○尾張旭市文化財保護条例

昭和46年10月8日

条例第27号

目次

第1章 総則(第1条―第3条)

第2章 市指定文化財(第4条―第14条)

第3章 市選定保存技術(第14条の2―第14条の6)

第4章 文化財保護審議会(第15条―第20条の2)

第5章 補則(第21条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、文化財保護法(昭和25年法律第214号。以下「法」という。)第182条第2項の規定に基づき、市の区域内に存する文化財のうち重要なものについて、その保存及び活用のため必要な措置を講じ、もつて市民の文化的向上に資するとともに、わが国文化の進歩に貢献することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例で文化財とは、法及び愛知県文化財保護条例(昭和30年愛知県条例第6号。以下「県条例」という。)の規定により指定を受けた文化財以外の文化財で、次の各号に掲げるものをいう。

(1) 建造物、絵画、彫刻、工芸品、書跡、典籍、古文書その他の有形の文化的所産で、歴史上又は芸術上価値の高いもの(これらのものと一体をなしてその価値を形成している土地その他の物件を含む。)及び考古資料並びにその他の学術上価値の高い歴史資料(以下「有形文化財」という。)

(2) 演劇、音楽、工芸技術その他無形の文化的所産で、歴史上又は芸術上価値の高いもの(以下「無形文化財」という。)

(3) 衣食住、生業、信仰、年中行事等に関する風俗、慣習、民俗芸能及びこれらに用いられる衣服、器具、家屋その他の物件で、市民の生活の推移の理解のため欠くことのできないもの(以下「民俗文化財」といい、民俗文化財のうち有形のものを「有形民俗文化財」、無形のものを「無形民俗文化財」という。)

(4) 先土器、縄文、弥生、古墳、古窯、城跡、旧宅その他の遺跡で、歴史上又は学術上価値の高いもの(以下「史跡」という。)

(5) 庭園、橋りよう、山林、河川その他の名勝地で芸術上又は観賞上価値の高いもの(以下「名勝」という。)

(6) 動物(生息地、繁殖地及び渡来地を含む。)、植物(自生地を含む。)で学術上価値の高いもの(以下「天然記念物」という。)

(財産権等の尊重及び他の公益との調整)

第3条 市教育委員会(以下「委員会」という。)は、この条例の施行に当たつては、関係者の所有権その他の財産権を尊重するとともに、文化財の保護と他の公益との調整に留意しなければならない。

第2章 市指定文化財

(指定)

第4条 委員会は、文化財のうち市にとつて重要なものを市長と協議のうえ、市指定文化財(有形文化財、無形文化財、民俗文化財、史跡、名勝、天然記念物)に指定することができる。

2 前項の指定をしようとするときは、委員会はあらかじめ当該文化財の所有者(無形文化財については、委員会の認定した保持者又は保持団体)及び権原に基づく占有者の同意を得なければならない。ただし、所有者又は権原に基づく占有者が判明しないときは、この限りでない。

3 第1項の規定による指定をしようとするときは、委員会は、あらかじめ、尾張旭市文化財保護審議会の意見を聞くものとする。

4 第1項の規定による指定をしたときは、委員会はその旨を公示し、当該指定文化財の所有者に指定書を交付するとともに、権原に基づく占有者に通知するものとする。

5 第1項の規定による指定は、前項の公示があつた日からその効力を生ずる。

(解除)

第5条 市指定文化財がその価値を失なつたとき、又は市内に所在しなくなつたとき(市指定無形文化財については、保持者が心身の故障のため保持者として適当でなくなつたと認められる場合、保持団体がその構成員の異動のため保持団体として適当でなくなつたと認められる場合)その他特殊な理由が生じたときは、委員会は、市長と協議して指定を解除することができる。

2 前項の規定による指定の解除には、前条第3項から第5項までの規定を準用する。

3 市指定文化財については、法第27条第1項の規定による重要文化財又は県条例の規定による愛知県指定文化財の指定があつたときは、当該市指定文化財の指定は、解除されたものとする。

