○尾張旭市消防本部救急救命士再教育実施要領
1 趣旨
この要領は、愛知県救急救命士の再教育に関するガイドライン及び尾張東部地区メディカルコントロール協議会(以下「尾張東部MC協議会」という。)救急救命士再教育実施要領に定めるもののほか、救急救命士の再教育について、必要な事項を定めるものとする。
2 履修時間
再教育に必要な履修時間は、別表1のとおりとする。
3 実習先医療機関
実習先医療機関は、次のとおりとする。
(1) 瀬戸市西追分町160番地 公立陶生病院
(2) 尾張旭市平子町北61番地 旭労災病院
(3) 長久手市岩作雁又1番地1 愛知医科大学病院
(4) 前各号に掲げるもののほか、尾張東部MC協議会が指定する医療機関
4 特定行為に係る病院実習
特定行為に係る病院実習は、実習先医療機関で行うものとする。なお、特定行為に係る病院実習のうち、傷病者を搬入した際に実施する実習については、傷病者を医師に引き継いだ後、行うものとする。
5 特定行為に係る実施症例数
具体的な実施症例数は、次のとおりとする。
区分 | 実施症例数 |
気管挿管 | 成功例2例以上/3年 |
静脈路確保 | 成功例6例以上/年(薬剤) 成功例2例以上/年(包括) |
6 病院選定のための判断能力を養う教育
個人に必要な教育メニューを別表2から選択し、履修するものとする。
7 再教育受講の管理
(1) 救急係長、指導救命士及び救急業務教育指導者(検証管理者、検証担当官又は愛知県薬剤投与指導者の資格を有する救急救命士をいう。以下同じ)は、日々の再教育の履修状況について適宜確認し、必要に応じ指導又は助言を行うとともに、教育履修について配慮するものとする。
(2) 消防署長は、再教育対象者個々の実績を確認し、規定の単位数に満たない教育履修について不十分と認められる者に対し、その理由を把握するとともに必要な措置を講じるものとする。
(3) 救急係長、指導救命士及び救急業務教育指導者は、消防署長に対し再教育に関して、助言をすることができるものとする。
8 記録の管理及び報告
(1) 再教育に関する記録は、年度単位で集計する。
(2) 再教育対象者は、日々の再教育の履修状況を「救急救命士再教育実施記録表」(様式1)に記録し自己管理するものとする。
(3) 病院実習で静脈路確保を実施した者は、その結果を「再教育に係る病院実習評価シート(静脈路確保)」(様式2)に記録するものとする。
(4) 病院実習で気管挿管を実施した者は、再教育に係る病院実習評価シート(気管挿管)」(様式3)に記録するものとする。
(5) 再教育対象者は、年間の再教育等の状況を「救急救命士病院実習評価シート(再教育)」(様式4)にまとめ、医師から指導、助言を得るものとする。
(7) 救急救命士は、救急現場で実施した救命処置等の実施状況を救急活動記録表・救急救命処置録に記録するものとする。
附則
この要領は、平成26年10月5日から施行し、平成26年4月1日から適用する。ただし、傷病者搬入時研修は平成27年4月1日から施行とする。
附則
この要領は、平成31年3月1日から施行する。
附則
この要領は、令和3年4月1日から施行する。
別表1
尾張旭市消防本部救急救命士再教育項目一覧表
大分類 | 分類 | 項目 | 履修時間への換算 | 教育概要 | 履修時間 | 必修時間 | 備考 |
病院実習 | A | 再教育病院実習 | 実績時間 | 総合的な病院実習 | 24 | 24 | 救急ワークステーションでの実習を含む。 |
気管挿管再教育病院実習 | 気管挿管救命士の特定行為に係る現任教育 | ||||||
薬剤投与再教育病院実習 | 薬剤投与救命士の特定行為に係る現任教育 | ||||||
気管挿管・薬剤投与等資格取得に係る病院実習 | 気管挿管、薬剤投与等の資格取得に係る病院実習 | ||||||
精神科病院実習 | 精神科系傷病者の対応方法等を学ぶ | ||||||
緩和ケア病院実習 | 緩和ケア病院で患者対応を学ぶ。 | ||||||
