○高浜市居住福祉のまちづくり条例

平成15年9月30日

条例第24号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第7条)

第2章 安全・安心な住宅(第8条―第12条)

第3章 いきいき暮らせるまち(第13条―第18条)

第4章 安全・安心に住めるまち(第19条―第22条)

第5章 地域福祉の充実(第23条―第25条)

第6章 雑則(第26条)

附則

住み慣れたまちでいつまでも安全・安心・快適に住み続けたいというのが、わたしたち市民の共通した願いである。このような願いを実現するためには、住宅やそれを取り巻く居住環境と福祉と地域コミュニティなどを総合的にとらえたまちづくりを進める必要がある。

住宅やそれを取り巻く居住環境に目を向けると、住宅は、生活の基盤、健康・発達・福祉の基礎である。家庭生活を支える基盤であるとともに、そこに暮らす人々の安全と安心、満足感とやすらぎを保障する器である。また、高齢者、障害者をはじめすべての市民が地域で快適な生活を送るためには、道路、公共施設等を含めた居住環境を整備することが必要であり、公園、広場等市民が自由に憩い、休憩できる空間も地域において必要である。

福祉や地域コミュニティに目を向けると、市民の福祉は、市が積極的にその責務を果たすとともに、市民も地域社会の一員としてお互いに思いやり、支え合うという認識と相互の連帯を深めることが大切である。また、事業者にあっても地域社会と密接な関係にあることを認識し、市と市民と事業者が一体となって市民の福祉の向上に寄与するよう応分の努力をすることが必要である。

わたしたちは、このような認識に立って、すべての市民が安全・安心・快適な居住環境を享受し、地域における支え合いの下で、いきいきと住み続けられるよう、居住福祉のまちづくりを目指して、ここに、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、すべての市民が安全・安心・快適な居住環境の下で生活を営み、地域において共に支え合い、いきいきとした生活を送ることができるよう行われる居住福祉のまちづくりに関し、基本方針を定め、並びに市、市民及び事業者の責務を明らかにするとともに、市の施策の基本的事項を定めることにより、居住福祉のまちづくりの総合的な推進を図り、もって市民の福祉の向上に寄与することを目的とする。

(基本方針)

第2条 高浜市においては、前条の目的を達成するため、次に掲げる基本方針に基づき、居住福祉のまちづくりを総合的かつ一体的に実施するものとする。

(1) 高齢者、障害者をはじめすべての市民が安全かつ安心して暮らすことのできる良質な住宅の供給及び誘導、良好な居住環境の形成並びに居住の安定を図ること。

(2) 高齢者、障害者をはじめすべての市民が安心かつ快適に暮らすことのできる生活環境及び社会環境の整備を図ること。

(3) 高齢者、障害者をはじめすべての市民が災害時における安全性を確保することができるよう、地域住民によるコミュニティ組織及び市民団体(以下「地域住民組織」という。)が主体となった災害に強いまちづくりを図ること。

(4) 高齢者、障害者をはじめすべての市民が地域社会の一員として共に生き、共に支え合う意識の高揚を図ること。

(市の責務)

第3条 市は、前条の基本方針(以下「基本方針」という。)にのっとり、居住福祉のまちづくりに関する各般の施策を総合的に講ずるものとする。

2 市は、前項の施策を講ずるに当たっては、住宅供給事業者その他の事業者、地域住民組織その他の関係機関又は関係者との緊密な連携を図るものとする。

3 市は、居住福祉のまちづくりについて、市民及び事業者が関心を持ち、及び理解を深め、これらの者による活動が促進されるよう、情報の提供、啓発その他必要な支援に努めるものとする。

4 市は、自ら設置し、又は管理する施設で市民の利用に供するものについて、高齢者並びに障害者及び妊産婦等一時的に日常生活又は社会生活において行動上の制限を受ける者(以下「高齢者及び障害者等」という。)が円滑に利用できるよう整備を進めるものとする。

(市民の責務)

第4条 市民は、基本方針を踏まえ、相互に協調し、居住水準の向上及び居住環境の維持又は改善に努めるものとする。

2 市民は、基本方針を踏まえ、地域社会の一員として自らの役割を認識し、居住福祉のまちづくりについて主体的に参加するよう努めるとともに、相互に協力して地域コミュニティの形成に努めるものとする。

3 市民は、居住福祉のまちづくりが推進されるよう、市が行う居住福祉のまちづくりに関する施策に協力するよう努めるものとする。

4 市民は、高齢者及び障害者等が円滑に利用できるよう整備された施設の利用の妨げとなる行為をしてはならないものとする。

(事業者の責務)

