○新宿区公益保護のための通報に関する条例

平成18年6月19日

条例第39号

(目的)

第1条 この条例は、新宿区(以下「区」という。)の公益保護のための通報に係る仕組みを定めることにより、区の公益を害する事実の早期是正を図り、もって区民生活の安定及び健全な区政の確保に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において「公益保護のための通報」とは、次条第1項の公益通報並びに同条第2項及び第4条の通報をいう。

2 この条例において「職員等」とは、次に掲げるものをいう。

(1) 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項に規定する一般職にある者及び同条第3項に規定する特別職にある者で区に勤務するもの(以下「職員」という。)(新宿区規則(以下「規則」という。)で定める者を除く。)

(2) 地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和31年法律第162号)第37条第1項に規定する県費負担教職員で区に勤務するもの(第20条第2項において「県費負担教職員」という。)

(3) 地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項に規定する指定管理者であって区の公の施設の管理を行うもの(以下「指定管理者」という。)の労働者で当該管理の事務に従事するもの

(4) 区の事務を受託するもの(以下「事務受託者」という。)の労働者で当該受託した事務に従事するもの

(5) 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和60年法律第88号。第20条第3項において「労働者派遣法」という。)第2条第2号に規定する派遣労働者で区の事務に従事するもの(第20条第3項において「派遣労働者」という。)

3 この条例において「職員等であった者等」とは、次に掲げるものをいう。

(1) 職員等であった者

(2) 事務受託者又は指定管理者及びこれらの役員

(3) 前号に掲げるものであったもの

4 この条例において「区民」とは、次に掲げるものをいう。

(1) 区の区域内に住所を有する者

(2) 区の区域内に事務所又は事業所を有する個人及び法人その他の団体

(3) 区の区域内に存する事務所又は事業所に勤務する者

(4) 区の区域内に存する学校に在学する者

5 この条例において「区長等」とは、次に掲げるものをいう。

(1) 区長その他の職員(議員及び第6条の新宿区公益保護委員を除く。)

(2) 第2項第2号から第5号までに掲げる者

(3) 第3項第2号に掲げるもの

6 この条例において「通報対象事実」とは、次に掲げる事実をいう。

(1) 公益通報者保護法(平成16年法律第122号)第2条第3項に規定する通報対象事実

(2) 法令及び条例のうち規則で定めるものに規定する罪の犯罪行為の事実

(3) その他規則で定める事実

(平24条例36・一部改正)

(職員等による通報)

第3条 職員等が行う公益通報者保護法第3条第1号に定める公益通報は、規則で定めるところにより、第6条の新宿区公益保護委員に対して行うものとする。

2 前項に定めるもののほか、職員等は、次の各号のいずれかの場合は、規則で定めるところにより、第6条の新宿区公益保護委員に対し、当該通報対象事実に係る通報をすることができる。

(1) 区について通報対象事実(前条第6項第2号又は第3号に掲げるものに限る。)が生じ、又はまさに生じようとしていると思料するとき。

(2) 区の事務に従事する場合における区長等について通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると思料するとき。

(職員等であった者等又は区民による通報)

第4条 職員等であった者等又は区民は、次の各号のいずれかの場合は、規則で定めるところにより、第6条の新宿区公益保護委員に対し、当該通報対象事実に係る通報をすることができる。

(1) 区について通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると思料するとき。

(2) 区の事務に従事する場合における区長等について通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると思料するとき。

(適用除外)

第5条 公益保護のための通報に係る通報対象事実が次の各号のいずれかの事実に該当する場合には、この条例は適用しない。

(1) 現に地方自治法第242条第1項の規定による請求が行われている事実又は既に同条第5項の監査が終了している事実

(2) 係争中の事項に係る事実又は既に判決、裁決等が行われた事項に係る事実

(3) 現に刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)第230条の告訴又は同法第239条の告発がされている事実

(4) 現に新宿区区民の声委員会条例(平成11年新宿区条例第36号)第14条第1項の規定による申立てが行われている事実又は既に新宿区区民の声委員会による調査が終了している事実(同条例第15条第2項の規定により調査をしないとされた事実又は同条例第20条第1項の規定により調査が中止された事実を含む。)

(5) 審議会、審査会その他の区に設置された地方自治法第138条の4第3項に規定する附属機関において、現に調査等が行われ、又は既に調査等が終了している事実(前号に掲げる事実を除く。)

(6) 一定の事実について既に是正等のための措置が講ぜられている場合における当該一定の事実

(7) 既に第13条第1項の調査が終了している事実

(令2条例2・一部改正)

(新宿区公益保護委員の設置)

第6条 公益保護のための通報を処理するため、新宿区公益保護委員(以下「公益保護委員」という。)を設置する。

2 公益保護委員は、弁護士のうちから区長が委嘱する。

3 公益保護委員は、3人以内とする。

4 公益保護委員の任期は、2年とし、再任を妨げない。

(欠格事項)

第7条 次の各号のいずれかに該当する者は、公益保護委員になることができない。

(1) 懲戒処分により弁護士の業務を停止された者で、現にその処分を受けているもの

(2) 職員(公益保護委員を除く。)

(3) 職員と親子、夫婦又は兄弟姉妹の関係にある者

(4) 区に対し請負をする者(規則で定める者を除く。)及びその支配人又は主として同一の行為をする法人の無限責任社員、取締役、執行役若しくは監査役若しくはこれらに準ずべき者、支配人及び清算人

(公益保護委員の職務)

