○白馬村政治倫理条例
平成7年12月21日
条例第17号
白馬村政治倫理条例
(目的)
第1条 この条例は、村政が村民の厳粛な信託によるものであることを認識し、村長、村議会議員(以下「議員」という。)及び副村長、教育長(以下「副村長等」という。)は、村民全体の奉仕者としてその人格と倫理の向上に努め、いやしくもその地位による影響力を不正に行使してその利益を図ることのないよう必要な措置を定めることにより、村政に対する村民の信頼に応え、もって公正で開かれた民主的な村政の発展に寄与する目的と、併せて政治倫理の確立のための国会議員の資産等の公開等に関する法律(平成4年法律第100号)第7条の規定により、村長及び議員の資産等の公開に関し必要な事項を定めることを目的とする。
(村長、議員及び副村長等の責務)
第2条 村長、議員及び副村長等は、その職務を遂行するにあたり、村政に関わる権能と責務を深く自覚し、地方自治の本旨に従って、その使命達成に努めなければならない。
(政治倫理基準)
第3条 村長、議員及び副村長等は、次に掲げる政治倫理基準を遵守しなければならない。
(1) 村民全体の代表としてその品位と名誉を損なうような一切の行為を慎み、その職務に関し不正の疑惑をもたれるおそれのある行為をしないこと。
(2) 常に、村民全体の奉仕者としてその人格と倫理の向上に努め、その地位を利用しいかなる金品も授受しないこと。
(3) 村が行う請負契約に関して特定の業者の推薦、紹介をしないこと。
(4) 村職員採用に関して推薦、紹介をしないこと。
(5) 政治活動に関して企業、団体等から寄付等を受けないものとし、その後援団体についても政治的又は道義的批判を受けるおそれのある寄付等を受けないこと。
2 村長、議員及び副村長等は、政治倫理に反する事実があるとの疑惑をもたれたときは、自ら誠実な態度をもって疑惑の解明にあたるとともに、その責任を明らかにしなければならない。
(村民の責務)
第4条 村民は、自らも主権者として村政を担い、公共の利益を実現する自覚をもち、村長、議員及び副村長等に対し、その地位による影響力を不正に行使させるような次に掲げる働きかけを行ってはならない。
(1) 村職員採用に関しての推薦、紹介の依頼
(2) 村発注工事の指名依頼
(3) 下請業者の選定依頼
(4) 使用資材等の購入の指名依頼
(5) 道義的批判を受けるおそれのある寄付行為
(6) その他飲食の供与等社会通念上疑惑をもたれる行為
(資産等報告書等の提出)
第5条 村長及び議員は、その任期開始の日(再選挙により村長及び議員になった者にあってはその選挙の期日とし、公職選挙法(昭和25年法律第100号)第259条の2の規定の適用がある者にあってはその者の退職の申立てがあったことにより告示された選挙の期日とし、更正決定又は繰上補充により当選人と定められた村長及び議員にあってはその当選の効力発生の日とする。次項において同じ。)において有する次の各号に掲げる資産等について、当該資産等の区分に応じ当該各号に掲げる事項を記載した資産等報告書を、同日から起算して100日を経過する日までに、村長にあっては村長に、議員にあっては村議会議長(以下「議長」という。)に提出しなければならない。
(1) 土地(信託している土地(自己が帰属権利者であるものに限る。)を含む。)所在、面積及び固定資産税の課税標準額並びに相続(被相続人からの遺贈を含む。以下同じ。)により取得した場合は、その旨
(2) 建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権 当該権利の目的となっている土地の所在及び面積並びに相続により取得した場合は、その旨
(3) 建物 所在、床面積及び固定資産税の課税標準額並びに相続により取得した場合は、その旨
(4) 預金(当座預金及び普通預金を除く。)、貯金(普通貯金を除く。)及び郵便貯金(通常郵便貯金を除く。) 預金、貯金及び郵便貯金の額
(5) 金銭信託 金銭信託の元本の額
(6) 金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第1項及び第2項に規定する有価証券 種類及び種類ごとの額面金額の総額(株券にあっては、株式の銘柄及び株数)
(7) 自動車、船舶、航空機及び美術工芸品(取得価額が100万円を超えるものに限る。) 種類及び数量
