○富士見町老人福祉措置要領

平成27年8月10日

告示第55号

富士見町老人福祉措置要領(平成8年富士見町訓令第3号)の全部を改正する。

(趣旨)

第1条 この要領は、老人福祉法(昭和38年法律第133号。以下「法」という。)、老人福祉法施行令(昭和38年政令第247号)及び老人福祉法施行規則(昭和38年厚生省令第28号。以下「省令」という。)によるほか、法の施行について、必要な事項を定めるものとする。

(措置の対象範囲)

第2条 町長が実施する措置の対象範囲は、当該老人の居住地又は現在地(法第11条第1項第1号若しくは第2号又は生活保護法(昭和25年法律第144号)第30条第1項ただし書の規定により入所している者については、その者の入所前の居住地又は現在地)が町内にある者とする。ただし、居住地がないか、又は明らかでない者に対する措置の実施は次のいずれかに該当するものとする。

(1) 措置を要する老人が生活保護法第11条第1項の規定により保護を受けている者(以下「被保護者」という。)で、当該保護の実施機関が認定した現在地が町内のとき。

(2) 措置を要する老人が被保護者でない者であって、町内の社会福祉施設及び病院等に入所、入院している者。ただし、生活保護法第38条に規定する救護施設、更生施設及び宿所提供施設、法第20条の4、第20条の5及び第20条の6に規定する養護老人ホーム、特別養護老人ホーム及び軽費老人ホーム並びに児童福祉法(昭和22年法律第164号)第38条に規定する母子生活支援施設に入所している者は除く。

(3) 措置を要する老人が被保護者でない者であって、浮浪者等であるときは、その措置を採る時点においてその者の現在地が町内のとき。

(備付書類)

第3条 町長は、法第11条第1項又は第2項の規定により措置した者(以下「被措置者」という。)について、老人措置(指導)台帳(様式第1号)を及び次に掲げる書類を作成し、常に、その記載事項につき整理しておくものとする。

(1) ケース番号登載簿(措置開始申出書等受理簿)(様式第2号)

(2) ケース記録表(様式第3号)

(3) 面接(通告)記録表(様式第4号)

(4) 老人保護措置費支給台帳(様式第5号)

(5) 養護受託者申出書受理簿(様式第6号)

(6) 養護受託者登録簿(様式第7号)

(入所判定委員会の設置等)

第4条 町長は、養護老人ホーム又は特別養護老人ホーム(以下「老人ホーム」という。)への入所措置の要否を判定するため、入所判定委員会を設置し、入所措置の開始及び変更に当たっては入所判定委員会の意見を聴くものとする。ただし、特別養護老人ホームに係る入所判定については、介護保険法(平成9年法律第123号)第14条に規定する介護認定審査会における同法第27条による要介護認定の結果を基本とするものとし、入所判定委員会を開催しないこととして差し支えないものとする。

2 前項に規定するもののほか、高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(平成17年法律第124号)第9条の規定により、養護者による高齢者虐待を受け、生命又は身体に重大な危険が生じているおそれがあると認められる老人を一時的に保護する場合については、入所判定委員会の開催を待つことなく、入所措置を行うことができるものとする。

3 養護老人ホームに係る入所判定の要否の検討に当たっては、入所判定委員会において、次条に規定する入所措置の基準に基づきその者の健康状態、その置かれている環境の状況、経済的理由等について老人ホーム入所判定審査票(様式第8号)により総合的に判定を行い、その結果を町長に報告するものとする。

4 特別養護老人ホームに係る入所措置の要否の検討に当たっては、次条に規定する入所措置の基準に基づき、介護保険法第27条による要介護認定の結果により総合的に判定を行うものとする。

(入所措置の基準)

第5条 養護老人ホーム 法第11条第1項の規定により、老人を養護老人ホームに入所させ、又は入所を委託する措置は、当該老人が次の各号のいずれにも該当する場合に行うものとする。

(1) 健康状態が次のの基準に該当し、かつ、環境の状況がの基準に該当すること。

事項

基準

ア 健康状態

・入院加療を要する病態でないこと。

イ 環境の状況

・家族や住居の状況など、現在置かれている環境の下では在宅において生活することが困難であると認められること。

(2) 経済的理由で次のいずれかに該当しているとき。

 当該65歳以上の者の属する世帯が生活保護法による保護を受けている世帯に属するとき。

 当該老人の属する世帯の生計中心者が、地方税法(昭和25年法律第226号)に規定する町民税の所得割を課されていない者であるとき。なお、当該老人の属する世帯の生計中心者は、老人の扶養義務者であるかどうかにかかわらないものとする。