4 前項の場合には、委員会は、その旨を公示するとともに当該市指定文化財の所有者及び権原に基づく占有者に通知しなければならない。

5 第2項で準用する前条第4項の規定による市指定文化財の指定解除の通知を受けたとき及び前項の規定による通知を受けたときは、所有者は、速やかに市指定文化財の指定書を委員会に返付しなければならない。

(所有者の管理義務及び管理責任者)

第6条 市指定文化財の所有者は、この条例並びにこれに基づく規則及び委員会の指示に従い、市指定文化財を管理しなければならない。

2 市指定文化財の所有者は、特別の事情があるときは自己に代り市指定文化財の管理の責に任ずべき者(以下「管理責任者」という。)を選任することができる。

3 前項の規定により管理責任者を選任したときは、所有者は、速やかにその旨を委員会に届け出なければならない。管理責任者を解除した場合も同様とする。

4 第2項の規定による管理責任者についても第1項の規定を準用する。

(届出)

第7条 市指定文化財の所有者又は管理責任者は、次の各号の一に該当するときは、速やかにその旨を委員会に届け出なければならない。

(1) 所有者が変更したとき。

(2) 所有者又は管理責任者が氏名若しくは名称又は住所を変更したとき。

(3) 市指定文化財の全部又は一部が滅失し、き損し、亡失若しくは盗みとられたとき。

(4) 市指定文化財の所在の場所を変更しようとする時。ただし、この条例に基づく規則(以下「規則」という。)で定める理由がある場合には、届出を要せず、又は所在の場所を変更した後届け出ることをもつて足りる。

(5) 市指定史跡、市指定名勝又は市指定天然記念物(以下「市指定史跡名勝天然記念物」という。)の指定地域内の土地について、その所在、地番及び地目に変更があり、又は地積に異動があつたとき。

2 市指定無形文化財の保持者が氏名若しくは住所を変更し、又は死亡したとき、その他規則で定める理由があるときは、保持者又はその相続人は、速やかにその旨を委員会に届け出なければならない。保持団体が、名称、事務所の所在地、若しくは代表者を変更し、構成員に異動を生じ、又は解散したときも代表者(保持団体が解散した場合にあつては、代表者であつた者)について同様とする。

(現状変更及び修理の届出)

第8条 市指定文化財の所有者又は管理責任者は、当該市指定文化財の現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするとき若しくは修理しようとするときは、あらかじめその旨を委員会に届け出、許可を受けなければならない。ただし、現状の変更については、維持の措置又は非常の災害のために必要な応急措置を執る場合、修理については、補助金の交付、修理の勧告又は許可を受けて行う場合には、この限りでない。

2 委員会は、前項の許可を与える場合において、その許可の条件として、同項の現状の変更等又は修理に関し必要な指示をすることができる。

3 第1項の許可を受けた者が前項の許可の条件に従わなかつたときは、委員会は許可に係る現状の変更又はその保存に影響を及ぼす行為若しくは修理の停止を命じ、又は許可を取り消すことができる。

4 第1項の許可を受けることができなかつたことにより、又は第2項の許可の条件を付せられたことによつて損失を受けた者に対しては、市はその通常生ずべき損失を補償する。

(保存)

第8条の2 委員会は、市指定無形文化財及び市指定無形民俗文化財の保存のため必要があると認めるときは、自らの記録の作成、伝承者の養成その他その保存のため適当な措置を執ることができる。

(標識等の設置)

第8条の3 市指定史跡名勝天然記念物の所有者は、規則の定める基準により、市指定史跡名勝天然記念物の管理に必要な標識、説明板、境界標、囲さくその他の施設を設置するものとする。

(管理若しくは修理又は保存に要する経費)

第9条 市指定文化財の管理若しくは修理又は保存に要する経費は、所有者又は保持者の負担とする。ただし、多額の経費を要し、所有者又は保持者がその負担に堪えないときその他特別の事情があるときは、市は所有者又は保持者に対し、予算の範囲内で補助金を交付することができる。

