○市立芦屋病院自家用電気工作物保安規程

平成21年4月1日

市立芦屋病院訓令甲第8号

診療局

看護局

事務局

(趣旨)

第1条 この規程は、電気事業法(昭和39年法律第170号。以下「法」という。)第42条第1項の規定に基づき、病院施設(以下「施設」という。)における自家用電気工作物(以下「電気工作物」という。)の工事、維持及び運用の保安を確保するため必要な事項を定めるものとする。

(法令及び規程の遵守)

第2条 電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の業務(以下「保安業務」という。)を執行する者は、電気関係法令及びこの規程を遵守するものとする。

(規程等の改正)

第3条 この規程の改正又は第27条に定める細則の制定若しくは改正に当たっては、主任技術者(法第43条の規定により主任技術者として選任され、施設に配置された者をいう。以下同じ。)の参画のもとに立案し、これを決定するものとする。

(保安業務の管理)

第4条 保安業務の管理は、事務局長が行う。

(保安管理者の義務)

第5条 保安管理者は、電気工作物に係る保安上重要な事項を決定し、又は実施しようとするときは、主任技術者の意見を求めるものとする。

2 保安管理者は、主任技術者の電気工作物に係る保安に関する意見を尊重するものとする。

3 保安管理者は、法令に基づいて所管官庁に提出する書類の内容が電気工作物に係る保安に関係のある場合には、主任技術者の参画のもとにこれを立案し、決定するものとする。

4 保安管理者は、所管官庁が法令に基づいて行う検査には、主任技術者を立ち会わせるものとする。

(主任技術者の職務)

第6条 主任技術者の職務は、次に掲げるものとする。

(1) 電気工作物に係る保安教育に関すること。

(2) 電気工作物の工事及び維持(法第50条の2第1項、第52条第1項及び第55条第1項に規定する検査(以下「法定自主検査」という。)を含む。)に関すること。

(3) 電気工作物の運転操作に関すること。

(4) 電気工作物の災害対策に関すること。

(5) 保安業務の記録に関すること。

(6) 保安用器材及び書類の整備に関すること。

(7) その他電気工作物の保安上必要と認められる事項に関すること。

(従業者の義務)

第7条 電気工作物の工事、維持又は運用に従事する者(以下「従業者」という。)は、主任技術者がその保安のためにする指示に従わなければならない。

(主任技術者不在時の措置)

第8条 保安管理者は、主任技術者が病気その他やむを得ない事情により不在となる場合に、その業務を代行する者(以下「代行者」という。)をあらかじめ指名しておくものとする。この場合において、当該代行者は、従業者をもって充てるものとする。

2 代行者は、主任技術者の不在時には主任技術者に指示された職務を誠実に行わなければならない。

(主任技術者の解任)

第9条 保安管理者は、主任技術者が次の各号のいずれかに該当する場合は、これを解任することができるものとする。

(1) 主任技術者が病気等により長期間にわたって欠勤し、その職務を行うのに不適当と認められるとき。

(2) 主任技術者が法令又はこの規程の定めるところに違反し、又は職務を怠り、保安の確保上不適当と認められるとき。

(3) 主任技術者がその所属の施設の職員でなくなったとき。

(保安教育)

第10条 保安管理者は、従業者に対し、施設の実態に即した必要な知識及び技能の教育を行うものとする。

(保安に関する訓練)

第11条 保安管理者は、従業者に対し、主任技術者をして、電気事故その他災害が発生したときの措置について必要に応じ、実地訓練を行わせるものとする。

(工事計画)

第12条 保安管理者は、電気工作物の設置、改良等の工事計画を立案するに当たっては、主任技術者の意見を求めるものとする。

(工事の実施)

第13条 主任技術者は、電気工作物の工事について、工事完成時の検査に立ち会うほか、必要に応じその工事に立ち会うものとする。

2 電気工作物に関する工事を他の者に請け負わせる場合には、常に責任の所在を明確にし、工事が完成したときは、主任技術者をしてこれを検査させ、保安上支障ないことを確認した上、引き取るものとする。

(巡視、点検及び測定)

第14条 主任技術者は、別表に定める基準により電気工作物の保安のための巡視、点検及び測定についてあらかじめ年度実施計画を定め、保安管理者の承認を得た上、これを実施しなければならない。

(技術基準の維持)

第15条 主任技術者は、電気工作物を巡視、点検又は測定の結果、法令に定める技術基準に適合しない事項が判明した場合には、保安管理者に報告しなければならない。

2 保安管理者は、前項の報告を受けたときは、直ちに当該電気工作物を修理し、改造し、移設し、又はその使用を一時停止し、若しくは制限する等の措置を講じ、常に技術基準に適合するよう維持するものとする。

