○尾張旭市小規模企業・中小企業振興基本条例

平成30年12月21日

条例第31号

尾張旭市は、大都市である名古屋市に隣接し、交通の利便性、緑豊かな自然環境、整序された街並みなど、快適な生活環境により、これまで住宅都市として発展してきました。

そうした中で、地域の産業は、私たちに良好な雇用の場を創出し、地域の経済を支え、まちの活性化を担う大きな原動力となっています。

一方で、その担い手となる事業者の多くは、小規模企業・中小企業であり、近年、急速な少子高齢化や企業間競争の激化、消費需要の多様化などにより、売上げの低迷や人手不足、後継者難による廃業など、様々な課題に直面しています。

このような状況の中、引き続きまちの活力を高めていくには、小規模企業・中小企業の経営を持続的に発展させることが不可欠です。そのためには、各事業者の自主的な努力に加え、関連するあらゆる主体が連携し、地域が一体となってこれを支えていかなければなりません。

尾張旭市の活力の源ともなる小規模企業・中小企業の振興に、まちを挙げて取り組むことにより、地域経済の活性化を図り、もって本市のさらなる発展を実現するため、ここに、この条例を制定します。

(目的)

第1条 この条例は、小規模企業・中小企業(以下「小規模企業等」という。)の振興に関する基本理念を定め、市の責務等を明らかにするとともに、小規模企業等の振興に関する施策を総合的に推進し、もって地域社会の発展及び市民生活の向上に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 小規模企業 中小企業基本法(昭和38年法律第154号。以下「法」という。)第2条第5項に規定する小規模企業者であって、市内に事務所又は事業所を有するものをいう。

(2) 中小企業 法第2条第1項に規定する中小企業者であって、市内に事務所又は事業所を有するものをいう。

(3) 大企業 小規模企業等以外の事業者で、市内に事務所又は事業所を有するものをいう。

(4) 商工会 商工会法(昭和35年法律第89号)の規定に基づく商工会であって、市内に事務所を有するものをいう。

(5) 金融機関 銀行、信用金庫その他の金融業を行う者で、市内で事業活動を行うものをいう。

(6) 支援機関等 小規模企業等の支援を行う機関及び団体(商工会及び金融機関を除く。)をいう。

(7) 大学等 学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する学校で、市内に所在するものをいう。

(8) 市民 市内に住所を有する者及び市内に通勤し、又は通学する者をいう。

(基本理念)

第3条 小規模企業等の振興は、次に掲げる事項を基本理念として推進されなければならない。

(1) 小規模企業等が、多様な活動を通じて、地域社会の発展及び市民生活の向上のために重要な役割を果たしていると認識すること。

(2) 小規模企業等の創意工夫及び自主的な努力により、その経営の改善及び向上が促進されること。

(3) 小規模企業、中小企業、大企業、商工会、金融機関、支援機関等、大学等、市民及び市が相互に連携し、及び協力すること。

(市の責務)

第4条 市は、小規模企業等の振興に関する総合的な施策を策定し、及び実施しなければならない。

2 市は、前項の施策の策定及び実施に当たっては、小規模企業等の実態を把握し、その意見の反映に努め、小規模企業、中小企業、大企業、商工会、金融機関、支援機関等、大学等及び市民と協力して取り組むものとする。

3 市は、小規模企業等の振興に関する施策を推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

4 市は、小規模企業等の振興に関する施策について、市民の理解を深めるよう努めるものとする。

(小規模企業の役割)

第5条 小規模企業は、経済社会情勢の変化に対応して事業の持続的な発展を図るため、他の小規模企業又は多様な主体と連携し、及び協力することにより、自主的に円滑かつ着実な事業の運営に努めるものとする。

2 小規模企業は、地域社会の一員としての社会的責任を認識し、地域社会の発展及び市民生活の向上に寄与するよう努めるものとする。

3 小規模企業は、市が実施する小規模企業等の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

4 小規模企業は、小規模企業等の振興に中心的な役割を果たす商工会に加入し、その活動に参加するよう努めるものとする。

(中小企業の役割)

第6条 中小企業は、経済的社会的環境の変化に対応して事業の成長発展を図るため、自主的に経営の改善及び向上に取り組むよう努めるものとする。

2 中小企業は、地域社会の一員としての社会的責任を認識し、地域社会の発展及び市民生活の向上に寄与するよう努めるものとする。

3 中小企業は、市が実施する小規模企業等の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

4 中小企業は、小規模企業等の振興に中心的な役割を果たす商工会に加入し、その活動に参加するよう努めるものとする。

(大企業の役割)

第7条 大企業は、自らの事業活動の維持及び地域社会の発展のために重要な役割を小規模企業等が果たしていることを認識し、円滑な連携を図るよう努めるものとする。

2 大企業は、市が実施する小規模企業等の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

3 大企業は、小規模企業等の振興に中心的な役割を果たす商工会に加入し、その活動に協力するよう努めるものとする。

(商工会の役割)

第8条 商工会は、小規模企業等の経営の改善発達及び革新を促進するための取組を積極的に行うものとする。

2 商工会は、小規模企業等の実態を把握し、自らの事業活動に反映するとともに、商工会の会員相互の関係強化及び多様な主体との連携を促進するよう努めるものとする。

3 商工会は、市が実施する小規模企業等の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(金融機関の役割)

第9条 金融機関は、小規模企業等が経営の安定化並びに新たな事業展開等による経営の改善及び向上の取組を促進するため、円滑な資金融資、経営相談等の支援を行うよう努めるものとする。

2 金融機関は、市が実施する小規模企業等の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(支援機関等の役割)

第10条 支援機関等は、小規模企業等の経営の改善及び向上並びに産業間又は事業者間の連携を促進するため、必要な支援を行うよう努めるものとする。

2 支援機関等は、市が実施する小規模企業等の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(大学等の役割)

第11条 大学等は、人材の育成、研究開発の普及等を通じて、小規模企業等と連携し、及び協力するよう努めるものとする。

2 大学等は、市が実施する小規模企業等の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(市民の理解及び協力)

第12条 市民は、地域社会の発展及び市民生活の向上のために小規模企業等が果たす役割の重要性を理解し、市が実施する小規模企業等の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(施策の基本方針)

第13条 市は、次に掲げる基本方針を踏まえ、小規模企業等の振興に関する施策を策定し、及び実施するものとする。

(1) 小規模企業等の経営基盤の強化及び経営の革新を図ること。

(2) 小規模企業等の新たな事業展開及び販路開拓を図ること。

(3) 小規模企業等の人材の確保及び育成を図ること。

(4) 小規模企業等の従業者の労働環境の整備及び仕事と生活の調和の確保に向けた取組の促進を図ること。

(5) 小規模企業等の資金調達の円滑化を図ること。

(6) 小規模企業等の創業の促進を図ること。

(7) 小規模企業等の事業継承の円滑化を図ること。

(8) 小規模企業等による地域資源の活用を図ること。

(9) 市が発注する工事、物品購入、役務の提供等において、小規模企業等の受注機会の確保を図ること。

(10) その他小規模企業等の振興を図ること。

(委任)

第14条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、市長が定める。

附 則

この条例は、平成31年4月1日から施行する。

尾張旭市小規模企業・中小企業振興基本条例

平成30年12月21日 条例第31号

(平成31年4月1日施行)