○篠栗町「町民の命を守るささぐりづくり」条例

令和3年6月18日

条例第8号

前文

私たちの篠栗町は、弘法大師空海ゆかりの、霊山若杉山の麓、お遍路で知られる「思いやりの町」として江戸時代後期から発展してきました。昔ながらの里山と農村地帯における地域の人々の日頃の営みの中で育まれたきずなの深さは、永く篠栗町の誇りでした。

近年、全国的に、生活困窮、育児や介護疲れ、いじめなど様々な悩みを抱えた人々が、現在の希薄になった人間関係の中で孤立し、救いの声を上げることができないまま、そしてその声を周囲の人たちが拾うことができないまま、尊い命が失われている現状があります。そうした現象は、都市化や生活様式の変化、核家族化などにより、地域での住民同士の関係性や家族内での繋がりに変化が起きていることが要因の一つになっているといえます。そしてその波は、私たちのまち篠栗町にも広がりつつあります。

そうした今だからこそ、私たちは、昔ながらの篠栗町の良さを思い出し、全世代における孤立化を防止するとともに、孤立する人を町民みんなで支え合い、助け合い、人と人との繋がりを大切にして、共に生きる昔ながらの地域づくりを再構築する必要に迫られています。

この条例は、篠栗町の人を大切にする思いやりの心を保ち続けるために、町行政だけでなく住民、議会はじめ篠栗町に関わる全ての人々が協働して取り組む基本理念と基本原則を明記し、篠栗町に関わるみんなが主体となって町民の命を守るためのまちづくりの実現を目指すものです。

私たちは、篠栗町の全ての住民の命を守るための規範として、ここに「町民の命を守るささぐりづくり」条例を定めます。

(目的)

第1条 この条例は、「町民の命を守るささぐりづくり」に関する基本理念及び基本原則を明らかにするとともに、「町民の命を守るささぐりづくり」を進める上で重要となる住民、活動団体、事業者、議会、町長、町職員の役割と責務を定めることにより、みんなが主体となって協働し、もって「町民の命を守るささぐりづくり」の実現を目指すものです。

(定義)

第2条 この条例における用語の定義は、次のとおりとします。

(1) 町民の命を守るささぐりづくり 人と人との繋がりが薄れつつある現在において、様々な要因を抱え、孤立しがちな生活になっている人や世帯を孤立させることなく、必要な支援等を通して全ての町民がかけがえのない個人として尊重される篠栗町の社会づくりをいいます。

(2) 住民 町内に在住し、通勤し、又は通学する者をいいます。

(3) 活動団体 町内において地縁又は目的によって組織し、公益性のある活動を行う団体をいいます。

(4) 事業者 町内において営利を目的として事業を行う法人その他の者をいいます。

(5) 町 町の執行機関をいいます。

(6) 協働 住民、活動団体、事業者、議会及び町がそれぞれの果たすべき役割と責務を自覚し、相互に協力することをいいます。

(この条例の位置付け)

第3条 この条例は、「町民の命を守るささぐりづくり」の基本を定めるものであるから、この条例の趣旨を最大限に尊重して「町民の命を守るささぐりづくり」を進めるとともに、他の条例、規則、計画等の制定改廃等に当たっては、この条例との整合を図るものとします。

(協働の原則)

第4条 「町民の命を守るささぐりづくり」は、住民、活動団体、事業者、議会及び町がそれぞれの役割と責務を認識し、協働して行うものとします。

(住民の役割と責務)

第5条 住民は、「町民の命を守るささぐりづくり」の主体であることを自覚し、何らかの支援が必要と思われる者を覚知したとき又は自らが支援を必要とするときは、直ちに町にその旨を連絡するよう努めるものとします。

(未成年者の役割と責務)

第6条 18歳未満の未成年者は、次世代の担い手として「町民の命を守るささぐりづくり」に関心を持ち、それぞれの年齢にふさわしい理解と行動をするよう努めるものとします。

(活動団体の役割と責務)

第7条 活動団体は、「町民の命を守るささぐりづくり」の重要な担い手としての役割を認識し、自らが地域や目的のために主体的に活動するとともに、住民や町と協働して「町民の命を守るささぐりづくり」を推進するよう努めるものとします。

(事業者の役割と責務)

第8条 事業者は、地域社会の一員として、公益的活動の意義を認識し、自発的に「町民の命を守るささぐりづくり」の推進に貢献するよう努めるものとします。

(議会の役割と責務)

第9条 議会は、議決機関であるとともに町に対する監視機関であることを認識し、「町民の命を守るささぐりづくり」の実現に向け、住民の信託に応え、住民の福祉の増進に努めます。

(町長の役割と責務)

第10条 町長は、町の最高責任者として統率力及び指導力を発揮し、「町民の命を守るささぐりづくり」の実現に向け、必要な施策を推進します。

(町職員の役割と責務)

第11条 町職員は、全体の奉仕者として住民、活動団体、事業者等との信頼関係づくりに努め、「町民の命を守るささぐりづくり」の実現に向け、誠実に職務を遂行します。

附 則

この条例は、公布の日から施行する。

篠栗町「町民の命を守るささぐりづくり」条例

令和3年6月18日 条例第8号

(令和3年6月18日施行)