○東御市伝統的建造物群保存地区保存条例

平成16年4月1日

条例第91号

(目的)

第1条 この条例は、文化財保護法(昭和25年法律第214号。以下「法」という。)第143条第1項の規定により、市が都市計画に定める伝統的建造物群保存地区に関し、現状変更の規制その他その保存のため必要な措置を定め、もって本市の文化的向上に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 伝統的建造物群 法第2条第1項第6号に掲げる伝統的建造物群をいう。

(2) 伝統的建造物群保存地区 法第142条に規定する伝統的建造物群保存地区をいう。

(伝統的建造物群保存地区)

第3条 市長は、伝統的建造物群及びこれと一体をなしてその価値を形成している環境を保存する必要がある地区について、法第143条第1項の規定により、伝統的建造物群保存地区(以下「保存地区」という。)を定めるものとする。

(保存計画)

第4条 東御市教育委員会(以下「教育委員会」という。)は、保存地区が定められたときは、第13条の規定による東御市伝統的建造物群保存地区保存審議会(第10条第11条及び第14条において「審議会」という。)の意見を聴いて、当該保存地区の保存に関する計画(以下「保存計画」という。)を定めなければならない。

2 前項の保存計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。

(1) 保存地区の保存に関する基本計画に関する事項

(2) 保存地区内における伝統的建造物群を構成している建築物(建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1項に規定する建築物をいう。以下同じ。)その他の工作物(以下「伝統的建造物」という。)及び伝統的建造物群と一体をなす環境を保存するため特に必要があると認められる物件(以下「環境物件」という。)の決定に関する事項

(3) 保存地区内における建築物その他の工作物及び環境物件の保存整備計画に関する事項

(4) 保存地区内における建築物その他の工作物及び環境物件に係る助成措置等に関する事項

(5) 保存地区の保存のため必要な管理施設及び設備並びに環境の整備に関する事項

3 教育委員会は、保存計画を定めたときは、これを告示しなければならない。

4 第1項及び前項の規定は、保存計画を変更する場合について準用する。

(現状変更行為の規制)

第5条 保存地区内における次に掲げる行為については、あらかじめ市長及び教育委員会の許可を受けなければならない。

(1) 建築物等の新築、増築、改築、移転又は除却

(2) 建築物等の修繕、模様替え又は色彩の変更で、その外観を変更することとなるもの

(3) 宅地の造成その他の土地の形質の変更

(4) 木竹の伐採

(5) 土石類の採取

(6) 水面の埋立て又は干拓

2 前項の規定にかかわらず、同項各号に掲げる行為に該当する行為で、次に掲げる行為については、同項の規定による許可を受けることを要しない。

(1) 非常災害のため必要な応急措置として行う行為

(2) 次に掲げる工作物(建築物以外の工作物をいう。以下同じ。)の新築、増築、改築、移転又は除却

 仮設の工作物

 水道管、下水道管、井戸その他これらに類する工作物で地下に設けるもの

(3) 次に掲げる木竹の伐採

 間伐、枝打ち、整枝等木竹の保育のため通常行われる木竹の伐採

 枯損した木竹又は危険な木竹の伐採

 病害虫等防除のための木竹の伐採

 自家の生活の用に充てるために必要な木竹の伐採

 仮植した木竹の伐採

(4) 前各号に掲げるもののほか、次に掲げる行為

 法令又はこれに基づく処分による義務の履行として行う行為

 長野県公安委員会が行う道路標識等の設置又は管理に係る行為

3 市長及び教育委員会は、第1項の規定による許可をする場合には、保存地区の保存のため必要な限度において条件を付することができる。

(許可の基準)

第6条 市長及び教育委員会は、前条第1項各号に掲げる行為で、次に定める基準(市長にあっては第8号に定める基準)に適合しないものについては、同条同項の規定による許可をしてはならない。

(1) 伝統的建造物の増築若しくは改築又は修繕、模様替え若しくは色彩の変更でその外観を変更することとなるものについては、それらの行為後の伝統的建造物の位置、規模、形態、意匠又は色彩が当該伝統的建造物群の特性を維持していると認められるものであること。

(2) 伝統的建造物の移転(同一保存地区内における当該伝統的建造物の移築を含む。以下この条において同じ。)については、移転後の伝統的建造物の位置及び移転後の状態が当該伝統的建造物群の特性を維持していると認められるものであること。

