(趣旨)

第1条　この規則は、法令その他別に定めがあるもののほか、つくば市における公有財産の取得、管理、処分その他公有財産の取扱いに関し必要な事項を定めるものとする。

(用語の意義)

第2条　この規則において次の各号に定める用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(公有財産に関する事務の総括)

第3条　財務部長は、公有財産の取得、管理及び処分の適正を期するため、公有財産に関する制度を整え、その取得、管理及び処分の事務を統一し、その増減、現在高及び現況を明らかにし、並びに取得、管理及び処分について必要な調整をしなければならない。

(行政財産に関する事務の分掌)

第4条　部の事務事業の用に供する行政財産の取得(教育財産を除く。)及び管理に関する事務は、当該部の部長が行うものとする。

(普通財産に関する事務の分掌)

第5条　普通財産の取得、管理及び処分に関する事務は、財務部長が行うものとする。ただし、財務部長は、部の事務事業に密接な関連のある普通財産の取得、管理又は処分に関する事務については、当該部の部長と協議して、当該部長に行わせることができる。

(公有財産の取得等の合議)

第6条　部長は、次の各号のいずれかに該当する場合は、あらかじめ財務部長に合議しなければならない。ただし、軽易な事項に係るものについては、この限りでない。

(行政財産の廃止等に伴う普通財産の引継ぎ)

第7条　部長は、行政財産の用途を廃止したとき、普通財産を取得したとき、又は第5条ただし書の規定に基づき管理する普通財産が当該部の事務事業と関連がなくなったときは、遅滞なく当該普通財産を財務部長に引き継がなければならない。ただし、交換又は取壊しのために用途を廃止したとき、その他財務部長が当該普通財産の性質上引き継ぐことが適当でないと認めるときは、この限りでない。

(所管換えによる引継ぎ)

第8条　部長は、部の事務事業の一部又は全部が他の部に属することとなったときは、公有財産を当該他の部の部長に所管換えしなければならない。

(異なる会計間の有償移転)

第9条　公有財産を異なる会計の間において所管換えをするとき、又は公営企業管理者に移管するときは、有償として整理するものとする。ただし、財務部長が特別の理由があると認めるときは、この限りでない。

(公有財産の増減異動の通知)

第10条　部長は、その所管に属する公有財産が次の各号のいずれかに該当するときは、公有財産増減異動通知書(様式第2号)により財務部長に通知しなければならない。

(公有財産の滅失等の通知)

第11条　部長は、天災その他の理由により、その所管に属する公有財産が滅失し、又は損傷したときは、直ちに公有財産災害等報告書(様式第3号)に関係図書及び災害等の状況を示す写真を添えて財務部長に報告しなければならない。ただし、軽微な損傷については、この限りでない。

(会計管理者への通知)

第12条　財務部長は、公有財産に関する増減又は異動の状況について、会計管理者に通知しなければならない。

(取得前の措置)

第13条　部長は、公有財産となるべき財産を取得しようとするときは、あらかじめ登記簿等により、当該財産について所有権、地上権、抵当権、賃借権その他の権利の状況を調査をしなければならない。

(取得の決定伺)

第14条　公有財産となるべき財産を取得しようとするときは、次に掲げる事項を記載した決定伺により、取得の決定の手続を執らなければならない。この場合において、財産の種類又はその取得の性質により、必要がないと認められる事項については、省略することができる。

(取得時の検査)

第15条　部長は、公有財産となるべき財産を取得するときは、当該財産の引渡しについて、実地立会いの上、検査をしなければならない。

(登記又は登録)

第16条　部長は、公有財産となるべき財産を取得したときは、不動産登記法(平成16年法律第123号)その他の関係法令に定めるところにより、遅滞なく必要な登記又は登録をしなければならない。

(代金の支払い)

第17条　取得した財産の代金は、登記又は登録を要する財産についてはその登記又は登録の完了後、その他の財産についてはその検査をし、かつ、引渡しを受けた後でなければ支払うことができない。ただし、市長が特に必要があると認めるときは、この限りでない。

