○龍ケ崎市環境基本条例

平成14年3月27日

条例第9号

目次

第1章 総則(第1条―第8条)

第2章 良好な環境の保全等及び創造のための基本的施策

第1節 環境基本計画等(第9条―第11条)

第2節 市が講ずる良好な環境の保全等及び創造のための施策(第12条―第23条)

第3章 市、事業者、市民及び市民団体が協働するための施策(第24条―第29条)

第4章 地球環境保全の推進(第30条)

付則

前文

私たちのまち龍ケ崎市は、関東平野の一画に位置し、白鳥が飛び交う牛久沼をはじめとする水辺空間、北部の台地、南部の水田地帯など水と緑に恵まれた豊かな自然環境の中で、先人たちのたゆまぬ努力と英知により固有の文化を育み、歴史と伝統のあるまちとして発展を遂げてきました。また、首都50キロメートル圏内という地理的条件から新たな市街地の広がりと産業の進展が進み、茨城県南部の主要都市として発展を続けています。

一方、私たちは、便利な生活を享受する中で、身近な環境へ大きな負荷を与えてきました。その影響は、市内の河川や湖沼の水質汚染をはじめとする地域の環境問題、地域を越えた大気汚染、更には地球温暖化等地球規模の問題へと広がっています。

もとよりすべての市民は、良好な環境の下で生活を営む権利を有するとともに、これを守り、育て、将来の世代に引き継ぐ責務を負っています。

そのためには、環境への負荷が私たちの日常生活や経済活動から生じていることを認識し、環境に配慮した新たな地域社会の構築を目的として各主体(市、事業者、市民及び市民団体をいう。)が協働し、それぞれの責任を果たしながら総合的な取組を進めていかなければなりません。

そこで私たちは、地域の特性を生かした豊かでやすらぎのある「美しい水と緑の四季彩都市」龍ケ崎市の創造と、地球環境も視野に入れた持続的発展が可能な社会を目指して、ここに龍ケ崎市環境基本条例を制定します。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、恵み豊かな自然環境の保護、文化の所産である歴史・風土等の文化環境の保存、潤いのある生活環境の保全及びそれらの創造(以下「良好な環境の保全等及び創造」という。)について、基本となる理念を定め、龍ケ崎市(以下「市」という。)、事業者、市民及び市民団体が協働し、その果たすべき責務を明らかにするとともに、良好な環境の保全等及び創造に関する施策の基本となる事項を定めることにより、その施策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来にわたって市民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定められるところによる。

(1) 良好な環境 人が健康で文化的な生活を送ることができる生活環境、生態系に配慮した自然環境、歴史・風土等に配慮した文化環境をいう。

(2) 環境への負荷 人の活動により環境に加えられる影響であって、環境保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。

(3) 地球環境保全 人の活動による地球温暖化、オゾン層破壊、海洋汚染、野生生物種の減少その他の地球全体又はその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境の保全をいう。

(4) 協働 様々な立場にありながらも、それぞれの役割を理解しながら強い協力関係を保ち、各々が環境に配慮した行動を実践していくことをいう。

(5) 公害 環境保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気汚染、水質汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。)、土壌汚染、騒音、振動、地下水の枯渇、地盤沈下(鉱物の掘採のための土地の掘削によるものを除く。)及び悪臭等によって、人の健康又は生活環境(人の生活に密接な関係のある動植物及びその生育環境を含む。)に係る被害が生ずることをいう。

(6) 市民団体 良好な環境の保全等及び創造のための活動等を行うことにより、公益の増進に寄与することを目的として、主として市民により組織された団体をいう。

(基本理念)

第3条 良好な環境の保全等及び創造は、次に掲げる事項を基本理念として行わなければならない。

(1) 環境は無限のものではないとの認識の下、環境への負荷の低減に努め、循環を基調とする社会が築かれるよう適切に行うものとする。

(2) すべての社会活動が人類の存続の基盤である生態系のもたらす恵みにより成り立っているとの認識の下、多様な生物が生息できる豊かな自然環境を保護する心を養い、人と自然との共生が実現されるよう適切に行うものとする。

(3) 先人たちの築いた文化の所産である歴史・風土等の文化環境を継承し、その保存及び活用により自然環境、歴史景観及び市民生活が融合した魅力的な都市形成が図られるよう適切に行うものとする。

