手続)

第27条 議会は、市民の意見、社会情勢の変化等を勘案し、この条例の目的その他の規定について、達成されているかどうかを議会運営委員会で定期的に検討するものとする。

2 議会は、前項の規定による検討の結果、必要があると認めるときは、この条例の改正を含め適切な措置を講ずるものとする。

3 議会は、この条例を改正する場合には、本会議において、改正理由および背景を詳しく説明しなければならない。

附 則

1 この条例は、平成25年4月1日から施行する。

2 この条例の施行にあたり必要な事項は、議長が別に定める。

附 則(平成27年3月25日条例第20号)

この条例は、公布の日から施行する。

小浜市議会基本条例

平成24年12月28日 条例第40号

(平成27年3月25日施行)

体系情報
第2編
沿革情報
平成24年12月28日 条例第40号
平成27年3月25日 条例第20号