○豊中市健康福祉条例

平成15年10月10日

条例第47号

私たちは,市民一人ひとりが安心してすこやかな生活のできるまちをめざして,地域における健康づくりや福祉への取組に努めてきました。

しかしながら,都市化や少子高齢化の進行とともに,小規模世帯の増加やライフスタイルの変化などの社会情勢の変化により,地域における人と人とのつながりが希薄化するなど地域における相互扶助機能が弱くなってきています。一方,これら社会情勢の変化に伴い,健康づくりや福祉に対するニーズも多様化し,身近な日々の暮らしの場である地域社会での多様な人々の多様な生活課題に地域全体で取り組む仕組みづくりを行うことが求められています。

私たちは,市が実施する健康の増進と福祉の向上に関する施策と,地域住民の助け合いや思いやり,さらには地域における活動とが一体となって,すべての市民が個人として尊重され,健康で生きがいを持って,その人らしい自立した生活ができる新たな地域社会を構築していかなければなりません。そのためには,市が積極的にその役割を果たし,市民及び事業者等が互いの役割を認識し市と協働していかなければなりません。

ここに私たちは,人と人とのきずなを大切にし,市,市民及び事業者等が互いに健康の増進と福祉の向上に主体者として関わり,パートナーシップを発揮することによって,市民一人ひとりを社会全体で支え合う地域社会の実現に向けて,市民総意のもとにこの条例を制定します。

(目的)

第1条 この条例は,健康の増進と福祉の向上に関し,基本理念を定め,市,市民及び事業者等の役割を明らかにするとともに,健康の増進と福祉の向上に関する施策の推進に係る事項並びに健康福祉サービスの利用について市民の権利その他必要な事項を定めることにより,すべての市民がともに支え合い健康で生きがいのある活力ある地域社会の実現に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において「健康福祉サービス」とは,次に掲げるサービスをいう。

(1) 社会福祉法(昭和26年法律第45号)第2条第3項第12号に規定する福祉サービス

(2) 介護保険法(平成9年法律第123号)に基づく保険給付の対象となるサービス

(3) 健康増進法(平成14年法律第103号)その他法律に基づいて市が実施する保健及び福祉に関するサービス(医療に係るサービスを除く。)

(4) 前3号に掲げるもののほか,市が実施する健康の増進と福祉の向上に係るサービス

(基本理念)

第3条 健康の増進と福祉の向上は,市,市民及び事業者等が協働して取り組み,次に掲げる地域社会が実現されることを基本理念として行うものとする。

(1) すべての市民が個人として尊重され,自らの意思に基づき選択決定を行い,主体的に生活を送ることができる地域社会

(2) すべての市民がともに支え合い住み続けることができる地域社会

(3) すべての市民が健康で生きがいをもって生活し,自らの意思に基づき社会活動に参加できる地域社会

(4) すべての市民が安心かつ安全に生活できる地域社会

(市の役割)

第4条 市は,前条に規定する基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり,市民の健康の増進と福祉の向上に関する施策(以下「健康福祉施策」という。)を策定し,実施するものとする。

2 市は,健康福祉施策の実施に当たっては,市民,事業者等,国,他の地方公共団体及び関係機関との連携を図るものとする。

3 市は,健康福祉施策を推進するため,市民及び事業者等の参加と協働により行うよう努めるとともに,必要な推進体制その他の基盤整備に努めるものとする。

(市民の権利及び役割)

第5条 市民は,健康福祉サービスの利用に当たっては,当該健康福祉サービスを提供する者と対等な関係に基づき,自らの選択により適切に当該健康福祉サービスを利用する権利を有するものとする。

2 市民は,基本理念にのっとり,自らの健康を保持し,その増進に努めるとともに,地域社会の一員として,自己の能力を活用して,地域における健康の増進と福祉の向上に資する活動に自発的に参加するよう努めるものとする。

3 市民は,市が実施する健康福祉施策に積極的に参加し,協力するよう努めるものとする。

(事業者等の役割)

第6条 事業者等は,基本理念にのっとり,地域社会の一員として,その保有する資源を活用して,地域における健康の増進と福祉の向上に資する活動に自発的に参加し,自らその活動を行うよう努めるものとする。

2 事業者等は,市が実施する健康福祉施策に積極的に参加し,協力するよう努めるものとする。

(地域福祉計画)

第7条 市長は,健康福祉施策を計画的に推進するため,社会福祉法第107条に規定する市町村地域福祉計画において定めることとされている事項その他健康の増進と福祉の向上を計画的に推進するために必要な事項を定める計画(以下「地域福祉計画」という。)を策定しなければならない。

