○雲南市中小企業振興基本条例

平成26年3月26日

条例第14号

雲南市は、ヤマタノオロチ伝説に代表される神話の伝承地、銅鐸やたたら製鉄など数多くの歴史遺産があり、いにしえより山陰と山陽を結ぶ要衝として栄えてきた。

今日では、中国横断自動車道尾道松江線の整備により、瀬戸内から日本海を結ぶ大動脈の産業拠点として、賑わいと活力のあるまちづくりを推進している。

そうした中で、市内企業の大多数を占める中小企業は、地域経済を支え、雇用や賑わいを創出し、市民生活の安定及び向上に寄与してきた。

本市が将来にわたり、ふるさとで生きる豊かさを大切に継承し、より広域的な地域間交流を進めながら、持続可能な社会を実現するためには、中小企業がこのまちで発展し続けるとともに、そこに働く人々が生きがいと働きがいを得ることができ、かつ、高齢者が安心して暮らせ、若い世代が地域で活躍し、挑戦する機会に満ちたまちとなるよう、市民、事業者及び市が相互理解と信頼のもと、中小企業振興を地域社会の礎として位置づけ、協働による取組みを推進する必要がある。

ここに、中小企業振興についての基本理念を明らかにするとともに、その方向性を示し、中小企業振興を総合的、かつ、恒常的に推進するため、この条例を制定する。

(目的)

第1条 この条例は、本市の中小企業振興についての基本となる事項を定め、社会経済構造の変革に的確に対応した産業集積を維持し、その発展を促進するとともに、市民、事業者及び市がそれぞれの立場及び役割について相互理解を深めることによって、健全で調和のとれた地域社会の発展に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の定義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 事業者 中小企業者、中小企業団体及び大企業者等をいう。

(2) 中小企業者 中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条第1項各号に掲げるものをいう。

(3) 中小企業団体 中小企業団体の組織に関する法律(昭和32年法律第185号)第3条第1項各号に掲げるもの及び商店街振興組合法(昭和37年法律第141号)第2条第1項に規定する商店街振興組合並びにこれらに準ずる団体で市長が特に認めるものをいう。

(4) 大企業者等 前3号に規定するもの以外のものであって、事業を営むもの又は企業団体、経済団体等をいう。

(5) 市民 市内に在住、在勤又は在学をする者及び市内において活動する者をいう。

(6) 域内 本市を中心として経済変動の影響を共有する経済圏の区域をいう。

(基本理念)

第3条 中小企業の振興は、中小企業者の経営の向上及び改善に対する自主的な努力を促進することを旨として推進されなければならない。

2 中小企業の振興は、本市の有する多様な技術、優れた産業基盤、豊かな特産品及び自然環境その他の特色ある地域資源等を十分に活用することにより推進されなければならない。

3 中小企業の振興は、小規模事業者に配慮する等中小企業者の経営規模及び経営形態を勘案して推進されなければならない。

4 中小企業の振興は、意欲及び能力に応じた多様な雇用の機会を確保するとともに中小企業者が求める人材の育成及び確保を図ることを旨として推進されなければならない。

5 中小企業の振興は、市、事業者及び市民が相互に連携し、及び協力して推進されなければならない。

(基本方針)

第4条 市は、次に掲げる基本方針に基づき、中小企業の振興に関する施策を講ずるものとする。

(1) 中小企業者の経営の革新及び中小企業の創造の促進を図ること。

(2) 中小企業者の新技術、独創的な技術等を利用した事業活動の促進を図ること。

(3) 中小企業者の人材の育成及び確保を図ること。

(4) 中小企業者の経営基盤の強化を図ること。

(5) 中小企業者と関係機関との連携、中小企業者相互の連携その他の連携の促進を図ること。

(6) 地域の資源の活用等による産業の発展及び創出を図ること。

(7) 観光資源の発掘、整備等を図るとともに、市の魅力を内外に広く発信すること。

(基本的施策)

