○豊島区議会政務活動費取扱指針

平成25年3月27日

議会議長訓令甲第1号

1 政務活動の趣旨及び使途についての基本的な考え方

(1) 政務活動の趣旨

政務活動とは、各会派が行う活動のうち、政党活動、選挙活動、所属議員の後援会活動及び私的活動を除き、会派の意思決定に基づき行う活動であり、会派が行う調査研究、研修、広報、広聴、区民相談、要請、陳情、各種会議への参加等区政の課題及び区民の意思を把握し、区政に反映させる活動その他区民の福祉の増進を図るために必要な活動をいう。

(2) 会派性の確保

豊島区議会政務活動費の交付に関する条例(以下、「条例」という。)第2条において、政務活動費の交付対象を「会派」とし、条例第5条においても「会派が行う政務活動に要する経費に対して交付する。」と規定していることから、政務活動費の対象となる活動は、原則として会派が主体となって行われるものに限る。

ただし、会派に所属する議員が行う活動であっても、会派としての意思統一がなされ、当該活動が会派として行うものであるとの会派の了承が存在する場合に限り、会派が主体となって行われたものとする。

(3) 実費弁償の原則

政務活動費は、条例第5条第2項において、「別表で定める政務活動に要する経費に充てることができるものとする。」とされており、定められた経費以外には充てることはできないことから、実費弁償を原則とする。

(4) 関連性の原則

政務活動費を充当する政務活動は、条例第5条の規定に基づき、「区政の課題及び区民の意思を把握し、区政に反映させる活動」であり、区政に関連する事項でなければならない。

2 政務活動費の充当に当っての基本的な考え方

(1) 按分・上限金額設定

会派(議員)の活動は、政務活動の他、議会活動、選挙活動、政党活動、後援会活動、私的活動と多面的であり、また、ひとつの活動が政務活動とその他の活動との両面を有し、実際上、合理的かつ明確に区別して説明することが困難なケースも多い。

これまで、仙台高等裁判所や大阪高等裁判所等の判例、また多くの自治体の住民監査請求の監査結果において、地方自治法改正前において、政務調査活動とそれ以外の活動とが併存し、明確な区別が困難な経費については、政務調査活動分を割合認定する手法や上限金額を認定する手法が採用されている。

本区においてもこうした諸状況を踏まえ、他の活動経費と明確に区別できない政務調査活動経費については、経費に応じて按分方式並びに上限金額設定方式を採用することとしてきた。

この点については、今後の政務活動費についても同様の取扱いとする。

(2) 按分の割合

本来、按分を要するケースにおいては、それぞれの会派(議員)の活動実態が異なるため、政務活動費の交付を受けた会派が自らの責任において合理的に説明できる比率を定め、その割合を適用することが望ましい。

しかし、会派ごとに定めた割合を収支報告書等の中に示し、個々具体的に説明責任を果たしていくことは、会派間で比率の異なること等に対する説明の困難さとともに、区民にとっても理解し難くなる恐れがある。

よって、豊島区議会においては、判例や他自治体の監査結果並びに社会通念等を踏まえ、各会派共通の按分割合(上限)を定めることとする。

3 政務活動費として支出できない経費

1 交際費と認められる経費

【例示】

① 冠婚葬祭等(慶弔、餞別、寸志、病気見舞い、祝電等)の経費

② 年賀、暑中見舞はがきの購入、印刷経費

③ 励ます会、祝う会等の参加経費

④ 宴会、懇親会等飲食を主目的とした会議に要する経費

2 政党・後援会活動と認められる経費

【例示】

① 党費、所属政党の党大会等の参加経費

② 所属政党及び後援会が開催する研修会・パーティー等の参加経費

③ 政党・政治団体のニュース等の発行経費

④ 政党・政治団体事務所の賃借及び維持管理経費

3 選挙活動と認められる経費

4 私的活動と認められる経費

【例示】

① 訴訟関連経費

② 議員が個人的に参加している団体の会費や会合への参加費

③ 日常的に使用する自動車・バイク等の購入等及び維持管理(公租、車検、保険、修理、駐車場、燃料)に関する経費

④ 個人的技能の習得に関する経費

⑤ 個人の趣味等に関する経費

⑥ 観光、レクリエーション、親睦会、宗教活動等に関する経費

5 議員個人及びその関係者の資産形成につながる経費

【例示】

① 自己所有・家族所有の事務所の賃借料、改修経費等

② 3親等以内の親族への賃金・給料・手当等の支給

③ 不動産、高額備品の購入

④ その他、議員個人等の資産形成につながるおそれのある支出

4 全ての項目に共通する事項

1 按分割合

政務活動とその他の活動が併存している場合で、合理的かつ明確に区別して説明することが困難な場合は、原則として以下の割合を上限として充当できるものとする。

① 政務活動がその他の議員活動と併存している場合

・政務活動 1/2

・その他の議員活動(政党活動、後援会活動等) 1/2

② 政務活動とその他の議員活動及び私的活動が併存している場合

・政務活動 1/3

・その他の議員活動(政党活動、後援会活動等) 1/3

・私的活動 1/3

2 交通費

① 原則として、グリーン車両、ビジネスクラスの航空運賃には充当できない。

② 行き先・目的不明の鉄道・バス運賃、タクシー代、ガソリン代、高速道路料金等には充当できない。

③ プリペイドカード(パスモ・スイカ等電子マネー類)は購入時に計上せず、使用時に交通費の実費を充当する。期日・区間・目的を明示する。

3 会費(食事・飲食代含む)

