○総社市環境保全条例

平成19年3月29日

条例第1号

(目的)

第1条 この条例は,総社市環境基本条例(平成17年総社市条例第231号)第3条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり,法令及び岡山県環境への負荷の低減に関する条例(平成13年岡山県条例第76号),岡山県自然保護条例(昭和46年岡山県条例第63号)に特別の定めがあるもののほか,公害の防止,自然環境の保護その他環境の保全に関し必要な事項を定めることにより,現在及び将来の市民の健康で快適な生活を確保するとともに,生活環境を保全し,もって市民の福祉の増進に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において「公害」とは,事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染,水質の汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。以下同じ。),土壌の汚染,騒音,振動,地盤の沈下(鉱物の掘採のための土地の掘削によるものを除く。以下同じ。)及び悪臭によって,人の健康又は生活環境に係る被害が生ずることをいう。

2 この条例にいう「生活環境」には,人の生活に密接な関係のある財産並びに動植物及びその生育環境を含むものとする。

3 この条例において「地球環境の保全」とは,人の活動による地球全体の温暖化,オゾン層の破壊の進行,海洋の汚染,野生動植物の種の減少その他の地球全体又はその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境の保全であって,人類の福祉に貢献するとともに市民の健康で文化的な生活の確保に寄与するものをいう。

4 この条例において「ばい煙」とは,次の各号に掲げる物質をいう。

(1) 燃料その他の物の燃焼に伴い発生するいおう酸化物

(2) 燃料その他の物の燃焼又は熱源としての電気の使用に伴い発生するばいじん

(3) 物の燃焼,合成,分解その他の処理(機械的処理を除く。)に伴い発生する物質のうちカドミウムその他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質(第1号に掲げるものを除く。)であって規則で定めるもの

5 この条例において「粉じん」とは,物の破砕,選別その他の機械的処理又はたい積に伴い発生し,又は飛散する物質をいう。

6 この条例において「汚染質」とは,工場又は事業所(以下「工場等」という。)又はその施設から発生し,排出し,又は飛散するばい煙,粉じん,汚水(温水及び廃液を含む。以下同じ。),騒音,振動及び悪臭をいう。

(基本方針)

第3条 市は,第1条に規定する目的を達成するため,次の各号の基本方針を定める。

(1) 公害の防止は,すべての者が環境への負荷の原因者であることを認識し,健全で快適な生活が確保されるよう積極的に取り組まなければならない。

(2) 自然環境の保護は,健全で恵み豊かな郷土の自然を残し,自然と人とが共生し,後世にこの自然を継承できるよう積極的に取り組まなければならない。

(3) 環境の保全は,環境への負荷を減らすとともに,地球環境の保全を確保するため持続的発展可能な循環型社会が構築されるよう積極的に取り組まなければならない。

(4) 前3号の事項は,市,市民及び事業者(以下「市民等」という。)が協働し行わなければならない。

(市の責務)

第4条 市は,市民の健康を保護し生活環境を保全するため,自然的・社会的条件に応じた環境の保全に関する施策を策定し,これを実施しなければならない。

2 市は,人の健康又は生活環境が損なわれ,又は損なわれるおそれがあると認められるときは,必要な措置を講じなければならない。

3 市は,豊かな自然環境を保護するために必要な施策を策定し,これを実施しなければならない。

4 市は,すべての日常生活及び事業活動において,地球環境の保全が積極的に推進されるよう必要な施策を策定し,これを実施しなければならない。

(市民の責務)

第5条 市民は,良好な生活環境の確保に努めるとともに,市が実施する環境の保全に関する施策に積極的に協力するよう努めなければならない。

2 市民は,互いに自然環境の保護に努めるとともに,市が実施する自然環境の保護に関する施策に協力するよう努めなければならない。

3 市民は,地球環境の保全に努めるとともに,市が実施する地球環境の保全に関する施策に協力するよう努めなければならない。

4 市民は,その所有又は管理する土地等を適正に管理することによる清潔の保持及び雑草の除去並びに日常生活に伴い排出される家庭ごみの適正な処理その他の地域の環境の保全に資するよう努めなければならない。

