○秋田県受動喫煙防止条例
令和元年七月二日
秋田県条例第四号
秋田県受動喫煙防止条例をここに公布する。
秋田県受動喫煙防止条例
(目的)
第一条 この条例は、受動喫煙(健康増進法(平成十四年法律第百三号。以下「法」という。)第二十八条第三号に規定する受動喫煙をいう。以下同じ。)は、生活習慣病の発症と関連があること及び二十歳未満の者の健康に及ぼす影響が重大であることに鑑み、受動喫煙の防止について、県、県民及び事業者の責務を明らかにするとともに、受動喫煙を防止するための措置を講ずることにより、望まない受動喫煙の生じない生活環境の実現を目指し、もって県民の健康的な生活の確保に資することを目的とする。
(県の責務)
第二条 県は、県民及び事業者に対しこの条例の規定による受動喫煙を防止するための措置に関する情報を提供するとともに、望まない受動喫煙の生じない生活環境の実現に向けた県民及び事業者の自主的かつ積極的な取組が促進されるよう必要な措置を講ずるものとする。
(県民の責務)
第三条 県民は、受動喫煙が人の健康に及ぼす影響に対する関心と理解を深め、受動喫煙の防止についての配慮が適正になされるように自主的かつ積極的に取り組むよう努めなければならない。
(事業者の責務)
第四条 事業者は、受動喫煙の防止に対する理解を深め、その事業活動を行うに当たり、受動喫煙の防止について自主的かつ積極的に取り組むよう努めなければならない。
(市町村に対する協力)
第五条 県は、市町村が受動喫煙を防止するための措置を推進しようとするときは、情報の提供、助言その他の必要な協力を行うものとする。
一 健康増進法施行令(平成十四年政令第三百六十一号)第三条第十五号及び第十六号に掲げる施設
二 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校及び高等専門学校
(令六条例五三・一部改正)
第七条 第一種施設(前条各号に掲げる施設を除く。)の管理権原者は、特定屋外喫煙場所を定めないよう努めなければならない。
(第二種施設の管理権原者の責務)
第八条 第二種施設(法第二十八条第六号に規定する第二種施設をいう。以下同じ。)のうち公共交通機関を利用するための旅客施設で規則で定めるものの管理権原者は、当該施設の屋内の場所に喫煙専用室(法第三十三条第三項第一号に規定する喫煙専用室をいう。以下同じ。)及び指定たばこ専用喫煙室(健康増進法の一部を改正する法律(平成三十年法律第七十八号。以下「改正法」という。)附則第三条第一項の規定により読み替えられた同号に規定する指定たばこ専用喫煙室をいう。以下同じ。)を設置してはならない。
第九条 既存特定飲食提供施設(改正法附則第二条第二項に規定する既存特定飲食提供施設をいう。以下同じ。)のうち従業員(親族である者及び家事使用人を除く。)のいる施設の管理権原者は、喫煙可能室(同条第一項の規定により読み替えられた法第三十三条第三項第一号に規定する喫煙可能室をいう。以下同じ。)を設置してはならない。
2 既存特定飲食提供施設(前項に規定する施設を除く。)の管理権原者は、喫煙可能室を設置したときは、規則で定める事項を知事に届け出なければならない。届け出た事項に変更があったときも、同様とする。
第十条 第二種施設(第八条に規定する施設を除く。)の管理権原者は、指定たばこ専用喫煙室を設置しないよう努めなければならない。
第十一条 第二種施設のうち食品衛生法施行令(昭和二十八年政令第二百二十九号)第三十五条第一号に掲げる飲食店営業の用に供する施設であって、設備を設けて客に飲食をさせる営業が行われるものの管理権原者は、当該施設に喫煙専用室、指定たばこ専用喫煙室及び喫煙可能室を設置しない場合は、当該施設の主たる出入口の見やすい箇所に、当該施設の屋内の場所に喫煙をすることができる場所がない旨を記載した標識を掲示するよう努めなければならない。
2 前項の規定により標識を掲示した管理権原者は、当該施設に喫煙専用室、指定たばこ専用喫煙室又は喫煙可能室を設置したときは、当該標識を速やかに除去しなければならない。
(令三条例二八・一部改正)
(屋外の催しの主催者の責務)
第十二条 運動会、競技会等のスポーツ行事、展示会その他の屋外において多数の者の集合する催しを主催する者は、喫煙をすることができる場所を定めようとするときは、望まない受動喫煙を生じさせることがない場所とするよう配慮しなければならない。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
(勧告)
第十四条 知事は、第六条各号に掲げる施設の管理権原者が、特定屋外喫煙場所を定めたときは、その者に対し、期限を定めて、当該特定屋外喫煙場所を廃止することを勧告することができる。
2 知事は、第八条に規定する施設の管理権原者が、喫煙専用室又は指定たばこ専用喫煙室を設置したときは、その者に対し、期限を定めて、当該喫煙専用室又は指定たばこ専用喫煙室の供用を停止することを勧告することができる。
3 知事は、第九条第一項に規定する施設の管理権原者が、喫煙可能室を設置したときは、その者に対し、期限を定めて、当該喫煙可能室の供用を停止することを勧告することができる。
(公表)
第十五条 知事は、前条各項の規定による勧告を受けた者が、正当な理由なく、当該勧告に従わないときは、その旨及び当該勧告の内容を公表することができる。
(適用関係)
第十六条 第一種施設の場所に第一種施設以外の特定施設(法第二十八条第四号に規定する特定施設をいう。)に該当する場所がある場合においては、当該場所については、第一種施設の場所としてこの条例の規定を適用する。
(適用除外)
第十七条 法第四十条第一項各号に掲げる場所については、この条例の規定は、適用しない。
3 第一種施設又は第二種施設の場所において旅客運送事業自動車(法第二十八条第九号に規定する旅客運送事業自動車をいう。)以外の自動車が現に運行している場合における当該旅客運送事業自動車以外の自動車の内部の場所については、この条例の規定は、適用しない。
(規則への委任)
第十九条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
(検討)
4 知事は、この条例の施行後五年を目途として、この条例の施行の状況、受動喫煙の防止に関する国、事業者等の取組の進展等を勘案し、受動喫煙を防止するための措置について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
(秋田県健康づくり推進条例の一部改正)
5 秋田県健康づくり推進条例(平成十六年秋田県条例第十六号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
6 秋田県健康づくり推進条例の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
附則(令和三年条例第二八号)
1 この条例は、令和三年六月一日から施行する。
2 食品衛生法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係政令の整備及び経過措置に関する政令(令和元年政令第百二十三号)附則第二条第一項の規定によりなお従前の例により同令第一条の規定による改正前の食品衛生法施行令(昭和二十八年政令第二百二十九号)第三十五条第二号に掲げる喫茶店営業を行うことができることとされた者であって、設備を設けて客に飲食をさせる当該営業を行っているものについては、同項の規定によりなお従前の例により当該営業を行うことができることとされた期間の満了の日までの間は、当該者をこの条例による改正後の秋田県受動喫煙防止条例第十一条第一項に規定する管理権原者とみなして、同条の規定を適用する。
附則(令和六年条例第五三号)
この条例は、公布の日から施行する。