① 区政に関わる諸団体が主催する新年会・忘年会・周年行事等、飲食を主目的とする会合の会費には充当できない。

② 個人の趣味等に関するもの及び議員が一般市民として参加するための年会費等には充当できない。

③ 原則として、会派内や議員同士の会議及び懇親会等に掛る食料費には充当できない。

④ 会議を行うには不適切な場所(カラオケ、バー、ライブハウス、居酒屋等)で行われた会議等の飲食代には充当できない。

4 その他

① 鉄道運賃等、領収書を徴することが困難なものについては、会派の代表者が記名・押印した支払証明書を作成し、領収書に代えることができる。

② 口座振込やクレジットカードによる支払い等で、領収書を徴することが困難な場合には、当該請求書に支払内容が明らかになるような証拠書類を添付する。

③ 備品購入を行う場合の取扱いについては、10 事務所費(2)事務機器購入費・備品費の項目を準用する。

5 項目別使途基準

1 調査研究費

<内容・例示>

○ 会派が行う区の事務、地方行財政等に関する調査研究及び調査委託に関する経費

・会場費、会費、資料費、講師・協力員謝礼、機材借上料、調査委託料

・その他調査研究活動に付随して支出した経費

○ 会派が行う調査研究活動のために必要な先進地調査又は現地調査に要する経費

・交通費、資料費、宿泊費、会費、入場料、写真現像料、謝礼品購入費、文書通信費

・その他調査研究活動に付随して支出した経費

<指針>

① 管外視察等の経費に充当する場合には、収支報告書に日時・場所・調査目的・調査内容・行程・参加者、経費等を記載した管外視察報告書(別記様式第1号)を添付する。

② 管外視察等における調査目的及び調査内容は、区政との関連性を有する事柄とする。

③ 国内旅行に関わる宿泊費は、1泊当たり15,000円(夕食・朝食代相当額を含む)を上限とする。

④ 訪問先への土産代等には充当できない。

⑤ 管外視察等に要したガソリン代は、走行距離等を勘案して充当する。

⑥ 旅行先での食事(外食)代には充当できない。

⑦ 観光施設を順次巡るものや、旅行業者の観光パック旅行と同様なものと認められる管外視察には充当できない。

⑧ 観光地への立ち寄りなど、調査目的以外の行程に要した経費は充当できない。

⑨ 外部団体への調査委託を実施する場合は、業務委託契約書を取り交わし、収支報告書にその写しを添付し、会派において5年間保存する。

2 研修費

<内容・例示>

○ 会派が研修会を開催するために必要な経費

・会場費、資料印刷費、講師・協力員謝礼、機材借上料、調査委託料、交通費、弁当・茶菓子代、文書通信費

○ 団体等が開催する研修会の参加に要する経費

・出席者負担金、会費、交通費、宿泊費、資料費

<指針>

① 研修会の開催又は参加経費への充当は、会派の判断とする。ただし充当する場合には、研修等の日時・会場・テーマ等が確認できる資料を会派において5年間保存する。

② 講師等への謝礼の額及び弁当・茶菓子代等は社会通念上妥当な範囲内とし、会派の判断とする。

③ 原則として、会派内の研修会における弁当代等には充当できない。

3 広報費

<内容・例示>

○ 会派が行う活動、区政について区民に報告するために要する経費

・印刷製本代、原稿料、文書通信費、情報通信費、ホームページ作成委託料、人件費、機材借上料、事務用品費、会場費、放送放映料、新聞折込み手数料

<指針>

① 政党活動・後援会活動と併存している会派の広報活動については、所要経費の2分の1を上限とする。ただし、紙面の分量等合理的な方法により按分が可能である場合は、その按分比率等により算出した額を充当することができる。

