○新富町自然環境、景観等と再生可能エネルギー発電事業との調和に関する条例

令和元年12月17日

条例第34号

(目的)

第1条 この条例は、自然環境、景観等と調和のとれた再生可能エネルギー発電事業について必要な事項を定め、もって美しい自然環境及び魅力ある景観の維持を図るとともに、災害の発生を防ぎ、良好な生活環境の保全に寄与することを目的とする。

(基本理念)

第2条 新富町の美しい自然環境、魅力ある景観及び良好な生活環境は、町民の長年にわたる努力により形成されてきたものであることに鑑み、町民共通のかけがえのない財産として、現在及び将来の町民がその恵沢を享受することができるよう、その保全及び活用が図られなければならない。

(定義)

第3条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 再生可能エネルギー発電設備 電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(平成23年法律第108号)第2条第3項に規定する再生可能エネルギー発電設備のうち、同条第4項第1号に規定する太陽光又は同項第2号に規定する風力を再生可能エネルギー源とする設備及びその附属設備(送電に係る電柱等を除く。)をいう。

(2) 事業者 再生可能エネルギー発電設備を設置し、発電を行う事業(樹木の伐採及び切土、盛土。埋土等の造成工事を含む。以下「再生可能エネルギー発電事業」という。)を計画し、これを実施する者をいう。

(3) 事業区域 再生可能エネルギー発電事業を行う一団の土地(継続的又は一体的に再生可能エネルギー発電事業を行う土地を含む。)をいう。

(4) 土地所有者等 事業区分に係る土地の所有者、占有者又は管理者をいう。

(5) 工事施工者 再生可能エネルギー発電事業に関する工事を請け負った者及び請負契約によらないで自ら工事を行う者をいう。

(6) 近隣関係者 次に掲げるものをいう。

 事業区域に隣接する土地について、所有権又は借地権(建築物の所有を目的とする地上権又は賃借権(臨時設備その他一時使用のため設定されたことが明らかなものを除く。)をいう。)を有する者

 事業区域に隣接する土地に存する建築物について、所有権、使用貸借による権利又は賃借権を有する者

 その区域に事業区域を含む地方自治法(昭和22年法律第67号)第260条の2に規定する地縁による団体その他これに類する団体

 再生可能エネルギー発電事業の実施に伴い影響を受けることが懸念される農林水産業その他の事業を営む者で組織する団体

 その他これらのものと同程度の影響を受けると町長が認めるもの

(町の責務)

第4条 町は、第1条に規定する目的及び第2条に規定する基本理念にのっとり、この条例の適正かつ円滑な運用を図るよう必要な措置を講ずるものとする。

(町民の責務)

第5条 町民は、第1条に規定する目的及び第2条に規定する基本理念にのっとり、町の施策及びこの条例の定める手続きの実施に協力するよう努めなければならない。

(土地所有者等の責務)

第6条 土地所有者等は、再生可能エネルギー発電事業により、自然環境若しくは景観を損ない、又は災害若しくは生活環境への被害等が発生することのないよう、当該土地を適正に管理しなければならない。

(事業者の責務)

第7条 事業者は、宅地造成等規制法(昭和36年法律第191号)、都市計画法(昭和43年法律第100号)、景観法(平成16年法律第110号)その他関係法令及びこの条例を遵守し、並びに自然環境又は景観を損ない、並びに災害又は生活環境への被害等が発生することのないよう十分配慮するとともに、近隣関係者との良好な関係を保たなければならない。

(対象設備)

第8条 この条例の規定は、次の各号に掲げる再生可能エネルギー源の区分に応じ、それぞれ当該各号に掲げる再生可能エネルギー発電設備について、適用する。

(1) 太陽光 事業区域及び設置するモジュールの面積が1,000平方メートルを超える再生可能エネルギー発電設備とする。ただし、建築物に再生可能エネルギー発電設備を設置するものは除く。

(2) 風力 事業区域が1,000平方メートルを超える再生可能エネルギー発電設備のうち、再生可能エネルギー発電設備の高さが10メートルを越え、かつ、当該設備の高さが稜線を超えるものとする。

(抑制区域)

第9条 町長は、次に掲げる事由により特に必要があると認めるときは、再生可能エネルギー発電事業を抑制する区域(以下「抑制区域」という。)を指定することができる。

(1) 豊かな自然が保たれ、地域における貴重な資源として認められること。

(2) 本町を象徴する優れた景観として、良好な状態が保たれていること。

(3) 土砂災害その他自然災害が発生するおそれがあること。

2 町長は、必要があると認めるときは、抑制区域を変更することができる。

3 第1項の抑制区域は、規則で定める。

(近隣関係者への説明)

第10条 事業者は、次条の規定による届け出を行う前に、近隣関係者に対して、再生可能エネルギー発電事業計画について説明会を開催しなければならない。

2 前項の規定による説明会の開催に当たっては、事業者は、再生可能エネルギー発電事業計画について近隣関係者の理解が得られるよう努めなければならない。

3 近隣関係者は、規則で定めるところにより、第1項の規定による説明会を開催した事業者に対し、再生可能エネルギー発電事業計画について意見を申し出ることができる。

4 前項の規定による意見の申出があったときは、当該事業者は規則で定めるところにより、当該申出をした近隣関係者と協議しなければならない。

(届出)