2 前項により補助金を交付するときは、委員会は管理若しくは修理又は保存に関し必要と認める事項について、指示若しくは指揮監督することができる。

(管理又は修理に関する勧告)

第10条 市指定文化財がき損しているとき若しくは管理が適当でないとき等において、委員会がその保存のため必要があると認めたときは、その所有者に対し、修理若しくは管理方法の改善を勧告することができる。

2 前項の勧告に基づいて行う修理又は措置のために要する経費は、予算の範囲内で、その全部又は一部を市の負担とすることができる。

3 前項の負担金を交付するときは第9条第2項の規定を準用する。

(出品・公開)

第11条 委員会は、市指定文化財の所有者又は保持者若しくは保持団体に対し、当該市指定文化財の出品又は公開を勧告することができる。

2 前項の出品又は公開のために要する経費は、予算の範囲内で、その全部又は一部を市の負担とすることができる。

3 委員会は第1項の規定により市指定文化財が出品又は公開されたときは、その職員のうちから当該市指定文化財の管理の責に任ずべき者を定めなければならない。

4 委員会は、第2項の規定による出品又は公開に係る当該市指定文化財の管理に関し必要な指示をすることができる。

5 第1項の規定により出品又は公開したことに起因して当該市指定文化財が滅失又はき損したときは、市は、所有者に対し損失を補償する。ただし、所有者の責に帰すべき理由によるものは、この限りでない。

(調査、報告)

第12条 委員会は、必要があると認めるときは、市指定文化財の所有者若しくは管理責任者又は保持者に対し、当該市指定文化財の現状又は管理若しくは修理の状況について報告を求めることができる。

(所有者変更に伴う権利義務の承継)

第13条 市指定文化財の所有者が変更したときは、新所有者は、当該市指定文化財に関し、この条例の規定に基づく旧所有者の権利義務を承継する。

(補助金等の返還)

第14条 委員会は、この条例の規定に基づく補助金又は負担金(以下「補助金等」という。)の交付を受けた市指定文化財の所有者又は保持者が次の各号の一に該当するとき、その他特別の事由があると認めるときは、当該補助金等の全部又は一部の返還を命ずることができる。

(1) 市指定文化財の管理、修理、公開若しくは出品、又は保存等に関し、条例及び規則の規定に違反したとき。

(2) 補助金等の交付を受けた目的以外に使用したとき。

(3) 補助金等の交付の条件に従わなかつたとき。

(4) 不正の手段によつて補助金等の交付を受けたとき。

第3章 市選定保存技術

(選定等)

第14条の2 委員会は、市内に存する伝統的な技術又は技能で文化財の保存のため欠くことのできないもの(法及び県条例の規定により選定保存技術に選定されたものを除く。)のうち、市として保存の措置を講ずる必要があるものを市長と協議のうえ、市選定保存技術として選定することができる。

2 委員会は、前項の規定による選定をするに当たつては、市選定保存技術の保持者又は保存団体(市選定保存技術を保存することを主たる目的とする団体(財団を含む。)で代表者又は管理人の定めのあるものをいう。以下同じ。)を認定しなければならない。

3 一の市選定保存技術についての前項の認定は、保持者と保存団体とを併せてすることができる。

4 第1項の規定による選定及び第2項の規定による認定をしようとするときは、委員会は、あらかじめ尾張旭市文化財保護審議会の意見を聞くものとする。

5 第1項の規定による選定及び第2項の規定による認定をしたときは、委員会はその旨を公示し、当該市選定保存技術の保持者又は保存団体の代表者に通知するものとする。

6 第1項の規定による選定及び第2項の規定による認定は、前項の公示があつた日からその効力を生ずる。

(解除)

