○富士見町議会議員政治倫理条例

令和5年12月13日

条例第20号

(目的)

第1条 この条例は、富士見町議会基本条例(平成31年富士見町条例第25号)第3条第4号の規定に基づき、富士見町議会議員(以下「議員」という。)に求められる政治倫理に関し必要な事項を定めることにより、公正で民主的な町政の発展に寄与することを目的とする。

(議員の責務)

第2条 議員は、町民に負託された議員であることを自覚し、次条に規定する政治倫理基準を遵守して活動しなければならない。

(政治倫理基準)

第3条 政治倫理基準は、次の各号のとおりとする。

(1) 不正を疑われるような金品の授受、飲食の供応その他これに類する行為をしないこと。

(2) 政治的又は道義的な批判を受けるおそれのある寄附を受けないものとし、議員の後援団体に対しても同様に取り扱わせるよう措置すること。

(3) 町が行う委託及び請負の契約に関し、特定の企業、個人、団体等に対し、有利又は不利な取り計らいをしないこと。

(4) 町の職員の公正な職務の執行を妨げ、又はその権限若しくは地位による影響力を不正に行使させるような働きかけをしないこと。

(5) SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)等のウェブサイトを始め、あらゆる手段による情報発信又は発言を行う場合(第三者をしてこれらをさせる場合を含む。)は、ひぼう中傷の言動その他他人の名誉を毀損し、又は人格を損なわせる行為をしないこと。

(6) 嫌がらせ、強制、圧力をかける等のハラスメントその他人権侵害のおそれのある行為をしないこと。

(7) 職務上知り得た情報をみだりに他人に知らせ、又は不正に利用しないこと。

(8) 前各号に定めるもののほか、法令に違反する行為をしないこと。

(審査の請求)

第4条 議員は、前条に規定する政治倫理基準に違反する事実があると認めるときは、議員2人以上の連署を持って、その代表者から議長に対し、審査を請求することができる。

2 選挙権を有する町民(地方自治法第18条に規定する選挙権を有する者をいう。)は、政治倫理基準に違反する事実があると認めるときは、10人以上の連署をもって、その代表者から議長に対し、審査を請求することができる。

3 前2項の規定による審査の請求をしようとする者は、政治倫理基準に違反する事実があることを証する書類等を添えて議長に提出しなければならない。

(審査会の設置)

第5条 議長は、前条第1項又は第2項に規定する審査の請求を受けたときは、速やかに富士見町議会議員政治倫理審査会(以下「審査会」という。)を設置するものとする。

(所掌事務)

第6条 審査会は、政治倫理基準に違反する行為の存否について審査を行い、その結果を議長に報告するものとする。

(組織)

第7条 審査会は、委員5人以内をもって組織する。

2 審査会の委員(以下「委員」という。)は、議員のうちから議長が指名する。ただし、審査の対象となる議員(以下「審査対象議員」という。)及び審査の請求を行った議員は、委員になることができない。

(任期)

第8条 委員の任期は、指名された日から当該請求を受けた事案の審査が終了するまでの間とする。ただし、議員の職を失ったときは、その任期を終了するものとする。

(会長及び副会長)

第9条 審査会に会長及び副会長を置き、委員の互選によりこれを定める。

2 会長は、審査会を代表し、会務を総理する。

3 副会長は、会長を補佐し、会長に事故あるとき、又は会長が欠けたときは、その職務を代理する。

(会議)

第10条 審査会の会議(以下「会議」という。)は、会長が招集する。

2 会議は、委員の半数以上が出席しなければ、開くことができない。

3 会議の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。

4 会議は、非公開とする。

5 会長は、必要があると認めるときは、審査対象議員、審査の請求を行った代表者その他関係人に会議への出席を求め、その意見若しくは説明を聴き、又は資料の提出を求めることができる。

6 前項の規定により会議の出席又は資料の提供を求められた審査対象議員又は審査の請求を行った代表者は、これに応じなければならない。

7 第5項の規定により会議の出席又は資料の提供を求められた関係人は、正当な理由がない限り、これを拒んではならない。

8 会長は、審査対象議員から弁明の機会を求められたときは、これに応じなければならない。

9 会長は、審査のために必要があると認めるときは、有識者から意見を聴くことができる。

(審査結果の報告)

第11条 審査会は、審査を終了したときは、議長に対し、速やかにその審査の結果を報告しなければならない。この場合において、政治倫理基準に違反する行為があると認めるときは、当該報告に次の各号のいずれかの措置を講ずるよう意見を付さなければならない。

(1) 議長による口頭注意

(2) 文書による厳重注意

(3) 議員の辞職勧告

(4) その他必要と認める措置

(審査結果の通知)

第12条 議長は、前条の規定による報告を受けたときは、審査の請求を行った代表者及び審査対象議員に対し、速やかに審査の結果を通知しなければならない。

(審査の結果とるべき措置)

第13条 審査対象議員は、審査の結果、政治倫理基準に違反する行為があると認められたときは、その結果を尊重し、速やかに政治倫理の確保のために、自ら必要な措置を講じなければならない。

2 議長は、議会の名誉と品位を守り、町民の信頼を回復するため、審査の結果を尊重し、必要な措置を講ずるものとする。

(公表)

第14条 議長は、第12条の規定による報告を受けたとき、又は審査対象議員が前条第1項の措置を講じたとき、若しくは同条第2項の措置を講じたときは、速やかにその概要を公表しなければならない。

(議長の職務の代行)

第15条 議長が審査対象議員となったときは副議長が、議長及び副議長がともに審査対象議員となったときは年長の議員が、議長の職務を行うものとする。

(補則)

第16条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、議長が別に定める。

この条例は、公布の日から施行する。

富士見町議会議員政治倫理条例

令和5年12月13日 条例第20号

(令和5年12月13日施行)