○吉見町公共物管理条例

平成15年3月13日

条例第10号

(目的)

第1条 この条例は、公共物の保全又は利用に関し、法令に特別の定めがあるものを除くほか、必要な事項を定め、もって公共の福祉を増進することを目的とする。

(用語の意義)

第2条 この条例において、「公共物」とは、次の各号に掲げるものをいう。

(1) 町有土地における道路法(昭和27年法律第180号)を適用しない道路

(2) 町有土地における河川法(昭和39年法律第167号)を適用又は準用しない河川

(3) 町有土地における水路、ため池、湖沼、溝渠、その他の土地又は水面

(4) 前各号に附属する工作物、物件又は施設

2 この条例において「生産物」とは、公共物から生ずる石、土砂、砂れき、竹木及び草その他のものをいう。

(行為の禁止)

第3条 何人も公共物に関し、次の各号に掲げる行為をしてはならない。

(1) みだりに公共物を損壊し、又は汚損すること。

(2) みだりに公共物に塵芥、汚物、石、土砂、竹木若しくは廃棄物等を投棄すること。

(3) みだりに公共物の保全又は利用に支障を及ぼすおそれのある行為をすること。

(許可)

第4条 公共物について次の各号に掲げる行為をしようとする者は、町長の許可を受けなければならない。許可を受けた事項を変更しようとするときも同様とする。

(1) 工作物及びその他の施設を新築、改築又は除去するとき。

(2) 流水水面又は敷地を使用するとき。

(3) 流水を利用するためにこれを停滞し、又は引用するとき。

(4) 流水の方向、分量、幅員、深浅又は敷地の現況に影響を及ぼす行為をするとき。

(5) 竹木を流送するとき。

(6) 生産物を採取するとき。

(7) 前各号に掲げるもののほか、公共物に関し工事をし、又は公共物を本来の目的以外に使用するとき。

2 町長は、前項の許可をする場合において、公共物の保全又は利用のため必要があると認めるときは、当該許可に必要な条件を付することができる。

(許可の基準)

第5条 前条第1項の規定による許可(以下「許可」という。)は、次の基準に基づき行わなければならない。

(1) 公共物の保全又は利用に支障を及ぼすおそれのないこと。

(2) 前号に掲げるもののほか、公共の福祉を確保するのに支障のないこと。

(許可の期間)

第6条 許可の期間は、5年以内とする。ただし、電柱、電線、水道管、下水管及びガス管その他これらに類する施設の敷地の用に供する場合及び町長が特に必要と認めた場合においては、10年以内とすることができる。

2 生産物の採取に係る許可の期間は、その都度町長が定める。

3 第1項の許可の期間は、これを更新することができる。

(地位の承継)

第7条 許可を受けた者の相続人は、被相続人が有していた当該許可に基づく地位を承継することができる。

2 前項の規定により地位を承継した者は、遅滞なくその旨を町長に届け出なければならない。

(地位の譲渡)

第8条 許可に基づく地位は、前条第1項に定める場合のほか、何人も、町長の承認を受けなければ、これを譲り渡し、又は譲り受けることはできない。

2 前項の規定による承認を受けた譲受人は、当該承認に係る譲渡人が有していた許可に基づく地位を承継する。

(検査を受ける義務)

第9条 第4条第1項第1号の許可を受けた者は、当該行為が完了したときは、速やかに、町長の検査を受けなければならない。

(監督処分)

第10条 町長は、次の各号のいずれかに該当する者に対して許可を取り消し、その効力を停止し、若しくはその条件を変更し、工作物その他の施設の操作について必要な措置をとることを命じ、又は行為若しくは工事の中止、工作物その他施設の改築、移転、除去若しくは当該工作物その他施設により生ずべき損害を防止するために必要な施設を設けること若しくは公共物を原状に回復(生産物を採取する場合は、その跡地を整備することをいう。以下同じ。)することを命ずることができる。

(1) この条例の規定又はこれに基づく処分に違反している者

(2) 許可に付した条件に違反している者

(3) 偽りその他不正な手段により許可を受けたと認められる者

2 町長は、次の各号のいずれかに該当する場合は、許可を受けた者に対し、前項に規定する処分をし、又は必要な措置をとることを命ずることができる。

(1) 国、県その他の公共団体が公共物を公用又は公共用に供する必要が生じた場合

(2) 許可を受けた者以外の者に工事、占用その他の行為を許可する公益上の必要が生じた場合

(3) 前各号に掲げるもののほか、公共物の保全又は利用上やむを得ない公益上の必要が生じた場合

(許可の失効)

第11条 第4条第1項の許可は、次の各号に掲げる事由が生じたときは、その効力を失う。

(1) 許可を受けた者が死亡し、その者に相続人がないとき。

(2) 許可を受けた法人が解散したとき。

(3) 公共物の用途を廃止したとき。

(原状回復)

第12条 許可を受けた者は、第10条の規定により許可を取り消された場合又は前条の規定により許可の効力を失った場合は、速やかに公共物を原状に回復して、町長の検査を受けなければならない。ただし、町長が特に原状に回復する必要がないと認めた場合においては、この限りでない。

(費用負担の義務)

第13条 第10条第1項の規定により町長が命じた処分若しくは措置又は前条の規定による原状回復に要する費用は、当該義務者の負担とする。ただし、第10条第2項の場合にあっては、この限りでない。