② 作成された広報紙等の成果物は、会派において5年間保存する。

4 広聴費

<内容・例示>

○ 会派が行う区民からの区政及び会派の活動に対する要望、意見の聴取、区民相談等の活動に要する経費

・会場費、資料印刷費、文書通信費、機材借上料、茶菓代、会費、交通費

<指針>

・区政に関わる諸団体が主催する会合のうち、忘年会・新年会・周年行事・懇談会等飲食を主目的とした会合への出席に要する会費には充当できない。

5 要請・陳情活動費

<内容・例示>

○会派が要請・陳情活動を行うために必要な経費

・文書通信費、交通費、事務用品費

<指針>

・会派が区政に関する事項について、公的機関、関係機関、関係団体に対し要請・陳情活動を行う場合に充当することができる。

6 会議費

<内容・例示>

○会派が行う各種会議、団体等が開催する意見交換会等各種会議への参加に要する経費

・会場費、資料費、機材借上料、交通費、弁当・茶菓子代、文書通信費、出席者負担金、会費

<指針>

・会派が行う場合、団体等が開催する場合とも区政に関係するテーマにかかる意見交換会や会議であること、団体については区政の推進に関係する団体であることを要件とする。

7 資料作成費

<内容・例示>

○ 会派の行う政務活動のために必要な資料の作成に要する経費

・印刷製本代、コピー費、翻訳料、筆耕料、原稿料、写真現像料、事務用品費

<指針>

① 資料作成費については、特定の資料作成に要した経費を計上することとし、日常的に使用される事務用品費、事務機器購入・リース料等は、事務所費に計上する。

② 作成された資料は、会派において5年間保存する。

8 資料購入費

<内容・例示>

○ 会派の行う政務活動のために必要な図書、資料等の購入に要する経費

・図書購入費、雑誌、新聞購読料、CD―ROM・DVD・ビデオテープ購入費

<指針>

① スポーツ新聞の定期購読料には充当できない。

② 書籍を購入した場合には、書籍名を支出明細書に明記する。なお週刊誌を購入した場合には、刊行月日及び目的を明記する。

③ 図書カードの購入費には充当できない。

9 人件費

<内容・例示>

○ 会派の行う政務活動を補助する職員を雇用する経費

・給料等、賃金、各種手当、交通費、社会保険料

<指針>

① 会派事務所に勤務する常勤職員の人件費は、業務の中に政務活動以外の事務が併存する場合には、合理的かつ明確に区分できる場合を除き、支給総額の4分の3を上限とする。

② 一時雇用の臨時職員(アルバイト等)の人件費は、政務活動事務に関する部分の全額を充当することができる。

③ 雇用実態を示す書類(雇用契約書・勤務実績表)等は、会派において5年間保存する。

10 事務所費

<内容・例示>

○ 会派の行う政務活動のために必要な事務所の設置及び管理に要する経費

・事務所賃借料、光熱水費、事務機器購入費、事務用品費、備品費、各種リース料、来客用消耗品費、修理費、放送受信料、情報通信費

<指針>

(1) 事務所賃借料・光熱水費

① 会派事務所のほか、議員が会派の一員として活動するために事務所を借り上げたときは、その賃借料の全額を充当することができる。但し、自宅及び後援会事務所は対象外とする。

② 事務所借上げ経費を充当する場合には、収支報告書に契約書の写しを添付する。

③ 当該事務所が、政務活動以外にも使用されている場合には、賃借料の2分の1を上限とする。

④ 水道光熱費は、そのライフラインが独立している事務所に限り、所要経費の全額を充当することができる。ただし、当該事務所が政務活動以外にも使用されている場合には、その2分の1を上限とする。

(2) 事務機器購入費・備品費

① 事務機器等の高額備品、及び耐用年数が議員の任期を越える備品の調達については、可能な限りリース契約によるものとする。

② 備品の購入・処分は会派が行うこととし、取得価格が1件3万円以上の備品については、購入日、品名、取得価格、管理者名、設置場所等が記載された備品管理台帳(別記様式第2号)を備え、会派において5年間保管する。

③ 会派は、特定の備品を議員に管理させることができる。その場合、当該管理者が議員でなくなったときは会派に、会派がない場合には区議会事務局に返納する。

④ リース期間の満了により所有権を取得した備品は、備品管理台帳に記載する。

(3) 放送受信料・情報通信費

① 会派が契約する固定電話及び携帯電話は、使用料の全額を充当することができる。ただし、通話料の中に政務活動以外のものが混在すると認められる場合には、使用料総額の2分の1を上限とする。

② 会派が契約するインターネット使用料、TV受信料、CATV受信料は、全額を充当することができる。

③ ホームページの作成(更新)経費は、全額計上することができる。ただし政党等の記事が混在する場合には、その2分の1を上限とする。

6 本取扱指針に記載のない事項の判断

上記、取扱指針に記載のない事項の執行については、使途基準の範囲内において社会通念に照らし、会派の責任で行うものとする。

その場合、当該会派は、個別具体的に説明責任を果たせるようにしておかなければならない。

附 則

1 この指針は、平成25年4月1日から施行する。

別記様式第1号

 略

別記様式第2号

 略

豊島区議会政務活動費取扱指針

平成25年3月27日 議会議長訓令甲第1号

(平成25年4月1日施行)

体系情報
第2編 議会・選挙・監査/第1章
沿革情報
平成25年3月27日 議会議長訓令甲第1号