○東京都台東区男女平等推進基本条例

平成26年12月17日

条例第40号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第7条)

第2章 基本的施策(第8条―第13条)

第3章 「はばたきプラン21」推進会議等(第14条・第15条)

第4章 雑則(第16条)

付則

日本国憲法は、個人の尊重と法の下の平等をうたっている。また、国際連合は、女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約を昭和54年第34回国連総会において採択し、現在に至るまで、積極的に各国に対し取組を促してきた。こうした動きを受けて、国内においては、平成11年に男女共同参画社会基本法を制定し、また、その後、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律など、関連する法制度の整備も進められている。台東区では、平成12年に男女平等推進行動計画はばたきプラン21を策定し、総合的かつ計画的に施策を進めてきた。

しかしながら、今なお、性別による固定的な役割分担の意識やそれに基づく社会的慣行等多くの課題が残されている。

少子高齢化や情報化の急速な進展、人々のライフスタイルや価値観の多様化等社会情勢が変化する中、互いの違いや多様な生き方を尊重する社会を次世代につなぐために、すべての人々が性別や年齢にかかわりなく、喜びと責任を分かち合い、誰もが自分らしく生きるための男女平等社会の実現を目指して、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、男女平等の推進について、基本理念を定め、東京都台東区(以下「区」という。)、区民及び事業者の責務を明らかにするとともに、区の施策の基本となる事項を定めることにより、男女平等の促進に関する施策(積極的改善措置を含む。)を総合的、継続的かつ効果的に推進し、すべての区民が、あらゆる分野においてジェンダーに捉われず、自立した個人としての人権が尊重される男女平等社会を実現することを目的とする。

(用語の定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 男女平等社会 男女が、自らの尊厳を保ち、その個性と能力を発揮し、性別にかかわりなく個人として尊重され、対等な立場であらゆる活動に参画し、責任を分かち合う社会をいう。

(2) 男女 年齢にかかわらず、すべての生物学的又は心理的性別(性自認及び性的指向を含む。)の者をいう。

(3) 区民 区内に居住し、勤務し、又は在学する者をいう。

(4) 事業者 区内において事業活動を行う法人その他の団体又は個人をいう。

(5) セクシュアル・ハラスメント 他の者を不快若しくは不安にさせる性的な言動により個人及び周囲の生活環境を害すること又は性的な言動に対する個人の対応に起因して、当該個人に不利益を与えることをいう。

(6) ドメスティック・バイオレンス 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(平成13年法律第31号)第1条第1項に規定する配偶者からの暴力、ストーカー行為等の規制等に関する法律(平成12年法律第81号)第2条第1項に規定するつきまとい等又は交際相手からの身体的な暴力、精神的な暴力若しくは性的な暴力をいう。

(7) 積極的改善措置 社会のあらゆる分野における活動に参画する機会について、性別による格差が生じているとみられる場合に、その格差を改善するために、必要な範囲において、当該機会を積極的に提供することをいう。

(8) ジェンダー 生物学的な性差とは異なる社会的又は文化的に形成された性差をいう。

(9) メディア・リテラシー メディアが伝える様々な情報を主体的に取捨選択し、客観的に活用する能力及びメディアを適切に選択して発信する能力をいう。

(基本理念)

第3条 区は、次に掲げる事項を基本として、男女平等を推進するものとする。

(1) 男女が、性別による固定的な役割分担の意識に捉われることなく、その個性と能力を十分に発揮し、自らの意思と責任により多様な生き方を選択できること。

(2) 男女が、性別にかかわりなく社会の対等な構成員として、あらゆる分野における活動方針の立案及び決定に参画する機会が確保されること。

(3) 男女が、性別にかかわりなく個人として尊重され、性別による差別的な取扱いや暴力を根絶すること。

(4) 男女が、相互の協力と社会の支援の下に、家庭、地域及び職場における活動の調和のとれた生活を営むことができること。

(5) 男女が、互いの性を理解し、尊重し合い、性と生殖に関する健康と理解を認め合い、共に健康な生活を営むことができること。

(6) 学校教育、生涯学習その他のあらゆる教育の場において、男女平等社会を支える意識の形成に向けた取組が行われること。

(7) 国際社会及び国内における男女平等の推進に係る取組を積極的に理解すること。

(区の責務)

