○富山市自転車の放置の防止に関する条例

平成17年4月1日

富山市条例第128号

(目的)

第1条 この条例は、自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律(昭和55年法律第87号。以下「法」という。)の規定に基づき、公共の場所における自転車の放置を防止することにより、市民の良好な生活環境を確保するとともに、都市機能の維持及び増進に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 自転車 道路交通法(昭和35年法律第105号)第2条第1項第11号の2に規定する自転車をいう。

(2) 放置 自転車の利用者又は所有者(以下「利用者等」という。)が当該自転車から離れ、直ちに移動させることができない状態をいう。

(3) 自転車駐車場 一定の区画を限って設置される自転車の駐車のための施設をいう。

(4) 公共の場所 道路、駅前広場、公園その他の公共の用に供する場所をいう。

(市の責務)

第3条 市は、この条例の目的を達成するため、公共の場所における自転車の放置の防止に関し必要な施策の実施に努めるものとする。

(市民の責務)

第4条 市民は、公共の場所において自転車を放置しないよう努めるとともに、市の実施する施策に協力しなければならない。

2 市民は、自転車を利用するに当たっては、当該自転車について防犯登録を受けるとともに、当該自転車に住所、氏名等を明記するよう努めなければならない。

(鉄道事業者等の責務)

第5条 鉄道事業者及び一般乗合旅客自動車運送事業者は、旅客のために必要な自転車駐車場の設置に努めるとともに、市の実施する施策に協力しなければならない。

2 官公署、学校、図書館等公益的施設の設置者及び百貨店、スーパーマーケット、銀行、遊戯場等自転車の大量の駐車需要を生じさせる施設の設置者は、当該施設の利用者のために必要な自転車駐車場の設置に努めるとともに、市の実施する施策に協力しなければならない。

(自転車の小売を業とする者の責務)

第6条 自転車の小売を業とする者は、自転車の販売に当たっては、当該自転車を購入する者に対し防犯登録を受けること、及び当該自転車に住所、氏名等を明記することを勧奨するように努めなければならない。

(放置禁止区域の指定等)

第7条 市長は、自転車の放置により市民の良好な生活環境が阻害され、又はそのおそれがあると認められる公共の場所を自転車放置禁止区域(以下「放置禁止区域」という。)として指定することができる。

2 市長は、前項の規定により放置禁止区域を指定しようとするときは、あらかじめ、第14条第1項に規定する富山市放置自転車対策審議会の意見を聴かなければならない。

3 市長は、第1項の規定により放置禁止区域を指定したときは、その旨を告示しなければならない。

4 市長は、必要があると認めるときは、放置禁止区域の指定を解除し、又はその区域を変更することができる。

5 第2項及び第3項の規定は、放置禁止区域の指定の解除又はその区域の変更について準用する。

(自転車の放置の禁止)

第8条 自転車の利用者等は、放置禁止区域内において自転車を放置してはならない。

(自転車の放置に対する措置)

第9条 市長は、放置禁止区域内において自転車が放置されているときは、当該自転車の利用者等に対し、当該自転車を自転車駐車場その他適切な場所に移動すべきことを命ずることができる。

2 市長は、前項の規定による命令をしたにもかかわらず、なお当該自転車が放置されているとき、又は同項の放置されている自転車の周辺に当該自転車の利用者等がいないため同項の規定による命令をすることができないときは、当該自転車を撤去することができる。

第10条 市長は、放置禁止区域以外の公共の場所において、自転車の放置により市民の良好な生活環境が阻害されていると認められるときは、当該自転車の利用者等に対し、当該自転車を放置しないよう指導することができる。

2 市長は、前項の規定による指導をしたにもかかわらず、なお相当の期間当該自転車が放置されているときは、当該自転車を撤去することができる。

(撤去した自転車の保管)

第11条 法第6条第1項の規定による撤去した自転車の保管は、所定の保管場所において、当該自転車に係る盗難等の事故の発生を防止するための必要な措置を講じて行うものとする。

(保管している旨の公示)

第12条 法第6条第2項の規定による公示は、規則で定める事項を富山市公告式条例(平成17年富山市条例第29号)に規定する掲示場に掲示して行うものとする。

(費用の負担)

第13条 法第6条第5項の規定により、第9条第2項又は第10条第2項の規定による自転車の撤去及び法第6条第1項の規定による自転車の保管に要した費用は、当該自転車の利用者等の負担とする。ただし、市長が特別の理由があると認めるときは、この限りでない。

2 前項の費用の額は、自転車1台につき、1,500円とする。

(放置自転車対策審議会)

第14条 市長の諮問に応じ、放置禁止区域の指定、指定の解除及びその区域の変更並びに公共の場所における自転車の放置の防止に関する必要な施策について審議するため、富山市放置自転車対策審議会(以下この条において「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、委員15人以内で組織する。

3 委員は、学識経験を有する者、関係機関の職員その他市長が必要と認める者のうちから市長が委嘱する。

4 委員の任期は、2年とする。ただし、委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

5 前各項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。

(委任)

第15条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成17年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)の前日までに、合併前の富山市自転車の放置の防止に関する条例(平成元年富山市条例第36号)、大沢野町自転車等の放置防止に関する条例(平成13年大沢野町条例第5号)、大山町自転車駐車場条例(平成8年大山町条例第19号)又は婦中町自転車駐車場条例(平成6年婦中町条例第22号)(次項においてこれらを「合併前の条例」という。)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。

3 施行日の前日までに、合併前の条例の規定により撤去し、又は移送した自転車等の措置及び費用の徴収については、なお合併前の条例の例による。

富山市自転車の放置の防止に関する条例

平成17年4月1日 条例第128号

(平成17年4月1日施行)