○須恵町ドメスティック・バイオレンス、ストーカー行為等の被害者支援に関する住民基本台帳事務処理要綱
平成28年12月21日
須恵町要綱第15号
(目的)
第1条 この要綱は、ドメスティック・バイオレンス(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(平成13年法律第31号。以下「配偶者暴力防止法」という。)第1条第1項に規定する配偶者からの暴力をいう。以下「DV」という。)、ストーカー行為等(ストーカー行為等の規制等に関する法律(平成12年法律第81号。以下「ストーカー規制法」という。)第7条に規定するストーカー行為等をいう。以下同じ。)、児童虐待(児童虐待の防止等に関する法律(平成12年法律第82号。以下「児童虐待防止法」という。)第2条に規定する児童虐待をいう。以下同じ。)及びこれらに準ずる行為を行う者(以下「加害者」という。)が、住民基本台帳制度を不当に利用することを防止し、もってDV、ストーカー行為等、児童虐待及びこれらに準ずる行為の被害者に対する支援を行うため、住民基本台帳事務の取扱いについて定めることを目的とする。
2 申出者が児童虐待の被害者の場合、児童相談所長又は被害者の監護に当たる児童福祉施設の長、里親若しくはファミリーホーム事業(小規模住居型児童養育事業)を行う者(これらの職員を含む。)を当該被害者の代理人として取り扱うことができる。
3 申出者が15歳未満の場合は法定代理人、成年被後見人の場合は成年後見人が申出を行うものとする。ただし、町長が特に必要と認めた場合は、申出者が指定する代理人が申出を行うことができる。
4 任意代理人による支援措置の申出は、家庭の事情等の聴き取りがあるため原則として認めない。ただし、身体的な理由等により窓口への出頭ができない場合、任意代理人は申出者の意志を確認するに足りる書類を提示し、申出を行うことができる。
5 申出者から、同一の住所を有する者について併せて支援措置の申出があった場合は、申出者と同様に取り扱う。
6 申出者は、併せて関係市区町村に対して支援措置を求める場合は、その旨を申出書に記載しなければならない。
(本人確認)
第3条 町長は、申出者に窓口への出頭を求め、次の各号のいずれかの文書の提示により、本人確認を行わなければならない。
(1) 運転免許証、旅券、個人番号カード又は官公署の発行した写真付身分証明書
(2) 健康保険証、年金手帳、預金通帳等本人であることが確認できる事項が記載された2種類以上の書類の提示及び聴き取り
(支援措置の必要性の確認)
第4条 支援措置の申出があった場合は、申出者が次の各号に掲げる者のいずれかに該当し、加害者が申出者の住所を検索する目的で、住民票の写し等及び戸籍の附票の交付を受ける等のおそれがあると認められるかどうかについて、相談機関等の意見を聴取し、又は裁判所の発行する保護命令決定書の写し若しくはストーカー規制法に基づく警告等実施書面等の提出を求めることにより確認しなければならない。
(1) DVの被害者であり、かつ、暴力によりその生命又は身体に危害を受けるおそれがある者
(2) ストーカー行為等の被害者であり、かつ、更に反復してつきまとい等をされるおそれがある者
(3) 児童虐待を受けた児童である被害者であり、かつ、再び児童虐待を受けるおそれがある者又は監護等を受けることに支障が生じるおそれがある者
(4) 前3号以外の者で、町長が特にその生命又は身体に危害を受けるおそれがあると認める者
2 相談機関等の意見が申出書において確認できない場合は、相談先担当者に電話連絡で申出内容と相談内容が一致するか確認の上、申出書の写しを相談機関等へ送付し書面にて意見聴取しなければならない。
2 町長は、支援対象者が第2条第6項の規定に基づき、併せて関係市区町村長に対し支援措置を求める場合は、申出書の写し及び関係書類等を当該市区町村長へ送付する。
3 町長は、関係市区町村長から申出書の写しの送付を受けたときは、原則として当該市区町村長が支援措置の必要性を確認したことをもって、速やかに支援措置を講ずる。
(支援措置の期間)
第6条 支援措置の期間は、申出の受付をした市区町村長が支援措置の必要性を確認し、支援を決定した日から起算して1年間とする。
2 支援措置の期間は延長することができる。期間延長の申出は、支援措置の期間最終日の1月前から最終日まで(以下「延長申出期間」という。)にできる。その場合、申出者は、自ら町長に対して申出書を提出しなければならない。延長の期間は次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 延長申出期間中に延長の申出をし延長が決定した場合は、支援措置の期間最終日の翌日から起算して1年間
3 町長は、支援措置の期間最終日の1月前までに、期間が終了する旨と延長申出期間について住民基本台帳事務における支援措置解除通知書(様式第5号)にて通知する。
(改正(令4要綱第23号))
(支援措置)
第7条 支援対象者に係る住民票の写し等の交付及び戸籍の附票の写しの交付に関する申請は、次の各号に掲げるとおりに取り扱うものとする。
(1) 加害者が判明している場合は、当該加害者からの申請は不当な目的に該当するものとして交付申請を拒否する。
(2) 支援対象者からの交付申請は、なりすましを防ぐため第3条第1項により本人確認を行うなど、取扱いを厳格に行う。
(3) 国又は地方公共団体若しくは公的機関からの申請については、申請事由について疎明資料の提示を求めるなど適宜の方法により厳格な審査を行う。
(4) 加害者又は加害者に依頼を受けた第三者からの申請を防ぐため、代理人による交付申請、郵送による交付申請は認めないものとする。ただし、債権業者等の利害関係者から、契約書等の資料の提示又は提出があり、不当な目的でないことを確認できる場合はこの限りでない。
2 住民基本台帳の一部の写しの閲覧に関する申請は、次のように取り扱うものとする。
(1) 支援対象者に係る部分を除外又は抹消した台帳を閲覧に供するものとする。
(2) 国又は地方公共団体若しくは公的機関から支援対象者に係る閲覧を求める場合は、申請事由を明確にさせ疎明資料の提示を求めるなど厳格な審査を行う。
(1) 氏名
(2) 住所
(3) 本籍地
(4) 本人確認書類
(5) 併せて支援を求める者
(6) その他
3 町長は、第1項第3号の変更について、変更後の本籍地が町外の場合は、速やかに変更が生じた旨を新本籍地の市区町村長へ通知しなければならない。また、支援対象者が除籍となった戸籍の附票の交付の申請に関し、支援措置の期間内は引き続き支援措置を行う。
(支援措置の終了)
第9条 次の各号のいずれかに該当する場合には、支援措置を終了する。
(1) 支援対象者から住民基本台帳事務における支援措置終了申出書(様式第7号)により支援措置終了の申出があったとき。
(2) 支援措置の期間を経過し、支援措置の延長の申出がなされなかったとき。
(3) 町長が支援措置の必要性がなくなったと認めるとき。
(支援措置の取消し)
第10条 町長は、支援実施の決定後に、その申出が虚偽であることが判明したときは、支援措置決定を取り消し、住民基本台帳事務における支援措置取消通知書(様式第9号)により支援対象者及び関係市区町村長においても支援措置を行っている場合は当該市区町村長に通知するものとする。
(書類の保存期間)
第11条 支援措置に関する書類の保存期間は、3年とする。
(委任)
第12条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、町長が別に定める。
附則
この要綱は、平成29年3月1日から施行する。
附則(令和4年5月2日要綱第23号)
この要綱は、公布の日から施行する。
様式 略