(管理の原則)

第18条　行政財産は、常に良好な状態において維持管理し、これを行政の目的に供し、行政財産本来の目的を達成するよう管理しなければならない。

(境界確定)

第19条　市長は、公有財産の境界が明らかでないときは、その隣接地の所有者等と協議し、現地について立会いを求める等適切な措置を講じて、その境界を確定しなければならない。

(不法占拠者に対する措置)

第20条　市長は、公有財産を法律上正当な理由がなくして無断で使用している者があるときは、その使用を中止させ、その者に対し、退去、当該財産の返還又は損害賠償を請求するものとする。

(保険)

第21条　財務部長は、公有財産のうち火災保険その他適当と認める保険契約を締結する必要があるものについては、当該財産の保険契約を締結するため必要な手続を執らなければならない。

(許可の申請)

第22条　行政財産の目的外使用の許可(以下「使用許可」という。)を受けようとする者は、行政財産使用許可申請書(様式第5号)を市長に提出しなければならない。

(使用許可の基準)

第23条　行政財産は、次の各号の一に該当する場合に限り、その用途又は目的を妨げない限度において使用許可をすることができる。

(許可書の交付等)

第24条　市長は、行政財産の使用許可の申請に対し許可するときは、次の事項を記載した行政財産使用許可書(様式第6号)を申請者に交付するものとする。

(使用期間)

第25条　行政財産の使用許可の期間(以下「使用期間」という。)は、1年以内とする。

(許可の更新)

第26条　行政財産の使用許可は、更新することができる。

(使用料の納付期日)

第27条　行政財産の使用料は、市長が定める期日までに納めなければならない。

(光熱水費等の負担等)

第28条　行政財産を目的外使用することに伴う電気、水道、ガス、電話等の使用料及び使用財産について維持保存、改良その他の行為をするため支出する経費は、使用者の負担とする。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、その経費の全部又は一部を免除することができる。

(使用者の遵守事項)

第29条　行政財産の使用者は、次に掲げる事項を守らなければならない。ただし、第1号を除き、市長の承認を受けたときは、この限りでない。

(使用許可の取消し)

第30条　市長は、行政財産を目的外使用をさせた場合において、次の各号の一に該当するときは、その使用許可を取り消すことができる。

(損害賠償)

第31条　行政財産の使用者は、故意又は過失によって使用財産を滅失し、若しくは損傷したとき、又は使用許可の条件に違反してつくば市に損害を与えたときは、その損害を賠償しなければならない。ただし、軽微な過失による場合であって市長が特別の理由があると認めるときは、この限りでない。

(準用規定)

第31条の2　次条から第42条まで(地上権又は地役権を設定する場合にあっては、第34条を除く。)の規定は、地方自治法第238条の4第2項の規定により行政財産を貸し付け、又は行政財産である土地に地上権若しくは地役権を設定する場合に準用する。この場合において、行政財産である建物を貸し付ける場合には、第35条第1項中「固定資産税評価額」とあるのは「つくば市が加入する損害賠償保険引受団体が定めた再調達価格」と読み替えるものとする。

(貸付けの申請等)

第32条　普通財産の貸付けを受けようとする者は、普通(行政)財産貸付申請書(様式第7号)を市長に提出しなければならない。

(貸付けの決定伺)

第33条　普通財産の貸付けをしようとするときは、次の事項を記載した決定伺に契約書案その他必要な書類及び図面を添付して、貸付けの決定の手続を執らなければならない。

(貸付期間)

第34条　普通財産の貸付けは、次に掲げる期間を超えてはならない。

(貸付料)

第35条　普通財産の貸付料は、年額とし、次に定めるところにより算出して得た額を基準として、貸し付けた普通財産(以下「貸付財産」という。)の時価及び収益性、貸付条件、近隣地域又は類似地域の貸付料水準その他の事情を考慮して定める額(消費税法(昭和63年法律第108号)第6条の規定により非課税とされるものを除くものについては、当該額に100分の110を乗じて得た額)とする。

