○山鹿市男女共同参画推進条例

平成18年9月25日

条例第24号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第9条)

第2章 男女共同参画社会の形成に関する施策の推進(第10条―第17条)

第3章 山鹿市男女共同参画審議会(第18条・第19条)

第4章 雑則(第20条)

附則

本市では、日本国憲法がうたう個人の尊重と法の下の平等の理念にのっとり、すべての市民の人権が保障される社会を目指して、男女共同参画の取組を進めてきた。

しかしながら、一部に性別による偏った見方・慣習などが存在するとともに、暴力行為などの人権侵害も危惧されており、このことが女性の自立や社会参画、男性の家庭参画などを妨げ、真の男女平等を実現するための課題となっている。また、少子高齢化の進展や経済活動の成熟化など社会経済情勢の急激な変化に対応するため、社会のあらゆる分野において、男女がともに良きパートナーとして支えあいながら協働していくことが求められている。

こうした状況を踏まえ、本市が目指す将来都市像を構築するためには、男女が互いにその人権を尊重しつつ責任も分かち合い、性別にかかわりなく、個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の形成が不可欠であることを認識し、その方向性を示して施策に取り組むため、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、本市における男女共同参画社会の形成に関し、基本理念を定め、市、市民及び事業者等の責務を明らかにするとともに、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策について基本となる事項を定めることにより、男女共同参画社会の形成を総合的かつ計画的に推進することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 男女共同参画社会の形成 男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会を形成することをいう。

(2) 積極的改善措置 前号に規定する機会に係る男女間の格差を改善するため必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対し、当該機会を積極的に提供することをいう。

(3) 市民 市内に居住し、勤務し、又は通学する者をいう。

(4) 事業者等 市内において事業を行うすべての個人及び法人その他の団体をいう。

(5) セクシュアル・ハラスメント 他の者の意に反した性的な言動により相手方の生活環境を害する行為又は当該言動に対する相手方の対応によって相手方に不利益を与える行為をいう。

(6) ドメスティック・バイオレンス 配偶者、恋人その他の親密な関係にある、又はあった者に対して、身体的、精神的等の苦痛を与える暴力行為をいう。

(基本理念)

第3条 男女共同参画社会の形成は、次の各号に定める基本的な考え方(以下「基本理念」という。)に基づき推進されなければならない。

(1) 男女の人権の尊重 男女の個人としての尊厳が重んぜられること、男女が性別による差別的取扱い(明確な差別意図がなくとも、差別を容認したと認められる取扱いを含む。)を受けないこと、男女が個人として能力を発揮する機会が確保されることその他の男女の人権が尊重されること。

(2) 社会における制度又は慣行についての配慮 男女が社会のあらゆる活動を選択する際に、性別による固定的な役割分担等に基づく社会制度又は慣行の影響を受けないよう配慮されること。

(3) 政策等の立案及び決定への共同参画 男女が、社会の対等な構成員として、市における政策又は民間の団体における方針の立案及び決定に共同して参画する機会が確保されること。

(4) 家庭生活における活動と他の活動の両立 家族を構成する男女が、相互の協力と社会の支援の下に、家事、子の養育、家族の介護その他の家庭生活における活動と地域及び社会における活動その他の活動を両立して行うことができるようにすること。

(5) 生涯を通じた健康への配慮 男女が対等な関係の下に、互いの性について理解を深めることにより、妊娠、出産等に関して互いの意思が尊重され、かつ、生涯にわたって心身ともに健康な生活が営まれるよう配慮されること。

(6) 国際的協調 男女共同参画社会の形成の促進が、国際社会における取組と密接な関係を有していることを考慮し、国際的協調の下に行われること。

(実現すべき姿)

第4条 市、市民及び事業者等は、男女共同参画社会の形成に当たっては、基本理念にのっとり、次に掲げる実現すべき姿の達成に努めるものとする。

(1) 家庭において実現すべき姿

 家族の一人ひとりが、多様な生き方を選択でき、その能力及び適性をみんなが認め合う家庭

 性別にとらわれることなく、家事、育児、介護等を担い合い、職場や地域など社会における活動も両立できる家庭

 家庭内のあらゆる暴力行為がなく、家族一人ひとりのお互いの人権が尊重される家庭

(2) 学校において実現すべき姿

 性別にとらわれず、一人ひとりの個性を認め、思いやりのある豊かな心を育む学校

 幼児期から、性の違いや良さを認め合う男女平等教育を推進し、本人の意思が尊重され、自由な意思と責任により進路を選択できるよう指導が行われる学校

 男女共同参画の推進について、積極的に指導者の研修の機会を設定する学校

(3) 職場において実現すべき姿

 採用、配置、賃金、昇進等及び方針の決定に参画することに対し、男女格差が解消され、個人の能力、個性、意欲等が十分に発揮できるいきいきとした職場

 育児休業、介護休業等を男女ともに取得することが定着し、仕事、家庭、地域活動をともに行うことができる職場

 セクシュアル・ハラスメントがなく、男女それぞれの人格が尊重され、安心して働ける職場

(4) 地域において実現すべき姿

 男女が協働して地域の活動に参画し、企画や実践に関わることにより形成される生きがいと活力のある地域

 性別による固定的な役割分担意識にとらわれた古い慣習やしきたりが克服され、男女が共に意思決定の場に参画できる地域

 すべての人権が尊重され、差別がなく心豊かに暮らせる地域

(市の責務)