第11条 事業者は、町内において再生可能エネルギー発電事業を施行しようとするときは当該再生可能エネルギー発電事業に着手しようとする日の60日前までに、前条の規定による近隣関係者に対する説明会の実施状況を記録した書類(以下「説明会実施記録」という。)を添えて、次に掲げる事項を町長に届け出なければならない。

(1) 事業者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称及び代表者の氏名並びに主たる事務所の所在地。以下同じ。)

(2) 再生可能エネルギー発電事業の着手予定日及び完了予定日

(3) 事業区域の所在地及び面積

(4) 再生可能エネルギー発電事業の内容

(5) 再生可能エネルギー発電設備等の管理の方法(再生可能エネルギー発電事業の廃止後において行う措置を含む。)

(6) 前各号に掲げるもののほか、規則で定める事項

2 前項の規定による届出をした者は、当該届出に係る事項の変更(規則で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、当該変更に着手する日の30日前までに、説明会実施記録を添えて、当該変更に係る事項を町長に届け出なければならない。

(同意)

第12条 事業者は、町内において再生可能エネルギー発電事業を施行しようとするとき、又は町内において施行している再生可能エネルギー発電事業を変更しようとするときは、町長に同意を得なければならない。

2 町長は事業区域の全部又は一部が抑制区域内に位置するときは、同意しないものとする。ただし、次に掲げる再生可能エネルギー発電事業であって、町長がこの条例の目的に照らして支障がないと認めるものにあっては、この限りではない。

(1) 太陽光 太陽電池モジュールの総面積が12,000平方メートル以下の再生可能エネルギー発電事業

(2) 風力 再生可能エネルギー発電設備の高さが13メートル以下で、かつ、当該設備の高さが稜線を超えない再生可能エネルギー発電事業

(同意の基準等)

第13条 町長は、第11条の規定による届出があった場合において、当該届出に係る再生可能エネルギー発電事業計画が規則で定める基準に適合していると認めるときは、同意する。

2 町長は、同意の際、自然環境若しくは景観の維持又は災害若しくは生活環境への被害等の発生の防止のために必要な条件を付すことができる。

(関係書類の閲覧)

第14条 第12条第1項の規定による同意を受けた者(以下「同意事業者」という。)は、規則で定めるところにより、当該同意に係る再生可能エネルギー発電事業を行っている間、この条例の規定により町長に提出した書類の写しを近隣関係者の求めに応じ、閲覧させなければならない。

(着手の届出)

第15条 同意事業者は、当該同意に係る再生可能エネルギー発電事業の着手、中止、再開又は廃止をするときは、あらかじめ、規則で定めるところにより、町長に届け出なければならない。

(完了の届出等)

第16条 同意事業者は、当該同意に係る再生可能エネルギー発電設備の設置工事が完了したときには、規則で定めるところにより、完了した日から起算して10日以内に、その旨を町長に届け出なければならない。当該再生可能エネルギー発電事業を廃止した場合も同様とする。

2 町長は、前項の規定による届出があったときは、速やかに同意内容に適合していることを確認しなければならない。

(審議会)

第17条 町長は、この条例の目的及び基本理念を推進するため、新富町自然環境、景観等と再生可能エネルギー発電事業との調和に関する審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 町長は、この条例を施行するために必要があるときは、審議会に諮問することができる。

3 審議会は、町長の諮問に応じて審議し、答申するものとする。

4 審議会の組織、運営その他の審議会に関し必要な事項は、規則で定める。

(報告の徴収)

第18条 町長は、この条例の施行に必要な限度において、事業者、工事施行者、土地所有者等その他の関係者に対し、報告又は資料の提出を求めることができる。

(立入調査)

第19条 町長は、この条例の施行に必要な限度において、その職員に、事業者若しくは工事施行者の事務所若しくは事業所又は事業地域に立ち入り、再生可能エネルギー発電事業の状況若しくは施設、帳簿、書類その他の物件を調査させ、又は事業者、工事施行者、土地所有者等その他の関係者に質問させることができる。

2 前項の規定により立入調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

3 第1項の規定による立入調査は、これを犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(指導、助言及び勧告)

第20条 町長は、必要があると認めるときは、事業者に対して、必要な措置を講ずるよう指導又は助言を行うことができる。

2 町長は、必要があると認めるときは、次の各号のいずれかに該当する者に対し、期限を定めて必要な措置を講ずるよう勧告することができる。

(1) 第11条第15条又は第16条第1項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

(2) 第12条第1項の同意を得ずに再生可能エネルギー発電事業に着手した者

(3) 第18条及び前条第1項の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をし、又は同項の規定による立入調査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は同項の規定による質問に対して答弁せず、又は虚偽の答弁をした者

(4) 前項の規定による指導又は助言に正当な理由なく従わなかった者

(公表)

第21条 町長は、前条第2項の規定による勧告を受けた事業者が、正当な理由がなく当該勧告に従わないときは、当該勧告に従わない事業者の氏名及び住所並びに当該勧告の内容を経済産業省に報告するとともに、公表することができる。

2 町長は、前項の規定により経済産業省への報告又は公表をしようとするときは、あらかじめ事業者に対して、その理由を通知し、意見を述べる機会を与えなければならない。

(委任)

第22条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

附 則

この条例は、令和2年4月1日から施行する。

新富町自然環境、景観等と再生可能エネルギー発電事業との調和に関する条例

令和元年12月17日 条例第34号

(令和2年4月1日施行)