産婦人科病院実習 | 分娩介護等産婦人科に係る対応を学ぶ | ||||||
県再教育 | B | 県再教育講習(講義・実技) | 実績時間 | 愛知県が実施する再教育としての講義、実技講習 | 16 | 16 | |
消防本部等が実施する再教育 | C | 重症者等搬入時研修 | 1又は実績時間 | 重症傷病者搬入時に、処置、対応等について医師から指導を受けるもの | 24 | ||
D | 学術集会・研究会 | 【参加者】 実績時間 【発表者等】 実績時間+4 | 日本救急医学会、日本臨床救急医学会、日本集団災害学会、全国救急隊員シンポジウム、救急コメディカルセミナー等これらに類するもの ※ 各種学会は地方会も含む | ||||
E | 症例検討会 | 【参加者】 実績時間 【発表者等】 実績時間+2 | 各医療機関、愛知県ドクターヘリが開催する症例検討会 | 6 | 医療機関2回以上、ドクターヘリ1回以上の参加 | ||
F | 救急技術教養講習 | 標準化されたガイドラインによる教養コース(JPTEC、ICLS、ITLS、AHA、ACLS、MCLS等) | |||||
県地区MC、各消防本部が実施する救急関係講習 | 県再教育、県外傷講習(A・Bコース)、地区及び本部の救急技術発表会、救急医療講演会、気管挿管技術確認会等 | ||||||
救命(救急)技術発表会・教練会 | 消防本部又は地区等において、救命技術の向上のため、競技、発表、評価等を行うもの | ||||||
国、関係機関が実施する救急関係講習 | 総務省消防庁、救急振興財団、救急医療財団等が実施する救急関係講習 | ||||||
G | Fでの指導・講師 | 実績時間+2 | 試験、講習等での指導、講師、評価者 | ||||
県消防学校、名古屋市消防学校等での指導・講師 | 愛知県消防学校、名古屋市消防学校、同救命士養成所、市町村研修センター等での救急関係講習での指導・講師 | ||||||
医学系大学、医師会等での指導、講師 | 医学系大学(医学部・看護学部)、医師会等が実施する授業、講習、研究会等での指導、講師 | ||||||
H | 指令業務研修 | 実績時間 | 実際に指令業務に携わることで、指令業務の実際を学ぶ | ||||
救急車同乗実習 | 消防本部間の人事交流として実施する救急車同乗実習 | ||||||
その他 | その他 |
【分類表】 |
A 病院実習系(ワークステーション含む。) |
B 県再教育 |
C 重症者等搬入時研修 |
D 症例検討会系 |
E 学会系 |
F 講習会系 |
G 指導系 |
H その他 |
別表2
尾張旭市消防本部救急救命士再教育項目一覧表
大分類 | 分類 | 教育概要 | 履修時間への換算 | 履修時間 | 内容 |
消防本部等が実施する再教育 | H | ★地域のローカルルール | 実績 | 6 | 3医療機関の取り決め事項等(他機関との現場活動含む) |
★愛知県プロトコール | 愛知県救急隊心肺蘇生法プロトコール・愛知県救急隊心肺停止前プロトコール | ||||
★尾張東部MC | 尾張東部MC協議会の概要 | ||||
★救急に係る法律的な知識 | 救急に係る法律 | ||||
★処置範囲拡大症例 | 判断材料、現場処置か早期搬送か等 | ||||
★DNARの対応 | CPAにおけるDNARの対応(処置の範囲、病院選定、電話連絡等) | ||||
電撃症 | 電撃傷に関する内容 | ||||
熱傷 | 熱傷に関する内容 | ||||
中毒 | 中毒に関する内容 | ||||
小児科救急 | 小児科救急に関する内容 | ||||
産婦人科救急 | 産婦人科に関する内容 | ||||
低体温 | 低体温に関する内容 | ||||
溺水 | 溺水に関する内容 | ||||
呼吸器疾患の観察、管理 | 呼吸器疾患の観察や管理方法、注意点等 | ||||
心疾患の観察、管理 | 心疾患の観察や管理方法、注意点等 | ||||
脳疾患の観察、管理 | 脳疾患の観察や管理方法、注意点等 |
★のある項目が必須項目