(3) 伝統的建造物の除却については、除却後の状態が当該伝統的建造物群の特性を維持していると認められるものであること。

(4) 伝統的建造物以外の建築物等の新築、増築若しくは改築又は修繕、模様替え若しくは色彩の変更でその外観を変更することとなるものについては、それらの行為後の当該建築物等の位置、規模、形態、意匠又は色彩が当該保存地区の歴史的風致を著しく損なうものでないこと。

(5) 伝統的建造物以外の建築物等の移転については、移転後の当該建築物等の位置及び移転後の状態が当該保存地区の歴史的風致を著しく損なうものでないこと。

(6) 伝統的建造物以外の建築物等の除却については、除却後の状態が当該保存地区の歴史的風致を著しく損なうものでないこと。

(7) 前条第1項第3号から第6号までの行為については、それらの行為後の地ぼうその他の状態が当該保存地区の歴史的風致を著しく損なうものでないこと。

(8) 前各号に掲げるもののほか、当該行為後の建築物等又は土地の用途等が、当該伝統的建造物群の保存又は当該保存地区の環境の維持に著しい支障を及ぼすおそれがないものであること。

(国の機関等に関する特例)

第7条 国若しくは地方公共団体の機関又は法令の規定に基づき国の行政機関若しくは地方公共団体とみなされた法人(以下「国の機関等」という。)が行う行為については、第5条第1項の許可を受けることを要しない。この場合において、当該国の機関等は、第5条第1項の許可に係る行為をしようとするときは、あらかじめ市長及び教育委員会に協議しなければならない。

第8条 次に掲げる行為については、第5条第1項及び前条の規定は適用しない。この場合において、第5条第1項の許可又は前条後段の協議に係る行為をしようとするときは、あらかじめ市長及び教育委員会にその旨を通知しなければならない。

(1) 都市計画法(昭和43年法律第100号)による都市計画事業の施行として行う行為

(2) 都市計画法による国、地方公共団体又は当該都市計画施設を管理することとなる者が、当該都市計画施設又は市街地開発事業に関する都市計画に適合して行う行為

(3) 河川法(昭和39年法律第167号)第3条第1項に規定する河川又は同法第100条第1項の規定により指定された河川の改良工事の施行又は管理に係る行為

(4) 公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法(昭和26年法律第97号)に規定する事業

(5) 道路法(昭和27年法律第180号)による道路の改築(小規模の拡幅、舗装、勾配の緩和、線形の改良その他道路の現状に著しい変更を及ぼさないものに限る。)、維持、修繕又は災害復旧に係る行為

(6) 道路交通の安全のため必要な施設の設置又は管理に係る行為

(7) 気象、地象、洪水その他これに類する現象の観測又は通報の用に供する設備の設置又は管理に係る行為

(8) 都市公園法(昭和31年法律第79号)による都市公園又は公園施設の設置又は管理に係る行為

(9) 土地改良法(昭和24年法律第195号)による土地改良事業の施行に係る行為

(10) 地方公共団体又は農業等を営む者が組織する団体が行う農業構造の改善に関し必要な事業の施行に係る行為

(11) 法第27条第1項の規定により指定された重要文化財、同法第57条第1項の規定により登録された有形文化財、同法第78条第1項の規定により指定された重要有形民俗文化財、同法第92条第1項に規定する埋蔵文化財又は同法第109条第1項の規定により指定され、若しくは同法第110条第1項の規定により仮指定された史跡名勝天然記念物の保存に係る行為並びに文化財保護条例(昭和50年長野県条例第44号)及び東御市文化財保護条例(平成16年東御市条例第90号)により指定された文化財の保存に係る行為

(12) 鉄道事業法(昭和61年法律第92号)第2条第1項に規定する鉄道事業に供する鉄道の敷設(駅、操車場、車庫その他これらに類するもの(以下「駅等」という。)の建設を除く。)又は管理に係る行為及び同条第5項に規定する索道事業の用に供する索道の建設(駅等の建設を除く。)又は管理に係る行為