第4条 区は、前条に規定する基本理念に基づき、男女平等施策の総合的かつ効果的な推進を図るために必要な措置を講ずるものとする。

2 区は、男女平等を推進するに当たり、区民、事業者、国及び他の地方公共団体その他関係機関等と連携し、及び協力するものとし、区民、事業者、地域団体等による活動の支援、相談、情報収集、情報提供その他の男女平等施策の推進を積極的に行うものとする。

(区民の責務)

第5条 区民は、男女平等について理解を深め、家庭、学校、職場、地域等社会のあらゆる分野の活動において男女平等を推進するよう努めるものとする。

2 区民は、区が実施する男女平等を推進する施策に協力するよう努めるものとする。

(事業者の責務)

第6条 事業者は、男女平等について理解を深め、その事業活動において男女平等を推進し、男女が家庭、地域及び職場における活動の調和のとれた生活を営むことができるよう努めるものとする。

2 事業者は、区が実施する男女平等を推進する施策に協力するよう努めるものとする。

(禁止事項等)

第7条 何人も、家庭、学校、職場、地域等において、セクシュアル・ハラスメント、ドメスティック・バイオレンス、性的虐待、性別(性自認及び性的指向を含む。)に起因する差別的な取扱いその他の性別に起因する人権侵害を行ってはならない。

2 何人も、情報の流通に当たっては、前項に規定する性別に起因する人権侵害又は固定的な役割分担の意識を助長し、又は是認させる表現を用いないよう配慮しなければならない。

第2章 基本的施策

(計画の策定)

第8条 区は、男女平等に関する施策を総合的かつ計画的に推進するための基本的な計画(以下「推進計画」という。)を策定し、これを公表するものとする。

2 推進計画の策定に当たっては、あらかじめ第14条第1項に規定する「はばたきプラン21」推進会議の意見を聴くものとする。

3 区は、推進計画に基づく男女平等に関する施策の実施状況を公表するものとする。

(広報及び啓発並びに教育に対する支援)

第9条 区は、区民及び事業者が男女平等の推進に関し理解を深めるよう、広報及び啓発を行うものとする。

2 区は、学校教育、生涯学習その他のあらゆる教育の場において、男女平等社会を支える意識の形成に向けた取組に対する必要な支援を行うとともに、メディア・リテラシーの育成に努めるものとする。

3 第1項に規定する広報及び啓発並びに前項に規定する支援を行うため、区は、必要な調査研究並びに情報の収集及び提供に努めるものとする。

(家庭と社会活動の調和)

第10条 区は、区民が性別にかかわりなく、家庭、地域及び職場における活動の調和のとれた生活を営みながら、多様な生き方を選択し、実現できるよう努めるものとする。

(雇用の分野における男女平等の推進)

第11条 区は、雇用の分野における男女平等を推進するため、事業者に対し、情報の提供その他必要な支援に努めるものとする。

(災害対応における配慮)

第12条 区は、災害等への対応(災害等の発生に備える対策を含む。)においては、男女の視点に配慮するものとする。

(拠点施設)

第13条 区は、東京都台東区生涯学習センター条例(平成13年6月台東区条例第55号)第2条に規定する東京都台東区立男女平等推進プラザを男女平等に関する施策を推進するための拠点施設とする。

第3章 「はばたきプラン21」推進会議等

(推進会議)

第14条 区は、「はばたきプラン21」推進会議(以下「推進会議」という。)を設置する。

2 推進会議は、次に掲げる事項について協議し、その結果を東京都台東区長(以下「区長」という。)に報告するものとする。

(1) 区における男女平等の推進に関すること。

(2) 推進計画の進捗状況に関すること。

(3) その他男女平等を推進する施策に関し区長が必要と認める事項

(苦情申立て)

第15条 区民及び事業者は、区に対し、区が関与する男女平等に関する施策に係る苦情を申し立てることができる。

2 区は、前項の規定による苦情の申立てがあった場合は、必要に応じ推進会議の意見を聴いて、処理するものとする。

3 区は、第1項に規定する苦情の処理に当たっては、当該苦情を申し立てた者に係る情報を保護するとともに、公平かつ適切に行うものとする。

第4章 雑則

(委任)

第16条 この条例の施行について必要な事項は、区長が定める。

付 則

この条例は、平成27年1月1日から施行する。

東京都台東区男女平等推進基本条例

平成26年12月17日 条例第40号

(平成27年1月1日施行)