(事業者の責務)

第6条 事業者は,公害を防止するため自らの責任において,その事業活動に伴って生ずる汚染質の処理等その他必要な措置を講ずるとともに,市が実施する環境の保全に関する施策に協力しなければならない。

2 事業者は,その事業活動による自然の破壊の防止に努め,植生の回復,緑地の造成その他の自然環境の保護に必要な措置を講ずるとともに,市が実施する自然環境の保護に関する施策に協力しなければならない。

3 事業者は,地球環境の保全に必要な措置を講ずるよう努めるとともに,市が実施する地球環境の保全に関する施策に協力しなければならない。

4 事業者は,その所有又は管理する土地等について,適正な管理を行うことにより,清潔の保持,雑草の除去,植樹の促進,その他地域の環境保全に資するよう努めなければならない。

(自然保護協定の締結)

第7条 市長は,別に定める自然環境の保護に影響を及ぼすおそれのある行為をしようとする者との間に自然環境の保護に関する協定を締結し,当該協定に従い特別の措置を講ずることができる。

(公害防止協定の締結)

第8条 市長は,市民の健康を保護し,生活環境を保全するため,工場等又は当該工場等に設置する施設から発生し,排出し,又は飛散する汚染質によって,人の健康又は生活環境が損なわれ,又は損なわれるおそれがあると認めるときは,当該汚染質を発生し,排出し,又は飛散させる施設を設置している者又は設置しようとする者との間に公害の防止に関し協定を締結し,当該協定に従い特別の措置を講ずることができる。

(工場等に設置されている施設の規制)

第9条 市長は,工場等から発生し,排出し,又は飛散する汚染質によって,人の健康又は生活環境が損なわれ,又は損なわれるおそれがあると認めるときは,当該汚染質を発生させ,排出し,又は飛散させている者に対し,期限を定めて,当該施設の構造若しくは使用の方法又は汚染質の処理の方法の改善を指導することができる。

(緊急時の措置)

第10条 市長は,濃霧の発生,渇水等の異常な気象条件その他特別な事情の発生により,汚染質の発生,排出,又は飛散が,人の健康又は生活環境を著しく損ない,又は損なうおそれがあると認めるときは,その事態を一般に周知させるとともに,汚染質を発生させ,排出し,又は飛散させる者(以下「汚染質排出者」という。)に対し,その発生し,排出し,又は飛散する汚染質の量等の減少又はその発生,排出,又は飛散の一時停止の措置を講ずるよう協力を求めなければならない。

2 市長は,前項に規定する事態が発生した場合において,同項に規定する措置によってはその事態を改善することが困難であると認めるときは,当該汚染質排出者に対し,その発生し,排出し,又は飛散する汚染質の量等の減少又はその発生,排出,又は飛散の一時停止の措置を講ずるよう指導することができる。

(事故時の措置)

第11条 汚染質排出者は,工場等に設置されている施設について,故障,破損その他の事故が発生し,汚染質が発生し,排出され,飛散し,又は浸透したときは,直ちにその事故について応急の措置を講じ,かつ,速やかに復旧しなければならない。

2 汚染質排出者は,前項に規定する事故が発生したときは,直ちに市に通報するとともに,その事故の状況及び原因並びにその事故についての応急措置の内容及び復旧工事の計画を速やかに市に届け出なければならない。

3 前項の規定による届出をした者は,その届出に係る復旧工事を完了したときは,15日以内にその旨を市に届け出なければならない。

4 市長は,第1項に規定する事故が発生した場合において,人の健康又は生活環境が損なわれ,又は損なわれるおそれがあると認めるときは,当該汚染質排出者に対し,その事故の拡大若しくは再発の防止又は被害の防止のために必要な措置を講ずるよう指導することができる。

(地盤沈下に対する措置)