(4) 人が健康で文化的な生活を送るうえで、必要とされる環境の恵みを享受し、その環境が将来にわたって維持されるようそれぞれの立場で協働し、自主的かつ積極的に行うものとする。

(5) 地球環境保全は、地球を共有する人類共通の課題であり、その事業活動や日常生活による地球環境に及ぼす影響を認識し、国際的協調の下に積極的に行動するものとする。

(市の責務)

第4条 市は、前条に掲げる基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、地域の特性に応じた基本的かつ総合的な施策を策定し、実施するものとする。

(事業者の責務)

第5条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動に当たり、良好な環境を阻害することのないよう自ら適切な措置を講ずるとともに、良好な環境の保全等及び創造に関する活動を積極的に推進するものとする。

2 事業者は、基本理念にのっとり、資源及びエネルギー等の有効利用を図り、廃棄物の適正な処理を行うとともに、その発生の抑制等を進めることにより環境への負荷の低減に努めるものとする。

(市民の責務)

第6条 市民は、基本理念にのっとり、日常生活において資源、エネルギー等の使用及び廃棄物の排出等による環境への負荷の低減、良好な環境の保全等及び創造に努めるものとする。

(市民団体の責務)

第7条 市民団体は、基本理念にのっとり、良好な環境の保全等及び創造に関する活動が推進されるよう、市民が参画できる体制の整備、情報の提供及び活動の充実等に努めるものとする。

(滞在者の責務)

第8条 本市に観光、労働、就学その他の目的で滞在する者は、基本理念にのっとり、その滞在に伴う資源、エネルギー等の使用及び廃棄物の排出等による環境への負荷の低減、良好な環境の保全等に努めるものとする。

第2章 良好な環境の保全等及び創造のための基本的施策

第1節 環境基本計画等

(環境基本計画)

第9条 市長は、良好な環境の保全等及び創造に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための計画(以下「環境基本計画」という。)を策定しなければならない。

2 市長は、環境基本計画を定めるとき及び変更するときは、龍ケ崎市環境審議会の意見を聴くとともに、事業者、市民及び市民団体の意見を反映することができるよう必要な措置を講じなければならない。

3 市長は、環境基本計画を定めたとき及び変更したときは、速やかにこれを公表しなければならない。

(施策の方針等)

第10条 市は、良好な環境の保全等及び創造に関する施策を策定し、実施するに当たっては、各種の施策相互の連携を図りつつ環境基本計画に基づき総合的かつ計画的に行わなければならない。

2 市は、環境に影響を及ぼすと認められる施策を策定し、実施するに当たっては、環境基本計画との整合を図ること等により環境への負荷が低減されるように行わなければならない。

(年次報告)

第11条 市長は、毎年、環境の状況、良好な環境の保全等及び創造に関する施策の実施状況等を明らかにした報告書を作成し、議会に提出するとともに、これを公表しなければならない。

第2節 市が講ずる良好な環境の保全等及び創造のための施策

(生活環境の保全と創造)

第12条 市は、潤いとやすらぎのある生活環境を確保するため、各種公害の未然防止、その他生活環境の保全に関し、必要な措置を講ずるとともに、それらの生活環境の確保のための活動が地域において自主的に展開されるよう努めなければならない。

(生態系に配慮した自然環境の保護と創造)

第13条 市は、多様な生物が生息できる豊かな自然環境を地域の特性に応じて体系的に保護されるよう努めるとともに、人と自然とのふれあいを広げるための事業を推進しなければならない。

(歴史・風土等の文化環境を生かした都市空間の形成等)

第14条 市は、文化の所産である歴史・風土等の文化環境の保存及び活用により、趣と深みのある都市空間の形成及び自然環境と調和した魅力ある都市形成に努めるとともに、先人から引き継いだ伝統、文化及び多彩な生活文化等の普及啓発のための事業を推進しなければならない。

(規制等の措置)

第15条 市は、環境の保全等に係る支障を防止する必要があると認められるときは、当該支障を防止するために必要な規制等の措置を講じなければならない。

(経済的措置)

第16条 市は、事業者、市民、市民団体及び滞在者による良好な環境の保全等及び創造のための自主的な行動を推進するため、特に必要があるときは、必要かつ適正な経済的助成等の措置を講ずるよう努めなければならない。