第5条 事業者は、基本方針を踏まえ、相互に連携し、良質な住宅の供給及び良好な居住環境の形成並びにこれらの適正な維持管理に努めるものとする。

2 事業者は、基本方針を踏まえ、地域社会の一員として自らの事業活動が地域社会と密接な関係にあることを認識し、事業活動を通じて地域社会の活性化に貢献するとともに、地域コミュニティの形成に努めるものとする。

3 事業者は、居住福祉のまちづくりが推進されるよう、市が行う居住福祉のまちづくりに関する施策に協力するよう努めるものとする。

4 事業者は、自ら設置し、又は管理する施設で市民の利用に供するものについて、高齢者及び障害者等が円滑に利用できるよう整備に努めるものとする。

(協働及び連携)

第6条 市、市民及び事業者は、居住福祉のまちづくりを推進するため、相互に協働し、及び連携し、一体となって、次に掲げる事項について重点的に取り組むものとする。

(1) 住まいの安全・居住の安定

(2) 子育て環境・生活環境の整備

(3) バリアフリー・憩いの空間の整備

(4) 災害に強いまちづくりの推進

(5) 地域コミュニティの形成

(市民意見の反映)

第7条 市は、市民による主体的な活動に基づく居住福祉のまちづくりに関する意見であって、広く市民の福祉の向上に寄与すると認められるものを市の施策に反映させるよう努めるものとする。

第2章 安全・安心な住宅

(木造住宅等の耐震診断及び耐震工事の促進)

第8条 市は、木造住宅等の地震に対する安全性を向上させるため、耐震診断及び耐震改修の普及、啓発その他必要な支援に努めるものとする。

2 市は、災害に強い安全かつ安心な住宅の環境整備を図るため、震災に関する安全確保の普及、啓発その他必要な支援に努めるものとする。

(住宅の整備等)

第9条 市の区域内に住宅を所有する者は、その住宅について、居住する者が将来にわたって安全かつ快適に利用できるよう整備に努めるものとする。

2 住宅供給事業者は、その供給する住宅について、高齢者、障害者をはじめすべての市民が安全かつ快適に利用できるよう整備に努めるものとする。

3 市は、高齢者、障害者をはじめすべての市民が安全かつ快適に利用できるよう配慮された住宅を普及させるため、技術的支援、情報の提供その他必要な支援に努めるものとする。

(高齢者等の住まいの確保)

第10条 市は、高齢者、障害者及び母子家庭(父子家庭を含む。以下「高齢者等」という。)の居住の用に供する住宅の供給促進その他住まいの確保を図るため、必要な支援に努めるものとする。

2 市は、市の区域内の住宅の賃借人のうち、高齢者等であって、特に援助を必要と認めるものに対し、必要な支援に努めるものとする。

(高齢者等に対する入居支援)

第11条 市は、高齢者等を理由に、民間賃貸住宅への入居の機会が制約され、又は入居している民間賃貸住宅の居住の安定が損なわれることのないよう、住宅供給事業者、賃貸人その他の関係者に対する啓発その他必要な支援に努めるものとする。

(居住の継続支援)

第12条 市は、良質な住宅の供給及び良好な居住環境の形成並びに居住の安定向上に資するため、住宅供給事業者その他関係機関と連携し、市民に対する相談の実施、情報の提供等居住の継続を支援するよう努めるものとする。

第3章 いきいき暮らせるまち

(健康の保持増進)

第13条 市民は、自らの健康は自らつくるという健康に関する認識を高め、健康の保持及び増進に努めるものとする。

2 市は、市民が進んで健康の保持及び増進を図ることができるよう、健康教育の実施、健康増進に資する空間の活用及び整備その他健康づくりのための必要な支援に努めるものとする。

(家庭での教育及び子育て)

第14条 子育てをする家庭は、教育の原点が家庭と地域にあることを認識し、自らの責任で家庭でのよりよい教育に努めるものとする。

2 子育てをする家庭は、子育ての責任が保護者と家庭にあることを自覚し、よりよい子育てのために全力を尽くすよう努めるものとする。

(地域における子育ち・子育て支援)

第15条 市は、子どもを安心して育てることができる環境づくりを推進するため、保育サービスの充実、地域における子育ち・子育て支援の推進及びネットワークづくりその他必要な支援に努めるものとする。

2 市民及び事業者は、地域でよりよい子育ち・子育てができるよう、幅広い世代の人が自らの知恵や経験を生かし、次世代を担う子ども及び子育てをする家庭を支援するよう努めるものとする。

(高齢者及び障害者が地域で担う役割等の確保等)

第16条 市は、公益社団法人高浜市シルバー人材センター、民間非営利団体その他の関係機関及び事業者と連携し、高齢者及び障害者が地域社会での役割を担い、及び就労を通じて社会参加ができるよう必要な支援に努めるものとする。

(平24条例18・一部改正)

(商工会等と連携した高齢者及び障害者の生活支援)

