○戸田市議会基本条例

平成24年2月6日

条例第1号

目次

前文

第1章 総則(第1条)

第2章 議会及び議員の活動原則等(第2条―第7条)

第3章 市民と議会との関係(第8条―第11条)

第4章 議会と市長等との関係(第12条―第16条)

第5章 議員間討議等(第17条―第20条)

第6章 議員の政治倫理、身分及び待遇(第21条―第25条)

第7章 議会事務局の体制整備(第26条・第27条)

第8章 最高規範性と見直し手続等(第28条―第30条)

附則

二元代表制のもと、議会は合議制の意思決定機関として、市長は独任制の執行機関として、それぞれの異なる特性を生かし、市民の意思を市政に的確に反映させるために競い合い、協力しながら、戸田市としての最良の意思決定を導く共通の使命が課せられている。

意思決定機関である議会は、「市民の意見を代表できる」という特性を生かしていくために、議員同士が自由闊達な議論をたたかわせ、その中から論点や課題を明らかにするとともに、意見を集約していく必要がある。

そして、市民と身近に接した市民の代表機関である議会は、市民本位の立場をもって、より適切に政策を決定するとともに、その執行を監視し、さらには、政策提言を積極的に行っていかなければならない。

ここに、議会は、地方自治の本旨に基づいて、市民の信託に全力で応えていくことを決意し、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、二元代表制のもと、議会の役割を明らかにするとともに、議会及び議員の活動原則等の議会に関する基本的事項を定めることにより、市民の信託に的確に応え、もって市民福祉の向上と公正で民主的な市政の発展に寄与することを目的とする。

第2章 議会及び議員の活動原則等

(議会の役割)

第2条 議会は、市民の代表から構成される市の団体意思の決定機関である。

2 議会は、条例の制定、予算の議決及び決算の認定並びに行政活動を監視する権限を有する市の議事機関である。

3 議会は、市政に関する重要な政策及び課題に対して、議員間における自由討議を通じて合意形成を図る政策提言機関である。

(議会の活動原則)

第3条 議会は、次に掲げる原則に基づき活動を行わなければならない。

(1) 公正性、透明性及び信頼性を重視する議会運営を目指すこと。

(2) 市民の多様な意見を把握し、反映させるための運営に努めること。

(3) 議決責任を深く認識し、市民に対し積極的な情報公開に努め、説明責任を果たすこと。

(4) 市民主権のもと、市民の立場に立ち、市政の監視及び評価の強化に努めること。

(5) 市民にとって分かりやすい議会運営に努めること。

(議員の活動原則)

第4条 議員は、次に掲げる原則に基づき活動を行わなければならない。

(1) 議会が言論の府であること及び合議制機関であることを十分認識し、議員間の自由な討議を重んじること。

(2) 市政の課題全般について、市民の意見を的確に把握するとともに、自己の能力を高める不断の研さんによって、市民の代表としてふさわしい活動をすること。

(3) 議会の構成員として、一部団体及び地域の代表にとらわれず、市民福祉の向上を目指して活動をすること。

(議長の活動原則)

第5条 議長は、議会を代表して中立公正な職務遂行に努め、民主的な議会運営を行わなければならない。

2 議長は、この条例に基づき、議会の機能及び権限の強化に向け、先導的な役割を果たすよう努めるものとする。

(会派)

第6条 議員は、議会活動を行うため、会派を結成することができる。

(委員会の活動)

第7条 議会は、社会、経済情勢等により新たに生じる行政課題に適切かつ迅速に対応するため、常任委員会、議会運営委員会及び特別委員会(以下「委員会」という。)の適切な運営により機動力を高めるよう努めるものとする。

2 常任委員会は、年間活動テーマを設定し、閉会中においても所管事務調査を実施するとともに、積極的に政策提言を行うよう努めるものとする。

第3章 市民と議会との関係

(市民参加及び市民との協働)

第8条 議会は、本会議のほか、委員会及び全員協議会を原則公開とする。

2 議会は、委員会の運営に当たっては、公聴会制度及び参考人制度を十分に活用し、市民の専門的又は政策的知見を議会の討議に反映させるものとする。

3 議会は、請願及び陳情の審議においては、必要に応じ、提案者の意見聴取を行う機会を設けることができる。

4 議会は、市民との意見交換の場を多様に設け、自らの政策能力の強化や政策提言の拡大を図るものとする。

(議会広報活動の充実)

第9条 議会は、多様な広報手段の活用により議会広報活動の充実に努めることで、市民に対する説明責任を果たし、その信託に応えるものとする。

2 議会は、議会活動が広く市民の理解を得られるよう、議会広報委員会を設置する。

(議会モニター制度)

第10条 議会は、市民の意見を広く聴取し、議会活動、委員会活動及び議員活動に反映させるため、議会モニター制度を設けることができる。

(議会パブリック・コメント制度)

第11条 議会は、基本的な政策の策定に当たっては、パブリック・コメントを行うことができる。

第4章 議会と市長等との関係

(議会と市長等との関係の基本原則)

第12条 議会は、市民の意思を代表する合議制の機関として、二元代表制のもと、常に市長その他の執行機関(以下「市長等」という。)との相互のけん制と均衡により緊張関係を保ち、事務執行の監視及び評価並びに政策提言を行い、市政の発展に取り組まなければならない。