2 市長は,地域福祉計画を策定するに当たっては,あらかじめ,次条に定める豊中市健康福祉審議会の意見を聴かなければならない。

3 市長は,地域福祉計画を策定するに当たっては,市民及び事業者等の意見を反映することができるよう,必要な措置を講じなければならない。

4 市長は,地域福祉計画を策定したときは,これを公表しなければならない。

5 前3項の規定は,地域福祉計画の変更について準用する。

(健康福祉審議会)

第8条 地域福祉計画の策定及び変更その他健康の増進と福祉の向上に関する重要事項を調査審議するため,豊中市健康福祉審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は,委員20人以内で組織する。

3 前2項に定めるもののほか,審議会の組織及び運営に関し必要な事項は,市規則で定める。

(自発的な活動の促進)

第9条 市は,市民及び事業者等の地域における健康の増進と福祉の向上に資する活動が促進され,かつ,その活動が自発的に行われるよう情報の提供,啓発その他必要な措置を講じるものとする。

(情報の提供)

第10条 市は,市民が健康福祉サービスを適切に選択することができるよう健康福祉サービスの提供者,内容その他健康福祉サービスに関して必要な情報の提供を行うものとする。

(相談体制の整備)

第11条 市は,市民が健康福祉サービスを適切に利用することができるよう府の機関,関係機関等と連携して,地域において総合的に相談できる体制の整備に努めるものとする。

(健康福祉サービス苦情調整委員会)

第12条 健康福祉サービスの提供に関する苦情(以下この条において「苦情」という。)について助言,調整,あっせん等を行い,その解決を図るとともに,次条の規定により市が行う指導及び勧告について意見を聴くため,豊中市健康福祉サービス苦情調整委員会(以下「委員会」という。)を置く。

2 委員会は,次に掲げる事項を除き,健康福祉サービスを利用している市民,その配偶者又は3親等内の親族その他市規則で定める者からの苦情について助言,調整又はあっせんを行う。

(1) 判決,裁決等により確定した権利関係に関する事項

(2) 裁判所において係争中の事案に関する事項

(3) 行政不服審査法(平成26年法律第68号)その他の法令の規定により不服申立てを行うことができる事項

(4) この条例,社会福祉法その他の法令の規定により現に申立てを行っている事項又は既に申立ての処理が終了した事項

(5) 健康福祉サービスの制度自体に関する事項

(6) その他市規則で定める事項

3 委員会は,前項の助言,調整又はあっせんの結果を市長に報告しなければならない。

4 委員会は,第2項に定めるもののほか,必要があると認めるときは,市に係る苦情については,市長に対し,改善その他の必要な措置を講じるよう勧告することができる。

5 委員会は,委員5人以内で組織する。

6 委員は,職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も,同様とする。

7 前各項に定めるもののほか,委員会の組織及び運営に関し必要な事項は,市規則で定める。

(指導及び勧告)

第13条 市長は,市以外の者が提供する健康福祉サービスについて,前条第3項の規定による委員会からの報告を受けた場合において必要があると認めるときは,当該健康福祉サービスを提供した者に対し,指導を行い,又は改善その他の必要な措置を講じるよう勧告することができる。ただし,当該健康福祉サービスを提供した者が国又は他の地方公共団体であるときは,勧告に替えて改善その他の必要な措置を講じるよう通知するものとする。

2 市長は,前項本文の規定による指導又は勧告を行うときは,適宜委員会の意見を聴くことができる。

(公表)

第14条 市長は,前条第1項本文の規定による勧告をした場合において,当該健康福祉サービスを提供した者が正当な理由なくその勧告に従わないときは,その者の氏名又は名称,その勧告の内容その他必要な事項を公表することができる。

2 市長は,前項の規定により公表しようとするときは,あらかじめ,公表の対象となる者にその旨を通知し,意見を述べる機会を与えなければならない。

(苦情調整)

第15条 市は,委員会を置くほか,市民の健康福祉サービスに関する苦情について,相談,助言,調整等を行い,その解決を図るため必要な体制の整備に努めるものとする。

1 この条例は,公布の日から施行する。

2 他の条例の一部改正〔略〕

(平成19年3月23日条例第1号)

この条例は,公布の日から施行する。

(平成19年3月30日条例第16号)

1 この条例は,市規則で定める日から施行する。

〔平成19年5月規則第47号により,平成19年6月1日から施行〕

2 他の条例の一部改正〔略〕

3 この条例の施行の際,現に前項の規定による改正前の豊中市介護保険条例第15条に規定する豊中市介護保険サービス苦情調整委員会の調整が継続している苦情については,豊中市健康福祉サービス苦情調整委員会が助言,調整又はあっせんを行うものとする。

4 他の条例の一部改正〔略〕

(平成28年3月24日条例第3号抄)

1 この条例は,平成28年4月1日から施行する。ただし,第5条中豊中市健康福祉条例第2条第3号の改正規定は,公布の日から施行する。

豊中市健康福祉条例

平成15年10月10日 条例第47号

(平成28年4月1日施行)