第12条 市長は,地下水の採取による地盤が沈下している地域において,地盤の沈下により人の生活環境が著しく損なわれ,又は損なわれるおそれがあると認めるときは,当該地域において工場等における事業の用に供するため地下水を採取する者(以下「地下水採取者」という。)に対し,地下水の採取の制限その他必要な措置を講ずるよう協力を求めなければならない。

2 市長は,前項に規定する事態が発生した場合において,同項に規定する措置によってはその事態を改善することが困難であると認めるときは,当該地下水採取者に対し,相当の期間を定めて地下水の採取の制限その他必要な措置を講ずるように指導することができる。

(報告及び検査)

第13条 市長は,この条例の施行に必要な限度において,汚染質排出者その他の関係者から施設の状況その他の必要な事項について報告を求め,又はその職員に当該関係者の工場その他の場所に立ち入り,その者の帳簿書類,施設その他の物件を検査させることができる。

2 前項の規定により立入検査をする職員は,その身分を示す証明書を携帯し,関係者の請求があったときは,これを提示しなければならない。

3 第1項の規定による立入検査の権限は,犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(騒音等の発生の低減)

第14条 市民等は,日常生活における行為に伴い発生する騒音,振動又は悪臭(以下「騒音等」という。)により,人の健康又は生活環境が著しく損なわれ,又は損なわれるおそれがあると認められるときは,騒音等の発生の低減に努めなければならない。

(生活排水対策)

第15条 市民等は,生活排水(水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)第2条第8項に規定する生活排水をいう。)の排出による公共用水域の水質の汚濁の防止を図るため,調理くず,廃食用油等の適正な処理,洗剤の適正な使用等を心がけるとともに,市の生活排水に関する施策に協力するよう努めなければならない。

(地球環境の保全)

第16条 市民等は,地球環境の保全を図るため,次に揚げる各号について努めなければならない。

(1) 自動車の効率的な利用及び公共交通機関の利用等による自動車の利用に伴う環境負荷の低減

(2) 省エネルギーの推進及び新エネルギーの導入

(3) 資源の循環的利用

(4) その他地球環境の保全を図るために必要な取組

(環境の保全に関する教育及び学習)

第17条 市は,環境の保全に関する教育及び学習の推進を図るとともに,市民及び事業者が環境の保全に関する活動を積極的に実施できるための必要な措置を講ずるものとする。

(自然環境保全地区の指定)

第18条 市長は,自然環境及びそれらが形成する自然景観(以下「自然環境等」という。)の保全を図るため必要があると認めるときは,自然環境等を保全する地区(以下「自然環境保全地区」という。)を指定することができる。

2 自然公園法(昭和32年法律第161号)第2条第1号に規定する自然公園の区域,自然環境保全法(昭和47年法律第85号)第14条第1項に規定する原生自然環境保全地域及び同法第22条第1項に規定する自然環境保全地域の区域,都市緑地法(昭和48年法律第72号)第12条第1項に規定する特別緑地保全地区並びに岡山県自然保護条例(昭和46年岡山県条例第63号)第7条第1項に規定する岡山県自然環境保全地域及び同条例第8条第1項に規定する環境緑地保護地域等の区域は,前項の規定により指定する自然環境保全地区には含まれないものとする。

3 市長は,自然環境保全地区の指定をしようとするときは,あらかじめ,総社市環境基本条例(平成17年総社市条例第231号)第15条に規定する総社市環境審議会(以下「審議会」という。)の意見を聴かなければならない。

4 市長は,自然環境保全地区を指定しようとするときは,あらかじめ,規則の定めるところにより,その旨を告示し,その案をその告示の日から2週間公衆の縦覧に供さなければならない。

5 前項の規定による告示があったときは,その区域の住民及び利害関係者は,同項の縦覧期間の満了の日までに縦覧に供された案について,市長に意見書を提出することができる。

6 市長は,前項の規定により縦覧に供された案について異議がある旨の意見書の提出があったとき,又はその自然環境保全地区の指定に関し広く意見を聴く必要があると認めるときは,その旨を審議会に諮るものとする。