 災害の発生等により所得の状況に著しく変動がある等のため、当該老人の属する世帯又はその生計中心者が前記に相当する状態にあると認められるとき。

 生計中心者が当該老人の配偶者でないとき、又は養護老人ホームの入所の要件に該当するときであって生計中心者と当該老人とを同一世帯として規定することが当該老人の福祉を著しく阻害すると認められるときは、同一世帯にないものとみなすものとする。

 生計中心者に対する町民税の課税年度は、措置を必要とする時点において、把握できる最も近い年度の課税状況によること。なお、措置を必要とする時点とは、措置を開始する日とする。

2 特別養護老人ホーム 法第11条第1項第2号の規定により、老人を特別養護老人ホームに入所させ、又は入所を委託する措置は、当該老人が、要介護認定において要介護状態に該当し、かつ、健康状態が前項第1号アに掲げる基準に該当するときに行うものとする。ただし、やむを得ない事由により介護保険法に規定する介護老人福祉施設に入所することが著しく困難であると認められるときに限る。

(養護委託の措置基準)

第6条 法第11条第1項第3号の規定による養護委託の措置は、次のいずれかに該当するときは行わないものとする。

(1) 当該老人の身体又は精神の状況、性格、信仰等が受託者の生活を乱すおそれがあるとき。

(2) 養護受託者が老人の扶養義務者であるとき。

(措置の開始、変更及び廃止)

第7条 町長は、老人ホームへの入所又は養護委託の措置の基準に適合する老人については、措置を開始するものとする。なお、措置を開始した後、随時、当該老人及びその出身世帯を訪問し、必要な調査及び指導を行うものとする。

2 町長は、老人ホームの入所及び養護受託者への委託の措置のうち、いずれかの措置をとられている老人が他の措置をとることが適当であると認められるに至ったときには、その時点において、措置を変更するものとする。また、老人ホームの施設長は、当該施設の入所者について措置の変更又は廃止を必要とする事由が生じたと認めるときは、速やかに町長に対して報告を行うとともに被措置者状況変更届(様式第9号)により届けるものとする。

3 町長は、老人ホームへの入所又は養護受託者への委託の措置を受けている老人が次のいずれかに該当するときには、その時点において、措置を廃止するものとする。

(1) 措置の基準に適合しなくなったとき。

(2) 入院その他の事由により老人ホーム又は養護受託者の家庭以外の場所で生活する期間が3月以上にわたることが明らかに予想されるとき、又はおおむね3月を超えるに至ったとき。

(3) 養護老人ホームへの入所の措置を受けている老人が、介護保険法に基づく施設サービスの利用が可能になったとき。

(4) 特別養護老人ホームへの入所の措置を受けている老人が、やむを得ない事由の解消により、介護保険法に基づく施設サービスの利用が可能になったとき。

4 町長は、老人ホーム入所者について、年1回入所継続の要否について見直すものとする。

(65歳未満の者に対する措置)

第8条 法第11条第1項第1号又は第3号に規定する措置において、65歳未満の者であって特に必要があると認められる者は、法第11条第1項第1号又は第3号のいずれかの措置の基準に適合する者であって、60歳以上の者について行うものとする。ただし、60歳未満の者であって次のいずれかに該当するときは、老人ホームの入所措置を行うものとする。

(1) 老衰が著しく、かつ、生活保護法に定める救護施設への入所要件を満たしているが、救護施設に余力がないため、これに入所させることができないとき。

(2) 介護保険法施行令(平成10年政令第412号)第2条第6号に規定する初老期における認知症に該当するとき。

(3) 当該老人の配偶者が老人ホームへの措置を受けるときであって、かつ、その者自身が老人ホームの入所基準のうち、年齢以外の基準に適合するとき。

2 法第11条第1項第2号に規定する措置において、65歳未満の者であって特に必要であると認められるものは、同号の措置の基準に適合するものであって、介護保険法第7条第3項第2号に該当するものについて行うものとする。

(要措置者の発見及び調査)

第9条 町長は、要措置者の発見に努めるとともに住民、関係行政機関等から要措置者の発見の協力が得られるよう、制度について周知徹底を図るものとする。

2 町長は、老人、その家族、民生委員等から申し出、通告等により、又は自らの調査により措置の対象とみられる老人を発見したときは、措置の要否を判定するため、本人又はその扶養義務者に係る養護の状況、心身の状況、生計の状況その他必要な事項につき調査を行い、又は必要に応じて、民生委員、税務官署等に調査を依頼するものとする。

