○宇都宮市みんなでごみのないきれいなまちをつくる条例
平成20年6月30日
条例第36号
目次
第1章 総則(第1条―第4条)
第2章 ごみのないきれいなまちづくりに関する施策の推進(第5条―第7条)
第3章 ごみのないきれいなまちづくりに関する取組(第8条―第12条)
第4章 指導,勧告等(第13条・第14条)
第5章 重点地区の美化推進(第15条―第17条)
第6章 近隣迷惑の防止(第18条)
第7章 雑則(第19条・第20条)
第8章 罰則(第21条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は,ごみのないきれいなまちづくりを推進するために必要な事項を定めることにより,市民及び来訪者(市内を訪問する者をいう。以下同じ。)が快適に過ごすことができるきれいなまち宇都宮を協働して実現し,もって市民の良好な生活環境の維持に資することを目的とする。
(1) 市民 市内に居住し,勤務し,又は在学する者をいう。
(2) 市民等 市民,市内に滞在する者又は市内を通過する者をいう。
(3) 事業者 市内で事業活動を行う法人その他の団体又は個人をいう。
(4) 所有者等 市内において土地又は建物を所有し,占有し,又は管理する者をいう。
(基本理念)
第3条 ごみのないきれいなまちづくりの推進は,次に掲げる事項を基本として行わなければならない。
(1) 市民が自らの住むまちに愛着を持ち,住んで良かった,これからも住み続けたいと思うことができ,次の世代に誇りを持って引き継ぐことのできるきれいなまち宇都宮の実現を目指し,市民一人ひとりが周囲の人々を思いやる心を持って行うこと。
(2) 来訪者が快適に過ごすことができ,来て良かった,もう一度訪れたいと思うことのできるきれいなまち宇都宮の実現を目指し,市民一人ひとりがおもてなしの心を持って行うこと。
(3) 市,市民等,事業者及び所有者等がきれいなまち宇都宮の実現を目指し,それぞれの責任を自覚の上,相互に協力して,連帯意識を高めながら,協働して行うこと。
(責務)
第4条 市は,基本理念にのっとり,ごみのないきれいなまちづくりのために必要な施策を策定し,実施しなければならない。
2 市民等及び事業者は,基本理念にのっとり,ごみのないきれいなまちづくりのための主体的かつ積極的な活動を推進するとともに,市が実施する施策に協力しなければならない。
3 所有者等は,基本理念にのっとり,自己が所有し,占有し,又は管理する土地又は建物及びその周辺の区域の清潔を保ち,ごみのないきれいなまちづくりを推進するとともに,市が実施する施策に協力しなければならない。
第2章 ごみのないきれいなまちづくりに関する施策の推進
(意識啓発)
第5条 市は,市民等,事業者及び所有者等に対し,ごみのないきれいなまちづくりに関する意識の啓発を図るよう努めるものとする。
2 事業者は,その従業員及び消費者に対し,ごみのないきれいなまちづくりに関する意識の啓発を図るよう努めるものとする。
3 公共の場所の管理者は,その利用者に対し,ごみのないきれいなまちづくりに関する意識の啓発を図るよう努めるものとする。
(市民協働)
第6条 市は,ごみのないきれいなまちづくりに関する施策を実施するときは,広く市民等及び事業者の自主的な参加及び協力を求めるとともに,ごみのないきれいなまちづくりに関する地域組織に対し,きれいなまち宇都宮の実現を目指した活動ができるよう支援を行うものとする。
(表彰)
第7条 市長は,ごみのないきれいなまちづくりの推進について著しい功績のあると認める者又はごみのないきれいなまちづくりの模範となる優良な事例に係るものに対し,宇都宮市表彰条例(平成12年条例第7号)の規定により,表彰するものとする。
第3章 ごみのないきれいなまちづくりに関する取組
(廃棄物の投棄等の禁止)
第8条 何人も,道路,公園,広場その他の公共の場所又は他人が所有し,占有し,若しくは管理する場所に,廃棄物(廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第2条第1項に規定する廃棄物をいう。以下同じ。)を投棄し,又は許可なく物を放置してはならない。
(飼い犬等の排せつした汚物の適正処理)
第9条 犬等(飼養されている犬その他の愛がん動物をいう。以下同じ。)の飼養者は,飼養している犬等(以下「飼い犬等」という。)を連れ歩く際には,前条に規定する場所を汚さないよう飼い犬等の排せつした汚物を適正に処理しなければならない。
(回収容器の設置及び適正管理)
第10条 容器に収納した飲食物を自動販売機(事業所に設置されている自動販売機で,特定の者が利用するものを除く。)により販売する者は,収納容器(飲食物を収納する缶,瓶,ペットボトルその他の容器をいう。以下同じ。)が販売場所及びその周辺の区域に投棄されないようにするため,回収容器を設置し,収納容器が回収容器から散乱しないよう適正に管理しなければならない。
(不法投棄の未然防止及び原状回復)
第11条 所有者等は,自己が所有し,占有し,又は管理する土地又は建物の定期的な清掃を行う等,清潔の保持のために必要な措置を講ずるとともに,廃棄物が投棄されないよう適正に管理しなければならない。