(事故の再発防止)

第16条 主任技術者は、電気工作物に関する事故その他異常が発生した場合には、保安管理者に報告の上、必要に応じ臨時に精密点検を行い、その原因を究明し、再発防止のための必要な措置を講ずるものとする。

(運転、操作等)

第17条 主任技術者は、平常時及び事故その他異常時における遮断器、開閉器その他の機器の操作の順序及び方法について定めておかなければならない。

2 前項の操作の順序及び方法については、受電室その他必要な機器の設置箇所の見やすい場所に掲示しておかなければならない。

3 主任技術者又は従業者は、事故その他異常が発生した場合には、あらかじめ定められた事故の軽重の区分に従い、所定の関係先に迅速に報告若しくは連絡し、又は指示を受け、適切な応急措置をとらなければならない。

4 前項の規定による報告又は連絡すべき事項及び経路は、受電室その他見やすい場所に掲示しておかなければならない。

5 受電用遮断器の操作に当たっては、必要に応じて電気事業者に連絡するものとする。

(防災体制)

第18条 保安管理者は、非常災害時その他の災害に備えて、電気工作物の保安を確保するため、防災について従業者に徹底させ、応急資材を確保するとともに、災害発生時の措置に関する体制を整備し、関係先との協力及び連絡体制を整備しておくものとする。

2 主任技術者は、非常災害発生時において、電気工作物に関する保安を確保するための指揮監督を行うものとする。

3 主任技術者は、災害等の発生に伴い危険と認められるときは、直ちに当該危険と認められる範囲の送電を停止するよう保安管理者に意見を具申しなければならない。この場合において、主任技術者は、意見を具申する暇がないと認めるときは、自ら送電の停止の措置をとることができるものとする。

(記録)

第19条 保安管理者は、主任技術者をして電気工作物の工事、維持及び運用に関する記録を別に定めるところにより行わせるものとする。

(責任の分界点)

第20条 電気事業者との保安上の責任分界点は、電力需給契約書に基づく責任分界点とする。

(需要設備の構内)

第21条 電気工作物を設置する施設の構内は、別に定めるとおりとする。

(危険の表示)

第22条 保安管理者は、受電室その他高圧電気工作物が設置されている場所等であって、危険のおそれのあるところには、人の注意を喚起するよう表示を設けなければならない。

(測定器具類の整備)

第23条 主任技術者は、電気工作物の保安上必要とする測定器具類を常に整備し、これを適正に保管しておかなければならない。

(文書の保存)

第24条 電気工作物に関する設計図書、手続書類等の文書の保存については、市立芦屋病院文書取扱規程(平成21年市立芦屋病院訓令甲第3号)の定めるところによる。

(保安業務の委託)

第25条 この規程に定めるもののほか、保安業務を保安協会等に委託した場合において必要な事項は、保安協会等との契約で定める。

(補則)

第26条 保安管理者は、この規程に定めるもののほか、施設の実態に応じ必要と認める場合には、保安業務に係る基準を別に定めることができる。

第27条 この規程の施行に関し必要な事項は、別に定める。

この訓令は、平成21年4月1日から施行する。

別表(第14条関係)

巡視点検測定及び手入基準

項目

対象

日常巡視点検手入

定期巡視点検手入

精密点検手入

測定

No.

周期

点検箇所、ねらい

No.

周期

点検箇所、ねらい

No.

周期

点検箇所、ねらい

No.

周期

測定項目

受変電設備

断路器

1

1月

受けと刃の接触、過熱、変色、ゆるみ

1

1年

停止して受けと刃の接触、過熱、ゆるみ、荒れ具合

 

 

 

1

1年

絶縁抵抗測定

2

1月

汚損、異物付着

2

1年

損傷、きれつ

3

1月

その他必要事項

3

1年

フレ止め装置の機能

4

1年

その他必要事項

遮断器

開閉器類

1

1月

外観点検、汚損、油洩れ、きれつ、過熱、発錆、損傷

1

1年

停止して外部の損傷、腐食、過熱、油量、発錆、変形、ゆるみ

1

2年又は一定の遮断回数による

停止して内部については接触子の荒れ具合、ゆるみ、変形、焼損、損傷

1

1年

絶縁抵抗測定

2

2年

接地抵抗測定

3

3年

絶縁油試験

2

1月

指示、点灯

4

不定期

必要により動作特性

3

1月

その他必要事項

2

1年

操作具合、機構

3

1年

付属装置の状態

4

1年

油の汚れ、必要によりその特性調査

 

 

 

 

 