第5条 市は、基本理念にのっとり、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策(積極的改善措置を含む。以下同じ。)を総合的に策定し、計画的に実施しなければならない。

(市民の責務)

第6条 市民は、基本理念にのっとり、家庭、学校、職場、地域その他の社会のあらゆる分野において、自ら男女共同参画社会の形成に努めるとともに、市が実施する男女共同参画社会の形成の促進に関する施策に積極的に協力するよう努めなければならない。

(事業者等の責務)

第7条 事業者等は、その事業活動を行うに当たっては、基本理念にのっとり、自ら男女共同参画社会の形成に努め、男女が対等に事業活動に参画できる機会を確保し、及び職業生活における活動と他の活動とを両立できる職場環境を整備するよう努めなければならない。

2 事業者等は、市が実施する男女共同参画社会の形成の促進に関する施策に積極的に協力するよう努めなければならない。

(男女共同参画社会の形成を阻害する行為の禁止)

第8条 何人も、家庭、学校、職場、地域その他のあらゆる分野において性別を理由とする差別的取扱いを行ってはならない。

2 何人も、セクシュアル・ハラスメントやドメスティック・バイオレンス等の人権を侵害する行為を行ってはならない。

(公衆に表示する情報における表現への配慮)

第9条 何人も、公衆に表示する情報において、性別による固定的な役割分担若しくは男女間の暴力を助長し、又は連想させる表現及び過度の性的表現を行わないよう配慮しなければならない。

第2章 男女共同参画社会の形成に関する施策の推進

(計画の策定等)

第10条 市長は、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、男女共同参画の推進に関する基本的な計画(以下「男女共同参画計画」という。)を定め、これを公表するものとする。

2 市長は、男女共同参画計画を定めようとするときは、広く市民の意見を反映するよう努めるとともに、山鹿市男女共同参画審議会の意見を聴くものとする。

3 前2項の規定は、男女共同参画計画の変更について準用する。

(市民及び事業者等の理解を深めるための措置)

第11条 市は、広報活動を通じて、基本理念に関する市民及び事業者等の理解を深めるよう適切な措置を講ずるものとする。

2 市は、学校教育及び社会教育を通じて、基本理念に関する市民の理解を深めるよう、男女共同参画に関する教育及び学習の充実のため適切な措置を講ずるものとする。

(農林水産業、商工業等の自営業における男女共同参画の推進)

第12条 市は、農林水産業、商工業等の自営業において、男女が社会の対等な構成員として、自らの意思によって、経営又はこれらに関する活動若しくは地域における活動に共同して参画する機会を確保するため、活動の支援、条件の整備等必要な措置を講ずるものとする。

(市の附属機関等の委員の選任における配慮等)

第13条 市は、その設置する附属機関その他これに準ずるものの委員その他の構成員の任命又は委嘱に当たっては、積極的改善措置を講ずることにより、できる限り男女の構成員の数の均衡を図るよう努めるものとする。

2 市は、その職員の登用に当たっては、性別に関わらず、その能力に応じ均等な機会を確保するよう努めるものとする。

(調査研究)

第14条 市は、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の策定に必要な調査及び研究を行うものとする。

(推進体制の整備)

第15条 市は、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、体制の整備を図るとともに、必要な法制上又は財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

(苦情の処理等)

第16条 市民及び事業者等は、市が実施する男女共同参画社会の形成の促進に関する施策又は男女共同参画社会の形成に影響を及ぼすと認められる施策について苦情があるときは、市長に申し出ることができる。

2 市民は、第8条に掲げる行為その他の男女共同参画社会の形成を阻害する行為を受けたときは、市長に相談を申し出ることができる。

3 市長は、前2項に規定する苦情又は相談の申出について、迅速かつ適切に処理するため相談員の設置等必要な体制の整備に努めるとともに、必要に応じ関係機関と連携してその処理に当たるものとする。

(年次報告)

第17条 市長は、男女共同参画社会の形成の状況及び男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の実施状況を明らかにするため、毎年度、報告書を作成し、これを公表するものとする。

第3章 山鹿市男女共同参画審議会

(審議会の設置等)

第18条 男女共同参画社会の形成の促進に関する事項を調査審議するため、山鹿市男女共同参画審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、市長の諮問に応じ、次に掲げる事項について調査審議する。

(1) 男女共同参画計画の策定に関する事項

(2) 市が実施する男女共同参画社会の形成に関する施策の評価に関する事項

(3) 前2号に掲げるもののほか、男女共同参画の推進に関する重要事項

3 審議会は、男女共同参画の推進に係る事項について、市長に意見を述べることができる。

(組織等)

第19条 審議会は、委員10人以内で組織し、男女のいずれの委員の数も、委員の総数の10分の4未満であってはならない。

2 委員は、男女共同参画の推進に関し識見を有する者その他適当と認める者のうちから市長が委嘱する。

3 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

4 委員は、再任されることができる。

第4章 雑則

(委任)

第20条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。

この条例は、平成18年10月1日から施行する。

山鹿市男女共同参画推進条例

平成18年9月25日 条例第24号

(平成18年10月1日施行)