○新宿区災害対策推進条例

平成25年3月22日

条例第4号

目次

第1章 総則(第1条―第8条)

第2章 予防対策

第1節 災害に強いまちづくり(第9条―第12条)

第2節 応急活動体制の充実(第13条―第18条)

第3節 地域防災力の向上(第19条―第23条)

第4節 防災に関する知識の普及等(第24条・第25条)

第3章 応急対策(第26条―第28条)

第4章 帰宅困難者対策(第29条―第32条)

第5章 復興対策(第33条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、新宿区(以下「区」という。)における災害対策に関する基本方針を定め、区、区民、事業者等の責務を明らかにするとともに、災害に係る予防対策、応急対策、帰宅困難者対策及び復興対策に関する基本的事項を定めることにより、災害対策の総合的かつ計画的な推進を図り、もって災害に強いまちづくりに資するとともに、区民等の生命、身体及び財産を保護することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 災害 災害対策基本法(昭和36年法律第223号。以下「法」という。)第2条第1号に規定する災害をいう。

(2) 防災 法第2条第2号に規定する防災をいう。

(3) 区民 区の区域内(以下「区内」という。)に住所を有する者、区内に存する事務所又は事業所に勤務する者、区内に存する学校に在学する者及び区内において活動する者をいう。

(4) 区民等 区民、区内に滞在する者及び区内を通過する者をいう。

(5) 事業者 区内において事業を行うものをいう。

(6) 防災区民組織 町会、自治会等を単位として自主的に結成された防災組織をいう。

(7) 防災関係機関 警視庁、東京消防庁その他の災害対策を実施する東京都(以下「都」という。)の関係機関及び法第2条第3号から第6号までに規定する機関をいう。

(8) 事業継続計画 災害が発生した場合に優先して行うべき事業の継続及び事業の早期復旧を図るために必要な手段、体制等を定める計画をいう。

(9) 帰宅困難者 大規模災害が発生したことに伴い、公共交通機関が運行を停止し、当分の間復旧の見通しがない場合において、区内に存する事業所、学校等に通勤し、通学し、又は買物その他の理由により来店し、若しくは来所する者等で、徒歩により容易に帰宅することが困難なものをいう。

(基本方針)

第3条 災害対策は、減災(災害が発生した場合における被害を最小限度にとどめることをいう。)の視点を基本に置き、自らのことは自らが守るという自助、地域社会において相互に助け合うという共助及び行政が区民等の安全を確保するという公助の理念に基づき、区、区民、事業者等がそれぞれの責務を果たし、相互に連携を図りながら協力することを基本方針として推進するものとする。

(地域防災計画に基づく災害対策の実施)

第4条 区、区民、事業者等は、法第42条第1項の規定により作成された新宿区地域防災計画に基づき、災害対策を的確かつ円滑に実施するものとする。

(区の責務)

第5条 区は、第1条の目的を達成するため、必要な体制を整備し、及び確立するとともに、災害が発生した場合において、迅速かつ的確に必要な応急対策を実施し、地域の復興並びに区民生活の再建及び安定を図るものとする。

2 区は、災害対策の実施に当たっては、国、都その他の地方公共団体、防災関係機関、防災区民組織、防災ボランティア等と緊密に連携及び協力を図るものとする。

3 区は、区民等の年齢、性別、言語、文化等の違いを十分に認識して災害対策を推進するものとする。

(職員の責務)

第6条 区の職員は、第1条の目的を達成するため、災害対策に関する知識及び技術を習得すること等により、災害対処能力の向上に努めるものとする。

(区民の責務)

第7条 区民は、第3条の自助及び共助の理念に基づき、自らの安全を確保するよう努めるとともに、地域社会を支える一員として、相互に協力し、互いの生命、身体及び財産を保護するよう努めるものとする。

2 区民は、区、都、防災関係機関、事業者等が実施する災害対策に協力するよう努めるものとする。

(事業者の責務)

第8条 事業者は、管理する施設及び設備について安全性を高めること等により、その事業所に来所する顧客、従業者等の安全を確保するよう努めるものとする。

2 事業者は、その社会的責任を自覚し、区民、区、都、防災関係機関等と連携及び協力をして、災害対策を実施するよう努めるものとする。

第2章 予防対策

第1節 災害に強いまちづくり

(災害に強いまちづくりの推進)

