○蘭越町に特定放射性廃棄物を持ち込ませない条例
令和3年12月16日
条例第17号
わたしたちのまち蘭越町のみどり豊かな山々、清らかな川、豊穣の沃野などの美しい自然を享受し、将来に引き継ぐことは、町民すべての願いであり、使命である。
一方で、特定放射性廃棄物の処分の在り方や、福島第一原子力発電所の事故に係る除染及び廃炉は、国民的な課題であり、今後も議論を深めながら課題解決に向けた努力が必要である。
現在、特定放射性廃棄物の処分方法等についての安全性が十分確立されていない中で、蘭越町が、現在も、将来においても、町民が安心して暮らせる生活環境を維持するため、特定放射性廃棄物を町内に持ち込ませないことを決意し、町民の総意として、この条例を制定する。
(目的)
第1条 この条例は、特定放射性廃棄物に係る施策に関し、基本理念を定め、並びに町の責務及び町民の役割を明らかにするとともに、施策の基本方針を定めることにより、特定放射性廃棄物による被害から町民の生命と財産を守り、町民が安心して暮らせる生活環境を維持し、もつて地域の発展に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「特定放射性廃棄物」とは、特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律(平成12年法律第117号)第2条第1項に規定する特定放射性廃棄物をいう。
(基本理念)
第3条 特定放射性廃棄物に係る施策は、蘭越町環境基本条例(平成14年蘭越町条例第5号)で定めるとおり、町民が健全で豊かな環境の恵みを享受する権利を有するとともに、先人から受け継いだ貴重な財産である豊かな自然及び生活環境、農業をはじめとする産業並びに歴史ある文化を次の世代に引き継ぐ使命を有することを旨として行わなければならない。
2 特定放射性廃棄物に係る施策は、町及び町民が協働してそれぞれの役割を担い、相互の連携の下に行わなければならない。
2 町は、必要があると認めるときは、前項の施策を実施するための措置を講ずるものとする。
(町民の役割)
第5条 町民は、この条例の趣旨を尊重するとともに、特定放射性廃棄物の処分の在り方等について理解を深めるよう努めるものとする。
(施策の基本方針)
第6条 町は、第3条に定める基本理念にのつとり、次に掲げる基本方針に基づく施策を総合的に推進するものとする。
(1) 特定放射性廃棄物を町内に持ち込ませないこと。
(2) 町内における特定放射性廃棄物に係る調査事業の実施及び最終処分施設の建設を受け入れないこと。
(3) 特定放射性廃棄物をはじめ放射性廃棄物を生ずる原子力関連施設の建設を受け入れないこと。
附則
この条例は、公布の日から施行する。