(権利金)

第36条　市長は、普通財産を建物所有の目的で土地を貸し付けるときは、権利金を徴収することができる。

(連帯保証人)

第37条　普通財産を貸し付ける場合は、連帯保証人を立てさせるものとする。ただし、次の各号の一に該当する場合は、この限りでない。

(契約保証金)

第38条　普通財産を貸し付ける場合は、つくば市契約規則(平成9年つくば市規則第70号。以下「契約規則」という。)第33条の規定にかかわらず市長が別に定める額の契約保証金を納付させるものとする。

(用途の指定)

第39条　市長は、普通財産を貸し付ける場合において必要と認めるときは、当該財産について一定の用途並びにその用途に供しなければならない期日及び期間の指定をするものとする。

(借受人の遵守事項)

第40条　普通財産の使用者は、次に掲げる事項を守らなければならない。ただし、第1号を除き、市長の承認を受けたときは、この限りでない。

(損害賠償)

第41条　普通財産の使用者は、故意又は過失によって貸付財産を滅失し、若しくは損傷したとき、又は契約の条件に違反してつくば市に損害を与えたときは、その損害を賠償しなければならない。ただし、軽微な過失による場合であって市長が特別の理由があると認めるときは、この限りでない。

(契約の解除)

第42条　市長は、普通財産を貸し付けた場合において次の各号の一に該当するときは、その契約を解除することができる。

(地上権等への準用)

第43条　第32条から前条までの規定は、普通財産である土地に地上権その他の用益物件を設定する場合について準用する。

(不動産の借受けへの準用)

第44条　第6条、第33条、第51条及び第52条の規定は、不動産を借り受ける場合について準用する。

(譲受け等の申請等)

第45条　普通財産の売払い、交換又は譲与を受けようとする者は、一般競争入札による場合を除き、普通財産処分申請書(様式第8号)を市長に提出しなければならない。

(売払い、交換又は譲与の決定伺)

第46条　普通財産の売払い、交換又は譲与をしようとするときは、次の事項を記載した決定伺に契約書案、評価調書その他必要な書類及び図面を添付して、売払い、交換又は譲与の決定の手続を執らなければならない。

(売払価格等)

第47条　普通財産を競争入札の方法により売り払うときは、落札価格をもって売払価格とする。

(売払代金等の納付)

第48条　普通財産の売払代金又は交換差金は、当該財産の引渡し又は登記若しくは登録の時までに納めなければならない。

(所有権の移転)

第49条　普通財産を売り払い、又は交換した場合において、当該財産の所有権は、延納の特約をするときを除き、譲受人が売払代金又は交換差金を完納した時に移転するものとする。

(取壊しの決定伺)

第50条　公有財産を取り壊そうとするときは、次の事項を記載した決定伺に評価調書その他必要な書類及び図面を添付して、取壊しの決定の手続を執らなければならない。

(公有財産台帳)

第51条　財務部長は、公有財産の分類に従い、公有財産台帳(様式第9号)を備え、公有財産の取得、所管換え、処分その他の理由による増減異動があったときは、速やかに台帳に登録しなければならない。ただし、道路台帳その他特別の法令により作成するものについては、この限りでない。

(台帳附属図面)

第52条　公有財産台帳(副本を含む。以下「台帳」という。)には、当該台帳に登録された土地、立木竹、建物その他の工作物、用益物権等についての図面を備えておかなければならない。

(台帳価格)

第53条　公有財産を新たに台帳に登録する場合において、その登録すべき価格は、購入に係るものは購入価格、交換に係るものは交換当時における評価価格、収用に係るものは補償金額、その他のものは次に掲げる区分により、これを定めなければならない。

(台帳価格の改定)

第54条　財務部長は、台帳に記載された公有財産について、地方税法(昭和25年法律第226号)第341条第6号に規定する基準年度において類似の時価を考慮して評価し、その価格により公有財産の評価価格を改定するものとする。