(使用料等)

第14条 許可を受けた者は、別表の定めるところにより、町長が交付する納付書に基づき使用料又は採取料(以下「使用料等」という。)を納付しなければならない。

(使用料等の減免)

第15条 公共物の使用及び生産物の採取が次の各号に該当する場合は使用料等を減額若しくは免除することができる。

(1) 雨水等を水路に排せつするに必要な排水管の埋設のために使用するとき。

(2) 架空電線及びこれに類する軽易な施設で公共物の上空を使用するとき。

(3) 鉄道事業法(昭和61年法律第92号)の規定に基づき、公衆の用に供する地方鉄道を設けるために使用するとき。

(4) 地方財政法(昭和23年法律第109号)第6条に規定する公営企業の事業のために使用するとき。

(5) 土地改良法(昭和24年法律第195号)の規定に基づき、かんがい排水施設を設けるために使用するとき。

(6) ガス、電気、水道及び下水道の各戸引込みのために使用するとき。

(7) 道路交通の安全又は円滑を図る目的で使用するとき。

(8) 前各号に掲げるもののほか、町長が特に必要と認めたとき。

(使用料等の返還)

第16条 既に納めた使用料等は返還しない。ただし、次の各号に該当する場合は、使用料等の全部又は一部を月割計算により返還することができる。

(1) 許可を受けた者がその責めに帰することのできない理由により、許可を受けた目的を達成することができない場合

(2) 前号に掲げるもののほか、町長が特別な理由があると認めた場合

(追徴)

第17条 町長は、許可を受けないで公共物を使用した者に対し、その使用を追認した場合は、使用開始の時期にさかのぼり追徴する。この場合において、使用始期が明らかでないものについては、町長が定める。

(委任)

第18条 この条例の施行に関し、必要な事項は規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成15年4月1日から施行する。

(譲与を受けた財産の経過措置)

2 国有財産特別措置法(昭和27年法律第219号)第5条第1項第5号の規定により、国から譲与を受けた財産に、現に国有財産法(昭和23年法律第73号)第18条第3項の規定に基づく使用又は収益の許可を受けた者がある場合は、引き続きこの条例による許可があったものとみなす。この場合の許可の期間は、国有財産法第18条第3項において許可を受けた期間とする。ただし、使用料等については、別途町長が交付する納付書に基づき納付しなければならない。

(平成31年3月11日条例第13号)

(施行期日)

1 この条例は、平成31年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日前にした許可に係る使用期間(その初日がこの条例の施行の日前であって、かつ、期間が1年未満であるものに限る。)に係る使用料等については、なお従前の例による。

別表(第14条関係)

使用又は収益の種別

単位

金額(円)

電柱の用地

1本につき年額

660

電話柱(電柱であるものを除く。)の用地

660

街灯柱(電柱又は電話柱であるものを除く。)の用地

660

鉄塔(電柱又は電話柱であるものを除く。)の用地

使用又は収益の面積1平方メートルにつき年額

410

電線類の用地

使用又は収益の面積1平方メートルにつき年額

80

水道管等の用地

使用又は収益の面積1平方メートルにつき年額

160

鉄道、軌道その他これに類する施設の用地

使用又は収益の面積1平方メートルにつき年額

160

通路、材料置場、干し場、船揚げ場その他これらに類する施設の用地

使用又は収益の面積1平方メートルにつき年額

160

物置場の用地

使用又は収益の面積1平方メートルにつき年額

100

一時的に設ける駐車場等の用地

使用又は収益の面積1平方メートルにつき年額

100

農地

使用又は収益の面積10平方メートルにつき年額

62

採草放牧地

使用又は収益の面積10平方メートルにつき年額

31

その他の用地

その都度町長が定める額

生産物の採取

切込砂利の採取

採取の数量1立方メートルにつき

240

砂の採取

240

土砂の採取

180

最大寸法5センチメートル以上20センチメートル未満の栗石の採取

240

最大寸法20センチメートル以上60センチメートル未満の玉石の採取

採取の数量1個につき

180

最大寸法60センチメートル以上の玉石の採取

採取の数量1個につき

180円に控長20センチメートル増すごとに180円を加えた額

その他の生産物の採取

その都度町長が定める額

使用料等算出基準

1 電柱又は電話柱の支柱及び支線は、それぞれ1本とする。

2 電線類の用地の面積は、電線類の支持物の腕木又は腕金の幅員及びその電線類の延長により計算して得た面積とする。この場合において、幅員が1メートル未満であるときは、1メートルとして計算するものとする。

3 使用若しくは収益の面積若しくは生産物の数量に各単位未満の端数がある場合又はこれらが各単位である場合は、各単位まで切り上げて計算するものとする。

4 使用若しくは収益(生産物の採取は除く。)の期間が1年未満である場合又はその期間に1年未満の端数がある場合の使用料の額は、月割をもって計算するものとする。この場合において、その期間に1月未満の端数があるとき、又はその期間が1月未満であるときは、1月として計算するものとする。

5 庭石として使用する玉石の採取に係る採取料の額は所定の額の2倍とする。

6 1件の使用料の額が100円未満である場合は、100円とする。

吉見町公共物管理条例

平成15年3月13日 条例第10号

(平成31年4月1日施行)