第5条 中小企業の振興は、市の産業集積と深くかかわっており、市は、その総合的に講ずべき基本的施策を前条の基本方針に基づき、次のとおり定める。

(1) 産業集積の基盤を維持、拡大するための施策

(2) 中小企業者の経営支援体制を充実するための施策

(3) 創業や新たな事業活動を促進するための施策

(4) 中小企業者の技術力、経営力等の高度化を促進するための施策

(5) 産業に携わる人材を確保し、及び育成するための施策

(6) 中小企業者又は中小企業団体と他の事業者、教育機関、金融機関及び研究機関等との連携を促進するための施策

(7) 地域資源を活用し、地域に根差した産業を促進するための施策

(8) 市の産業の魅力を発信するための施策

(市の責務)

第6条 市は、市民及び事業者の理解と協力を得ながら、社会経済情勢の変化に対応した適切な施策を推進し、財政上の措置並びに国、県及びその他の関係機関(以下「国等」という。)との連携及び協力に努めるものとし、また、必要に応じて国等に対し施策の充実及び改善の要請を行うものとする。

2 市は、工事の発注、物品及び役務の調達に当たっては、予算の適正な執行に留意しつつ、中小企業者の受注機会の確保に努めるものとする。

3 市は、学校教育における勤労観及び職業観の醸成が中小企業の人材の確保及び育成に資することを鑑み、児童及び生徒に対する職業体験の機会の提供その他の必要な施策を講ずるよう努めるものとする。

(中小企業者の努力)

第7条 中小企業者は、事業活動を行うに当たっては、経営基盤の強化、人材の育成及び雇用環境の充実を図り、従業員が生きがいと働きがいを得ることができる職場づくりに自主的な努力を払うものとし、また、地域社会を構成する一員として、地域貢献に積極的に取り組むとともに、環境との調和に十分配慮するものとする。

2 中小企業者は、基本理念に基づく市の施策に協力するよう努めるものとする。

3 中小企業者は、域内において生産され、製造され、又は加工された産品を取扱い、及び域内で提供される商工業サービスを利用するよう努めるものとする。

4 中小企業者は、児童及び生徒の勤労観及び職業観の育成が中小企業における人材の確保等のために重要であることを認識し、児童及び生徒に対する職業に関する体験の機会を提供するよう努めるものとする。

(中小企業団体の役割)

第8条 中小企業団体は、中小企業者を支援し、及び本市における産業の総合的な発展を図ることにより、本市の活性化に貢献するよう努めるものとする。

2 中小企業団体は、中小企業者及び新たに中小企業者となろうとする者の中小企業団体への加入を自ら積極的に促すことにより、会員の増加に努めるものとする。

3 中小企業団体は、会員相互の関係強化を促し、あわせて他の団体との連携を図ることにより、本市の産業振興に努めるものとする。

4 中小企業団体は、国、県又は市が行う中小企業の振興のための施策に積極的に参画するよう努めるものとする。

(市民の理解と協力)

第9条 市民は、中小企業の振興が地域経済の振興、市民生活の安定及び向上並びに地域社会の活性化に寄与することを理解し、その健全な発展に協力するよう努めるものとする。

2 市民は、消費者として、市内で生産され、製造され、又は加工される産品及び市内で提供される商業サービスを利用するよう努めるものとする。

(大企業者等の役割)

第10条 大企業者等は、中小企業と大企業がともに地域社会の発展に欠くことのできない重要な役割を果たすことを認識し、地域経済の振興、地域貢献及び環境との調和に積極的に取り組むとともに、市が実施する中小企業の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(地域経済振興会議)

第11条 この条例の理念の実現及び第5条に規定する基本的施策の実施について調査及び審議するため、雲南市地域経済振興会議(以下「会議」という。)を設置する。

2 会議は、15人以内の委員をもって組織する。

3 委員は、識見を有する者、市民、事業者その他市長が必要と認める者のうちから市長が委嘱する。

4 委員の任期は、2年とし、再任されることを妨げない。ただし、委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

5 前各項に定めるもののほか、会議の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。

(委任)

第12条 この条例の施行について、必要な事項は、市長が別に定める。

附 則

この条例は、公布の日から施行する。

雲南市中小企業振興基本条例

平成26年3月26日 条例第14号

(平成26年3月26日施行)