○和光市まちづくり条例に基づく電波障害対策要綱

平成19年6月8日

告示第88号

(目的)

第1条 この告示は、和光市まちづくり条例(平成18年条例第51号。以下「条例」という。)第43条の規定により、中高層建築物の建築による電波障害を解消し、又は防止するための必要な措置(以下「電波障害対策」という。)に関する事項を定めることを目的とする。

(定義)

第2条 この告示における用語の意義は、条例及び和光市まちづくり条例施行規則(平成19年規則第8号)において使用する用語の例によるほか、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 電波障害 中高層建築物の建築により生じたテレビジョン電波受信障害

(2) 電波障害予測範囲 電波障害が発生するおそれがある範囲

(3) 実地調査 電波障害について、その発生状況を実地に確認し、別表第1に定めるところによりその評価を行う調査

(4) 電波障害発生範囲 電波障害の原因が当該開発行為等によるものであることを実地調査により合理的に推測又は確認された範囲

(5) 個別受信施設 受信アンテナを設置してテレビジョン放送の電波を受信する個別の施設

(6) 共同受信施設 テレビジョン放送の電波が良好に受信できる場所に受信アンテナを設置し、そのアンテナで受信した電波を複数の者に有線で分配する施設

(7) 電波障害予測関係者 電波障害予測範囲内の土地若しくは建築物の所有者若しくは占有者(賃貸による駐車場等の占有者を除く。)でテレビジョン放送の電波を受信している者又は共同受信施設を所有してテレビジョン放送の電波を受信して分配している者

(8) 電波障害発生関係者 電波障害発生範囲内の土地若しくは建築物の所有者若しくは占有者(賃貸による駐車場等の占有者を除く。)でテレビジョン放送の電波を受信している者又は共同受信施設を所有してテレビジョン放送の電波を受信して分配している者

(9) 電波障害対策関係者 開発行為等を行う者が条例第29条第1項の規定による届出を行った日以前から電波障害発生関係者である者

(10) 共同受信組合 共同受信施設に係る電波障害対策関係者が当該共同受信施設の維持管理のために設立した組合

(実地調査)

第3条 開発行為等を行う者は、次に掲げる範囲において、次条の規定による説明の時期を考慮して適切に実地調査を行うものとする。

(1) 電波障害予測範囲

(2) 電波障害予測範囲外で電波障害の発生の申し立てのあった範囲

(3) 電波障害発生範囲

2 前項の実地調査は、一般社団法人日本CATV技術協会が認定するCATV総合監理技術者、第1級CATV技術者又はCATVエキスパート(受信調査)の資格を有する者に行わせるものとする。

(電波障害対策の説明)

第4条 開発行為等を行う者は、電波障害対策について、別表第2に定めるところにより説明を行うものとする。

2 前項の説明は、説明会の開催その他適切な方法により行うものとする。

3 開発行為等を行う者は、第1項の規定による説明を行う場合は、電波障害予測関係者又は電波障害発生関係者の理解を得るよう努めるものとする。

(電波障害対策の対象者)

第5条 電波障害対策は、電波障害対策関係者を対象とする。

(電波障害対策の実施)

第6条 開発行為等を行う者は、実地調査の結果により、当該開発行為前の評価と当該開発行為後の評価を比較して、受信チャンネルのいずれかの評価がA、B又はCからD又はEとなった場合に、電波障害対策を行うものとする。

2 電波障害対策は、電波障害対策関係者の要望に配慮した上で、実地調査の結果に基づいて、別表第3に掲げる方法のうち技術的及び経済的に合理的ないずれかの方法により行うものとする。

3 電波障害対策は、開発行為等を行う者の責任において行うものとする。

(電波障害対策の実施時期)

第7条 電波障害対策は、当該開発行為等による電波障害発生範囲が変動しないことを実地調査等により確認した後に行うものとし、条例第29条第1項に規定する工事の完了の届出を行う日までに完了するものとする。

2 前項の規定による電波障害対策の前に行う暫定的な電波障害対策は、実地調査等によりその発生の原因及び範囲を速やかに確認し、行うものとする。

(市長への報告)

第8条 開発行為等を行う者は、第4条の規定による説明及び電波障害対策を行った場合は、別表第4に定めるところにより市長に報告するものとする。ただし、前条第2項に規定する暫定的な電波障害対策に係る説明については、市長が認めるときは、報告をしないことができる。

(電波障害対策の費用負担の方法)

第9条 電波障害対策に係る費用負担の方法は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定めるところによる。この場合において、費用負担は、渡し切りとする。

(1) 共同受信施設の設置 原則として、共同受信組合に共同受信施設の現物及びその維持管理等の経費に相当する金銭を譲渡する。

(2) 個別受信施設の設置 個別受信施設に係る電波障害対策関係者に、当該個別受信施設の現物及びその維持管理等の経費に相当する金銭を譲渡する。

(3) 受信施設の移設、改良その他の必要な措置 電波障害対策関係者に、従前の共同受信施設又は個別受信施設に係る電波障害を解消するための措置の実施又は当該措置に要する費用に相当する金銭を譲渡する。

