○内灘町子どもの権利条例

平成二十三年十二月二十六日

条例第十七号

目次

第一章 総則(第一条―第五条)

第二章 子どもの未来のために(第六条―第十条)

第三章 この町で育つ(第十一条―第十四条)

第四章 未来へ向かって(第十五条―第十八条)

第五章 雑則(第十九条)

附則

前文

子どもは、内灘町の夢、希望です。すべての子どもは、砂丘に燦(さん)々(さん)とふりそそぐ太陽の光のように輝く瞳を持ち、未来へ、世界へ羽ばたく可能性に満ちた大切な存在です。

日本には、平和な社会を築き、基本的人権を大切にする日本国憲法があります。また、日本は、児童の権利に関する条約を批准し、誰もが生まれたときから一人の人間として認められ、自分らしく豊かに成長、発達していくことを世界の国々と約束しています。

そのために、すべての大人は、子どもの権利を認め、子どもの声に耳を傾け、子どもの気持ちを十分に受け止め、子どもの最善の利益のために、ともに考え支えていく責任があります。

子どもは、子どもとしての権利を正しく学び、考えたことを自由に表明し、自分たちに関わる決定に参加できます。このような経験をとおし、自分が大切にされていることを実感し、自分と同じように、他の人も大切にしなければならないことを学びます。こうしたことから、お互いの権利を尊重し合うことを身につけ、規(き)範(はん)意(い)識(しき)をはぐくみます。

子どもは、社会の一員として尊重され、大人とともに内灘のまちづくりを担っています。自然や文化と交わりがあり、人と人との温かなつながりのある、子どもとともにつくり上げるまちは、すべてのひとにとってやさしいまちとなります。

内灘町は、日本国憲法や児童の権利に関する条約の精神に基づき、子どもの権利を尊重することを宣言し、この条例を定めます。

第一章 総則

(めざすもの)

第一条 この条例は、児童の権利に関する条約の理念に基づき、子どもの健やかな成長と生涯にわたる幸せを願い、一人ひとりの個性が輝くことを目的とします。

(条例が定めるもの)

第二条 この条例において「子ども」とは、町内に居住、又は通学若しくは通勤している十八歳未満の人とこれに準ずる人をいいます。

(大切にしたい考え)

第三条 子どもは、町の宝です。

2 子どもは、社会の一員として尊ばれます。

3 大人は、先行する世代としての使命を自覚し、子どもへの理解に努めます。

4 地域社会は、一体となって子どもを愛しより良い成長の手助けをします。

5 いかなる場合も子どもの最善の利益を優先します。

(町がすること)

第四条 町は、あらゆる施策を通じ、子どもの自主的な活動を支援及び奨励し、並びに子どもが主体的に物事に参加できる仕組みづくりに努めます。

(私たち町民の役割)

第五条 私たち町民は、子どもの個性や考えを認め、理解し、互いに尊重し合います。

2 私たち町民は、子どもの権利を認め、家庭や地域における人と人との繋がりの中で、必要な支援を行います。

第二章 子どもの未来のために

(愛される権利)

第六条 子どもは、社会の大切な存在として誰からも無条件に愛されます。

(学びへの権利)

第七条 子どもは、国家及び社会の担い手としての知識と教養を身につけるための教育を受け、学習することができます。

2 子どもは、あらゆる人とのより良い人間関係の中で学ぶことができます。

3 子どもは、遊び、文化、芸術、スポーツ、自然及び地域(郷土)等の豊かな体験、活動、出会いの中で学ぶことができます。

(健康に生きる権利)

第八条 子どもは、常に健康に配慮がなされ、適切な医療の提供を受けることができます。

(安心して生きる権利)

第九条 子どもは、衣食住、休息及びくつろぎのある居場所等が保障され、いつでも、どこでも安心安全な環境の中で育てられます。

2 子どもは、差別やいじめ、虐待を受けることなく、安心して生きることができます。

3 子どもは、その置かれた環境で安心安全が守られない場合、その境遇からの保護又は救済を求め、それを受けることができます。

(自分らしく生きる権利)

第十条 子どもは、常に自らの尊厳が守られ、自分らしく生きることができます。

2 子どもは、家庭、地域、学校及び公共施設等のあらゆる場で、年齢や成長の度合いに関わらず自由に自分の意見を表現することができ、その意見は尊重されます。

3 子どもは、適切な支援及び助言が受けられるとともに、自らに関することを自分で決定することができます。

第三章 この町で育つ

(保護者や家庭の役割)

第十一条 保護者は、子どもを養育する第一義的な責任を負う者であることを自覚し、子どもを尊重するとともに、年齢や成長に応じた指導、助言等の支援を行い、子どもの権利の保障に努めます。

2 家庭は、あらゆる危険から子どもを守り、子どもが成長するために必要な安らぎを得られる場所であるよう努めます。

(学校、幼稚園及び保育所の役割)

第十二条 学校、幼稚園及び保育所(以下「学びの施設」という。)は、子どもが豊かな人間性を育くむための重要な機関であることを認識し、子どもの権利の保障に努めます。

(地域社会の役割)

第十三条 地域社会は、祭りや行事等の各種活動を通して、大人と子どもが交流するとともに、その有する教育力を活かして、子どもを地域全体で見守り、育てるよう努めるものとします。

(連携と協働)

第十四条 この条例に規定する子どもの権利は、家庭、学びの施設及び地域社会がそれぞれの役割を果たしながら連携し、同じ目的に向かって働き、その保障に努めるものとします。

第四章 未来へ向かって

(子ども会議)

第十五条 町は、子どもの権利に関する施策を含む町政について子どもの意見を求めるため、必要に応じて内灘町子ども会議(以下「子ども会議」という。)を開催します。

2 子ども会議は、子どもの自主的、かつ、自発的な取り組みにより運営され、子どもの権利に関する各種施策の推進について意見を述べるもののほか、町長その他の執行機関に対し意見を提出することができます。

(子どもの権利委員会)

第十六条 町は、子どもの権利に関する施策の充実を図るとともに、子どもの権利の保障の状況を検証するため、必要に応じて内灘町子どもの権利委員会(以下「権利委員会」という。)を設置します。

2 権利委員会は、子どもの権利に関する各種施策の推進について意見を述べるもののほか、町長その他の執行機関の諮問に応じ、子どもの権利の保障の状況について調査、審議及び答申を行うものとします。

(推進計画)

第十七条 町は、子どもの権利に関する各種施策を推進するにあたっては、総合的な推進計画を定めるものとします。

2 町は、前項の推進計画を定めるにあたっては、町民、第十五条に定める子ども会議及び前条に定める権利委員会の意見を聴くものとします。

(施策の推進)

第十八条 町は、前条に定める推進計画に基づき、子どもの権利に配慮した施策を推進するものとします。

第五章 雑則

(その他)

第十九条 この条例の施行に関し、必要な事項は町長が別に定めます。

附 則

この条例は、平成二十四年一月一日から施行する。

内灘町子どもの権利条例

平成23年12月26日 条例第17号

(平成24年1月1日施行)