2 議会は、市の政策及び市長等の事務に係る調査を行うため、市長等に対し、資料の提出、説明その他必要な協力を求めることができる。

3 議会は、自ら行う政策の形成及び決定に資するため、市長等に対し、資料の提出、意見の提供、説明その他必要な協力を求めることができる。

(質疑応答の方法)

第13条 議会は、論点又は争点を明確にするため、本会議における一般質問を一問一答で行うものとする。

2 議長及び委員会の委員長は、論点又は争点を明確にする必要があると認めるときは、市長等の職員に対し、議員の発言の主旨に対する確認の機会を付与することができる。

(予算及び決算における政策説明)

第14条 議会は、予算及び決算の審議に当たっては、論点情報を形成し、その政策水準を高めるため、分かりやすい施策別又は事業別の説明を市長等に求めるものとする。

(議案等の調査及び研究)

第15条 議会は、議案等の調査及び研究に当たっては、適切な判断に資するため、必要があると認めたときは、学識経験者等による専門的事項に係る調査に関する制度並びに公聴会制度及び参考人制度を積極的に活用するものとする。

(議決事件の拡大)

第16条 議会は、市民の信託に応える市政運営を実現し、市民福祉の向上と市の発展のために最も適切な決定を行うことができるよう、議決事件の拡大について検討するものとする。

第5章 議員間討議等

(議員間討議)

第17条 議員は、多様な意見が反映されるよう議員間における討議に努めるものとする。

2 議員は、議員間における討議を通じて議会の意思の集約を図り、合意形成に努めるものとする。

(議会審議における着眼点)

第18条 議会は、議会審議を行うに当たっては、論点情報を形成し、その政策水準を高めるため、次に掲げる事項に着眼し政策議論を行うものとする。

(1) 政策の立案から提案に至るまでの経緯

(2) 市民福祉の向上への有効性

(3) 政策の実施にかかわる財源措置

(4) 将来にわたる政策のコスト推計

(5) 市民生活及び事業活動に密着した部門横断的かつ多角的な視野

(研修の充実)

第19条 議会は、監視及び評価の機能の充実並びに政策立案能力の向上のため、積極的に研修の充実に努めるものとする。

(交流及び連携の推進)

第20条 議会は、分権時代にふさわしい議会の在り方についての調査研究を行うため、他の地方公共団体との交流及び連携を推進するものとする。

第6章 議員の政治倫理、身分及び待遇

(政治倫理)

第21条 議員は、市政が市民の厳粛な信託によるものであることを認識し、その信託に応えるため、政治倫理の向上及び確立に努めるとともに、戸田市議会議員信条を遵守しなければならない。

(議員定数)

第22条 議会は、議員定数を決めるに当たっては、議事機関として事案をあらゆる角度から審議し、決定するために必要な定数の確保に努めるものとする。

2 議員定数を改正するに当たっては、行財政改革の視点及び他の地方公共団体との比較だけではなく、市政の現状及び課題並びに将来の予測及び展望を十分に考慮し、決定するものとする。

(議員報酬)

第23条 議会は、議員が日々研さんし、高い見識を養い、その使命及び責任を果たすために必要な議員報酬を定めるものとする。

2 議員報酬を改正するに当たっては、行財政改革の視点及び他の地方公共団体との比較だけではなく、市政の現状及び課題並びに将来の予測及び展望を十分に考慮し、決定するものとする。

(政務活動費)

第24条 会派及び議員は、政務活動費を有効に活用し、市政に関する調査研究を積極的に行うものとする。

2 会派及び議員は、政務活動費を適正に執行し、市民に対して使途の説明責任を負うものとする。

3 議長は、政務活動費の収支報告書を公表することにより、政務活動費の透明性の向上に努めるものとする。

(議会改革の推進)

第25条 議会は、議会の信頼性を高めるため、不断の改革に努めるものとする。

2 議会は、前項の改革に取り組むため、必要に応じて議員で構成する検討組織を設置するものとする。

第7章 議会事務局の体制整備

(議会事務局の体制整備)

第26条 議会は、議会及び議員の政策立案の支援体制を充実させるため、議会事務局の調査及び法制機能の強化を図るものとする。

(予算及び人員の確保)

第27条 議会は、二元代表制の趣旨を踏まえ、議事機関としての機能を確保するとともに、より円滑な議会運営を実現するため、必要な予算及び人員の確保に努めるものとする。

第8章 最高規範性と見直し手続等

(最高規範性)

第28条 この条例は、議会における最高規範であって、議会は、この条例の趣旨に反する議会の条例、規則等を制定してはならない。

2 議会は、議員にこの条例の理念を浸透させるため、一般選挙を経た任期開始後速やかに、この条例の研修を行わなければならない。

(見直し手続)

第29条 議会は、この条例の施行後、常に市民の意見、社会情勢の変化等を勘案して、議会運営に係る不断の評価及び改善を行い、必要があると認めるときは、この条例の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

2 議会は、この条例を改正するに当たっては、議員全員が賛同する場合であっても、本会議において、改正の理由及び背景を詳しく説明しなければならない。

(その他)

第30条 この条例に定めるもののほか必要な事項は、議会が別に定める。

附 則

この条例は、公布の日から施行する。

附 則(平成25年条例第3号)

この条例は、平成25年3月1日から施行する。

戸田市議会基本条例

平成24年2月6日 条例第1号

(平成25年3月1日施行)

体系情報
第2編
沿革情報
平成24年2月6日 条例第1号
平成25年2月27日 条例第3号