○総社市子ども条例

平成21年9月9日

条例第28号

(目的)

第1条 この条例は,子どもの育成に関する基本理念や子どもの権利の内容を定め,まち全体で子どもの育ちを支え合う仕組みを整えるため家庭,学校園,地域,事業者及び市の役割を明らかにすることにより,未来を築くすべての子どもが家庭,地域から愛され,心豊かに育まれながら健やかに成長していくことを目的とします。

(ことばの定義)

第2条 この条例において「子ども」とは,18歳未満のすべての者をいいます。

(基本理念)

第3条 子どもは,生まれたときから,ひとりの人間としてその人格や個性が尊重されます。

2 子どもは,自分自身を大切にし,他の人も大切にします。

3 大人は,子どもを温かく見守り,子どもとの日常的なふれあいを大切にします。

4 家庭,学校園,地域,事業者及び市は,互いに協働して子どもの育成にかかる取組を行います。

(自分の権利を知る)

第4条 子どもは,自分がもっているさまざまな権利について正しく学び,知ることができ,それを大人も支援します。

(あるがままで愛される)

第5条 子どもは,性別,国籍,障がい等にかかわらず,社会の大切な一員としてだれからも愛され,受け入れられます。

(学ぶ)

第6条 子どもは,自らの夢を実現するために,さまざまなことを学ぶことができ,それを大人も支援します。

(有害な環境から守られる)

第7条 子どもは,健やかに育つために,その妨げとなる児童虐待をはじめ,身体的及び精神的に有害な環境から守られなければなりません。

(地域や社会を知る)

第8条 子どもは,あらゆる人と交流することで,さまざまな生き方や考え方を学び,社会のいろいろな情報や仕組みを知ることができ,それを大人も支援します。

(自然を体験する)

第9条 子どもは,自然の美しさや偉大さにふれ,学べるよう,自然に親しんだり,体験したりすることができ,それを大人も支援します。

(文化にふれる)

第10条 子どもは,感性を高め,創造性豊かに育つために,芸術,伝統文化,スポーツにふれることができ,それを大人も支援します。

(多国の人と共に生きる)

第11条 子どもは,多国の文化にふれ,互いに尊重し合い,共に生きるなかで国際的な視野を広めることができ,それを大人も支援します。

(自分の意見を表す)

第12条 子どもは,自分が思ったこと,感じたことを表現したり,意見を表明したりすることができ,それを大人も支援します。

(家庭の役割)

第13条 家庭は,子どもが心身ともに安らぎ,くつろげる場としての役割を担っているため,家族は,その責任を果たせるよう努めます。

2 家庭は,子どもに基本的な生活習慣や社会のきまりを身につけさせる場としての役割を担っているため,家族は,その責任を果たせるよう努めます。

3 保護者は,子どもと共に育ち合うなかで,子どもにとって自分が愛され,大切にされていると実感できるような家庭づくりをするよう努めます。

(学校園の役割)

第14条 学校園は,子どもの年齢や学年に応じた知識や技能を身につけさせるとともに,子どもが自ら考え,解決していく力を育てます。

2 学校園は,子どもが集団の中で,互いに支え合いながら自分の可能性を発揮し,自分らしく生きていけるよう,豊かな人間性,社会性を育てます。

(地域の役割)

第15条 地域の人々は,地域の中で子どもを見守り,子どもが安心して過ごすことができるよう努めます。

2 地域の人々は,子どもが地域の一員として,地域の行事や活動に参加し,地域の自然や文化にふれる機会を提供するよう努めます。

(事業者の役割)

第16条 事業者は,職場において保護者が安心して仕事と子育てを両立しやすい環境をつくるよう努力します。

2 事業者は,学校園が行う職場見学,職場体験等の活動に協力します。

(市の役割)

第17条 市は,地域の人々や学校園,事業者との連携に努め,子どもの育成にかかる取組を総合的かつ計画的に進めます。

2 市は,子どもの視点や意見を反映させた取組の推進に努めます。

3 市は,この条例がめざすものや内容を子どもにも大人にも分かりやすく広めていきます。

(相談体制)

第18条 市は,子どもからの相談や保護者の子どもの育成にかかる相談に対し,関係機関と連携して相談体制の充実に努めます。

(そうじゃ家族の日)

第19条 毎月第3日曜日を「そうじゃ家族の日」と定め,子どもを囲んで家族が共に語り合って過ごしながら,家族のきずなを深める日とします。

(そうじゃ子ども会議)

第20条 市は,子どもの視点や意見をまちづくりに反映させるための意見表明の場として「そうじゃ子ども会議」を設置することができます。

(行動計画)

第21条 市は,子どもの育成にかかる取組を総合的,計画的に進めていくための基本となる計画(以下「行動計画」という。)をつくります。

2 市は,行動計画をつくるときは,市民から意見等を求め,その反映に努めます。

3 市は,行動計画をつくったときは,分かりやすく公表します。

(推進会議)

第22条 市は,地域の人々や学校園,事業者と連携して子どもの育成にかかる取組を総合的,計画的に進めていくための推進会議を設置します。

2 推進会議の必要な事項は,別に定めます。

(その他)

第23条 この条例に定めるもののほか,この条例の実施に関し必要な事項は,市長が別に定めます。

この条例は,平成21年11月15日から施行する。

総社市子ども条例

平成21年9月9日 条例第28号

(平成21年11月15日施行)