(措置の申出)

第10条 町長は、法第11条第1項の規定による措置の開始、変更又は廃止を行おうとするときは、本人又はその扶養義務者等から老人福祉法による措置申出書(様式第10号)を提出させるよう指導するものとする。

2 町長は、措置開始の申出又は通告等があったものについては、措置開始申出書等受理簿(様式第2号)に登載し、整理するものとする。

(老人ホームの入所措置決定時の事前説明等)

第11条 町長は、老人ホームの入所決定時に入所希望者及びその家族に対して措置制度の仕組みや老人福祉施設の種類とそれぞれの機能について事前に説明し、理解を求めておくものとする。

2 町長は、入所判定委員会の判定により要措置となった後、入所するまで数か月の期間を要する場合で本人等の状況が入所判定時に比べ著しく変動したと認められるときは、実際に入所する時点で再度判定を行うものとする。

3 町長は、老人ホームへの入所措置変更等に際しては、入所者及び家族の意思を十分聴取するとともに措置の趣旨について十分説明し、理解と合意を得た上で措置変更を行うものとする。

(措置の決定等)

第12条 町長は、第7条の規定により措置の開始、変更又は廃止を行おうとするときは、措置決定調書(様式第11号)によりするものとする。

2 町長は、前項の決定をしたときは、措置開始(変更・廃止)通知書(様式第12号)により本人又はその扶養義務者に通知するとともに、入所委託(解除)通知書(様式第13号)又は養護委託(解除)通知書(様式第14号)により当該老人ホームの長又は養護受託者にそれぞれ通知するものとする。

3 町長は、措置の申出を不採用としたときは、措置申出不採用通知書(様式第15号)により申出者に通知するものとする。

(養護受託者の決定)

第13条 町長は、省令第1条の7に規定する養護受託希望申出書(様式第16号)を受理したときは、申出者を養護受託者とすることの適否について審査を行い、適当と認めた者については、養護受託決定通知書(様式第17号)により、不適当と認めた者については養護受託者申出不採用通知書(様式第18号)により申出者に通知するものとする。

2 町長は、養護受託者を決定するに当たっては、次の基準に適合する者について行うものとする。

(1) 本人及びその家族が老人の養護受託について理解と熱意を有する者

(2) 本人及びその家族が身体的、精神的に健康な状態の者

(3) 当該世帯の経済的状況が、委託する老人の生活を圧迫するおそれがない者

(4) 受託の動機に、老人の労働力搾取又は委託費の搾取のおそれがない者

(5) 本人及びその家族の性格、信仰等が老人の心身に悪影響を及ぼすおそれがない者

3 次のいずれかに該当するときは、委託の措置は行わないものとする。

(1) 当該老人の身体及び精神の状況、性格、信仰等が受託者の生活を乱すおそれがあるとき。

(2) 養護受託者が老人の扶養義務者であるとき。

(3) その住家の規模、構造及び環境が、老人の健康な生活に適さないとき。

(養護の委託)

第14条 町長は、養護委託の措置を決定するに当たっては、受託者に対し、あらかじめ、次の措置をとるものとする。

(1) 次項に定める受託の条件を十分了知させること。

(2) 委託しようとする老人の健康状態、経歴、性格、信仰等について了知させること。

(3) 委託しようとする老人と養護受託者とを面会させること。

(4) 委託しようとする老人と養護受託者が委託の措置について合意に達していることを確認すること。

2 町長は、養護委託の決定をしたときは、養護受託者に対し、委託の条件として次に掲げる事項を文書をもって通知するとともに、養護受託者決定報告書(様式第19号)により諏訪保健福祉事務所長に報告するものとする。

(1) 処遇の範囲及び程度

(2) 委託費の額及び経理の方法

(3) 老人又は受託者が相互の関係において損害を被った場合、実施機関がこれを賠償する責めを負わないこと。

(4) 町長が養護受託者に対し老人の養護に関し必要な指導をしたときは、これに従わなければならないこと。

(移送)

第15条 町長は、老人が老人ホームに入所するとき若しくは老人ホームから退所する場合、又は老人が養護受託者の家庭に入るとき若しくは養護受託者の家庭から出るときにおいては、必要に応じて移送を行うものとする。ただし、老人ホームに入所している者若しくは養護受託者にその養護を受託されている者が生活保護法の医療扶助により入(通)院するとき、又は入院している被保護者が老人ホームに入所するとき若しくは養護受託者の家庭に入るときには、移送は行わないものとする。