第9条 区長は、市街地の再整備、道路、公園等の都市基盤の整備、消防水利の確保等の施策を通じて、災害に強いまちづくりを総合的に推進するものとする。

(区の施設の安全性の確保)

第10条 区は、所有し、又は管理する建築物その他の公共施設(以下「区の施設」という。)について、耐震性及び耐火性の強化等により、その安全性を確保するものとする。

(民間建築物等の安全性の向上)

第11条 区内に存する民間建築物等を所有し、又は管理するものは、その民間建築物等について、耐震性及び耐火性の強化、家具等の転倒、落下及び移動の防止、初期消火体制の整備等により、その安全性の向上に努めるものとする。

2 前項の場合において、区長は、必要な支援を行うことができる。

(風水害対策)

第12条 区は、台風、集中豪雨等による浸水等の被害を未然に防止し、又は最小限度にとどめるため、都と連携を図り、必要な対策を講ずるものとする。

第2節 応急活動体制の充実

(事業継続計画)

第13条 区は、災害発生後の区民生活の安定を図るため、事業継続計画を作成するものとする。

2 区は、事業継続計画について、継続的に検討を加え、必要があると認めるときは、これを修正するものとする。

3 事業者は、災害発生後においてもその事業を継続することにより地域の復興に寄与するため、事業継続計画を作成するよう努めるものとする。

(災害対策施設等の整備)

第14条 区長は、災害対策に必要な施設、設備等を整備するものとする。

(情報連絡体制の確立)

第15条 区は、災害関連情報その他の情報(以下「災害関連情報等」という。)の収集、連絡及び提供の体制を確立するものとする。

(物資の備蓄)

第16条 区は、飲料水、食糧その他災害時における必要な物資を避難所等に計画的に備蓄するものとする。

2 区民は、飲料水、食糧その他災害時における必要な物資を備蓄するよう努めるものとする。

3 前項の場合において、区長は、必要な支援を行うことができる。

(避難等)

第17条 区長は、災害時の避難誘導の方法の整備その他区民等が災害時に安全に避難するために必要な措置を講ずるとともに、家族その他の緊急連絡を要する者との連絡手段を周知するものとする。

2 区民は、災害時における避難の経路、場所、方法等を確認するとともに、家族その他の緊急連絡を要する者との連絡手段を確保するよう努めるものとする。

(他の地方公共団体等及び大学等との協定の締結)

第18条 区は、災害時に迅速かつ的確に応急対策を実施するため、他の地方公共団体、公共的団体、事業者等と必要な協定を締結するものとする。

2 区は、災害対策に関する調査、研究等を連携して行うため、大学等と必要な協定を締結するものとする。

第3節 地域防災力の向上

(防災区民組織の育成)

第19条 区長は、助成、資器材の貸与等、防災に関する意識の啓発その他必要な支援を行うことにより、防災区民組織を育成するものとする。

(中高層住宅における防災活動の実施)

第20条 区内に存する中高層住宅の居住者、管理者等は、相互に協力して、当該中高層住宅における防災組織を自主的に結成し、防災訓練その他の防災に関する活動を行うよう努めるものとする。

2 前項の場合において、区長は、必要な支援を行うことができる。

(防災ボランティアの育成)

第21条 区長は、防災関係機関等と連携して、防災ボランティアを育成するものとする。

2 区長は、災害時において防災ボランティアが応急活動を迅速かつ的確に行うことができるよう、必要な支援を行うものとする。

(地域防災ネットワークの形成)

第22条 区は、区民、防災区民組織、事業者、学校等多様な主体が、第3条の共助の理念に基づき相互に連携を図り、地域で災害対策を実施することができるよう、これらの主体による地域防災に関するネットワークの形成に努めるものとする。

(災害時要援護者に対する施策)

第23条 区長は、高齢者、障害者等で災害時において特に援護を要するものの状況を把握し、災害時において、その安否を確認し、必要な情報の提供を行うとともに、その避難行動及び避難生活を支援するための体制を整備するよう努めるものとする。

2 区長は、前項に規定する施策の実施に当たり必要があると認めるときは、防災区民組織、防災関係機関等に協力を求めるものとする。

第4節 防災に関する知識の普及等

(防災に関する知識の普及及び情報の提供)