第17条 市は、高齢者及び障害者の日常生活における利便性の向上及び地域における交流の場の形成並びに小売店舗の活性化を図るため、高浜市商工会及び小売店舗の事業主等と連携を図るものとする。

(住民参加による密着した憩いの空間づくり)

第18条 市は、公園その他の空間を、地域における憩いの空間として整備していくため、地域住民組織が主体的に行う憩いの空間づくり活動に対し、必要な支援に努めるものとする。

第4章 安全・安心に住めるまち

(地域に開放できる空間のバリアフリー化の推進)

第19条 市は、市の区域内で整備される特定施設(人にやさしい街づくりの推進に関する条例(平成6年愛知県条例第33号。以下「県条例」という。)第11条第1項に規定する特定施設をいう。)について、県条例に規定する人にやさしい街づくりに関する施策が推進されるよう、情報の提供、広報啓発その他必要な支援に努めるものとする。

2 市は、次に掲げる行為に対し、必要な支援に努めるものとする。

(1) 地域住民組織が主体的に行う高齢者及び障害者等が安全かつ円滑に利用でき、かつ、地域に開放できる空間の調査及び情報提供

(2) 事業者が主体的に行う高齢者及び障害者等が安全かつ円滑に利用でき、かつ、地域に開放できる空間の整備

(安全・安心な生活の確保)

第20条 市は、すべての市民が安全かつ安心な日常生活を送ることができるよう、防犯、交通安全の確保その他必要な支援に努めるものとする。

2 市は、高齢者等並びに乳幼児及びその保護者が安心して日常生活を営むために必要な保健、医療及び福祉に関するサービスが効果的に提供されるよう必要な支援に努めるものとする。

(地域における震災対策)

第21条 市は、市民の生命、身体及び財産を震災から保護するため、その組織及び機能をあげて震災対策を講ずるとともに、市民の自主防災組織の充実を図るよう努めるものとする。

2 市民は、自主防災組織に参加する等地域における震災対策に関する活動の推進に努めるとともに、相互に連携を図り、市の実施する震災対策に対し、積極的に協力するよう努めるものとする。

3 事業者は、震災対策において、自ら設置し、又は管理する施設の耐震化に努めるほか、その能力を活用して積極的に市民、自主防災組織等と連携を図るとともに、市の実施する震災対策に対し、積極的に協力するよう努めるものとする。

4 市は、高齢者及び障害者等に対し、避難誘導、救出救助等に配慮した震災対策を講ずるとともに、これらの者が支援される体制が整備されるよう努めるものとする。

(町内会拠点及び隣組拠点の整備等)

第22条 市は、避難所及び備蓄倉庫において、避難生活に必要な物資の備蓄並びに避難の実施に必要な施設及び設備を整備するとともに、自主防災組織による町内会拠点及び隣組拠点(震災が発生した場合における避難場所として、あらかじめ町内会長が指定する広場をいう。)の運営体制の確立を支援するものとする。

第5章 地域福祉の充実

(福祉教育の充実等)

第23条 市は、児童、生徒等が高齢者及び障害者等に対する理解を深め、思いやりのある心及び支え合いの心をはぐくむよう、学校教育等の機会を通じて、必要な教育を行うものとする。

2 市は、市民及び事業者が高齢者及び障害者等に対する理解を深め、思いやりのある心及び支え合いの心をはぐくむよう、学習の機会の提供に努めるものとする。

(ボランティア活動の促進等)

第24条 市は、市民による地域福祉に関するボランティア活動及び事業者による地域福祉に関する社会貢献活動を促進するため、社会福祉法人高浜市社会福祉協議会(以下「社会福祉協議会」という。)と協働し、情報の提供、人材の養成その他必要な支援に努めるものとする。

2 市は、民間非営利団体による地域福祉に関する活動への参加の促進を図るため、民間非営利団体に、その活動の分野に応じた市の業務の委託等当該活動への必要な支援に努めるものとする。

(地域福祉の推進)

第25条 市は、社会福祉協議会と協働し、地域福祉に関し地域住民組織が主体的に実施する事業について、必要な支援に努めるものとする。

第6章 雑則

(雑則)

第26条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

附 則

この条例は、平成15年10月1日から施行する。

附 則(平成24年条例第18号)

この条例は、公布の日から施行し、第1条の規定による改正後の高浜市介護保険・介護予防の総合的な実施及び推進に関する条例の規定及び第2条の規定による改正後の高浜市居住福祉のまちづくり条例の規定は、平成24年4月1日から適用する。

高浜市居住福祉のまちづくり条例

平成15年9月30日 条例第24号

(平成24年6月29日施行)

体系情報
第3編 執行機関/第1章 市長部局/第6節 まちづくり
沿革情報
平成15年9月30日 条例第24号
平成24年6月29日 条例第18号