(葬祭の措置)

第16条 法第11条第2項の規定による葬祭又は葬祭の委託の措置は、老人ホームに入所していた者及び養護受託者にその養護を委託していた者が死亡したときにおいて、速やかに葬祭を行う者の有無を調査し、葬祭を行う者がいないことを確認した上で行うものとする。

2 葬祭の措置は、死亡の診断若しくは死体の検案、死体の運搬、火葬若しくは埋葬、納骨等適当と認められる範囲内において行うものとする。

3 第1項の葬祭の委託は、葬祭委託書(様式第20号)により行うものとする。

(遺留品の処分)

第17条 法第27条に規定する遺留品の処分の取扱いは、生活保護法第76条の規定する遺留金品処分の例による。

2 老人ホームの長は、入所者が死亡したときは、入所者死亡に伴う遺留金品届(様式第21号)に遺留金品を添えて町長に速やかに提出するものとする。

3 前項の届出を受理した町長は、遺留金品を確認するとともに、老人ホームの長に対し遺留金品受領書(様式第22号)を交付するものとする。この場合において、当該死亡した入所者に係る相続人がいるときは、その代表者に対し遺留金品引渡書(様式第23号)に遺留金品を添えて引き渡すとともに遺留金品受領書(様式第24号)を徴するものとする。

4 町長は、相続人がいることが明らかでないときは、家庭裁判所に対し、民法(明治29年法律第89号)第952条の規定による相続財産管理人の選任請求を行うものとする。

(措置費の請求等)

第18条 老人ホームの長及び養護受託者は、その月の措置に関する費用について概算交付を受けようとするときは、老人保護措置費請求書(様式第25号)に措置費概算払請求計算書(様式第26号)を添付して当該月の5日までに町長に請求するものとする。ただし、6月にあっては6月分及び7月分の2か月分を、12月にあっては12月分、翌年の1月分及び2月分の3か月分を請求することができるものとする。

2 町長は、前項の請求書を受理したときは、これを審査し、請求のあった月の15日までに交付するものとする。

(措置費の精算等)

第19条 老人ホームの長及び養護受託者は、概算交付を受けた措置費について、翌月5日までに老人保護措置費精算書(様式第27号)に老人保護措置費精算内訳書(様式第28号)を添付して町長に提出しなければならない。ただし、第18条第1項ただし書の規定により概算交付を受けたときは、それぞれ8月5日又は3月5日までに老人保護措置費精算書に概算交付を受けた月ごとに作成した老人保護措置費精算内訳書を添付して行うものとする。

2 老人ホームの長及び養護受託者は、老人保護措置費交付基準額の改正等により交付を受けた措置費に追加請求又は返還すべき額を生じたときは、老人保護措置費追加請求(返還)(様式第29号)に老人保護措置費追加(返還)計算書(様式第30号)を添付して町長に提出するものとする。

(老人保護措置費交付基準の改正があったときの措置費の請求及び精算)

第20条 第18条第1項の規定による概算交付の請求をするときにおいて、当該月の初日までに交付基準額の改定通知があったときは、改正された額より行うものとする。

2 前条第1項の規定による精算をするときにおいて、概算交付を受けた当該月中に交付基準額の改正通知があったときは、改正された額により行うものとする。

3 前条第1項の規定による精算書を提出した日以後において交付基準額の改正通知があったときには、前条第2項の規定により行うものとする。

(その他)

第21条 この要領に定めるもののほか、必要な事項は、町長が別に定める。

この要領は、公布の日から施行する。

(平成28年2月8日訓令第3号)

この要領は、平成28年4月1日から施行する。

(平成29年5月2日告示第47号)

この要領は、公布の日から施行する。

画像画像

画像

画像

画像

画像

画像

画像

画像画像

画像

画像

画像

画像画像

画像

画像画像

画像

画像画像

画像

画像

画像

画像画像

画像画像

画像画像

画像画像

画像画像

画像

画像

画像

画像

画像

画像

富士見町老人福祉措置要領

平成27年8月10日 告示第55号

(平成29年5月2日施行)

体系情報
第7編 生/第1章
沿革情報
平成27年8月10日 告示第55号
平成28年2月8日 訓令第3号
平成29年5月2日 告示第47号