 

2

操作機構及び付属装置の各部点検

 

 

 

5

1年

接地線接続部

6

1年

その他必要事項

3

遮断速度測定(開極投入時間最小動作電圧及び電流の測定を含む。)

4

その他必要事項

母線

1

1月

必要により特定部位のものについて行う。(点検箇所、ねらいは定期巡視点検より抜粋)

1

1年

母線の高さ、たるみ、他物との離隔距離、腐食、損傷、過熱

1

3年

必要により特定対象を定めて行う。(点検箇所、ねらいは定期巡視点検より抜粋)

1

1年

絶縁抵抗測定

2

1年

接続部分、クランプ類の腐食、損傷、過熱、ゆるみ

3

1年

がいし類、支持物の腐食、損傷、変形、ゆるみ

4

1年

その他必要事項

受電用変圧器

1

1月

本体の外部点検、漏油、損傷、汚損、変形、ゆるみ、発錆、腐食

振動、音響、油量、温度

1

1年

停止して各部の損傷、腐食、発錆、ゆるみ、変形、きれつ、汚損、油量

1

5年~10年

停止して内部について点検(コイル接続部、リード線、鉄心、その他各部)

1

1年

絶縁抵抗測定

2

1月

付属装置の点検、動作状態、取付状態

2

1年

付属装置各部の点検(機能及び状態)

2

5年

付属装置及び機器の内部点検

2

1年

接地抵抗測定

3

1月

その他必要事項

3

1年

油の汚れ、必要により特性調査

3

5年

その他必要事項

3

3年

必要により絶縁油試験

4

1年

接地線接続部

5

1年

その他必要事項

計器用変成器

1

1月

外部の損傷、腐食、発錆、変形、汚損、油洩れ、油量、温度、音響、ヒューズの異常

1

1年

停止して各部の損傷、腐食、接触、発錆、ゆるみ、変形、きれつ、汚損、油洩れ、ヒユーズの異常

1

3年

油入式について、停止して内部の点検

1

1年

絶縁抵抗測定

2

1年

接地抵抗測定

2

2年

必要により油の汚れ及び特性調査

2

1月

その他必要事項

3

3年

その他必要事項

2

1年

接地線接続部

3

1年

その他必要事項

避雷器

1

1月

外部の損傷、きれつ、ゆるみ、汚損

1

1年

外部の損傷、きれつ、ゆるみ、汚損、コンパウンドの異常

 

 

 

1

1年

絶縁抵抗測定

2

1年

接地抵抗測定

2

1月

その他必要事項

2

1年

接地線接続部

3

1年

その他必要事項

配電盤

1

1月

計器の異常、表示札表示灯の異常

1

1年

裏面配線の塵埃汚損、損傷、過熱、ゆるみ、断線

1

2年

停止して各部の損傷、過熱、ゆるみ、断線、接触脱落

1

1年

絶縁抵抗測定

2

1年

接地抵抗測定

2

1月

操作、切換開閉器などの異常

3

2年

保護継電器の動作特性

2

1年

接地線接続部

2

2年

端子、配線符号

3

1月

その他必要事項

3

2年

その他必要事項

4

2年

必要により計器校正、シーケンス試験

電力用コンデンサ

1

1月

本体外部点検、漏油、汚損、音響、振動

1

1年

外部の損傷、腐食

 

 

 

1

1年

絶縁抵抗測定

2

1年

接地線接続部

2

1年

接地抵抗測定

蓄電池

1

1月

液面、沈殿物、色相、極板彎曲、隔離板、端子のゆるみ、損傷

1

1年

木台、がいしの腐食、損傷、耐酸塗料のはくり

1

3年

充電装置の内部点検

1

1月

比重測定

2

1月

液温測定

2

3年

必要により対象を定めて行う。

3

1月

電圧測定

2

1月

充電装置の動作状態

2

1年

床面の腐食、損傷

4

1年

絶縁抵抗測定(充電装置)

3

1月

電池の電圧

3

1年

その他必要事項

配電設備(屋外電線路を含む。)

断路器

遮断器

開閉器類

1

1月

受変電設備用と同じ。

1

1年

受変電設備用と同じ。

1

2年又は一定の遮断回数による。

受変電設備用と同じ。

1

1年

絶縁抵抗測定

2

1年

接地抵抗測定

3

3年

絶縁油試験

4

不定期

必要により動作特性

配電用変圧器

1

1月

必要により特定範囲のものについて行う。(点検箇所、ねらいは受変電設備用と同じ。)