(8) ゴルフ場の利用に関する権利(譲渡することができるものに限る。) ゴルフ場の名称
(9) 貸付金(生計を一にする親族に対するものを除く。) 貸付金の額
(10) 借入金(生計を一にする親族からのものを除く。) 借入金の額
(所得等報告書の提出)
第6条 村長及び議員(前年1年間を通じて村長及び議員であった者(任期満了により村長及び議員でない期間がある者で当該任期満了による選挙により再び村長及び議員になったものにあっては、当該村長及び議員でない期間を除き前年1年間を通じて村長及び議員であった者)に限る。)は、次の各号に掲げる金額及び課税価格を記載した所得等報告書を、毎年、4月1日から同月30日までの間(当該期間内に任期満了により村長及び議員でない期間がある者で当該任期満了による選挙により再び村長及び議員となったものにあっては、同月1日から再び村長及び議員となった日から起算して30日を経過する日までの間)に、村長にあっては村長に、議員にあっては議長に提出しなければならない。
(1) 前年分の所得について同年分の所得税が課される場合における当該所得に係る次に掲げる金額(当該金額が100万円を超える場合にあっては、当該金額及びその基因となった事実)
ア 総所得金額(所得税法(昭和40年法律第33号)第22条第2項に規定する総所得金額をいう。)及び山林所得金額(同条第3項に規定する山林所得金額をいう。)に係る各種所得の金額(同法第2条第1項第22号に規定する各種所得の金額をいう。)
イ 租税特別措置法(昭和32年法律第26号)の規定により、所得税法第22条の規定にかかわらず、他の所得と区分して計算された所得の金額であって規則で定めるもの
(2) 前年中において贈与により取得した財産について同年分の贈与税が課される場合における当該財産に係る贈与税の課税価格(相続税法(昭和25年法律第73号)第21条の2に規定する贈与税の課税価格をいう。)
(関連会社等報告書の提出)
第7条 村長及び議員は、毎年、4月1日において報酬を得て会社その他の法人(法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものを含む。以下この条において同じ。)の役員、顧問その他の職に就いている場合には、当該会社その他の法人の名称及び住所並びに当該職名を記載した関連会社等報告書を、同月2日から同月30日までの間(当該期間内に任期満了により村長及び議員でない期間がある者で当該任期満了による選挙により再び村長及び議員となったものにあっては、同月2日から再び村長及び議員となった日から起算して30日を経過する日までの間)に、村長にあっては村長に、議員にあっては議長に提出しなければならない。
(資産等報告書等の保存及び閲覧)
第8条 前3条の規定により提出された資産等報告書及び資産等補充報告書、所得等報告書並びに関連会社等報告書は、村長及び議長において、これらを提出すべき期間の末日の翌日から起算して5年を経過する日まで保存しなければならない。
2 何人も、村長及び議長に対し、前項の規定により保存されている資産等報告書及び資産等補充報告書、所得等報告書並びに関連会社等報告書の閲覧を請求することができる。この場合において、当該閲覧には写しの交付を含まないものとする。
(規則への委任)
第10条 この条例に規定するもののほか、白馬村政治倫理に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
附則(平成13年12月21日条例第25号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成18年9月20日条例第35号)
この条例は、公布の日から施行し、平成18年9月1日から適用する。
附則(平成19年3月23日条例第6号)
この条例は、平成19年4月1日から施行する。
附則(平成23年12月15日条例第28号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成25年3月21日条例第1号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(令和6年3月6日条例第2号)
この条例は、公布の日から施行し、改正後の白馬村政治倫理条例の規定は令和5年4月1日から適用する。