2 市は、事業者、市民、市民団体及び滞在者による良好な環境の保全等及び創造のための自主的な行動を誘導するため、適正な経済的負担を課することについて調査及び研究を行い、特に必要があるときは、そのための必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

(体制等の整備)

第17条 市は、良好な環境の保全等及び創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進するための体制を整備しなければならない。

2 市は、自ら行う事務、事業に当たっては、環境への負荷低減に資する事業を推進するため、必要な措置を講じなければならない。

(環境影響評価の措置)

第18条 市は、環境に著しい影響を及ぼすおそれのある事業を行う事業者が、その事業の実施に当たり、あらかじめその事業に係る環境に及ぼす影響について事業者自ら適正に調査、予測及び評価を行い、その結果に基づきその事業に係る環境の保全について適正に配慮することを推進するための必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

(資源の循環的な利用等の促進)

第19条 市は、環境への負荷の低減及び資源の循環的な利用に資するため、廃棄物の減量化、再利用及びリサイクルが促進されるよう必要な措置を講じなければならない。

2 市は、環境への負荷の低減に資するため、エネルギーの効率的利用及び環境への負荷の少ないエネルギーの利用が促進されるよう必要な措置を講じなければならない。

(有害化学物質等に係る施策)

第20条 市は、身体及び環境等に影響を及ぼし、又は影響を及ぼすおそれのある有害化学物質等についての情報を的確に把握し、その対策を講ずるよう努めなければならない。

(監視等の体制の整備)

第21条 市は、良好な環境の保全等及び創造に関する施策を適正に実施するため、環境の状況を把握し、必要な監視、測定等の体制を整備しなければならない。

(調査及び研究の推進)

第22条 市は、良好な環境の保全等及び創造に関する施策を適正に推進するため、環境の状況その他環境の保全等に関し必要な事項の調査及び研究を実施しなければならない。

(その他国、県に準ずる施策の推進)

第23条 市は、国、県が行う良好な環境の保全等及び創造に関する施策に準じ、地域の特性に応じ必要な措置を講じなければならない。

第3章 市、事業者、市民及び市民団体が協働するための施策

(市、事業者、市民及び市民団体の協働)

第24条 市、事業者、市民及び市民団体は、良好な環境の保全等及び創造に関する取組を推進するに当たっては、互いに協働するとともに、主体性を持って実施するよう努めるものとする。

2 市は、事業者、市民及び市民団体が自発的に行う良好な環境の保全等及び創造に関する活動を支援するため、必要な措置を講じなければならない。

(協働体制の整備)

第25条 市は、事業者、市民及び市民団体と協働して、良好な環境の保全等及び創造に関する施策を推進するために必要な体制を整備するものとする。

(事業者、市民、市民団体及び滞在者の提言等)

第26条 事業者、市民、市民団体及び滞在者は、市が講ずる良好な環境の保全等及び創造に関する施策について、市に提言することができる。

2 市は、良好な環境の保全等及び創造に関する施策について、事業者、市民、市民団体及び滞在者の提言を尊重し、適切な措置を講ずるよう努めなければならない。

(広域的な協力)

第27条 市は、良好な環境の保全等及び創造のための広域的な取組を必要とする施策については、国、県及び他の地方公共団体と協力して推進するよう努めるものとする。

(環境学習等の推進)

第28条 市は、事業者、市民及び市民団体が良好な環境の保全等及び創造についての理解と認識を深め、環境に配慮した事業活動及び日常生活ができるよう環境学習等を推進するとともに、普及啓発事業の実施、人材の育成その他の必要な措置を講じなければならない。

(環境情報の提供)

第29条 市は、事業者、市民及び市民団体がそれぞれの役割に応じて行動することができるよう必要な情報を収集するとともに、当該情報の提供を行わなければならない。

第4章 地球環境保全の推進

(地球環境保全のための施策の推進)

第30条 市は、国、県、他の地方公共団体並びに事業者、市民及び市民団体と協働し、地球温暖化の防止、オゾン層の保護及び生物の多様性維持等地球環境保全に関する国際協力に資する施策の推進に努めるものとする。

この条例は、平成14年4月1日から施行する。

龍ケ崎市環境基本条例

平成14年3月27日 条例第9号

(平成14年3月27日施行)

体系情報
第9類 生/第6章 公害防止
沿革情報
平成14年3月27日 条例第9号