1

1年

受変電設備用と同じ。

1

5年~10年

受変電設備用と同じ。

1

1年

受変電設備用と同じ。

その他付属設備

1

1月

必要により特定範囲のものについて行う。

1

1年

母線、がいし、クランプ、支持物などは受変電設備用に準じて行う。(停止せず。)

1

3年

必要により特定対象を定めて行う。(この場合停止して点検する。)

1

1年

絶縁抵抗測定

2

1年

接地抵抗測定

2

3年

その他必要事項

電線及び支持物

1

1月

電線の高さ及び他の工作物樹木との離隔距離

1

1年

電柱、腕木、がいし、支線、支柱、保護網などの損傷、腐食

1

3年~5年

必要により特定対象を定めて行う。(点検箇所、部位は定期巡視点検より抜粋)

1

1年

絶縁抵抗測定

2

1月

標識保護さくの状況

2

1年

電線取付状態、弛度

3

1年

その他必要事項

ケーブル

1

1月

ヘッド、接続箱、分岐箱など接続部の過熱、損傷、腐食及びコンパウンド油洩れ

1

1年

ケーブル腐食、きれつ、損傷

1

5年

必要により特定対象を定めて行う。(点検箇所、部位は定期巡視点検より抜粋)

1

1年

絶縁抵抗測定

2

1年

接地抵抗測定

2

1年

その他必要事項

2

1月

布設部の無断掘削

2

3年~5年

地盤沈下の影響

3

1月

標識、他物との離隔距離

負荷設備

電動機その他回転機

1

1日

運転者が音響、回転、過熱、異臭、給油状況などについて注意する。

1

3月

音響、振動、温度

1

3年

必要により特定対象を定めて行う。温度上昇等を考慮し内部分解点検、コイル、軸受、通風、付属装置などの手入れ

1

1年

絶縁抵抗測定

2

1年

停止して各部の汚損、ゆるみ、損傷、伝達装置の異常など外部点検を行う。

2

1月

必要により特定範囲のものについて電気担当者が行う。

3

1年

制御装置点検

4

1年

接地線接続部

2

3年

温度上昇等を考慮し、回転子引出掃除

2

1年

接地抵抗測定

5

1年

その他必要事項

3

1年

必要により特性試験

3

3年

その他必要事項

電熱乾燥装置

1

1日

運転者が温度、変形、損傷などについて注意する。

1

1年

停止して各部の変形、損傷、ゆるみ、可燃物との離隔状況

1

3年

必要により特定対象を定めて行う。(点検箇所、部位は定期に準じて内部点検を行う。)

1

1年

絶縁抵抗測定

2

1年

接地抵抗測定

2

1月

接続部変色、過熱熱線の腐食、取付点検

2

1年

その他必要事項

3

1月

必要により特定範囲のものについて電気担当者が行う。

照明設備

1

1日

使用者が異音、汚損、不点、温度、臭気、過熱などに注意する。

1

1年

照明効果、汚損、音響、温度、コンパウンド洩れ

 

 

 

1

1年

絶縁抵抗測定

2

1年

接地抵抗測定

3

3年

必要により照度測定

2

1年

その他必要事項

配線及び配線器具

1

1月

開閉器の点検、湿気、じんあい等に注意

器具の損傷、腐食、分電盤スイッチ、ヒューズの適正及びゆるみ、過熱

1

1年

開閉器、器具との接続

器具の損傷、腐食、分電盤スイッチ、ヒューズの適正及びゆるみ、過熱

1

2年

許容電流と負荷電流との確認

1

1年

絶縁抵抗測定

2

1年

接地抵抗測定

3

1年

必要により配線用遮断器及び漏電遮断器の特性試験

発電設備

原動機関係

1

1月

燃料系統からの漏油及び貯油

1

1年

機関主要部分の分解、点検

1

3年

内燃機関の分解、点検、測定

 

 

 

2

1月

機関の始動、停止、始動用空気タンクの圧力

3

1月

その他必要事項は細則による。

発電機関係

1

1月

電動機その他回転機と同じ。

1

1年

電動機その他回転機と同じ。

1

3年

電動機その他回転機と同じ。

1

1年

絶縁抵抗測定

2

1年

接地抵抗測定

3

3年

継電器試験

太陽光発電設備

1

1日

連携インバータの指示計器確認

1

2月

太陽電池の損傷、連携インバータの損傷、汚損、異音異臭ないか。

運転状況確認

1

1年

太陽電池の損傷、連携インバータの損傷、汚損、異音異臭ないか。

運転状況確認

1

1年

絶縁抵抗測定

2

1年

継電器試験

市立芦屋病院自家用電気工作物保安規程

平成21年4月1日 市立芦屋病院訓令甲第8号

(平成21年4月1日施行)