2 所有者等は,自己が所有し,占有し,又は管理する土地又は建物に廃棄物が投棄されたときは,その廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない。
(平26条例7・一部改正)
(携帯用吸い殻入れの携帯等)
第12条 喫煙をする市民等は,たばこの吸い殻を第8条に規定する場所に捨てることのないよう日常的に携帯用の吸い殻入れを携帯するよう努めなければならない。
2 自動車を運転する市民等は,当該自動車に乗車している者が車内のごみを第8条に規定する場所に捨てることのないよう配慮し,必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
第4章 指導,勧告等
(事実等の公表)
第14条 市長は,前条第2項の規定による勧告を受けた者が正当な理由がなくてその勧告に係る措置を講じないときは,宇都宮市行政手続条例(平成8年条例第41号)第35条の規定により,その事実等を公表することができる。
第5章 重点地区の美化推進
(重点地区の指定)
第15条 市長は,ごみのないきれいなまちづくりのため,特に美化を推進する必要があると認める地区を美化推進重点地区(以下「重点地区」という。)として指定することができる。
2 市長は,重点地区を指定したときは,その旨及びその区域を告示しなければならない。
3 市長は,ごみのないまちづくりの推進に当たり,必要があると認めるときは,重点地区の指定を解除し,又はその区域を変更することができる。この場合において,前項の規定は,当該指定の解除及び区域の変更について準用する。
(収納容器等の適正処理)
第16条 何人も,重点地区内においては,次の各号に掲げることを行うことにより,当該地区の美観を害しないようにしなければならない。
(1) 飲食物若しくはたばこを収納し,若しくは収納していた容器若しくはその包装,使い捨ての食器,飲食物の残りかす,たばこの吸い殻又は紙くずを設置されたごみ箱若しくは回収容器若しくは特に定めのある場所に捨て,又は自宅に持ち帰ること。
(2) 飼い犬等を連れ歩く際に,当該飼い犬等が排せつした汚物を自宅に持ち帰ること。
(警告)
第17条 市長又は指定職員は,重点地区内の道路,公園,広場その他の公共の場所において,前条各号のいずれかの規定に違反した者に対し,違反を是正するための警告を発することができる。
第6章 近隣迷惑の防止
第18条 所有者等は,自己が所有し,占有し,又は管理する土地又は建物を適正に管理することにより,近隣に居住し,又はそこで活動する市民等の良好な生活環境が害されないようにしなければならない。
2 市長は,所有者等が所有し,占有し,又は管理する土地又は建物において,次の各号のいずれかに該当する状態が発生しており,それにより近隣に居住し,又はそこで活動する相当数の市民等の生命,身体,健康又は財産に差し迫った危険があると認めるときで,かつ,他の法令による手段ではその危険を除去できないときは,その所有者等に対し,期限を定めて,廃棄物等の除去その他の必要な措置を講ずるよう命ずることができる。
(1) 自己が排出し,又は他人が投棄した廃棄物により,ねずみ,はえ,蚊,のみその他の衛生動物又は悪臭が発生している状態
(2) 自己が排出し,若しくは他人が投棄した廃棄物,樹木の枝葉又は雑草が著しく道路上にはみ出し,安全な通行を確保する上での妨げとなっている状態
(3) 自己が排出し,又は他人が投棄した廃棄物が相当の高さにまでたい積しており,それが飛散し,流出し,又は倒壊するおそれがあると認められる状態
(4) 自己が排出し,若しくは他人が投棄した廃棄物又は枯れ草等の燃焼のおそれのある物件がみだりに存置され,火災の原因となるおそれがあると認められる状態
3 市長は,前項の規定による命令をする場合は,特に緊急を要する場合を除き,あらかじめ,宇都宮市廃棄物の処理及び清掃に関する条例(昭和47年条例第19号)第16条第1項に規定する宇都宮市廃棄物減量等推進審議会の意見を聴かなければならない。
第7章 雑則
(立入調査等)
第19条 市長は,この条例の施行に必要な限度において,市民等,事業者若しくは所有者等に対し,必要な報告を求め,又はその職員に良好な生活環境を害するおそれのある土地若しくは建物に立ち入らせ,その周辺の区域の生活環境に及ぼす影響について調査させ,若しくは関係者に質問させることができる。
2 前項の規定により立入調査又は質問をする職員は,その身分を示す証明書を携帯し,関係者の請求があったときは,これを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入調査又は質問の権限は,犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(委任)
第20条 この条例の施行について必要な事項は,市長が定める。
第8章 罰則
第21条 第17条の警告を受けたにもかかわらず,違反を是正しない者に対しては,2,000円の過料に処する。
附則
(宇都宮市空き缶等の散乱防止に関する条例の廃止)
2 宇都宮市空き缶等の散乱防止に関する条例(平成8年条例第43号)は,廃止する。
附則(平成26年3月24日条例第7号)抄
(施行期日)
1 この条例は,平成26年7月1日から施行する。