(13) 郵便差出箱の設置又は管理に係る行為

(14) 国又は地方公共団体が行う通信業務の用に供する線路又は空中線系及びこれらに係る電気通信設備を収容するための施設の設置又は管理に係る行為

(15) 電気通信事業法(昭和59年法律第86号)第2条第4号に規定する電気通信事業の用に供する線路又は空中線系及びこれらに係る電気通信設備を収容するための施設の設置又は管理に係る行為

(16) 公衆電話施設の設置又は管理に係る行為

(17) 有線放送電話に関する法律(昭和32年法律第152号)による有線放送電話業務の用に供する線路又は空中線系及びこれらに係る電気通信設備を収容するための施設の設置又は管理に係る行為

(18) 有線テレビジョン放送法(昭和47年法律第114号)による有線テレビジョン放送業務の用に供する線路又は空中線系(その支持物を含む。)の設置又は管理に係る行為

(19) 放送法(昭和25年法律第132号)による放送事業の用に供する線路又は空中線系及びこれらに係る電気通信設備を収容するための施設の設置又は管理に係る行為

(20) 電気事業法(昭和39年法律第170号)による電気事業の用に供する電気工作物の設置(発電の用に供する電気工作物の設置を除く。)又は管理に係る行為

(21) ガス事業法(昭和29年法律第51号)によるガス工作物の設置(液化石油ガス以外の原料を主原料とするガスの製造の用に供するガス工作物の設置を除く。)又は管理に係る行為

(22) 水道法(昭和32年法律第177号)による水道事業の用に供する施設又は下水道法(昭和33年法律第79号)による下水道の排水管若しくはこれを補完するため設けられるポンプ施設の設置又は管理に係る行為

(助言等)

第9条 市長及び教育委員会は、保存地区の保存のために必要があると認めるときは、保存地区内において第5条第1項各号に掲げる行為をしようとする者又はした者に対して、必要な助言又は勧告をすることができる。

(許可の取消し等)

第10条 市長及び教育委員会は、次の各号のいずれかに該当する者に対して、保存地区の保存のため必要な限度において、第5条第1項の規定によってした許可を取り消し、又は工事その他の行為の停止を命じ、若しくは相当の期限を定めて、建築物等の改築、移転、除却その他違反を是正するため必要な措置を執ることを命ずることができる。

(1) この条例の規定又はこれに基づく処分に違反した者

(2) この条例の規定又はこれに基づく処分に違反した工事の発注主若しくは請負人(請負工事の下請人を含む。)又は請負契約によらないで自らその工事をしている者若しくはした者

(3) 第5条第3項の規定により、許可に付した条件に違反した者

(4) 偽りその他不正な手段により、第5条第1項の規定による許可を受けた者

2 市長及び教育委員会は、前項の規定により処分をし、又は必要な措置を執ることを命じようとするときは、あらかじめ、審議会の意見を聴かなければならない。

(損失の補償)

第11条 市は、第5条第1項の許可を受けることができなかったことにより、損失を受けた者に対しては、審議会の意見を聴き、通常生ずべき損失を補償するものとする。

(経費の補助等)

第12条 市は、保存地区内における伝統的建造物及び環境物件の管理、修理、修景又は復旧について、自ら保存のため適当な措置を行い、又は当該物件の所有者等に対し、その経費の一部を補助することができる。

(審議会の設置)

第13条 保存地区の保存等に関する重要事項について調査審議するため、市長及び教育委員会の諮問機関として、東御市伝統的建造物群保存地区保存審議会(以下「審議会」という。)を置く。

(組織及び運営)

第14条 審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、教育委員会が別に定める。

(委任)

第15条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長及び教育委員会が定める。

(罰則)

第16条 次の各号のいずれかに該当する者は、5万円以下の罰金に処する。

(1) 第5条第1項の規定に違反した者

(2) 第10条第1項の規定による命令に違反した者

(両罰規定)

第17条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、前条の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、前条の罰金刑を科する。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成16年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日の前日までに、合併前の東部町伝統的建造物群保存地区保存条例(昭和61年東部町条例第18号)の規定に基づきなされた処分、手続その他の行為は、この条例の相当規定によりなされたものとみなす。

3 この条例の施行の日の前日までにした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附 則(平成17年3月28日条例第9号)

この条例は、平成17年4月1日から施行する。

東御市伝統的建造物群保存地区保存条例

平成16年4月1日 条例第91号

(平成17年4月1日施行)