(4) 有線テレビジョン放送の利用 電波障害対策関係者に、地上波によるテレビジョン放送を無料で視聴できる権利を譲渡する。

(5) 前各号に掲げる電波障害対策以外の場合 開発行為等を行う者が電波障害対策関係者と協議により定めた方法

2 前項の規定による金銭の額は、「公共施設の設置に起因するテレビジョン電波受信障害により生ずる損害等に係る費用負担について」(昭和54年10月12日付け建設省計用発第35号建設事務次官通知)の例による。

(電波障害対策に係る施設の維持管理)

第10条 電波障害対策に係る施設の維持管理は、原則として電波障害対策関係者の責任と費用負担で行うものとする。

(開発行為等を行う者の配慮)

第11条 開発行為等を行う者と電波障害対策関係者とは、電波障害対策に関し、互いに協力するよう努めるものとする。

(その他)

第12条 この告示に定めるもののほか、電波障害対策に関し必要な事項は、市長が別に定める。

この告示は、平成19年7月1日から施行する。

(平成29年告示第43号)

この告示は、公布の日から施行する。

(令和3年告示第214号)

(施行期日)

1 この告示は、公布の日から施行する。

(経過措置)

2 この告示の施行の際、この告示による改正前の和光市まちづくり条例に基づく電波障害対策要綱の様式による用紙で、現に残存するものは、所要の修正を加え、なお使用することができる。

別表第1(第2条関係)

評価

受信品位の評価の内容

国による評価

A

極めて良好に受信可能

5

雑音又は混信が小さく良好受信が可能

4

B

国による評価で4に近い3

3(+)

C

多少の雑音又は混信で実用可能

3

D

国による評価で2に近い3

3(-)

E

受信はできるが、実用にならない

2

受信不能でまったく実用にならない

1

別表第2(第4条関係)

説明対象

説明時期

説明事項

電波障害予測関係者

条例第19条第1項に規定する説明と同時期

(1) 中高層建築物を建築する敷地の形態及び規模

(2) 敷地内における中高層建築物その他の建築物の位置

(3) 中高層建築物の規模、構造及び用途

(4) 中高層建築物の工事期間

(5) 電波障害予測範囲及び電波障害対策の計画の内容

(6) 電波障害対策の担当者の部署、氏名、連絡先

(7) その他市長が必要と認める事項

電波障害発生関係者

第7条第2項に規定する暫定的な電波障害対策に着手する前

(1) 電波障害の発生の原因と範囲

(2) 電波障害が継続すると予想される期間

(3) 暫定的な電波障害対策を行う範囲と対象家屋(共同住宅を含む)

(4) 暫定的な電波障害対策の方法と実施時期

(5) その他市長が必要と認める事項

電波障害発生関係者

電波障害対策に着手する前

(1) 電波障害発生範囲及び電波障害対策の方法

(2) 電波障害対策を行う範囲と対象家屋(共同住宅を含む)

(3) 電波障害対策の方法と実施時期

(4) 電波障害対策のための施設の維持管理方法とその費用負担の内容

(5) その他市長が必要と認める事項

別表第3(第6条関係)

 

電波障害対策の方法

内容

1

共同受信施設の設置

措置の対象となる一まとまりの区域内又はその近くで良好な電波を受信できる場所に受信アンテナ(親アンテナ)を設置し、そこで受信したテレビ電波を有線で伝送し、各戸に分配する方法

2

個別受信施設の設置

新たに個別アンテナを設置する方法

3

受信施設の移設又は改良その他必要な措置

従前の共同受信施設又は個別受信施設の受信アンテナの位置、高さ、方向等の調整、部品の改良等により改善する方法

4

1から3以外の方法

既存の有線テレビジョン放送を利用する等による措置

別表第4(第8条関係)

区分

様式

報告時期

報告事項

第4条の規定による説明の報告

第1号

条例第19条第3項に規定する報告書の提出と同時

(1) 開発行為等の場所

(2) 説明者の住所、氏名、連絡先

(3) 電波障害の対策計画(概要)

(4) 電波障害予測関係者又は電波障害発生関係者の意見や要望等とそれに対する回答(要旨)

(5) 電波障害の実地調査の結果

(6) 説明に使用した資料の内容

電波障害対策の報告

第2号

条例第29条第1項に規定する工事の完了の届出と同時

(1) 電波障害が発生している範囲

(2) 電波障害対策の実施済み範囲とその家屋(共同住宅を含む)

(3) 電波障害対策の方法と実施した時期

(4) 電波障害対策のための施設の維持管理の方法とその費用負担の内容

(5) 協定・覚書等の内容(締結している場合に限る)

(6) 中高層建築物の完成年月日

(7) その他市長が必要と認める図書

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和光市まちづくり条例に基づく電波障害対策要綱

平成19年6月8日 告示第88号

(令和3年8月13日施行)