第24条 区は、防災に関する知識の普及及び情報の提供を積極的に行い、区民の防災に関する知識及び意識の向上を図るものとする。

(防災訓練の実施)

第25条 区は、防災区民組織、防災関係機関等と連携して、防災訓練を積極的に実施するものとする。

2 防災区民組織等は、防災訓練を実施するよう努めるものとする。

3 区は、防災区民組織等が防災訓練を円滑に実施できるよう、防災関係機関等と連携して、必要な支援を行うものとする。

第3章 応急対策

(応急態勢の確立及び応急活動の実施)

第26条 区は、災害が発生した場合において、必要があると認めるときは、国、都、防災区民組織、事業者等との連携を図り、法第23条の2第1項の規定に基づく新宿区災害対策本部を中心とする応急態勢を迅速に確立し、次に掲げる事項その他の応急活動を行うものとする。

(1) 災害関連情報等の収集、連絡及び提供に関すること。

(2) 救援及び避難誘導に関すること。

(3) 飲料水、食糧その他避難生活に必要な物資の供給に関すること。

(4) 災害時医療に関すること。

(5) 緊急輸送に関すること。

(避難所の開設等)

第27条 区は、災害が発生した場合において、必要があると認めるときは、防災区民組織等と連携して速やかに避難所を開設するとともに、地域における応急活動の拠点としてこれを活用するものとする。

(医療救護所の開設等)

第28条 区は、災害が発生した場合において、必要があると認めるときは、区内の医療関係団体と連携して速やかに医療救護所を開設し、医療救護活動等を行うものとする。

第4章 帰宅困難者対策

(帰宅困難者対策の推進)

第29条 区長は、国、都その他の地方公共団体、防災関係機関、区民、事業者等との連携を図り、総合的かつ計画的に帰宅困難者対策を推進するものとする。

(一斉帰宅の抑制)

第30条 事業者は、大規模災害の発生時において、管理する事業所その他の施設及び設備の安全性並びに周辺の状況を確認の上、従業者に対する当該施設内での待機の指示その他の必要な措置を講ずることにより、従業者が一斉に帰宅することの抑制に努めるものとする。

2 事業者は、前項に規定する従業者の施設内での待機を維持するために、従業者の3日分の飲料水、食糧その他災害時における必要な物資を備蓄するよう努めるものとする。

(一時滞在施設の確保等)

第31条 区長は、区の施設の中から、大規模災害の発生時において帰宅困難者を一時的に受け入れる施設(以下「一時滞在施設」という。)を指定し、区民等、事業者等に周知するものとする。

2 区長は、一時滞在施設の確保に向け、区の施設以外の公共施設又は民間施設に関し、国、都及び事業者に協力を求め、帰宅困難者を受け入れる体制を整備するものとする。

3 区長は、都、事業者その他関係機関と連携し、大規模災害の発生時において帰宅困難者の一時滞在施設への円滑な受入れのために必要な措置を講ずるものとする。

(帰宅困難者等への情報提供)

第32条 区長は、都、事業者その他関係機関との連携及び協力の下に、安否情報の確認手段を周知するとともに、災害関連情報等の提供に必要な体制を確立するものとする。

2 区長は、大規模災害の発生時において、帰宅困難者及び事業者に対して安否情報の確認手段を周知するとともに、災害関連情報等の提供を行うものとする。

3 事業者等は、大規模災害の発生時において、帰宅困難者に対して安否情報の確認手段を周知するとともに、災害関連情報等の提供に努めるものとする。

第5章 復興対策

第33条 区は、災害により区内に重大な被害が発生したときは、国、都、防災関係機関等との連携を図り、地域の復興並びに区民生活の再建及び安定に努めるものとする。

2 区民、事業者等は、災害により区内に重大な被害が発生したときは、区、都、防災関係機関等との連携により、自らの生活の再建及び安定並びに地域の復興に努めるものとする。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成25年4月1日から施行する。

(新宿区民の安全・安心の推進に関する条例の一部改正)

2 新宿区民の安全・安心の推進に関する条例(平成15年新宿区条例第41号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

新宿区災害対策推進条例

平成25年3月22日 条例第4号

(平成25年4月1日施行)

体系情報
第3編 都市環境/第18章 災/第1節
沿革情報
平成25年3月22日 条例第4号