第8条 公益保護委員は、次に掲げる事務を行う。

(1) 公益保護のための通報に係る受付、調査、通知、勧告及び公表

(2) その他区長が必要と認める事務

(公益保護委員の合同による調査等)

第9条 公益保護委員は、必要があると認めるときは、公益保護委員の合同により第13条第1項の調査を行い、又は公益保護委員の合議により第17条第1項の規定による勧告若しくは公表を行うことができる。

(公益保護委員の身分保障)

第10条 公益保護委員は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、解嘱されない。

(1) 弁護士でなくなったとき。

(2) 第7条各号のいずれかに該当するに至ったとき。

(3) 心身の故障のため職務の遂行に堪えないと認められるとき。

(職務遂行上の除斥)

第11条 公益保護委員は、公益保護のための通報に係る通報対象事実が父母、祖父母、配偶者、子、孫若しくは兄弟姉妹の一身上に関するものであるとき又は自己若しくはこれらの者が従事する業務に直接の利害関係のあるものであるときは、当該通報対象事実について第13条第1項の調査を行うことができない。

(守秘義務)

第12条 公益保護委員は、この条例に基づく職務の遂行上知り得た秘密を漏らしてはならない。公益保護委員でなくなった後も、同様とする。

(調査等)

第13条 公益保護委員は、公益保護のための通報を受けたときは、遅滞なく、当該通報に係る通報対象事実について調査を行うものとする。

2 公益保護委員は、前項の調査に当たっては、公益保護のための通報を行ったもの(以下「通報者」という。)の氏名又は名称その他の通報者を特定することができる事項を他の者に知られないようにしなければならない。

(調査権限)

第14条 公益保護委員は、前条第1項の調査に関し必要があるときは、関係事務所又は事業所に立ち入り、当該通報対象事実について、関係者に質問し、又は必要な帳簿書類を閲覧し、若しくはその提出を求めることができる。

(調査への協力)

第15条 区長等は、第13条第1項の調査に協力しなければならない。

(調査の中止)

第16条 公益保護委員は、次の各号のいずれかの場合には、第13条第1項の調査を中止するものとする。

(1) 当該通報対象事実について地方自治法第242条第1項の規定による請求が行われたとき。

(2) 当該通報対象事実が係争中の事項に係るものとなったとき。

(3) 当該通報対象事実について刑事訴訟法第230条の告訴又は同法第239条の告発がされたとき。

(4) 当該通報対象事実について区が是正等のために必要な措置を講じたとき。

(是正等の措置の勧告等)

第17条 公益保護委員は、第13条第1項の調査の結果、通報対象事実の中止その他是正のために必要な措置(以下「是正等の措置」という。)が講ぜられることが必要であると認めるときは、区長にその旨を勧告するとともに、当該勧告の内容を公表するものとする。この場合においては、同条第2項の規定を準用する。

2 区長は、前項の規定による勧告を受けた場合には、速やかに、当該勧告に基づき是正等の措置を講じなければならない。

3 区長は、前項の規定により是正等の措置を講じたときは、当該是正等の措置を講じた結果について速やかに公表するとともに、当該是正等の措置を講じた結果について公益保護委員に報告しなければならない。

(通報者への通知)

第18条 公益保護委員は、第13条第1項の調査をすることとしたときはその旨を、しないこととしたときはその旨及びその理由を、通報者に通知するものとする。

2 公益保護委員は、第13条第1項の調査の結果、前条第1項の規定による勧告の内容及び同条第3項の規定により区長から受けた報告の内容を当該通報者に通知するものとする。

3 前2項の規定にかかわらず、当該通報者が希望しない場合は、前2項の規定による通知は、これを要しない。

(通報に係る人権の尊重)

第19条 公益保護のための通報を行うものは、当該通報により他人の人権を侵害することのないようにしなければならない。

(不利益取扱いの禁止等)

第20条 職員(規則で定める職員を除く。以下この項において同じ。)の任命権者は、その任命に係る職員が公益保護のための通報を行ったことを理由として、当該職員を免職し、又は当該職員若しくは職員であった者に対して、降任、減給その他不利益な取扱いをしてはならない。

2 教育委員会は、県費負担教職員が公益保護のための通報を行ったことを理由として、当該県費負担教職員に対して、不利益な取扱いをしてはならない。

3 指定管理者若しくは事務受託者若しくはこれらのものであったもの又は派遣労働者に係る労働者派遣(労働者派遣法第2条第1号に規定する労働者派遣をいう。)を行い、若しくは行っていた者は、その使用し、又は使用していた者が公益保護のための通報を行ったことを理由として、当該その使用する者を解雇し、又は当該その使用し、若しくは使用していた者に対して、降格、減給その他不利益な取扱いをしないようにしなければならない。

4 区長は、前項に規定する解雇、降格、減給その他不利益な取扱いが行われないよう、その防止に必要な措置を講じなければならない。

(委任)

第21条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から起算して3か月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する。

(平成18年8月1日規則第99号により、平成18年9月1日から施行)

(準備行為)

2 公益保護委員の設置に関し必要な行為は、この条例の施行前においても行うことができる。

(新宿区附属機関の構成員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正)

3 新宿区附属機関の構成員の報酬及び費用弁償に関する条例(昭和34年新宿区条例第9号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

附 則(平成24年6月19日条例第36号)

この条例は、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律(平成24年法律第27号)の施行の日から施行する。

附 則(令和2年3月17日条例第2号)

この条例は、令和2年4月1日から施行する。

新宿区公益保護のための通報に関する条例

平成18年6月19日 条例第39号

(令和2年4月1日施行)