○豊明市議会議員政治倫理条例

令和2年12月21日

条例第28号

(目的)

第1条 この条例は、豊明市議会基本条例(平成31年豊明市条例第5号)第5条第2項の規定に基づき、豊明市議会議員(以下「議員」という。)が高い政治倫理意識に徹した議員活動に取り組むにあたって、必要な事項を定めることにより、市政に対する市民の負託に応えることを目的とする。

(議員の責務)

第2条 議員は、市民全体の奉仕者としての責任を自覚し、議員としての資質及び政治倫理の向上に努めるとともに、この条例を遵守しなければならない。

2 議員は、政治倫理に反する事実があると疑惑を持たれたときは、自ら誠実に対処し、疑惑を解明するとともに、その責任を明らかにするよう努めなければならない。

(誓約書の提出)

第3条 議員は、この条例を遵守する旨の誓約書(様式第1号)を議員の任期開始の日から30日以内に議長に提出するものとする。

(政治倫理基準)

第4条 議員は、法令に定めるほか、次に掲げる政治倫理基準を遵守しなければならない。

(1) 品位及び名誉を損なう行為を慎み、その職務に関し不正の疑惑を持たれる恐れのある行為をしないこと。

(2) 常に人格と倫理の向上に努め、その地位を利用していかなる金品等の授受等をしないこと。

(3) 市民全体の奉仕者として信頼される行動をし、市民の名誉を傷つけるような行為をしないこと。

(4) 市から補助金等の交付を受けて運営している団体等の役員及びそれに準ずる地位に就かないこと。

(5) 売名行為など、事前運動と類推されるような行動等を行わないこと。

(6) 市の職員(パートタイム会計年度任用職員を含む。以下同じ。)の公平な職務を妨げるような言動又は強要をしないこと。

(7) 市の職員の採用、昇任又は人事異動に関し、推薦又は紹介をしないこと。

(8) 市が資本金その他これに準ずるものに出資し、又は拠出している法人若しくは市の指定管理者が行う工事等の請負契約、当該請負契約の下請契約、業務委託契約、物品納入契約等に関し、特定業者の便宜を図る行為をしないこと。

(9) 市内に生活の本拠を構え、居住実態を有すること。

(兼業に関する遵守事項)

第5条 議員は、地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)第92条の2の規定に基づき、議員の兼業の禁止を遵守し、市民に対し疑念を生じさせることが無いように努めなければならない。

(市との請負契約等に関する遵守事項)

第6条 議員、その配偶者若しくは同居の親族が経営する法人又はこれらの者が事実上支配力を持つと思われる法人は、前条に規定する趣旨を遵守し、市との請負契約等の自粛に努めなければならない。ただし、災害等特別な事情があると認められるときは、この限りではない。

(審査の請求)

第7条 市民及び議員の代表者は、議員が第4条から前条までに違反する疑いがある場合、議長に対し、次の区分に応じた書類に政治倫理基準等に違反する疑いがあることを証し、審査を請求することができる。

(1) 市民が審査を請求する場合 公職選挙法第9条第2項に規定する選挙権を有する者の100人以上の連署

(2) 議員が審査を請求する場合 議員3人以上の連署

2 議長は、前項の規定による審査の請求(以下「審査請求」という。)がなされたときは、当該審査請求の内容を審査する。

3 議長は、第1項に規定する要件を満たしていないと認めたときは、当該審査請求を却下し、その旨を審査請求代表者に通知するものとする。

(審査会の設置等)

第8条 議長は、前条の審査請求の要件を満たしていると認め、これを受理したときは、豊明市議会議員政治倫理審査会(以下「審査会」という。)を設置する。

2 審査会の委員(以下「委員」という。)は、被請求議員及び議長を除く全議員とする。

3 審査会は、委員の互選により委員長及び副委員長を置き、委員長が招集する。

4 委員の任期は、議長に対する当該事案の審査結果の報告が終了したときまでとする。

5 委員は、審査請求に係る事案の審査において知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

(審査会の審査)

第9条 審査会は、審査請求の適否及び政治倫理基準等に違反する行為の存否について審査する。

2 審査会は、前項の規定による審査を行うため、被請求議員、その他の者に対し事情聴取等の必要な調査を行うことができる。

3 審査会は、委員の3分の2以上が出席しなければ、開くことができない。

4 審査会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数の時は、委員長の決するところとする。

5 審査会の会議は、原則公開とする。ただし、第三者のプライバシー保護等のため出席委員の3分の2以上の合意により非公開とすることができる。

6 審査会は、第2項の規定による審査を終えたときは、その審査結果を議長に報告しなければならない。この場合において、第4条から第6条までに違反し、又はこれを遵守することを怠った事実があると認定した場合は、必要と認める措置について、理由を付した文書をもって議長に勧告することができる。

7 前項による措置は、次の各号のいずれかによる。

(1) 議長による口頭注意

(2) 文書による厳重注意

(3) 一定期間の議会出席の自粛勧告

(4) 議会における役職の辞任勧告

(5) 議員辞職勧告

8 審査会は、前項の議決に当たっては、第4項の規定にかかわらず出席委員の3分の2以上多数によりこれを決定しなければならない。

9 議長は、第6項の規定による審査会の審査結果及び前項の規定による議会の議決結果は、尊重しなければならない。

10 議長は、第7項第5号に該当する場合は、議会運営委員会に諮り、議会において、4分の3以上により議決する。

11 議長は、審査請求代表者及び被請求議員に対し、審査又は議決の結果を文書で通知する。

12 議長は、審査結果の概要について公表し、政治倫理基準違反がないと確認した場合は、対象議員の名誉回復に必要な措置を講じて議決しなければならない。

(議員の協力義務)

第10条 被請求議員は、審査会から審査に必要な資料の提出又は審査会への出席を求められた場合は、それに従うものとする。

2 被請求議員は、審査会において口頭又は文書により弁明することができる。

3 被請求議員は、審査結果について、議長に弁明書を提出することができる。

4 前項の規定により弁明書が提出され、被請求議員が希望する場合、議会において弁明することができる。

5 議長は、前条第12号の規定による公表を当該弁明書の全部又はその概要と併せて行うものとする。

(改正)

第11条 議会は、この条例について社会的倫理観等の変化により、改正の必要が生じた場合は、速やかに改正する。

(委任)

第12条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、別に定める。

この条例は、令和2年12月21日から施行する。

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豊明市議会議員政治倫理条例

令和2年12月21日 条例第28号

(令和2年12月21日施行)