第14条の3 委員会は、市選定保存技術について保存の措置を講ずる必要がなくなつた場合その他特殊な理由があるときは、その選定を解除することができる。

2 委員会は、保持者が心身の故障のため保持者として適当でなくなつたと認められる場合、保存団体が保存団体として適当でなくなつたと認められる場合その他特殊な理由があるときは、市長と協議のうえ保持者又は保存団体の認定を解除することができる。

3 前2項の場合には、前条第4項から第6項までの規定を準用する。

4 市選定保存技術について法第147条第1項の規定による選定保存技術及び県条例の規定による県選定保存技術の選定があつたときは、当該市選定保存技術の選定は、解除されたものとする。

5 前項の場合には、第5条第4項の規定を準用する。

6 前条第2項の認定が保持者のみについてなされた場合にあつてはそのすべてが死亡したとき、同項の認定が保存団体のみについてなされた場合にあつてはそのすべてが解散したとき(消滅したときを含む。以下この項において同じ。)同項の認定が保持者と保存団体とを併せてなされた場合にあつては保持者のすべてが死亡しかつ保存団体のすべてが解散したときは、市選定保存技術の選定は、解除されたものとする。この場合には、委員会は、その旨を公示するものとする。

(保持者の氏名変更等)

第14条の4 保持者及び保存団体には、第7条第2項の規定を準用する。この場合において、同条後段中「代表者」とあるのは、「代表者又は管理人」と読みかえるものとする。

(保存)

第14条の5 委員会は、市選定保存技術の保存のため必要があると認めるときは、市選定保存技術について自ら記録を作成し、又は伝承者の養成その他市選定保存技術の保存のために必要と認められるものについて適当な措置を執ることができる。

(保存に関する援助)

第14条の6 委員会は、市選定保存技術の保持者又は保存団体その他保存に当たることを適当と認める者に対し、指導、助言その他の必要と認められる援助をすることができる。

第4章 文化財保護審議会

(設置)

第15条 委員会に、尾張旭市文化財保護審議会(以下「審議会」という。)を置く。

(所掌事務)

第16条 審議会は、文化財の保存及び活用に関し、委員会の諮問に答え、又は委員会に意見を具申し、及びこのために必要な調査研究を行う。

(組織)

第17条 審議会は、5人以内をもつて組織する。

2 審議会の委員(以下「委員」という。)は、文化財に深い関心を有する学識経験者のうちから委員会が委嘱する。

3 委員会は、必要があると認めたときは、臨時委員若干名を委嘱することができる。

4 審議会に会長を置き、委員の互選により定める。

5 会長は、会務を総理する。

6 会長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員が、その職務を代理する。

(任期)

第18条 委員の任期は、2年とする。ただし、再任を妨げない。

2 委員に欠員を生じた場合の補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

(会議)

第18条の2 審議会は、会長が招集する。

2 審議会は、半数以上の委員が出席しなければ開くことができない。

3 審議会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。

(解嘱)

第19条 委員会は、特別の事情がある場合には委員の任期中でも解嘱することができる。

(費用弁償)

第20条 委員の費用弁償については、尾張旭市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例(平成16年条例第2号)の定めるところによる。

(雑則)

第20条の2 この章に定めるもののほか、審議会の運営に関し必要な事項は、会長が審議会に諮つて定める。

第5章 補則

(委任)

第21条 この条例の施行について必要な事項は、教育委員会規則で定める。

附 則

この条例は、公布の日から施行する。

附 則(昭和54年3月28日条例第14号)

この条例は、公布の日から施行する。

附 則(平成16年3月29日条例第2号抄)

(施行期日)

1 この条例は、平成16年4月1日から施行する。

附 則(平成17年3月25日条例第10号)

この条例は、平成17年4月1日から施行する。

尾張旭市文化財保護条例

昭和46年10月8日 条例第27号

(平成17年4月1日施行)

体系情報
第7類 育/第4章 社会教育
沿革情報
昭和46年10月8日 条例第27号
昭和54年3月28日 条例第14号
平成16年3月29日 条例第2号
平成17年3月25日 条例第10号