7 市長は,自然環境保全地区を指定する場合には,その旨及びその区域を告示しなければならない。

8 自然環境保全地区の指定は,前項の告示によってその効力を生ずる。

9 第3項の規定は自然環境保全地区の指定の解除及びその区域の変更について,第4項から第6項までの規定は自然環境保全地区の区域の拡張について,前2項の規定は,自然環境保全地区の指定の解除及びその区域の変更について,それぞれ準用する。

(自然環境保全地区内における行為の届出)

第19条 自然環境保全地区内において,次の各号に掲げる行為をしようとする者は,あらかじめ市長へその旨を届け出なければならない。

(1) 建築物その他工作物を新築し,改築し,又は増築すること。

(2) 宅地を造成し,その他土地の形質を変更すること。

(3) 鉱物を掘採し,又は土石を採取すること。

(4) 水面を埋め立てること。

(5) 河川等の水位又は水量に増減を及ぼさせること。

(6) 立木の伐採をすること。

(7) 市長が指定する湿原及びこれらの周辺1キロメートルの区域内において,その湿原又はこれらに流入する水域若しくは水路に汚水又は廃水を排水設備を設けて排出すること。

2 自然環境保全地区に指定され,又はその区域が拡張された際,既に着手している前項の行為については,その指定又は区域の拡張の日から起算して30日以内に届け出なければならない。

3 次に掲げる行為については,前2項の規定は適用しない。

(1) 通常の管理行為,軽易な行為その他の行為で市長が別に定めるもの

(2) 非常災害のために必要な応急措置として行う行為

(貴重野生動植物種の指定)

第20条 市長は,自然環境保全地区内に生息し,又は生育する野生動植物の種のうち,特に保護する必要があると認める種を貴重野生動植物種(ただし,絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(平成4年法律第75号)第4条第3項に規定する国内希少野生動植物種及び同法第5条第1項に規定する緊急指定種並びに岡山県希少野生動植物保護条例(平成15年岡山県条例第64号)第8条第1項に規定する指定希少野生動植物を除く。)として指定することができる。

2 市長は,貴重野生動植物種を指定し,又は指定の解除をしようとするときは,あらかじめ,審議会の意見を聴かなければならない。

3 市長は,貴重野生動植物種を指定し,又は指定の解除をしたときは,その旨を告示しなければならない。

(貴重野生動植物種の保護)

第21条 市民等は,前条で指定された貴重野生動植物種の保護に積極的に取り組まなければならない。

(助言又は指導)

第22条 市長は,自然環境等を保全するため,又は貴重野生動植物種を保護するために必要があると認めるときは,行為をしようとする者その他の関係者に対して必要な助言又は計画の変更を指導することができる。

(国等に関する特例)

第23条 国又は地方公共団体(以下「国等」という。)の行為については第19条第1項の規定による届出は必要としない。この場合において,当該国等はその行為をしようとするときは,あらかじめ市長に通知しなければならない。

2 市長は,前項の通知があった場合において,当該地区の環境を保全するため必要があると認めるときは,当該国等に対し環境の保全のためにとるべき措置について協議を求めることができる。

(標識の設置)

第24条 市長は,自然環境保全地区を指定したときは,その地域内に当該地域である旨を表示した標識を設置するものとする。

(その他)

第25条 この条例の施行に関し必要な事項は,規則で定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は,平成19年4月1日から施行する。

(総社市公害防止条例の廃止)

2 総社市公害防止条例(平成17年総社市条例第156号)は,廃止する。

(経過措置)

3 この条例の施行の際附則第2項の規定による廃止前の総社市公害防止条例の規定により処分,手続きその他の行為で現にその効力を有するものは,この条例の相当規定によってした処分,手続きその他の行為とみなす。

(総社市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正)

4 総社市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例(平成17年総社市条例第35号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

総社市環境保全条例

平成19年3月29日 条例第1号

(平成19年4月1日施行)

体系情報
第9編 市民生活/第1章 環境保全/第1節
沿革情報
平成19年3月29日 条例第1号